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2024-09-27 12:30

029 話し方指導で一番うまくいったのは、総合的な探究の時間でした。

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自分自身の話し方指導を振り返ってみました。話し方指導編第三回、完結編です。

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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この配信では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育について、ゆるっと配信しています。
話し方指導の第3回になるのかな?今回は、話し方指導で一番うまくいったのは、総合的な探究の時間でした。というテーマでお送りしたいと思います。
前回は、大村浜先生の話し方指導をざっくりゆるっと紹介しました。やっぱり大村浜先生の言葉は、一言一言がぐさっと刺さるわけですけど、今日も大村浜先生のぐさっと刺さる一言を紹介したいと思います。
言葉の生きた力はこのように、言葉の生活の一部として、自然な必然な場を得ているとき、わざわざそのために儲けたのではなく、一つの実際の言語生活が行われている中で、実際に必要になった場でその言語を活動することが、本当に生活の中で活用できる実力をつけることであるわけです。
さらに嬉しかったことは、できる、できない、わかる、わからないの、彼方の世界へ誘えて、そんなことを考える隙のない時間を作り得たことです。
こうおっしゃっているわけですけど、私がこの言葉を自分の人生の中で振り返ってみたときに、結局、総合的な探究の時間でやったときが一番これに近かったなと思うので、今日はこのことについて語りたいと思います。
そもそも私自身の話し方指導の日常はどんなものかというと、基本的には自分自身の話し方は気をつけていて、フォーマルに敬語を使っています。
場合によっては崩して方言でしゃべることも随所随所ではあるけれども、基本的に正しい敬語をなるべく話しして、フォーマルな話し方にします。
よく砕けた話で方言丸出しで授業される方がいらっしゃると思うんですけど、その先生はその先生の考え方でされていると思うんだけど、私自身は国語の教員なので、きちんとしたフォーマルな言葉をしゃべることによって、生徒にもそれを聞いてもらって、社会で役立ててもらいたいなと思っています。
実際問題は私の子供も全く敬語法とか教えていないんだけど、私が日常的にお客様対応とか電話対応で敬語を話しているので、子供に全く敬語の使い方を教えていないのに、ある日突然電話に出て外部の人と話した子供は素晴らしい流暢な敬語を話していたので、
フォーマルな言葉を聞かせるということは非常に大きな意味があると思っています。それから日常的にペワワークとか対話という時間を随所随所に設けて発言する機会を多くして、いい発言、いいコメントがあったりしたらすかさず褒めるようにしています。
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褒められると自信を持ったり、褒められると勇気を持って言うようになるので、まず褒めるということをよくしています。発表させることもあるんだけど、話し方指導にまで行っていません。とにかく褒めること、回数をこなすことを目標にしています。
今、高校2年生では授業の冒頭に新書レポートって言って、夏休みに読んだ新書について臨盤で発表させてるんですね。5分間ほどスピーチ形式で発表させてるんですけど、もうこれも褒めてます。嬉しそうにしてます。
なので、これも褒めること、回数をこなすことが目標で、私のこのポッドキャストも回数をこなすことと、皆さんのいいねっていうかスター評価、これでモチベが上がって頑張って話し方っていうのを自分で鍛錬しています。
それから、やっぱり生徒発表の機会を数多く設けることで次第に上手になっていくようで、中学校2年生ではよくスライドを作って、それで発表させるんですけど、その発表もやっぱり出来のいい子を最後にね、素晴らしいっていうことで、チャンピオンみたいな感じで発表させるんだけど、そこに至るまでの個々人の発表も回数設けることによってだんだん上手になってます。
でも、その大前提として大村浜先生もおっしゃってるんだけど、最も大事なのは聞き手なんです。聞くっていうことがちゃんとできてないと、その上に何を載せてもうまくいかない。
なので、聞くっていうことをしっかり日常的に指導する場作りが最も大事なので、私はいつも聞くっていうことをよく口をすっぱくして言っています。
あと、パフォーマンス課題で発表させるんだけど、単位数が2単位とかだったら時間が取りにくくて、個々人に発表する機会を設けてあげられないんですよね。
だから、話す力をつけろつけろって学習指導要領で書いてあるんだけど、だったらだったら枠というか、授業の構造型を時間数増やすなり、話し方指導を全教科でやるとかいうふうに、そうしてもらわないととても話し方がうまくなるわけないですよね。
あと、評価についてはどうしてるんですかっていうふうによく聞かれることあるんですけど、一応私の中で評価あるんだけど、評価を設けてうまく、だんだんそれで上手になっていったっていう、そういう手応えが私にあまりなくて、むしろ評価よりも褒めることと回数の方が生徒の力を伸ばすと思ってるので、評価は申し訳ないんですけど、一応形としてはあるっていう、そういう状態で。
