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みなさん、こんにちは。今日も明日も授業道ス黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は416回、一斉授業が悪いわけではない限られた環境・ハンディーの中で生徒が考える時間をいかに最大化するかというタイトルでお届けしたいと思います。
最近、SNSなんか見てると、一斉授業が悪者扱いされて、グループ学習とか共同的学習とか自由進路学習が推奨されるという、そういった流れにあると思っています。
私もSNS界隈では、自由進路学習個別最適化、共同的な学習が非常に先進的で効果的なかっこいい取り組みのように言われているようなので、ついついそちらの方面での実践力を鍛えようとして意識して取り組んできたっていうそういう面もあります。
でも現実にはそうはいかない現場も多々ありまして、現場の先生方の中では若干白けていらっしゃる先生もいらっしゃるんじゃないかと思います。
特に心理的安全性が確保できない難しい教室実態の場合は、一斉授業や個別学習からスタートして積み上げていかざるを得ないということもとっても多いんじゃないかと思う。逆にも大半そういう教室実態じゃないですか。
一斉授業すら難しい場合は個別最適化に大いに振り切る現場もあるんじゃないかと思います。
そもそもグループ学習が苦痛という今後もいるので、多様な学びの形態を用意してできるだけ最適な状況を作っていくということを考えていかないといけないのではないかと最近は思っています。
そういった中、このようなことをXでつぶやいた後、Facebookでもつぶやいて知人の先生からこんなコメントをいただきました。
本当にそう思いますという同感の前置きとともに、こういうふうなコメントだったんですね。
通信性高校に見学に行った時、スクーリングでは心理的安全性確保のため一斉授業の形をとると言われたそうです。
私たちは一斉授業、グループワーク、ペアワーク、個別学習を組み合わせでやれますが、一斉授業しかできないという環境はちょっと苦しいな工夫がいるなぁと感じたというコメントがありましたね。
この先生は一斉授業、グループワーク、ペアワーク、個別学習というものを組み合わせてやれる環境にいらっしゃるんだけれども、そうじゃない教室実態については一斉授業しか選ばれないと、そういう環境があるという情報を寄せていただきました。
私自身も多様な教育現場で教えてきて本当に思うのは、一斉授業しか選べない環境、個別学習しか選べない環境というのは確実にあります。
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もう選べるか選べないかで先生がやれることっていうのはすごく違ってくる。
一斉授業しかできないそういった教室現場にいらっしゃる先生はやりたくてもできないわけですよね。
それは生徒実態に合ってないから一斉授業を選ぶじゃないですか。
それをさも古いかのように言われるっていうのはちょっと筋違いかなと思うんですよね。
その一斉授業しか選べない状況の中で心理性安全性を確保して一斉授業で志向を促していると最善を尽くしているとそういったことじゃないかと思うんだけども、
私自身も改めてSNS界隈でキラキラしているような個別学習、個別最適化、自由進路、共同的な学習っていうのをそっちに目取られちゃって、もうちょっと足元を見なくちゃいけないなっていうふうに思いました。
私自身自分の授業を振り返りながら授業しているとふと思ったんですけどね。
その日はICT使って個別最適に振ってみて生徒に生き生きと活動させようと思っていたんだけども、なんか反応がイマイチだったんですね。
もうそこで一斉授業に切り替えてずばっと発問したわけですけれども、その瞬間生徒の目の色が変わりまして思考する様子が伺いました。
一人の子に当てててもみんな考えてるんですよね。一斉授業でいいやんって思ったんです。
やっぱり流行に左右されず、目の前の生徒の目の色とか思考の深さっていうのを意識して、それで授業を切り替えたっていうことが良かったんだと思うんだけども、
一斉授業でもみんなが考えていれば共同学習じゃないですか。
グループの形をとっていなくったってみんなが一生懸命考えているなら、グループの話し合いが苦手な子も考えているんだからやりやすいと思うんですよね。
逆に自由進路やグループ学習の形をとってても、自由進路が本音になったり場は共にしていても思考は共にしていないという状態になっていたら、いくらキラキラして最先端の取り組みを型として取り入れたとしても内実が伴っていないということになりますよね。
つまり形が問題なんじゃなくて、限られた環境やハンディーのある中で、いかに生徒が一生懸命思考する時間を作り出しているかっていうことが本質なんだということを、当たり前っちゃ当たり前のことを今更ながら確認できたように思います。
ここからは一斉授業っていうものをもう少し掘り下げてみたいなと思うんだけれども、まず一点目としてやっぱり一斉授業の良さってなんかこうライブ感っていうんですかね。そういった感じがあるなと思うんです。
