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内科医たけおの心身健康ラジオ。皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわるちょっと役に立つ小話を毎朝5時50分に10分程度で配信しています。
毎朝5時半からライブやっていて、公開生収録や皆さんからのご質問やリクエストに直接お答えしたりしています。
アフタートークも人気です。ぜひご参加ください。
ということで、今週は、敗血症シリーズをやっておりますけれども、
毎週火曜日は興味心身論文を取り上げているんですけれども、
今日はですね、論文というかもうガイドラインですね、そのものを取り上げたいと思います。
そもそもですね、この敗血症シリーズをやろうと思ったきっかけは、このガイドラインが先日、いつだったかな、
今月の頭ぐらいでしたかね、に公開されたということで、
これをね、ちょっと自分の勉強も兼ねて読んでいこうかなと思って、
どうせだったら、その敗血症って、あんまりね、昨日、たとえば言いましたけど、
一般には知られてないんですけれども、でも我々の業界的には非常に重要な病気、病態なんで、
これを一緒に勉強できたなというふうに思ってた次第です。
ということで、今回ですね、これ毎回そうなんですけれども、国際版もあるんですけれども、
それの日本版っていうのが2024として、ガイドラインとして新たに出ました。
これが日本集中治療医学会と日本救急医学会ですね。
集中治療とか救急を専門にされている先生方の作られるっていう学会なんですけれども、
そこから発表されたっていうことになってます。
ただですね、このガイドライン全文が256ページもあるということで、
これをですね、いかに10分の中に埋めていくかっていうことを昨日ちょっと考えてたんですけれども、
到底無理なんで、ちょっと触りの部分だけですね、ご紹介していきたいなというふうに思います。
あとはですね、これ多分聞いておられる方ね、医療者の方も一部いらっしゃるかと思うんですけれども、
こういう肺血症とかですね、集中治療に関わっておられない方も結構いらっしゃるかなと思って、
なのでちょっと噛みくらいでですね、できるだけ聞いていただいている方のお役に立つようなお話ができればいいかなというふうに思いますけれども、
ただ、内容的にちょっとだいぶ難しい話になるかもしれませんので、そこはご了承ください。
はい、それではですね、PDFをご覧の方は10ページ目をご覧いただけたらと思うんですけれども、
この初期治療とケアバンドルっていうやつですね、これにもう尽きるかなというふうに思います。
これ、実は肺血症の診療ガイドラインって何回目かな、3回目か4回目ぐらいの書いて更新なんですけれども、
大筋としてはですね、あんまり大きくは変わってないんですね。
もちろんちょっと後から言いますけれども、肺血症の定義とかですね、
あとはかつて言われてた初期治療のゴールみたいなのとかっていうのがなくなったりとかっていうのがあるんですけれども、
でも大筋はあんまり変わってないんです。
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で、このシェーマの一番上に書いてありますけれども、感染と臓器障害ですね。
昨日も言いましたけれども、肺血症っていうのは感染に伴う臓器障害がある状態というふうに話しましたけれども、
それを疑ったら迅速評価と初期治療バンドルを行うっていうことになっています。
で、その迅速評価が昨日も出てきました、このバイタルサインの評価ですね。
いうので、ちょっと繰り返しになりますけれども、
意識がGCSっていう評価で15点未満ですね。
なんとなくぽんやりしてるっていうことも含めて、意識は普通ではない。
あと、収縮血圧、上の血圧ですねが100以下ですね。
で、心拍数が90を超えている、呼吸数が22回以上。
で、体温が36度未満か38度を超えているっていう、この5つのどれかに当てはまるっていう場合には、
その感染症の重症版、この肺血症を疑う必要性があるっていう、そんな感じになってますね。
で、そこからが治療なんですけど、治療はちょっと難しいんですけれども、
基本的には集中治療室で治療されることが多いですね。
もちろん一般病棟で治療されることもなくはないんですけれども、
というか肺血症は基本入院です、その前に。
肺血症を外来治療するっていうのはナンセンスなんで、まず入院なんですけれども、
入院して特に重症度が高い場合には、
このショックが初期有益で改善しない場合っていうところにも書いてありますけれども、
集中治療室、ICUなど集中治療が安全に遂行できる場所に移すことを考慮するっていうことになっていて、
まあそりゃそうですよねっていう感じですね。
で、治療する上でですね、もう一番大事なのは、この微生物検査と抗菌薬と初期蘇生ですね。
これが直ちにって3つ書いてありますけれども、これが非常に重要ですね。
で、まず微生物検査っていうので、まあ肺血症ってね、もちろん細菌以外でもなり得ることはあるんですけれども、
多くはね細菌ですね、細菌なんですね。
で、それを特に血の中にいるかどうかっていうのを調べる検査、血液培養っていう検査があるんですけれども、
これをね、直ちにやるっていう、しかも2セットですね。
2セットね、40cc1取られるんですけれども、
でもね、これをちゃんとやらないと、後々ですね、その何が悪さしているか、要は的が分からない中での治療になるんで、非常に苦しい治療になります。
なので、はじめにね血液培養、抗菌薬投与前ですね、ちょっと後からも出てきますけれども、
