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2025-11-16 11:54

《1392》糖尿病の治療と仕事の両立術

■本日の資料

事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン

糖尿病に関する留意事項

https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001227128.pdf


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■AI要約(誤字はご勘弁ください)

11月14日の「世界糖尿病デー」にちなみ、産業医の立場から「糖尿病の治療と仕事の両立」をテーマに解説します。厚生労働省の「治療と仕事の両立支援のためのガイドライン」にも糖尿病の項目があり、職場での正しい理解と支援が重要視されています。


糖尿病は、定期的な通院への配慮がなされれば、おおむね通常と変わりなく就労を継続できる疾患です。しかし、初期は自覚症状に乏しいため治療中断につながりやすく、放置すると重症化や合併症(神経障害、網膜症、腎症など)を引き起こすため、治療の継続が極めて重要です。実際、就労世代で糖尿病が疑われる人のうち約3割が治療を受けていないというデータもあり、「仕事が忙しい」ことが治療中断の一因とされています。そのため、労働者自身が治療を続ける意志を持つことと、事業者側が通院などに配慮し、治療を支援することが両立の鍵となります。


職場で注意すべき点として、まず糖尿病に対する誤ったイメージ(スティグマ)の問題があります。糖尿病は必ずしも生活習慣のみが原因で発症・悪化するものではなく、「不摂生な人がなる病気」といった偏見が、職場での理解や協力を妨げる可能性があります。事業者側も正しい知識を持ち、啓発に努めることが求められます。


両立支援において特に重要なのが「低血糖」への対応です。インスリン注射などの薬物療法を行っている場合、血糖値が下がりすぎることがあります。血糖値は、高いことよりも低いことの方が意識障害などを引き起こすため圧倒的に危険です。低血糖の予防法や、起きた際の対処法(ブドウ糖の摂取など)について、本人だけでなく周囲の同僚も理解しておくことが望ましいです。また、風邪などで体調を崩した「シックデイ」の際の対応も重要になります。


糖尿病の治療法は、食事療法・運動療法・薬物療法が三本柱です。特に薬物療法は大きく進歩しており、週1回の注射で済む薬剤も登場するなど、患者の負担を軽減する選択肢が増えています。現在の治療で血糖コントロールがうまくいっていなくても、諦めずに主治医と相談し、自分に合った治療法を見つけることが大切です。


糖尿病と共に働き続けるためには、本人の自己管理はもちろん、職場による正しい知識に基づいた配慮とサポート体制が不可欠です。

サマリー

このエピソードでは、糖尿病の治療と仕事の両立について語られています。厚生労働省のガイドラインに基づいて、糖尿病患者が職場でどのようにサポートされるべきかが解説されており、糖尿病の正しい理解と治療の重要性についても触れられています。また、治療に取り組む人が少なく、労働環境が影響を与えることが強調されています。