個別最適学習っていうのはもう本当に効率的だなと思うんだけども、孤独になりがちです。一斉授業だと同じ時間に同じ問いに対してクラス全員がこうボルテージが上がるライブ感っていうのがあると思うんですよね。
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特に優れた考えさせる問いが投げかけられた時、教室にシーンとした緊張感が走って、あの時に生徒の目がキラキラして脳内がクルクルクルクル回っているという、これも個別最適じゃないですか。
で、それが全体として一つの大きな思考に向かっているっていうね、そういうふうなライブ感があるし、みんなでこれ一つのテーマについて考えてるんだっていう連帯感っていうのは、一斉授業でしか作れない心理的安全性の土台になるんじゃないかと思います。
それから次に人間関係を調整する負荷っていうものが軽くなるんじゃないかなと思うんですね。グループワークは内容を深めたりすることができると思うんだけども、人間関係を調整しながらやるという負荷が伴います。
特にコミュニケーションが苦手な子にとってグループワークは内容について集中したくても、ついつい人間関係の方に脳のリソースを奪われてしまうと思うんですよ。
一斉授業っていうのは先生というフィルターを通すことで人間関係の摩擦を最小にして、純粋に思考だけで没頭できる環境を提供しているというふうにも考えられるんじゃないでしょうか。
もちろんコミュニケーションが苦手な子っていうものがやっぱりグループワークを通してコミュニケーション能力を上げていくっていうそういう必要もあると思います。
でもオールグループ学習じゃなくてもここは負荷を下げてやろうという、そういうふうなチョイスをするのは授業者だと思うんで、その辺の手持ちカードが多ければやっぱりいろいろな授業でいろいろな負荷を下げながら調整していくということも必要になってくるんじゃないかと思います。
それから3つ目として先生自身の解釈による先生との対話で思考が広がっていくんじゃないかと思うんですね。
生徒同士が自分たちの興味の範囲だけで学んだり、知識が偏った状態で学んだり、自分たちの想定外、想定ないから出られないという状況もあると思います。
そこで先生自身が一斉授業で教科書外の知識を共有したり、それから一見無関係に見えるような知識を提供したり、先生自身の解釈に基づく発問をしたりということで、若干の思考が広がるというそういうメリットがあると思うんですよ。
だから優れた一斉授業というものには生徒の興味関心の枠というものをちょっと広げて、それから先生の解釈というものを取り入れて、先生がリードしていくというそういう場面、そういうのが必要な場面もあるし、味付けにもなるんじゃないかと思うんですよね。
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グループワークというのはある種、尖がった意見というのが出しにくくて、平板な意見になってしまうということもありがちになるんじゃないかと思います。
尖がった意見が自由にバッと出せるような心理的安全性の高いグループだといいんだけども、周囲の人間関係をすごく考えてしまうような、そういう教室自体では尖がった意見が出にくいという、そういった場合、先生が一斉授業でちょっとした尖がった意見を提示するとか、深い解釈を提示するというのは効果的だと思うんです。
そして4点目は、沈黙していても共に考えているということですね。言葉を交わさなくても隣の子がなんかこう、うんうんとか言ったりとか鉛筆を走らせたりという気配、そういったことでの相互作用というのがあるんじゃないかなと思います。
発言していなくても他者の存在によって自分の考えが深まっていくというプロセスが踏めていれば、それは十分に共同的な学びと言えるんじゃないでしょうか。
だから話し合いというね、見える形にしなくても空間を共有しているということで思考を促すということであれば、十分対話的な学びになっていると私は思うようになりました。
だから一斉授業が悪者というわけではなくて、やっぱり一斉授業という安心感、ベース感があるからこそ、やっぱりそこに個別、グループというものの存在意義も際立つのであって、
やっぱり無理やり新しいものを取り入れて、なんかこれ新しいからいいんだろうというような、そういった窮屈さから解放できるんじゃないでしょうかね。
一斉授業が悪いわけではなくて、いろんなやり方を選べるという、そういう環境にあるんだったら組み合わせていけばいいし、
選べない環境だったら、やっぱりいかに生徒が考える時間というものを最大化するかということが大きなポイントなんじゃないかなと思います。
つまり形じゃなくて、そこでいかに生徒を執行させるか、そこを忘れずにいたいなという、そういう改革再確認、一斉授業の再定義ができたというお話でした。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。
