古語辞典の利用
皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についていると配信しています。
今日は264回、古語辞典を黙々と引く生徒たちというタイトルでお届けしたいと思います。
私は今、中学校3年生の国語を教えているんですけれども、教科書の方を知るんじゃなくて、どっちかというと、中古一貫校なので、高校の古典の先取りで、今、文法学習を中心にやっております。
動詞の活用が終わって、形容詞・形容動詞の活用が終わって、今は、形容詞・形容動詞の活用を文章で応用させるべく、中学校2年生の時に学習した枕草子の春は明けもの。
これを自力で訳してみようということで、辞書を引きながら訳をさせているところなんですけれども、中学校2年生の時には、教科書の文章の横に現代語訳が書いてあって、
それで内容を理解しながらやっていったと思うんだけど、今回はもうそういうのなしで、動詞も形容詞・形容動詞も習っているので、辞書も持っているし、自力で現代語訳ができるようにしようということでやっております。
ところが、何かわかんないんだけど、辞書を黙々と引いてるんですよ。全然、現代語訳の助けも何もしなくて、本文の横に早くしなさいっていう感じで丸投げたんだけど、これでグズグズ言うんじゃないかと思ったけど、意外と黙々と辞書を引いてるんですよ。
それが理由がちょっと私にはわからないのですが、一応私の方から、何で生徒が黙々と辞書を引いているのかという理由を分析してみたいと思います。
まず一つは、辞書を初めて持ってこさせて、辞書の引き方指導についてゲーム性を持たせて指導したこと。
キャンバーのアプリ使って辞書引き競争でビンゴゲームみたいなのをやったりとかして、ちょっとお遊び感覚で辞書を引かせたという、そういったのがちょっと面白おかしかったんじゃないかなというのと、
それから辞書を引くメリットと、検索で言葉を引くメリットとっていうのを比較させたりして意見を言わせたりしたっていうのも良かったんじゃないかなと思いますね。
特にインターネットで検索すると、それはフィルターにかかったもの、その作成者がいろんなことを排除しながら自分に都合のいい意味をそこに持ってきて、それで自己解釈でそれを書いちゃってるから、もしかしたらフィルターがかかってしまって、ちょっと嘘が混じってるかもしれないっていう危険性をお話ししたので、
そういうところから本物を見抜く目っていうのを養おうと、何十年もかけて学者さんが一つ一つ言葉を大切にしながら、言葉の意味を正確に、より正確に書いていこうと積み上げてきた人類の英知だから、これは本物なんだと、この本物の辞書を使って本物を見抜く力を身につけようというようなところでスタートしたのも良かったんじゃないかなと思います。
それから次に何でかなと思ったのは、そもそも辞書に引いたら答えが書いてあるという感覚が生徒にある。
今やっている春は明け物は妖霊にいっぱいいっぱい書いてあるわけなので、一生懸命調べたらその妖霊が書いてあって訳がしやすくなるということが体感的にわかったんだと思いますね。
その訳を掘り当てられないのは自分の辞書の引き方が悪いんだっていうことがわかってきた。
だから時々先生何々引いても出てこないんですけどって言ったら隣の子がバカお前これは五感で引くんじゃとか何とか言いながら教えてるところがあるんですけれど
やっぱり当たり外れっていうところかなり気にする人たちなんで当たりが引けないっていうことについては結構タイトに判断してこれは当たらないってことは自分が悪いんだっていうね
そういうふうなものを持ってるんじゃないかなって思いました。
生徒の成長の観察
ということとそれから3番目に何で黙々と引くかっていうと成長して粘り強さが出てきた。
中1中2の頃はもうわちゃわちゃで元気が良くて瞬間エネルギー発生器みたいなもんでものすごい元気がいいしその元気が溢れすぎちゃって
セーブしながら理性的に持続的に粘り強くっていうことがどうも難しかったんだけど体も成長してきてだんだん心も追いついてきて
粘り強く自分自身の活動エネルギーてのセーブしながら上手にコントロールしながら勉強の方に粘り強く向かっていくっていうことができる制度が増えてきた。
その結果ちょっとまだわちゃわちゃが残る幼い子っていうのが少数派になってその少数の子がどうも周囲を見たらちゃんとやってるから自分もしょうがなしにそれに合わせないといけないなっていう感じで学びの場が落ち着いてきたっていうのも大きいかなと思っています。
なので生徒の成長が最近激しくて最近本当にねお兄さんになったなあっていうふうに思いますね。
そういうふうなのを見返してみると自分が高校1年生の入門指導をやった時の辞書引きの指導と比べても今の中学生の方が落ち着いて辞書を引いているっていうことになってしまっていて
これは一体何なんだと思った結果4番目にそういう個展に親しませる期間っていうのをゆっくり面白おかしく生徒の実態に合わせて無理なく丁寧にやってるのでまあまあ乗ってくるのかなと。
高校生になったら今の中学生と違って他の教科の勉強もめちゃくちゃ忙しくなるから宿題もすごく増えるしもう処理しきれない。
その中で辞書も引かないといけないということなんでものすごい時間がない中で辞書を引いて予習しなくちゃいけないというストレスが高校生になると高くなると思うんですよね。
そういうストレスがない時期に先取り学習で中3の時期にゆったりゆったり辞書と向き合うという時間が取れたのはこれはとても幸運なことなんじゃないかなと思って今辞書引き指導っていうのをもうちょっとうまくできないかなと思いながらも作中であります。
ということで辞書について何で一生懸命引くのかっていうことを思いつくまま分析し始めましたけれどもXツイッターでつぶやいたところ辞書っていうのを引くっていうことは結局のところ大量の情報を目にすることになって読書してるのに等しいとそれが積み重なるとものすごい量の知識が積み上がってくるっていうコメントもいただいたんで
私本当にね辞書引き指導っていうのを徹底的にやったことがないのでこれからもうちょっと辞書を引くということについて辞書を引かせる指導について自分で精進していきたいなと思っています。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。