内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわる皆さんからのご質問やリクエストにお答えしております。
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あなたのご質問、待ちでおります。
ということで、今日は大好評シリーズ、もうあと2回しかできなくなってしまいまして、
ちょっと私、少し寂しいんですけれども、
大好評、日曜劇場19番目のカルテの徹底解説。
解説というか、今まるでぼやきみたいな感じでしたけれども、
今日はですね、真面目に医学的な解説をさせていただこうかなというふうに思います。
はい、でですね、今回は第7話ですね。
で、主役、主人公の徳信先生が夏休みをとっていて、
師匠の赤行先生の元を訪ねるっていうような、そんなシチュエーションで、
で、病院の方で病院の方で、いろいろ起こるっていうことなんですけれども、
今回はですね、ちょっとその一番最後の場面に出てきたショックですね。
これに関して、以前もね、確かボイシー時代にお話したような気もするんですけれども、
改めてお話したいなというふうに思います。
というのは、私はですね、実は初期臨床検証をやった病院にですね、
このショックに関してものすごいこだわる先生がいらっしゃってですね、
循環機内科医、元麻酔科医なんですけどね、集中治療とかそういうお医師さんがいらっしゃって、
このショックに関してはですね、相当何十時間話聞いたんだっていうぐらい話を聞きましたし、
その教えをですね、研修医とかに広めていたりとかしてですね、
ショックに関してはですね、話すと多分半日一日ぐらいかかるんですけれども、
そのエッセンスを凝縮してですね、ショックを晴らしたいなというふうに思います。
というのは、この第7話の一番最後に、特訓先生が救急搬送を要請する、
ドクターヘリかな?を要請する場面で、バッドキアリ症候群、
ちょっとね、今日はバッドキアリ症候群についてはね、話長くなるんでやめておきますけれども、
それで、閉塞性ショックの疑いみたいなことを言っておられたんですね。
あ、それそうなんだと思って、そもそもバッドキアリ症候群自体が非常に稀な病気なんで、
その中で閉塞性ショックを起こすものって、非常に稀だとは思うんですけれども、
それを瞬時に判断されてですね、救急要請をされているんですけれども、
でもこの場面ってね、医療者だったらなんとなくイメージ付くかなと思うんですけれども、
医療者以外の一般の方にはね、なんのこっちゃっていう感じかなというふうに思うんですよね。
なので改めて、ちょっとショックに関してお話したいなというふうに思います。
ちょっと前書きがだいぶ長くなりましたけれども、そもそもショックって、
貧血と同じような感じで、一般用語で使われる用語と全然意味が違うものの一つなんですよね。
一般用語で言うショックっていうのはなんかこう、びっくりするとかですね、
残念だったみたいな感じで、ショックだったみたいな感じで言われると思うんですけれども、
そういうことではなくて、医療業界で言うところのショックですね。
これは血の、専門的には循環っていうふうに言いますけど、血の巡りですね。
これがうまいこといかなくなって、命にかかるような状態になるっていうことをね、
ショックというふうに言うんですね。
当然血液がうまいこと流れないと、体全体に酸素がうまいこと供給されない。
酸素とか他の栄養も含めてですね、うまいこと供給されないっていうことになるので、
この状態が長く続くと、本当に命にかかるっていうような、そういう状態になります。
でですね、ショックは分類っていうのがありまして、そのちょっと白いは独特の分類を言われてたんですけど、
一応最近の教科書的な分類でいくとですね、大きく4つに分かれるというふうに言われていて、
一番わかりやすいのが出血による、昔は出血性ショックっていうふうに言ってたんですけど、
昔はね、循環血液量減少性ショックっていう、ちょっとなんか新しい名前になりましたけれども、
要は血が減ってしまうっていうですね、どっかで大量に出血してですね、
血が足りなくなってしまうっていうものですね。
これはショックの一番典型的な代表例ですね。
で、これに関連しては、ショックインデックスっていうのもあるんですけれども、
ショック指数とも言いますけれども、
これ、血圧を脈拍で割るっていうような、ん?血圧を脈拍で割る?
