1. 内科医たけおの『心身健康ラジオ』
  2. 《1316》専門家同士で診ない方..
2025-08-19 09:40

《1316》専門家同士で診ない方が良い3つの理由

■本日のご質問・リクエスト

1252回の放送のアフタートーク中に

「高齢者に関しては大学病院で専門家同士が診るのはあまりよくない」と発言されてますが(15分30秒辺り)

大学病院は乳幼児から成人まで幅広い年齢の患者さんが通われています。

高齢者以外の患者さんは専門家同士診てもらうのは大丈夫なのでしょうか?

発言された、専門家同士診るのがよくないのは、どうあまりよくないのか、もうちょっと詳しく知りたいです。

よろしくお願いいたします🙇‍♀️


参考)

《1252》オンライン診療と大病院信仰の誤解を解く🙅

https://stand.fm/episodes/683f6002e9866cfef97e2608

(15分30秒辺り)


この放送では皆さまからのご質問・リクエストを大募集しています!こちらのフォームから是非!

(匿名でも可能です)

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdsl7FHjYSSkTwuqtykiCSGVcsFaMFncPHdipuFQRo8C_MFZA/viewform?usp=dialog


面白かった・勉強になった方は「いいね❤」」を、感想・コメントは

#心身健康ラジオ

をつけてX、Threads、インスタStoriesなどでお寄せください!


#医療 

#健康  

#スタエフ医療部


《AI要約》誤字はご容赦!

今回は、リスナーからの「高齢者は大学病院で専門家同士が見るのはあまり良くない、と発言していたが、なぜ良くないのか。高齢者以外なら大丈夫なのか」という質問に回答します。


専門家が一人の患者を診ることのデメリットは大きく3つあります。


1. **多疾患併存(マルチモビディティ)の問題**

特に高齢者は複数の病気を同時に抱えていることが多く、それぞれの専門家が担当疾患のガイドラインに沿って治療を行うと、薬の飲み合わせなどでかえって不利益が生じる可能性があります。「あちらを立てればこちらが立たず」という状況になりやすいのです。


2. **情報共有の困難さ**

医療現場は多忙で、特に異なる医療機関の専門家同士がリアルタイムで情報共有することは非常に困難です。基本的には紹介状(手紙)でのやり取りになるため、タイムラグが生じ、お互いの治療内容を正確に把握できないまま治療が進んでしまうリスクがあります。


3. **専門家ごとの見解の相違による患者の混乱**

専門性が高いがゆえに、同じ症状に対しても「安静にすべき」「いや、もっと動くべき」といったように、専門家によって意見が異なることがあります。患者側としては、どの意見に従えば良いのか混乱し、医療不信につながりかねません。


これらの問題を解決するために重要なのが、オーケストラの指揮者のような役割を担う医師の存在です。各専門家の意見をまとめ、患者全体を俯瞰して治療方針をマネジメントする「総合診療医」や「かかりつけ医」がその役割を担います。

専門的な治療が必要な場合もありますが、まずは全体を統合して診てくれる医師がいることが、特に複数の疾患を抱える患者さんにとっては重要になります。

サマリー

専門家同士の診療が高齢者に及ぼす悪影響について考察しています。特に、多疾患併存や情報共有の難しさ、異なる専門家からの指示の不一致が問題として挙げられています。総合診療院の重要性や医師間の連携の必要性についても言及されています。

