2025-02-21 14:16

146 ある日の高校2年生の授業をちょっと思い出して再現してみる

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高校2年生「であることとすること」ですが、本当に困っております。

困っていることと、どうやって面白くしていくかの試行錯誤の模様をお届けします。

結構楽しい配信になっていると思いますよw

#国語教育 #面白い授業 #対話 #羅生門

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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は、ある日の高校2年生、論理国語であることとすることの授業について、ちょっとどんな感じで授業をするのか、できるだけリアルに思い描けるように皆さんにお話ししたいと思います。
論理国語困ってますね。いつも評論ばっかり読まないといけないという、そういうふうな科目なんですけど、評論文という客観性の強い、そういう文章というのは生徒になじまないわけなんですけれど、そのなじまない評論文を与えて、生徒はなかなか本気になりません。
で、そのクラスの生徒のちょっとこうやんちゃくんはね、休憩時間に私が来たら、先生、なんで小説やらんの。小説の本が面白いのに。っていうふうに言うんですね。この話は以前にも配信したと思うんですけど、その通りですね。
やっぱり生徒はね、そこに生きている人間、虚構の世界で生きている人間に共感したり、それから自分を重ね合わせたりしながら読んで、そこで感動、気づき、発見を得て、本気になって考えるうちに、だんだん国語力がついていくんだけど、本気になって考えるっていう機会がなかなか評論文で作りにくいんですよね。
だから小説でそういうふうなきっかけ作りをして、じゃあ現実世界どうなってるのかっていうふうに読んでいったら、せめてその評論文が本気になって読むっていう状態を作りやすいんだけれど、そういった生徒の主体性をがんむしした論理国語っていうそういう設定がね、非常に難しいなと思っていて、現場では様々な工夫をされていることと思います。
私は高校2年生の理系のクラスを受け持って、もう2単位で、でも大変に時間数が短い中、小説教材の投げ入れも難しい中、やっておりますが、今のところ、良識派っていう安倍広報の小さな小さな短い小説を導入にして、そこからスタートしてきました。
ここのクラスの特徴は、当然うち男子校なんで男子ばっかりなんだけれど、理系の勉強があまりできないクラスでやんちゃくんばっかりいるんだけど、反応は素直で可愛くていいわけですよ。
面白く面白くないの差がはっきりしていて、非常に私としてはわかりやすくて、反応が素直で大変助かっています。
勉強をあまり前向きにしなかったり、適当にプリント書いちゃったりっていたずらっこでね、またそこが可愛いんだけれど、そういうクラスを1年間、もうすぐ1年になるんですけど持ってきて、だいぶ操縦に慣れてきました。
彼らの生態を理解したので、最近は授業もとてもスムーズにいくようになってきました。
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その試行錯誤したその結果を今日ちょっとお話ししたいと思います。
まず最初の5分間は漢字をやるんですけれど、決められた範囲の漢字を前はテストしてたんだけど、どうもテストしたら点が取れないから本気にならないわけね。
だから2分間ほど見る時間を与えて、そこからテストをして、テストって言っても自分で自己採点してすぐに間違いを修正させるテストをしました。
だから志の高い子は10点取るし、いまいち漢字が苦手な子はそれなりにやるし、ただ直せる時間も取ってるからそこの時間は最大真面目にできるかなっていう、そういう風な漢字テストっていうかな、漢字練習時間を5分間設けて、そこから授業に入ります。
今であることとすることをやってるんですけれど、読みます。読むときにちゃんと集中しないといけないので、しかも読みが生徒ばっかり当てたらダラダラになるじゃないですか。
だから私は生徒を読んで間に私が入り、生徒を当てて間に入りっていう真ダラ方式で読んでるわけですね。
その方が全体的に引き締まるわけです。読みがね。当てるっていうのも積順で最初はね、ならしで当てたんだけど、もう積順だったら計算しながら覚悟するからもうランダムで完全ランダムで行くことにしました。
