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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。
この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育について、ゆるっと配信しています。
今日のタイトルは、総合型選抜の小論文指導の順番ということで、
今は中学校を主に教えているので、それから高等学校の総合型選抜の指導にも関わっていないので、
今は小論文指導とか、面接指導とかで、受験指導というのをやってはいないんですけれど、
過去に何回も何回も何回もやってきたので、シーズンはシーズンだし、総合型選抜の小論文指導というのを、
私がどういう順番で指導してきたかなというのを語ってみたいと思います。
総合型選抜の小論文指導って、実際問題は7月ぐらいから、その気ある子は始めていましたね。
それぐらいあったら十分足りるんですけど、だいたいもう直前の9月入ってからという子が多かったので、結構時間がありません。
なので、その目標とする時点までどうやって力をつけるかを、いろいろ逆向き計算で考えて出した私の結論は、
まず最初に、受けたい学校の過去の小論文を1回解いてきて持ってくる。
持ってきたら、その子の実力がわかるじゃないですか。
そこの到達点とその子の実力の落差がすごくわかるので、そこでその子それぞれで、じゃあ次はこれ、じゃあ次はこれというふうに段階を踏んでいくようにします。
なので最初に持ってくる生徒はもう全然かけてないんで、返す時はもうほぼ真っ白な状態で返しますね。
そしたら生徒はすごい軽減な顔をするんですよ。何も見てくれてないんじゃないかってね。
私、本当に小論文指導についてかなり年月指導してきたんで、もうそこで赤入れるっていうのは無駄だっていうのはわかってるんですよ。
だってそこで書かせたい本質を外してるんで、これ何回赤入れても本質を外している以上、それは赤で添削しても無駄なんですよね。
なのでその学校の過去文を解かせて全然外していた場合は、対話を始めます。
あなたはここで書いてあるけどどういうふうに受け取ったのかと。
まず読解力がないといけないので、読解力をちゃんと確かなものにして対話しながら文の流れを確認していくわけですね。
対話しながらを要約すると言ってもいいでしょう。
そしたらその後に問いをしっかり読んで、じゃああなたはこの問いで向こうはどういうことを書かせたいと思うっていうのをまた尋ねていくわけですよね。
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そうしたら生徒はその受ける学部学科の本当の学びっていうのを知らないので、なかなか本筋に到達しません。
なので例えば国際学科を受けたいっていう子が来て全然足りなかったら、テーマをいくつかまとめレポートをさせてくるわけです。
例えば民族多様性とはどういうことなのかとか、そういったテーマを10個ぐらいストックあるんで、それについて400字で書いてきなさいということで下準備をさせるわけですよね。
それと並行しながら小論文の添削指導マンツーマンでやっていきます。
なのでまず本質が外せないように、何を書いたらいいのか、何をこの問題で問うのかっていうのを知識教養の部分をしっかりストックさせるわけですね。
こうだんだん書いていくわけですけど、書いてきたら書き方の構成とか、それから文の細かい定性ですね、軸の定性をやっていくわけです。
なので本質的に書かせる内容をしっかりやってから私は軸の定性に入るので、初期段階では赤はほとんど入れない、外したら全然書かないんですよね。
ちょっとかすってきたらここからここまではいいけどここからここはダメっていうような簡単なマークになって、
だんだん本質的なところがストライクに近くなってきたら文章を丁寧に丁寧に添削をするっていうふうな指導をしています。
生徒もやっぱり自分が本当にここでこの書き方で合ってると思ったらしっかりした文章を書いてきますから、
しっかりした文章を書いてなんとなく書くんじゃない文章になってから添削すると自分の言いたいことがはっきりしてるもんですから、きちんとした文章になりやすくなります。
小論文指導している業者さんによっては先に文章を整えてから、それからテーマ別の書き方に移るっていう、そういうスタイルをとっていらっしゃる業者さんもあるようなんだけど、
それって高校2年生とか1年生ぐらいからやれば間に合うけど、もう2、3ヶ月で仕上げないといけないって言った場合は、
とにかく本質的に書かせる内容を外さないっていうことが本当に大事になってくるので、まずそこをきちっと外しにくくなってからの文章添削っていうふうに私はやってますね。
で、文章添削するときも手語、述語とか文のねじれとかそういったことは丁寧に指導しますし、
それから生徒一文が長いんで短くするように指導しますけれど、一つ一つね、あなたはなぜこれ書いたの?あなたはなぜこれ書いたの?っていうふうに一つの文章を筋道立てて書かせるっていうことがすごく大事になってきて、
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ここが一番生徒と対話を必要とするところですね。
最終的にはその子自身が試験本番で自分自身が添削できるような力をつけないといけないので、本当に自分自身が添削する力をつけるために対話をたくさんする。
で、その対話をしながら自分自身がその対話の中でもう一人の自分を作って、そのもう一人の自分が自分に問いかけながら文章を形作れるような、そういうイメージで生徒を指導していますね。
最終的には生徒にそれを自分自身の文章を読ませて、自分でここの文章どこか筋が通らない、わかりにくいところはないって聞いたら、大概ここがわからないって自分で言うんですよ。
じゃあ直してごらんっていうふうに、もうどこもわかりにくいところがないっていうレベルで直してくるまでは見ないって言って生徒に書かせて、それで持ってきた文章はその子の持ってる力を本当に出した。
その子なりの素直な書き方で、でも本質は外していなくてわかりやすい、高校生らしい文章になっています。
ということで私の小論文指導の順番は本当に実践者ならではの順番じゃないかと思うんですよ。
もうその子それぞれに合わせた個別最適化の指導ですけど、2、3ヶ月で仕上げないといけない場合は先に内容、本質的なところをきちっと固めてから最終的には軸の訂正に入るというふうな順番をとっています。
総合型選抜で宿泊している先生方お疲れ様です。これからの入試はどんどん総合型選抜とか学校推薦型にちょっとシフトしていっているようですよね。
そうなると現場がそういう事件指導に割く能力もどんどんどんどん増えていくことになります。
私なんか一人で23人ぐらい持ってたこともありまして、もうさすがにその時は病気になりました。
なので自分の中でそういった個別指導、それをどういうふうにうまく学校組織の中でシェアしながら、一人の負担を減らしながら学校全体でそれに臨んでいくかというのは大きな課題だなと思っています。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。