それから、今までで一番話し方が上手だった子っていうのはどういうふうな家庭環境だったのかを、結構その都度その都度気になった子、この子うまいなって思った子についてインタビューしたところ、大体2つの傾向がありました。
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まず、A子さん。家にテレビがないんです。帰宅したら両親が、今日は何があったの?とニコニコ顔で質問されて、ずっとご両親は聞き手になってニコニコして聞いているそうです。
このA子さんの面接指導をしたんですけれども、どの問いにも素直で自分らしく自然な受け答えができていて、本当にスムーズでした。
この子は成績がそんなに優秀というわけではないんですね。ほどほどですよ。だけど話し方が一番素晴らしかったですね。自然で、その子らしさが出てて。
でも、この子受かるなと思ったので、総合型選抜。やっぱり受かってました。話し方っていうのは本当に小さい頃から家庭環境によって大きく影響されるなっていうふうに思いましたね。
それからB子さん。この子はキレキレの話ぶりで、前置き、山場、0時、落ち、深み、自由自在に話をします。
家でどういうふうな生活しているのかって聞いたら、お父さんは大学教授らしいんですね。テレビ番組を見ながら、第5しゃべり批判大会が毎日繰り広げられているそうです。
硬い話から柔らかい話まで幅広く話すことができて、この子は東京大学受けたんですけど、受かってました。
やっぱり家庭環境大事だなっていうのと同時に、何でもいいからみんなで深掘りするっていう、そういう雰囲気、深掘りするという状態をいかに家で作るかっていうのはすごく重要だなってこの時に思いました。
そういうことで、私としてはそういう日常的に話し方については、そういうところに気をつけながらやってるんですけど、今までで一番話し方が向上したと思われるのは、総合的な探求の時間でした。
この時は20人ぐらいで、一つの講座を設けてたんですけど、まずテーマを決定します。
テーマが決まればファーストプレゼンをさすんですね。
そのファーストプレゼンをグループで4人組で発表させて、代表者に発表させて、5人に発表させました。
合間合間にミニプレゼン、どこまでやってどういうことをわかったかっていうミニプレゼンをさせます。
3分間ぐらいミニプレゼンをまた4人グループでやって、また代表者を出して発表させるっていうのを繰り返しやってました。
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中間発表っていう、この時にはもっと回数取らせようと思って、50分間でペアを変えて3回ずつプレゼン練習をぐるぐる回してやったんですね。
この時の生徒の振り返りには、3回やったら私飽きるんじゃないかなと思ってたら、生徒は3回目には相当上手くなったっていう実感を得て、その後も回数多く発表練習をしてました。
本人たちは3回も同じことを発表して飽きるんじゃないかっていう私の予想を超えて、回数やったら上手くなるっていう実感を得て回数をいっぱいやるようになりましたね。
何より、総合的な探求の時間っていうのは、自分らしいテーマ、自分の個性を発揮したテーマ設定ができるし、自分にしかない発想で、自分にしかないかけがえのない話題で、自分が一番詳しいわけですから、すごく誇りと自信を持ってやります。
しかもその話し方っていうのは別に優劣をつけられるわけでもないので、自分らしい話し方で自分の好きなことを一生懸命発表する。仲間は必死になって聞いてくれるから話しやすいわけなんですね。
だから個性を最大発揮できて優劣が見えにくいという点とか、聞いてくれる仲間がいて、それが信頼関係で結ばれているっていう点がベースにあるので、総合的な探求の時間での話し方指導は一番うまくいきました。
最終的には選ばれたメンバーが1、2年生を前にして発表会をやるわけなんですけれど、この時、本当にこれがあの子たちなんだろうかっていうぐらい発表がうまいんですよ。
なので、総合的な探求の時間で話し方指導をするっていうのが一番私は効果的だったと思います。
ということで、私の日常の話し方指導について一応お話ししてきましたけれど、今回この配信を通してもう一回自分の話し方指導っていうのを振り返ることができて、
もっと日常的にあまり手間暇かけずに、だけど効率的に話し方指導っていうのを意識的に取り入れていかないといけないなっていうふうに思いましたし、
やっぱり大村浜先生の言葉が非常に私刺さりまして、必然の場、自然な必然の場を得ている時に最も実力がつくんですよね。
なので、そういう必然な自然の場を作る、その中で発表させるっていう、そういう場を設けるように授業もいろいろとデザインしていかないといけないなと思いました。
ということで、今日は一応話し方指導第3回、これ完結編にしたいと思います。これからまたテーマを設けて配信していこうと思うんですけど、
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今考えているのは、木の先にての教材分析をちょっと配信してもいいかなと思い始めているので、またリクエストありましたらメッセージ、それからコメントあれば私もやる気が出るので、モチベが上がるのでよろしくお願いします。
それでは今日はこの辺で。聞いてくださりありがとうございました。
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