そこで読み外したり、読むところがわからなくなるってことは全然授業についてきてないことだからね。これはいけないよねっていうふうな話をしたら、あるとき生徒が先生それは羅生門ですよねっていうふうにチャチャを入れる子が出まして。
この羅生門っていうことはですね、生徒は本当に面白いなと思うんだけど、ある日問題集の提出物を全然やらない子が何人かいまして。
問題集を居残りさせても持ってこないわけですよね。でもしょうがないからもう問題集持ってこなくてもいいから私が持ってきた羅生門の小説を移す。
これでやりましょうって言ったら皆さんあの羅生門は高1の時にやっててその羅生門の文章のボリュームっていうのがイメージできるもんだから衝撃が走ったわけですよ。
やばいこんなものを書かされてはたまらないということで、羅生門を書かせると言った次の日には全員課題を出しておりました。
ということで生徒は羅生門への恐怖があったわけですよ。
なので私があわてて読むところがわからなかったら、これは罪深いよねって言った途端ある男子生徒が先生それは羅生門に値しますよねって言い始めて、それで別の生徒がそれは羅生門の羅からスタートしましょうっていうふうに提案があって、
つまり羅生門って6個揃ったら羅生門っていうものの書き写し課題に取り組むっていうそういう流れを生徒自身が作ったわけですね。
これがえらい盛り上がって、じゃあそのアイディアを採用しよう皆さんからの提案ですからねっていうことで、
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これ私が積極的に仕掛けた罰則でも何でもない生徒の方から自らやりたいって言い出したわけですからこの羅生門システムを導入しました。
そして当てて羅生門の羅とかが出るわけですね。
子どもの方からわからんのじゃとかって言いながら先生それは羅生門の羅ですよねとかって告発する生徒も出まして本読みは非常に盛り上がります。
緊張感も走ります。
一応読んで緊張感持って読んだから大体の内容が頭に入っていくわけです。
そこからの私が時間もないんでほとんど説明をしながら当てていくっていうね。
それを版書にファシリテーションしながら進めていくっていう固執ゆかしいやり方でやっております。
で最初に私は質問するねまずこれは徳川時代の話が書いてあったよね。
徳川時代の価値観っていうのはタイトルから見るとどういうふうに言えるでしょうかって質問したらそれまでの話の流れがわかっていればすぐに
である価値っていうのが出てくるんだけどここでシーンとなってこんなのは当たり前にわからんとダメよね。
これ羅書門に匹敵するかねとか言ったら待ってくれ待ってくれ待ってくれと隣近所で積極的な話し合いが始まるわけですね。
それで当てたらである社会っていうふうなのが出てくるわけです。
ということで徳川時代はである社会である社会では出生家柄年齢とかいうのが決定的なものを持っていたって書いてありましたよね。
これはどういうことかっていうともう現実に努力しても努力しても現実の行動によって変えることはできないんですよ。
こんなふうに出生家柄年齢っていうふうに現実では変えられないっていうのを漢字二字で何て書いてありましたかって質問したらそこでシーンと探せばわかるから書いてあるからできるよねとか言ったらみんな必死で読み始めてですね。
うわーって読むんですね。
そうしたらある生徒が手を挙げるわけですね。
その生徒は羅小門の羅氏まで言っている生徒だったりするわけですよ。
この羅小門システムというのは授業中に積極的に挙手して発言したら羅小門の一文字ずつ消えていくというシステムなわけです。
これは私が提案しました。教育的廃炉ですよね。
はいって言ったら属性とか言ったら先生羅小門の死を消してくださいとか言いながらそこで笑いが起きたりなんかして属性というのが出てくるわけですね。
じゃあ現実の行動によって変えられないわけですね。いくら努力しても努力しても変えられない。
もうこれは生まれつきに備わっているものなんですからね。
じゃあこの生まれつき備わっているものっていうのを漢字三文字で何て書いてあったって言ったらまたバタバタバタバタ探し始めて先天的とか手を挙げる子もいるわけですね。先天的っていう風に出ていくわけですね。
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そんな風にして授業をどんどんやっていきます。
じゃあ何をするかっていうよりも何であるかが価値判断の重大な基準になってくるわけなんですけれど。
何であるかっていうそのパターンがいろいろ書いてあったよね。
じゃあ徳川時代に何であるっていうのは例えばどんな例が書いてありましたかっていうふうに質問してどんどん当てていくわけですね。
