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みなさん、こんにちは。今日も明日も授業道ス黒瀬直美です。 この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は415回、生成AI活用の前段階としてベーシックな読解の授業ができているかというタイトルでお届けしたいと思います。
生成AI活用、授業に取り入れたいけれども、どこから手をつければいいかわからないという方が多いのではないでしょうか。
私自身、生成AI活用については試行段階途中なんですけれども、かなりAIというものを活用してきて、色々なアイディアが浮かぶようになりました。
今回は、生成AIを活用して授業を少しだけ深める工夫を実践してみましたので、皆さんにお届けしたいと思います。
やっぱり改めて思ったのは、生徒にいきなり生成AIを使わせるというのではなくて、まずは先生が生成AIをしっかり使って、自分自身のスキルを上げるということが超大事な前提条件になります。
そして、ある程度自分が生成AIを使って少し使えるなって言ったところに、生成AIを使っているところを生徒に見せるとか、先生が生成AIを使って教材を作ってみると、そういうふうな段階がとても大事で、この積み上げがやっぱり有効活用への道を開くと思っています。
なぜかというと、やっぱり生成AIを生徒に使わせる段階に進むまで、授業者である先生自身がある程度慣れて、アクセルとブレーキをきちっと使えるようになっておかないと、咄嗟の状況での判断というのができないからというのが理由ですね。
だからこそ、ファーストステップとして、生成AIが作ったデータを授業の中で読み比べとか、授業の中での材料に使う、そういったことは比較的ハードルが低くてやりやすいんじゃないかなと思っています。
今回は私が取り組んだ、山井高校にいるという中学校3年生、先取り学習の漢文の授業でやったことです。まず、ノートブックLMにこの単元のスライドを作成してもらいました。
一方で、生徒には手書きでオリフォンスライドというのを作らせておいて、オリフォンスライドというのは、一枚の紙をちゃんと工作しておりまして、本のような形にしまして、それに鉛筆でスライドを手書きさせるという取り組みで、とてもお手軽に作成できるし、
即座に仲間同士で相互参照することができるという優れものなんですけれども、自分のオリフォンスライドを作らせておいて、そして後でAIが作ったスライドと比較するからというような、そういうふうな振りで始めたんですね。
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やっぱりノートブックLMが生成してくれるスライドは、構成もちゃんと整理されていて、画像もとてもきれいで、本当にクオリティの高いものでした。この取り組みの様子は概要欄にリンクを貼っているので、ノート記事か何かだったと思うんだけど、ご覧になっていただければと思います。
生徒はオリフォンを作り、そしてその後で生成AIのスライドを見せまして、そして比較の観点を設けて比較させました。AIのスライドと自分のスライドどこが違ったのか、この先必要なスキルは何なのか、自分の改善点、どういうところに次は改善しようと思うかということを書かせたんですね。
そうしたら大変熱心に集中して20分ぐらいかかったかな。それぞれ140字以上で書きなさいというふうに指定したんですけども、この140字っていうのは、X、Q、ツイッターの文字数で、中学校3年生にとっては短すぎず長すぎずという、そういった字数です。
だけども140字かける3つとなりますから、だいたい450字ぐらいにはなっちゃうんで、まあまあな記述量だと思いますけども、熱心に取り組んでおりまして、ぶーぶー言うことはなかったですね。
生徒の手書きのオリフォンスライドは、誤字脱字もあるし、レイアウトも適当だし、説明も下手くそだし、だけど一生懸命自分の言葉でまとめようとしている熱意とか、それからその子自身の工夫とか、ちょっとした味わいがあるんですよね。
そしてその自分自身のオリジナリティのあるオリフォンとAIのスライドと見せまして、そして考察させました。
面白かったのは、やっぱり自分の用意見取りが甘かったとか、AIすごいとか、相手に伝わるっていうことを意識してAIはやっぱりスライドを作っているとか、強調しているところとか、それから補足で絵を付け加えるところとか、具体例とかが豊富だっていう風な、そういった一方で、
