■本日のご質問・リクエスト
1252回の放送のアフタートーク中に
「高齢者に関しては大学病院で専門家同士が診るのはあまりよくない」と発言されてますが(15分30秒辺り)
大学病院は乳幼児から成人まで幅広い年齢の患者さんが通われています。
高齢者以外の患者さんは専門家同士診てもらうのは大丈夫なのでしょうか?
発言された、専門家同士診るのがよくないのは、どうあまりよくないのか、もうちょっと詳しく知りたいです。
よろしくお願いいたします🙇♀️
参考)
《1252》オンライン診療と大病院信仰の誤解を解く🙅
https://stand.fm/episodes/683f6002e9866cfef97e2608
(15分30秒辺り)
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https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdsl7FHjYSSkTwuqtykiCSGVcsFaMFncPHdipuFQRo8C_MFZA/viewform?usp=dialog
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《AI要約》誤字はご容赦!
今回は、リスナーからの「高齢者は大学病院で専門家同士が見るのはあまり良くない、と発言していたが、なぜ良くないのか。高齢者以外なら大丈夫なのか」という質問に回答します。
専門家が一人の患者を診ることのデメリットは大きく3つあります。
1. **多疾患併存(マルチモビディティ)の問題**
特に高齢者は複数の病気を同時に抱えていることが多く、それぞれの専門家が担当疾患のガイドラインに沿って治療を行うと、薬の飲み合わせなどでかえって不利益が生じる可能性があります。「あちらを立てればこちらが立たず」という状況になりやすいのです。
2. **情報共有の困難さ**
医療現場は多忙で、特に異なる医療機関の専門家同士がリアルタイムで情報共有することは非常に困難です。基本的には紹介状(手紙)でのやり取りになるため、タイムラグが生じ、お互いの治療内容を正確に把握できないまま治療が進んでしまうリスクがあります。
3. **専門家ごとの見解の相違による患者の混乱**
専門性が高いがゆえに、同じ症状に対しても「安静にすべき」「いや、もっと動くべき」といったように、専門家によって意見が異なることがあります。患者側としては、どの意見に従えば良いのか混乱し、医療不信につながりかねません。
これらの問題を解決するために重要なのが、オーケストラの指揮者のような役割を担う医師の存在です。各専門家の意見をまとめ、患者全体を俯瞰して治療方針をマネジメントする「総合診療医」や「かかりつけ医」がその役割を担います。
専門的な治療が必要な場合もありますが、まずは全体を統合して診てくれる医師がいることが、特に複数の疾患を抱える患者さんにとっては重要になります。
サマリー
専門家同士の診療が高齢者に及ぼす悪影響について考察しています。特に、多疾患併存や情報共有の難しさ、異なる専門家からの指示の不一致が問題として挙げられています。総合診療院の重要性や医師間の連携の必要性についても言及されています。