時々質問自体を聞いてない子がいるわけですよ。
パッと当ててえっっていう顔をしてもう3秒ぐらい間が空いたらあーっていう声が上がりまして羅生門の羅になったりするわけですよね。
そうやってどんどん当てていくとみんな緊張感を持っていろいろと自動的に文章を読んでどんどん大名とか物資とか株仲間家元っていう言葉が出るわけですよね。
じゃあこういう風な属性の人たちはこの社会の中でどうやって振る舞うことが求められていましたかっていう風な発問をするとみんなだんだんだんだん本を読んで。
武士は武士らしく長人は長人らしくっていうふうにちゃんと出てくるわけですね。
こういうふうにその人らしく行動するのは何で行動しないといけないのって発問したら生徒の方からまた探していってですね。
あの生命的要求って書いてあります先生。
じゃあ生命的要求っていうのを小学生にも分かりやすく言うとどうなるとかって言ったらまたみんな必死で考えて。
で当てようとしたらねちょっと待ってくださいとかちょっと話し合わせてください先生とかっていうことで話し合いがそこで始まったりなんかして。
時々はあまりにも隣近所が教えてくれないから立ち上がってちょっとできそうな感じの子に出張しに行く子も出始めるわけですよね。
で40秒ぐらいで切りましてで当てるんですね。
じゃあパッと今頃あのiPadに生成ランダムっていうそういうアプリを仕込めるんで生成ランダムで当てるわけですよね。
そしたらみんな緊張感で当てたらはぁとかってため息やら驚きやらが聞こえて大変緊張感があって面白いですね。
で大体ね結構あの勉強できないできないっていうのができるんですよね。生命的要求も当てたらね。
もう生きるために必要とかね生きるか死ぬかの問題ってちゃんと答えるんですよね。
だからやっぱりね緊張感を持ってしっかり試行させる癖をつけるシステム今回は羅生門システムでしたけれどそういうシステムをきちっとこっちが生徒の実態を踏まえて。
まあ今回はうちのクラスの男子はゲームとかそういう羅生門システムとかドキドキさせるのにちょうどぴったりの子たちだったんで。
すっごいハマったんですけれどそういう仕掛けを作って試行するそういう仕組みを作ることがとてもいいなと思いました。
でじゃあ今まではであることについて書いてあったんだけど実はこの中にすることについて書いてあるところが2箇所あったんですよね。
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わかったとかって聞いてね。
まあ1回読んでからわかるよねとかって言いながらそれを発表してもらいますとかちょっと待ってください話し合わせてくださいとかって言いながらみんなで探したり話し合ったりしながら2箇所を発見することができるわけですね。
そしたら具体的な貢献や具体的なサービスによって価値が検証されるとかいうのが出たりしたらこれって今の実生活皆さんの身の回りとか見聞きしたこととかで具体的にどんな例が挙げられるってこう言ったら予備校の講師の先生とかねそんな具体例が上がっておーとかそういうことになるわけですね。
でほとんど私はのその様子を黒板にファシリテーションしていくわけです。
自分の手持ちのあの図があるんですけどその図の通りになることはあんまりありません。
やっぱり生徒の受け答えをしっかりそこに生かして書くので。
でもその生徒の受け答えを生かして書くっていうのに相当なねなんかこう修練が必要だったなって言いまさらながら思うわけですけれどそんな感じにして授業は進みます。
で手で書いたものを私は回収して毎時間ちゃんとやってるかどうかチェックしてっていう風にやっていくんですけど生徒の肉質っていうのを見るのはいいですね。
この子は集中して書いているかどうかあるいは思ったことをちょっと書く生徒もいて生徒と生徒の生のやりとりができるような感じしてこれはデジタルでは味わえない醍醐味だなぁと思っています。
こんな感じで今のところ授業していて生徒はとっても生き生きしておりますね。
やっぱり生徒実態によって授業も本当に様々。もっともその子たちが集中できるような仕掛けを作るのにこちらの試行錯誤が必要でした。
やっぱりそういう意味では自分のなんて言うんですかこの授業の方法のバリエーションが豊かでないといけないなと思いますね。
ということでちょっと今日語りが長くなってしまいましたけど今日の配信はここまでです。聞いてくださいありがとうございました。
またお会いいたしましょう。
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