そうですね、合ってますね。
血圧、特に上の血圧ですね、出血圧を脈拍で割る。
例えば、普通にしてたら、我々って血圧120の脈拍60とかっていうことで、
例えばするとですね、120割る60で2なんですよね。
これ全然問題ないっていうことなんですけれども、
ショックになってくるとですね、特にこういう出血性ショック、血液量が減少するタイプのショックになるとですね、
血が減ってくるんで、その分心拍数が速くなってですね、それを補おうとするんですね。
そうすると、例えば血圧が、なんでもいいですけど、60なのに脈拍が120みたいなことになって、
これかなりのショックなんですけれども、そうするとショックインデックス、
ん?これさっきの逆ですね。失礼しました。
ショックインデックスがアーになるっていう、そんな感じで、
そういう感じで、ショックの重症度を表すっていうような、そういうこともできます。
っていう感じですね。
で、それが1つ目の血液量減少性のショックです。
で、2つ目ですね。2つ目はね、比較的多くよくあるんですけれども、
血液分布異常性ショックっていう、これまた何の話っていう感じなんですけれども、
これはですね、原因で分類するとですね、一番わかりやすいのが排血症性ショックっていう、
感染症に伴うショックですね。
これが血液分布異常性ショックなんですけれども、
これはどういうことかっていうと、普通ですね、ショックになるとですね、
末症っていうか、末症って難しいな。
血管がですね、ギュッて閉まってですね、
で、体の必要な臓器に血液を送れるようにっていうことで、
こういう分布をね、ちゃんとするような働きっていうのがあるんですね。
まあこういうのは交換神経、不交換神経も関与するんですけれども、
それがうまいこといかなくなって、本来はいかなくていいところの血管の中に血液が滞留してしまうみたいな、
そんなイメージですね。
それの代表例が排血症とか、あとアナフレキシーショックとかもそうなんですけれども、
これも血液分布異常性ショックになります。
で、3つ目ですね。
3つ目はね、神経性ショックっていうので、
これはね、非常にわかりやすくて、神経性って心臓の腹の性と書いて神経性という風に言うんですけれども、
心臓が原因でショックになるっていうことですね。
これは人間の血液を見下ろす一番大元が心臓なんで、
その心臓がおかしくなったり、心筋梗塞とかですね、
そういうのでちゃんと働かなくなったりすると、
この神経性ショックになるっていうことですね。
で、4つ目ですね。
4つ目はですね、今回出てきた閉塞性ショックなんですけれども、
これが一番難しくって、オブストラクティブショックとも言いますけれども、
この血の巡りの中で、どっかがね、咳止められていたりとかして、
とか、あと心臓の周りとかに、
その心臓をうまいこと動かせない要因があるっていうものですね。
神経性ショックはね、心臓そのものが原因なんですけれども、
そうではなくて、心臓がちゃんとポンプ機能をですね、
グッグッってなるのを障害するような原因があるっていうのが、
閉塞性ショックっていうことになって、
これはね、実はショックの中では一番少ないんですけれども、
でも見逃してはいけないショックの一つということになります。
で、大きくこの4つをですね、
その病態別というかどういうことが起こってるかっていうのによって、
分類していくっていうことなんですけれども、
その中で、今回ね、徳島先生、一瞬にしてですね、
閉塞性ショックの疑いっていうふうに言ってたんですけれども、
実はね、3つのポイントを見るだけで、このショックをね、
分類できるっていうのがですね、その白井の教えで、
一つはですね、手足を触るっていう、特に足なんですけれども、
通常であればですね、その手足の血流って、
ショックの時にはなくてよいというか、
もっと重要な脳とかですね、内臓とかっていうところに
血流を回さないといけないので、
そこが冷たくないのが普通なんですけれども、
これショックの5Pっていうのに含まれるんですけれども、
それが温かくなってしまうっていう、
これはね、血液分布異常性ショックの非常に特徴で、
まずその手足を触るっていうことですね。
で、2つ目が胸の音を聞くっていう、
今回ね、せっかく聴診機もらってたんだから、
そこで聴診したらいいのにと思ったんですけども、
それよりもね、救急搬送急いであるんだろうと思うんですけれども、
胸の音を聞いてですね、その胸の音が問題ないかどうかっていうのを聞くっていう、
これの代表例が神経性ショックっていうものなんですけれども、
神経性ショックで胸に、
肺に水が溜まったりしてないかみたいなのを聞くっていうことですね。
これが2つ目ですね。
で、3つ目がですね、これ非常に難しいんですけれども、
首のですね、形状脈っていうですね、
首の血管があるんですけど、動脈と情脈っていうのがあって、
情脈の方はですね、普通に表面から見られるんですよね。
そこを見るっていうことですね。
この3つをね、ちゃんと表みたいな感じで理解すればですね、
この一瞬にしてショックの分離ができるっていうのがその先生の教えで、
これはね、本当にその通りだなというふうに思いますし、
役に立つっていうそんな感じですね。