投与してしまうとですね、そっから菌が消えてしまってね、急遽何か分からなくなってしまうっていうことがあるんで、
この血液培養2セットを抗菌薬投与前に必ず取るっていうことですね。
あとは、ちょっとこの後にも出てきますけれども、必ずね、感染症っていう感染の原因となるところがあるはずなんですね。
だからその疑いのところからでもいいので、検体を採取する。
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例えば肺炎を疑っている場合だったらタンの培養を取るとかですね、おしっこの感染を疑っている場合にはおしっこを取っておくとかですね、こういうのが必要になってきます。
これが微生物検査っていうやつですね。
で、それができたらもう即座に抗菌薬ですね、抗生物質を投与するっていうことで適切な経験的抗菌薬投与っていうことなんですけれども、
これ、今ね、ちょっと特殊な機械を使ってですね、比較的早くですね、その培菌とかっていうのを検出することも可能は可能なんですけれども、
ただ一般的にはこの培養検査って数日かかるんですね、結果が出てくるまでに。
なので、その間に敵がわからないまま戦わざるを得ないんですけれども、それが経験的抗菌薬っていうので、
とりあえず考えられる培菌に対応する抗生物質を投与しておくっていうのが大事ですね。
で、ここで、昨日おとといもお話しましたけど、結構ね、その多剤耐性菌とかっていうのも最近増えてきているので、
その多剤耐性菌をどこまでカバーするかとかっていうのも考えたりしますね。
で、それと同時にですね、初期蘇生って書いてありますけれども、
特に放っておくとですね、もうどんどん血発も下がりますし、どんどん臓器障害も進行するっていうことになるので、
この初期蘇生の初期乳液、あとノルアドレナリン、あと乳酸値の測定心エコーっていうこの4つをやっていくっていうのが重要です。
で、特に乳液ですね、点滴の量が少ない、まあこれ多すぎてはいけないんですけれども、少なすぎることが非常に多くて、少ないとショックから回復できないっていうこともあるんで、
この初期乳液とノルアドレナリンっていう、これ血圧を上げる作用があるんですけれども、それを適切に使っていくっていうことが必要ですね。
で、それに加えて下級的速やかにっていうことで、感染症の対策、感染症の探索コントロールと、あとショックに対する追加投与薬剤っていうことで、バザプレシンとヒドロコルジドンっていうのが書いてありますね。
バザプレシンっていうのはおしっこを出なくするホルモンなんですけれども、これね、血圧を上げる効果もあるということは知られてきたんで、
これ使われることは結構多くなってますし、あとヒドロコルジドンっていうのはステロイドですね。
ステロイドって、これちょっと副陣って、昨日ドクターピースも言ってましたけど、副陣っていうところで作られるんですけれども、これが相対的に不足するっていうことが起こり得るんですね。
そういうのを相対的副陣不全っていうふうに言うんですけれども、それを補充するためにこのヒドロコルジドンを投与することも考慮して得るっていう、そんな感じですね。
で、これは注目なのが、このICUにおける急性肥大流っていうところで5つ書いてますね。
1つが血糖の管理ですね。血糖も低すぎてば高すぎてばいけないっていうことで、この血糖を適切に管理するっていうことと、
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あと抗菌薬ですね。で、エスカレーションと適切な注射って書いてありますけれども、で、エスカレーションって多分ほとんどの方初めて聞くと思うんですけれども、
先ほど言ったように抗菌薬、一番初めはその考えられる菌ですね、培菌に対して全て聞くような抗菌薬を投与するんですけれども、
ただ適切に培養が取れていればですね、適宜は分かってくるんですよね。例えばなんでもいいですけど肺炎だったら肺炎球菌とかですね、
尿路感染だったら大腸菌とかっていうその特定の菌が導体されてくるので、それに応じて抗菌薬のスペクトラムっていうふうに言いますけれども、
その抗菌薬がそれに合った抗菌薬に、で、エスカレーションって言って、これエスカレーションの逆でで、エスカレーションっていうふうに言うんですけれども、
それをチョイスしていくっていうことになってきます。で、あとはですね、DICですね。血管内、発症性血管内凝固っていうので、
肺血症がすごいとですね、血管の中でですね、そのいろんなこう血の塊みたいな小さな血の塊がね、もう大量にできるようなことが起こってしまうので、
まあそれの間別と診断っていうのは必要に応じて治療するっていうような重要ですし、あとはね、これ非常に重要かなと思ったのが、
患者家族中心のケアっていうことで、やっぱりね説明情報提供っていうの重要性もね書いてあります。
あとはリハビリですね。まあリハビリもですね、これもこれ別にあの肺血症に限らずなんですけれども、
周知とかでも今早期からのリハビリって非常に重要というふうに言われていて、この感染症に関しても、肺血症に関しても、
早期からやることが重要ということになっております。はい、という感じですかね。
でかこれの説明だけで10分を超えてしまったんで、これで終わりにしたいと思いますけれども、またもし興味がある方、
あと医療者の方はですね、ぜひ256ページ読破していただけたらなというふうに思います。
ちょっとなんかご質問があればですね、この後のアフタートークでお受けしたいと思います。
では最後、しんしんじゃんけんに行きたいと思います。はい、行きますよー。しんしんじゃんけん、じゃんけん、
チョキ! ということで、今日も幸せな一日にしてありますように、お会いではないかいのかけでした。
興味しんしん。