糖尿病デーの意義
内科医たけおの心身健康ラジオ。皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわる皆さんからのご質問やリクエストにお答えしております。
医療ニュースの解説などもしています。
質問、リクエストは、質問箱のGoogleフォームからぜひお寄せください。
あなたのご質問をお待ちしております。
ということで、ちょっと2日ほど出遅れましたけれども、
実は11月14日は世界糖尿病デー。
これまだ糖尿病デーって言ってますよね。
ダイアベティスデーではないと思っているんですけれども、糖尿病デーなんですよね。
いろんな方がいろんなSNSで発信したりとか、
私も多分過去の放送で、この時期糖尿病に関する話題を扱っていたと思うんですけれども、
産業員も私している関係で、糖尿病の治療と仕事のお話を今日はしたいなというふうに思います。
これは産業領域の方はよくご存じだと思いますけれども、
厚生労働省から事業上における治療と仕事の両立支援のためのガイドラインというのが出ていて、
その中で補足みたいな感じで、いろんな疾患の、いろんな病気の特徴とか、
留意事項みたいなのを書いてある項目があって、その中の一つに糖尿病があるんですよね。
なので、今日はその資料を、5ページほどの資料ですけれども、
一緒に読み解いていきたいなというふうに思います。
治療と仕事の両立
はい、ということで、糖尿病は定期的な通院への配慮がなされれば、
おおむね通常と変わりなく就労を継続することができる疾患である。
一方、自覚症状に多々しく治療中断につながりやすい、
そのまま法通と重症化や合併症の発症につながるため、
治療の継続が重要であるということになっておりまして、
これは本当にその通りですね。
で、ちょっと次と次の段階まで読みますけれども、
糖尿病の治療と仕事の両立のためには、
労働者自らが医師の指示に基づいて治療を継続し、
適切な生活習慣に努めることが重要である。
一方で事業者、雇用主の方ですね、
定期健康診断により有所見者を把握していることから、
健康と安全の確保のため、
治療が適切になされるよう支援することも重要であるということになっておりまして、
これはですね、私、産業医でいろんな金魚さんの職員さんの
献身を見させていただいておりますけれども、
やっぱりね、糖尿病の方って非常に多いんですよね。
視力、血圧、その次ぐらいに多いかなって、
視域症と等々ぐらいかな、ぐらいに多いかなっていう感じなんですけれども、
その中でもですね、やっぱり治療、
新たに見つかる方も当然いらっしゃるんですけれども、
治療をしていてもですね、非常に血糖コントロール、
今、血糖マネジメントということになってますけれども、
それがね、良くないまま経過されている方って少なからずいらっしゃるんですよね。
なんですけれども、ちょっとこの後にも言いますけれども、
やっぱり糖尿病の合併症予防の観点とかですね、
あとは糖尿病の治療って非常に良くなっているので、
悪い状態を諦めないでいただきたいなというふうに個人的には思うんですよね。
なので、その辺り、もちろん安全に働いていただくっていう観点でもそうですし、
あとは今後の長い将来のためにも、やっぱり糖尿病の治療を
しっかり受けていただきたいなというふうに個人的にも思います。
あとはですね、4段目ですね。
糖尿病は必ずしも生活習慣のみが原因で発症・悪化するものではない。
これスティックマ問題のことですね。
糖尿病に対する誤った理解や知識から、
職場における理解・協力・必要な配慮等が妨げられる場合があると。
労働者から支援の申し出があった場合、
事業者は上司・同僚等に対して病気に対する正しい知識を啓発するなど、
職場における配慮の在り方等について、
必要な情報を提供することは望ましいということで、
これは本当にその通りでございます。
糖尿病の基礎知識
ということで、実際に中身に入っていきたいと思います。
糖尿病に関する基礎情報ということで、
糖尿病の原因と患者数ということになっております。
糖尿病の種類はですね、これ皆さんよくお存じだと思いますけれども、
1型、2型っていう、それ以外にもですね、
それ以外の糖尿病、あと妊娠糖尿病とかですね、
もうありますけれども、大きく分けるとこの1型と2型に分かれるということになっていて、
その表に書いてありますけれども、
1型糖尿病はですね、
インスリンっていう血糖を下げるホルモンを作ることができないっていうのが、
主な原因なんですね。
に対して、2型の糖尿病は、
インスリンが十分に作られないっていうこともそうですけれども、
インスリンが効きにくいですね、
こういうのをインスリン抵抗性というふうに言いますけれども、
それも原因となることがあるということになっております。
何回も言いますけれども、
糖尿病の発症には食事や運動などの生活習慣が影響している場合があるが、
必ずしも生活習慣のみが原因で発症するものでもないということですね。
だから全然、糖尿病の方はイコール不摂生だみたいな、
ちょっと後からも出てきますけれども、
糖尿病の方は太っているとかですね、
そういうのは誤ったイメージなんで、
それは正しく知っていただきたいなというふうに思います。
実際どれくらいの方が糖尿病かというと、
次の図1のところに書いてありますけれども、
当然ですけれども、若い方は少ないんですよね。
完全にないかというと、そうでもないんですけれども、
特に1型の方とか若い方はいらっしゃいますけれども、
やっぱり年齢が上がるに従って、
有病率というふうに言いますけれども、
が増えてくるような病気になってきます。
しかもですね、今結構60代、
