日曜劇場19番目のカルテ
第6話
https://www.netflix.com/title/82072592
https://www.tbs.co.jp/19karte_tbs/story/ep6.html
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《AI要約》誤字はご容赦!
今回は、ドラマ「19番目のカルテ」第6話の感想をお話しします。この回は、末期の肺がん患者さんが「自宅で最期を迎えたい」と希望し、総合診療科が訪問診療で関わる「在宅医療」がテーマでした。ツッコミどころは非常に多かったですが、まずは良かった点を2つ挙げます。
一つ目は、患者さんの「死亡確認」の場面を具体的に描いたことです。一般の方が死亡確認に立ち会う機会は人生で数回あるかないかで、その流れを知らない方がほとんどです。そのため、いざという時に席を外そうとしたり、電話をかけ始めたりしてしまうことがあります。ドラマを通じて、家族も一緒にその時を迎えることの重要性を示した意義は非常に大きいと感じました。
二つ目は、患者さんの人生を振り返る「ライフレビュー」を実践していた点です。滝野先生が、大工だった患者さんの趣味や建てた家の話を聞き、皆でお祝いをする場面がありました。これは緩和ケアにおけるスピリチュアルケアの一環であり、人生の最期を穏やかに迎えるために重要なアプローチです。これを描いた点はとても良かったと思います。
しかし、それを上回るほどの大きなツッコミどころがありました。最大の問題は、在宅医療のキーパーソンであるはずの「訪問看護師が一人も登場しない」ことです。特に終末期の看取りにおいて、訪問看護師は医師以上に重要な役割を担うことも多く、その存在なしに在宅医療は成り立ちません。訪問薬剤師やケアマネージャーといった他の職種も全く描かれておらず、これは「ありえない」と言っていいほど非現実的で、強い違和感を覚えました。ソーシャルワーカーが自宅に同行する場面がありましたが、それならば訪問看護師も一緒にいるのが自然です。
また、総合診療科の立ち位置が曖昧だった点も気になりました。降圧薬や医療用麻薬の調整について、元の内科にお伺いを立てるような描写がありましたが、主治医として関わる以上、総合診療科が主体的に判断し治療すべきです。病状が刻一刻と変わる終末期において、いちいち相談していては対応が遅れてしまいます。総合診療科としての主体性が欠けているように見えました。
他にも、呼吸苦の患者さんに対する医療用麻薬(オピオイド)の選択が最適だったかという専門的な疑問もありました。総合診療科に焦点を当てたドラマという都合上、他の職種を省略したのかもしれませんが、在宅医療の現実とはかなり乖離した描写だと感じたのが正直な感想です。
サマリー
「19番目のカルテ」第6話では、在宅訪問診療を通じて、肺癌末期の患者ハンダさんとその家族が抱える葛藤や感情が描かれています。死の確認やライフレビューが重要なテーマとなり、訪問看護師が不在であることに違和感を感じながらも、さまざまな医療的視点が提供されています。