00:01
内科医たけおの心身健康ラジオ、みなさんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまづわるみなさんからのご質問やリクエストにお答えしております。
医療ニュースの解説などもしています。
質問・リクエストは、質問箱のGoogleフォームからぜひお寄せください。
あなたのご質問をお待ちしております。
ということで、今日は、超久々に質問・リクエスト回答をやっていきたいと思います。
今日いただいていたのは、もう2ヶ月以上お待たせした6月にいただいていたご質問・リクエストなんですけれども、
スワン君の友達からいただきました。ありがとうございます。
1252回の放送のアフタートーク中に、
専門家による診療のデメリット
高齢者に関しては、大学病院で専門家同士が見るのはあまり良くないと発言されていますが、
15分30秒あたり、ありがとうございます。時間まで書いていただいて。
大学病院は、乳幼児から成人まで幅広い年齢の患者さんが通われています。
高齢者以外の患者さんは、専門家同士見てもらうのは大丈夫なのでしょうか。
発言された専門家同士が見るのが良くないはどうあまり良くないのか、もうちょっと詳しく知りたいです。よろしくお願いいたします。
というリクエストをご質問いただいておりますので、これに回答していきたいと思います。
ありがとうございます。
この1252回、これ何話したかなと思って、僕全然覚えてなかったんですけれども、
6月4日の放送のタイトルが、「オンライン診療と大病院振興の誤解を解く」ということで、
NHKの日曜討論の議論を取り上げて、
特にこの回では大病院振興、大学病院とかに代表されるような大きな病院に行きたい人って結構いらっしゃるんですけれども、
それね、あんまり良くないよっていうお話をさせていただいた。
それ以外のオンライン診療の話とかもさせていただきましたけれども、
そんなお話をさせていただいた回でした。
その中にですね、これポッドキャストの方は聞けていないと思うんですけれども、
アフタートークでこの大学病院とか、大病院ですね。
特に高齢者に関しては、専門家同士で見ることが良くないよみたいなお話をして、
それを深掘りしてほしいという、そういうリクエストかと思います。
ということで、YouTuberっぽくですね、専門家同士で見ないほうが良い、三つ問で言うという感じでお話したいというふうに思います。
まず一つ目ですね。
まず一つ目は、これは特に高齢者に言えることですけれども、
やっぱり高齢になるとですね、いろんな病気が出てきますよね。
いろんな病気が出てくるとですね、おのおのに、これ以前もお話しましたけれども、ガイドラインというですね、
治療の指針みたいなのがあるんですけれども、
それをですね、おのおのに守っていくとですね、非常に変なことになるんですね。
どっち取るとどっち取らずみたいな感じになって。
そういうね、多疾患併存というマルチモビリティ、専門用語では言いますけれども、
そういう方が特に高齢者には増えてきてですね、ただ高齢者でなくてもですね、
いろんな病気を持っている方っていらっしゃるじゃないですか。
そうするとですね、おのおのの病気に対しておのおのの診療科で治療をするということになるとですね、
非常に手間が増えますし、あとは検査とか治療とかですね、
この辺が非常に多くなってきてしまうというのがあるかなというふうに思います。
それがですね、お互いの専門性を生かせていればいいんですけれども、
今お話したように、専門性が非常に特化しすぎてですね、
その専門以外のことは分からないという先生もですね、言っていらっしゃるので、
そうするとですね、非常に治療のアンバランス、治療のバランスが悪いということが発生するという、
これはね、大学病院は特にそうですし、大学病院ではない総合病院でもですね、
結構、特に専門特化した病院だとよく起こることかなというふうに思います。
はい、なのでその確かの併存ですね、
一人の患者さんが複数の病気を抱えている場合のデメリットみたいなのは非常に大きくあるかなというふうに思います。
情報共有の課題
まずそれが1点目ですね。
2点目はですね、そんな場合でもですね、ちゃんと情報共有がなされていればいいんですけれども、
なかなかですね、本当に医療現場って忙しいので、
同じ病院だったらまだしもですね、違う医療機関同士のやり取りって、
今、紹介状っていうですね、お手紙を書いたりとかしてやり取りしないといけないんですよね、基本的には。