これ69歳までしか書いてないですけれども、
70代以降でも働いている方、結構いらっしゃいますからね。
そうすると、まあまあな確率で糖尿病の方いらっしゃってっていう感じで、
一応この統計では就労世代のうちの12.7%、
だから9人に1人ぐらいかなが、
血糖検査において異常を認めているということになっていますけれども、
やっぱりどれぐらいの世代の人たちが働いているかというのによって、
事業上のその糖尿病を持っている率っていうのは変わってくるかなというふうに思います。
はい、ちょっとスピードアップしていきます。
糖尿病の症状経過ということで、
冒頭にも言ったように糖尿病はですね、ほとんど無症状なんですね。
これがね一番怖いところで、
他の高血圧とか脂質上昇もそうなんですけれども、
それ自体は症状を起こすことはなくて、
ただ放置していると様々な合併症の原因になるということになります。
ただ一方で血糖がむちゃくちゃ高いとですね、
こういう感じで意識障害を起こしたりとかですね、
そういう糖尿病のいわゆる緊急的な状態になったりすることもあるという感じですね。
あとは長期的にはこの三大合併症って書いてありますけれども、
神経障害網膜小腎症ですね。
今糖尿病ですね、腎臓病がもうちょっとフォーカス的な概念なんですけれども、
という感じの合併症があって、
この合併症を起こさないということが非常に重要になってきます。
その次のページに行っていただくと、図2のところですね、
糖尿病と合併症っていうので書いてあって、
時間経過左側から右側にずっと流れていくような図ですけれども、
糖尿病の現状と治療
はじめは血糖正常とか境界領域ぐらい、
いわゆる糖尿病の予備群みたいな感じですね。
のところがあって、そこから糖尿病の診断に行って、
でもその時にはほとんど合併症って起こってないんですよね。
なんですけれども、糖尿病の領域になって、
特に糖尿病のコントロール、マネジメントが悪いと、
こういった様々な合併症が数年から十数年単位で進行してくるというのが、
非常に糖尿病としての重要なところかなというふうに思います。
就労のことで関連していくと、これそうなんだと思ったんですけれども、
就労世代20から59歳の糖尿病が強く疑われる人のうち、
治療を受けていない者は30.2%に上る。
だから3人に1人ぐらいが治療を受けていないということになっていますよね。
だからやっぱりこれはこれで問題かなというふうに思いますし、
あとは先ほど言ったように治療を受けていても、
血糖マネジメントがあまり良くない方もいらっしゃるので、
これも問題かなというふうに思います。
やっぱり治療を中断してしまうというのは多いんですよね。
仕事と治療の両立
これは糖尿病で限らずなんですけれども、
慢性腎臓病とかでも治療を中断してしまう方がいらっしゃるんですけれども、
もちろん症状がないからというのが1つの理由としてあるんですけれども、
他の理由としてやっぱり仕事が忙しいというのがあるらしくて、
やっぱりこの辺は配慮していただきたいなというふうには思います。
続いてが糖尿病の治療ということで、
その糖尿病の主な治療法という表のところをご覧いただけたらと思いますけれども、
食事療法、運動療法、薬物療法というのが糖尿病の3大治療法ですね。
実はこれ心理療法も糖尿病に対して使うこともあるんですけれども、
ちょっとこの絵が描いてないですけどね。
特に薬物療法に関しては、先ほども言ったように非常に糖尿病の治療って進歩してるんで、
例えば注射もですね、週に1回のインスリンとかも出てきましたし、
インスリンみたいな製剤で元々週に1回のやつとかもあったりするんで、
そうするとほとんど治療としては週に1回やるだけで済むみたいな薬とかもあったりするんで、
本当にいろいろありますので、
今の現状の治療が最適ではない可能性もあるので、
その辺はですね、主治医の先生とよく相談していただきたいなというのは、
僕、いろんな面談をさせていただく中で言ってる話ですね。
で、ちょっと時間がなくなってきましたけれども、
両立支援にあたっての留意事項ということで、糖尿病の特徴を踏まえた対応ということになっております。
一般的な対応は何回も言いますけれども、特段の就業宣言はね、
特に不要なんですね、糖尿病に関しては。
ただ、先ほど言ったように痛みへの配慮とかですね、
あとはインスリンの自己注射とかがある場合には、
そういうのをできるような環境を持つというのが非常に大事になってきますし、
一方で、このEのところに書いてありますけれども、
低血糖、疾苦でいいですね、この2つは非常に重要で、
特に低血糖ですね、低血糖リスクが少ないお薬というのもあるんですけれども、
やっぱりね、血糖が低くなりすぎることの危険性というのは非常にね、
患者さんには多分、主治医の方から伝わっていると思うんですけれども、
血糖って高いより低い方がもう圧倒的に危険なんで、
だから、低血糖をどういうふうに予防するか、
もしくは低血糖の時の対応をですね、これを本人だけではなくて、
場合によっては周りの方も知っているということは重要かなというふうに思いますね。
はい、という感じでしょうか。
ちょっと最後の方、だいぶはしょってしまいましたけれども、
糖尿病の基本に関してお話しさせていただきました。
はい、では最後、しんしんじゃんけんいきたいと思います。
いきますよー。しんしんじゃんけんじゃんけん。
ということで、今日も幸せな一日でありますように、
お会いとなりかえりのたけえでした。
興味しんしん。
11:54

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