やっぱりここを間違ってたよっていうハルシネーション指摘する生徒も結構いましたし、情報量が多すぎて、なかなか読み切れなかったっていうそういう生徒もいました。
つまりあんまり鵜呑みにしないっていうような姿勢も若干芽生えていましたね。ということで自分自身の読み取りの甘さとか、相手意識のないスライドっていう自己反省も大量にもちろんありまして、大変に取り組みとなりました。
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ここで私がただお手本だよっていうので、先生のスライドポンと作って見せていたら、ここまであんまりインパクトなかったんじゃないかなと思います。
AIっていうものへの便利さとか、脅威とか、自分たちよりもクオリティの高いものがいとも簡単に出てくることへの自分の存在への恐怖というか激震というか、そういった感覚を生徒が味わっていたように思いました。
これをアシスタントとして使うっていうのが次の私たちに求められていることじゃないかと、AIをうまく使うために自分自身がきちっとした読み手にならないといけないというようなことも振り返りに書いている生徒もいまして、非常に効果的な取り組みになったかなと思いましたね。
到達度テストっていう実力テストに近い取り組みがあって、それも終わったのでやっとこういう余裕のある授業ができるようになったなというふうに思います。
このやり方本当に準備もシンプルでやりやすいですね。
普通に従来型の授業をやってスライド生成作らせて、AIとのスライドの比較ということでかなり読みが深まったと思います。
生徒は本当に脳みそを使ったと思います。
こうやってずっと脳を使って試行し続けるという時間を確保して、結果はすぐには出ないかもしれないけども、こういう考え続ける時間をずっと確保してあげるということが後々効いてくるんじゃないかなというふうに改めて思いました。
ここで補足として2点お話ししたいと思います。
1点目はICTの使い方。
生徒のコメントはGoogleフォームで集めてすぐにスプレッドシートに吐き出させて共有してみんなで読める状態にしたので、
このインプットとアウトプットの応換の速さがやっぱり生徒を意欲的にさせたのだと思います。
こういった展開がすぐにできるようにICTにも相当慣れておく必要があると思いました。
2点目は授業の土台についてです。
ヤマイ高校にいるという漢文の原文をきちんと読ませていないとやっぱり崩壊してしまうと思うんですよね。
ヤマイ高校にいるの行間を読んだりとか、一つ一つの言葉の意味を考えさせたりとか、
そういうふうな本文読解をしっかりしておかないと浅い読みに陥ってしまってAIのスライドもよしよしが診断できない。
要するに空回りしてしまうというそういう状況になりますので、
やっぱり授業作りの骨格、ベーシックな読解の授業がきちんとできているかっていうのがやっぱりとっても大事だと思いますね。
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特に古典読むっていうのは一時情報に当たるということになるので、
教科書とか問題集に載っている文章は多少の編集あるにせよ、やっぱり一時情報に近いものになります。
このAI時代だからこそ、この一時情報に当たる感覚というのを体感させるというのはとてもいいことだと思います。
これが原文を基にした現代語訳でやったんじゃ、やっぱり本物感は薄れるし、原文の味わいというものを味わうことなく終わってしまうので、
原文を読ませるというのはとても意義があるなと思いますね。
そのことをやるとどうしても君子注釈主義に寄ってしまうんだけれども、そこを警戒に楽しく扱う授業の展開力が私が目指したいなと思っているところです。
生徒とのやりとり、受け答え、変な答えを授業で生かす展開力、やる気のない生徒を引き込む駆け引き、
ものすごい多様なスキルが必要になってくると思うんだけども、これはAIではできないことなので、この授業展開力、ベーシックな読解の授業に加えて、授業展開力っていうのをものすごく意識して磨き続けていきたいなと思っています。
ということで今回は、生成や活用の全段階としてベーシックな読解の授業ができているか、加えて授業展開力というものを磨きたいというお話でした。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。
