国語の先生としての反応
皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は、277 回、国語の先生モードが発動してドン引きされたエピソード、というタイトルでお届けしたいと思います。
先日なんですけれども、いつも親しくさせていただいている国語の笠原先生がボイシー始められまして、その中で国語の先生っていうね、そういうことを名乗って警戒されたっていうようなお話をされてたんで、それに影響されて私も今日は配信しています。
一般の方と職業について話題になった時に、国語の先生っていうふうに名乗るんですけれども、その時の相手の反応、長年国語の教員をしていて大体大きく3つに分かれるなと思っています。
一つは、源氏物語って教えられるんですか?っていうような反応ですね。
源氏物語が有名な作品なんで、どうにかそのね、源氏物語っていう作品だけは知ってるから、それをネタにして何とか次に話をつなごうっていう感じで、パッと思いつくのが源氏物語ということで、次の話題に源氏物語がなったりもします。
それから2番目には、私作文苦手だったんですよねっていうような、そういうふうな話で展開していく場合、これが一番多いですかね。
やっぱり書くことが苦手、作文が苦手、こんな題を出されて苦労したっていうね、やっぱり国語の授業とかには作文を書かせられるっていうね、そういうパターンを思い出す人が多くて、このネタが次に登場します。
それからレア中のレアですけれど、突然、ありおりはべりいまそかり、今でも覚えています。
これレアなんだけどまあまああったりするんですよね。
それぐらい文語文法でありおりはべりいまそかりの、なんていうんですかね、印象が強いんだなっていうふうに思います。
そんな感じで大体このね、大きく分けて3つの話で、次に話がつながっていくんですね。
ママ友との関係
だけど、私は国語の教員ということをそういうふうに知られてから、ちょっとね、いろいろ困ったこともありました。
大きく困ったのは、下の子供が男の子なんですけど、その子がスポーツ少年団で小学校からサッカーをやってるんですけど、そこでのサッカーの保護社会でのママ友との関係についてですね。
まず私が国語の教員なんだっていうことを、ママ友の情報からみんな知ってるわけですよね。
2、3人しか認識はないんだけども、ママ友同士で噂がさーっと流れて、LINEっていうものもありますから、ママ友同士でさーっと噂が流れて、黒瀬さんが高校の国語の先生らしいですよ。
えーすごいねー、だからいつもちゃんとした服着てから、なんかこうかっこいいカバンとか持って歩いてらっしゃるんだねーっていうか、そんな話が飛んでたと思うんだけど、
私が子供のサッカーのお迎えに行きますと、車から降りた途端にママ友の視線を感じまして、
やっぱりあの2、3人のママ友さんが、あの人国語の先生なんだって、高等学校の国語の先生らしいよっていう感じで、本当にね、ひそひそ話が聞こえそうな勢いで、なんとなく私の方に目線を感じるわけですよ。
これはドラマかアニメかっていうような、そういうふうな反応なんで、本当にこういうのってあるんだなぁと。
女子の世界では多分あるあるだと思うんですよね。そういうことでママ友との大きな溝を感じました。
お迎えに行っても仲良しのママ友さんたちは、ジーパンにTシャツとかトレーナーとか、そういうふうな非常にカジュアルな格好でお迎えに来てるわけなんですけれども、私はスカートとブラウスとか、時にはスーツだったりとか、
カバンも明らかに仕事カバンみたいなのを持って登場するので、周囲の人はドン引きっていう感じかなと思います。
まあそうは言ってもまあ次第次第にね、月日を経ていくと仲良くなっていくんだけれど、仲良くなっていった中に、小学校6年生の時ですね、次中学校に上がるんだけど、辞書を買わせると。
紙の辞書がいいのか、その時は電子辞書がいいのかっていうそういう話題にママさんたちがなっていて、みんなでああでもないこうでもないって話して、特に紙の辞書を何個も何個も持たせるより全部入っている電子辞書の方が安くていいんじゃないかとか。
そんな話になっていたわけですけど、突然私も黙ってたんですよ。はいはいそういうことなんだなーって黙ってたんだけど、突然黒瀬さんはどう思うのって聞かれて、まあそこでね、周囲の人たちに話を合わせておけばよかったんだけど、ついつい国語の先生モードを発動してしまいました。
紙の辞書には紙の辞書の良いところがあって、自分の手で引いて目で確認して線を引いたりして、いろんな知識や情報が目からも入ってくるから、紙の辞書を引くということは学ぶっていう上でもすごく大切だから、まず紙の辞書を持たせて、ある程度紙の辞書の引く楽しさを覚えたところで電子辞書を購入させるっていうような、
本当に国語の先生としての教育者としてのコメントを出してしまったもんだから、一度そこでシーンとなって、またまたドン引きされたという思い出があります。やらかしました。本当に場の空気に合わせればよかったなっていうふうに思ったところですね。
町内会での議論
それからもう一つドン引きされたのは町内会ですね。私、町内会長を3年前に務めまして、いろいろな価値観を持っていらっしゃる人たちと非常に苦労しながら町内会長をやってきたわけなんですけども、その時に町内会の会合でゴミステーションの話題になりまして、町内会に最近入らない人が増えてきてて、
ゴミステーションっていうのは町内会でみんなで掃除をね、ローテーションでバーンをしているから、町内会に入っていない人がゴミステーションを使用しているっていうのは問題じゃないかということが、その会合で話題になりまして。
あだこであだこで皆さんおっしゃるわけですよね。そういう人はゴミを捨てないように言おうとか、町内会を脱退するときにゴミステーションは今後使えませんよっていうようなことをちゃんとはっきり判で言いましょうとか、そんな話になっていたわけですよね。
でもあそこでね、みんなでワーワー言ってるから町内会長さんはどう思うかって言われても、まあちょっとそこでまたね、やらかしてしまったわけですけれども、ゴミステーションを使うっていうことについての権利は、実はその町内会に入っていない人の中に、過去ゴミステーション設置したときにゴミステーションの設置費を分配した人がいると。
だからゴミステーション設置費用の分配金を払った人については、ゴミを捨てる権利は一部発生するので、もう完全にゴミステーションにゴミは置けないっていうふうなこちらの言い分は通用しないのではないかと。
それから次に言ったのは、そもそもゴミの回収っていうことについては自治体が責任を負うものであって、こちらがゴミを捨てる権利があるとかないとかを、そういうふうなことを言うような権利は私たちにはないのではないかと。
自治体としてゴミの収集について、町内会にある程度お任せして、町内会に町内での統制を取ってもらおうというのは自治体の費用を浮かせるための方便であって、町内会としてはそこまで言う権利はないんじゃないかというようなことを言ってしまってですね。
それをちょっとあまりにも縦板に水というか流れるように言い続けてしまったもんだから、どんびきされまして、またここでもシーンとなってしまったわけです。
ということで、ちょっとね、あんまりもう一般の人とそういう話をするのがね、私は国語の先生モードをそこで出してはいけないということをよく学びました。
ということで、国語の先生ということでやらかしてしまった話を2発お届けしましたけれども、これからはちゃんとその場に応じたふさわしい行動をとるように、自分自身の言葉の力でもって場の空気を読んで行動したいと思います。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。