なので、そのお手紙を書いたりとかっていうことの手間がですね、どうしても削減されてしまうというか、
そこはね、ツーツーで情報共有されていればいいんですけれども、
そこがね、なかなか情報共有されないとですね、
あそこどういう治療をやっているのだっていうのがリアルタイムに分からないっていうことがあるんですよね。
これ同じ医療機関であればですね、
他の診療家がどういうことをやっているかっていうのは、かるて診療録で見ることが可能なんですけれども、
そうじゃない場合ですね、他の診療所とか他の病院の診療をね、見るっていうことは、
今の現状の制度では非常に難しいので、
もうお手紙を書いてもらうしかないんですよね。
もしくは電話するっていうことはなくはないですけれども、
電話ってあんまりやらないんで、基本的には診療情報提供書っていう、
いわゆる紹介状っていうののやり取りが、コストも発生しますということで、
一番よく使われるんですね。
なんですけれども、それをリアルタイムにやるっていうことはなかなか難しいので、
そういう情報共有の困難さとか、あとタイムラグが発生したりとかですね、
その辺が専門家同士で複数の医者が見たりとかっていうことのデメリットの2つ目かなというふうに思います。
総合診療の重要性
3つ目はですね、これはデメリットと言えるかどうかわからないんですけれども、
お互いの専門性が高いがゆえの話なんですけれども、
微妙に言っているニュアンスが違うっていうことがあるんですね。
これちょっといい具体例が思いつかなくてあれなんですけれども、
例えばね、運動した方がいいっていう人とですね、
安静にした方がいいっていう人が、
痛みを長く抱える換算に対しているんですよね、実際医療者でも。
目眩とかに関しても、安静にしなさいっていう方と、
いや、もっと動いた方がいいよっていう方が多分出てくるんですよね。
そうするとですね、換算はどの意見に従ったらいいのか、
どの意見を尊重したらいいのか、混乱するっていう事態が非常に多く発生すると思うんですね。
これはだから、セカンドアピニオン的にですね、
いろんな病院を渡り歩くときとかも非常に注意なんですけれども、
あの先生はこう言ってましたみたいなことで、
この先生はこう言ってましたみたいなことで、結構医療現場では起こっていて、
ただ、本質的には同じことを言っている場合もあるんですよね。
ガイドラインに準拠して、今は動かない方がいいとかですね、
今は動いた方がいいみたいなことって実際あり得るんですけれども、
ただ、患者さん側からしたら、いや同じ病気なのに何で言うこと違うのみたいな感じになって、
これ医療不全にもつながりかねないので、
そういった意味でも、いろんな人の意見を聞くことは大事なんですけれども、
一方で、それをちゃんと統合して解釈する力っていうのが、
患者さん側にも求められるかなというふうに思います。
っていう感じでしょうか。
なので、3つぐらいお話しましたけれども、他にもちょっといろいろありまして、
ただ、こういうのを問題解決する一つの方法として、
総合診療院っていうですね、19番目のカルテでいろいろちょっとお話してますけれども、
こういう全体をマネジメントする力、
コーディネーター的な人が必要なんですね。
これよくオーケストラとかにも例えられますけれども、
オーケストラって、おのおの人がおのおの好き放題弾いてたら、
全然曲として成立しないじゃないですか。
なんですけれども、そこに指揮者がいることで、
ちゃんと統率とれて曲として成立するっていうのがあると思うんですけれども、
これと同じような感じで、専門家同士見るシチュエーションってなくはないですし、
それが必要な場合もあるんですけれども、
そういった場合でも全体を束ねて俯瞰して、
こういう全体を統合していくような診療ができるお医者さんっていうのが必要かなというふうに思っていて、
それが総合診療院であったりとか、今議論されているかかりつけ医であったりとかするなというふうに思っております。
という感じでしょうか。またちょっとかかりつけ医に関しては、
これまた非常に難しくて、誰をかかりつけ医にすべきかみたいな議論もあったりするので、
この辺はまたおいおいお話したいなというふうに思います。
では、最後のしんしんじゃんけんいきたいと思います。
いきますよ。しんしんじゃんけん、じゃんけん、ぐ。
ということで、今日も幸せな一日でありますように、
ご案内いただきたいのだけでした。
今日もいいしんしん。
09:40

コメント

スクロール