内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわるちょっとへふりだす小話を、毎朝5時50分、20分程度で配信しています。
毎朝5時半からライブやっていて、公開生週6へ皆さんからのご質問やリクエストに直接お答えしたりしています。
アプラートークも人気です。ぜひご参加ください。
ということで、毎週木曜日は今週の興味津々医療ニュースをお送りしておりますけれども、
今週のテーマはうつ病にしておりましたので、うつ病関連のニュースも2つ取り上げて、合計4つのニュースを取り上げてみたいと思います。
取り上げるニュースはですね、1つ目が自称うつ病についての記事ですね。
増える自称うつ病っていう記事ですね。
2つ目がちょっと論文のお話で、これね多分、医療者向けのサイトなんですけど、
一般の方でも読めることを確認したんですけれども、
食事とうつの関係みたいな論文の記事が出てましたんで、それを2本目にご紹介して、
3本目が認知症の話ですね。
クローズアップ現代で放送されたやつの文字情報というか、テキストなんですけれども、
それを3つ目にご紹介して、
4つ目が新型コロナの話ですね、の4本だけでお送りしたいと思います。
まずは1本目ですね。
これナゾロジーっていうサイト、ご存知ですかね。
ナゾロジーって時々面白い記事があるんですけれども、
それのサイトに載っていた7月の17日、
昨日かな、昨日の記事ですね。
に増える自称うつ病、つらいのになぜか医師の診察は受けない人々っていうような、
そんな記事が出ておりました。
記事自体はもう10行くらいの記事で非常にシンプルなんですけれども、
要は医師の診察を受けないで自分はうつ病だと決めつけてしまう人が増えているようですということで、
それに関してこのSSMメンタルヘルスっていう雑誌にですね、
今年の6月に出たみたいなんですけれども、
そのメルボルン大学の心理学の先生らがですね、
このうつ病とか不安障害など精神疾患を受証する人の増加が、
精神疾患の概念の拡張と関連していると報告しましたということで、
どんな症状だったとしても自分は病気だと決めつける、
不正確な認識が広まったことは原因の一つだということだそうで、
これはね、なんかすごい納得感あるなというふうに思いましたね。
ちょっと元の文献を読んでないんですけれども、
あの、やっぱりそもそもうつっていう言葉自体が結構使いやすい言葉じゃないですか、
なんか、いやうつっぽいわみたいな感じで普通に日常用語でうつって使われますよね。
でもそれとね、本当のいわゆる病気としてのうつ病って全然似て非なるもんなんですよね。
ですし、このシリーズの最初、冒頭でもお話しましたけれども、
欲うつ状態って別に誰しも起こり得ることで、別にうつ病に限らないんですよね。
なので、本当にうつ病みたいなのとうつとかっていう、
軽い意味で使っている日常用語のうつとうつ病ってだいぶ違うっていうことは知っておいていただきたいなというふうに思いますね。
ただ、まあこれ拡張されているっていうのは本当にその通りだなというふうに思いました。
はい、というのが一つ目でした。
で、二つ目ですね。二つ目が、うつと食事の関係。
これもですね、昨日の声の書評でもいろいろお話しましたけれども、
本当にいろんな情報とかいろんなサイトがあって、書籍も含めてですね、
やっぱりこの辺はちゃんと整理すべきかなというふうに思います。
それを探していたらですね、これまた7月の9日のケアネットっていう医療系のサイトなんですけれども、
その中の記事で中高年の果物や野菜の摂取とうつ病発症リスクっていうような記事が出ておりました。
ちょっと冒頭だけ読むと、
新たな観察研究の報告によりうつ病発症予防に果物や野菜の摂取が重要な役割を果たすことが示唆されている。
しかし、高齢者や低中所得国に関する研究は不足しているということで、
オーストラリアのアネーバル・P・マティソン先生からが、
果物や野菜の摂取とうつ病リスクとの関連を明らかにするため、
LMIC、その低中所得国を含む様々な候補等研究を分析し、
その結果のメタ解析を実施したということで、
これ、来月のJournal of Affective Disordersっていう雑誌があるらしいんですけど、そこに報告するらしいですね。
ということで、こういうのはすごい出てくるんですけど、
特に、いつも言ってますけれども、食事に関しては介入研究ってのは難しいんですよね。
介入研究は難しいな。介入研究って、お薬の効果とかを検証する方法の最たる問題なんですけれども、
そのAっていう薬と、Bっていうお薬、場合によってはプラセボっていう疑悪っていうのを使うこともありますけれども、
それを例えば50人、50人の人に飲ませて、本当に効果があるかどうかを検証するっていうのが、
その介入研究っていうやつなんですけれども、
食事に関しては、介入とかってほぼ無理なんですね。
だから、こういった観察研究っていって、食事をどれぐらい食べてるかみたいな感じで検証していくっていうのが一般的な方法なんですけれども、
そうすると、食事ってきちんと介入研究みたいに統制されてないっていうところが最大のデメリットで、
こういった形でいろんな観察研究を組み合わせて、メタ解析っていうことをやることで、
その辺のバイアスみたいなのを消去していくっていう方法はあるんですけれども、
でも、こういうのは結果出たとしても、また逆の結果が出たりとかして、結構難しいっていうのが現状ですね。
特に食事に関しては、本当にいろいろ、特にうつに関しては、トリプトファンがみたいなので、
結構あったりしますけれども、ゼロトリン、メラトリンの元の物質だからみたいなのがあったりするんですけれども、
トリプトファンだけ食べてればいいのかみたいなことになると、そんなことは当然ないわけで、
この辺は話半分ぐらいに聞いておくのがいいんじゃないかなと個人的には思っていますね。
という感じでした。というのが2つ目のニュースでした。
3つ目は、これ先ほど言ったNHKのクローズアップ現代の記事なんですけれども、
ご支援される認知症適切な治療を受けるにはということで、いつの放送だったかな。
確か先々週ぐらいの放送で、もうちょっとNHKプラスでは見られなくなってるんですけれども、
これYouTubeで一部の抜粋のやつは、4日おとといぐらいに出てたんで、
そちらもご覧いただけたらなというふうに思うんですけれども、
認知症は当然ですけど、高齢になればなるほど多くなってくるんですけれども、
ただ認知症の診断のためには色々な他の病気ではないということを言わないといけないんですよね。
なんですけれども、やっぱり初期段階では他の病気の症状の一部しか出ていなくて、
はじめは認知症と診断されてしまうということは、
これちょっと誤診されるというふうに言われると、ちょっと誤解があるかなと思うんですけれども、
症状が出すのっていなくて、一旦認知症というふうに診断されてしまうということはあるというのは、
これ現場では非常にあるあるなんですけれども、
例えば一人目の方とか、この45歳の方とかは、
はじめは若年性あるサイバー病というふうに診断されたんですけれども、
結果的には最後には多発性硬化症という神経の病気なんですけれども、
これが判明したみたいなことになっていて、
多発性硬化症は本当に時間的空間的多発というふうに言うんですけれども、
症状ははじめの段階では全然出そろっていないこともあるんで、
ここで取り上げられている方は特に物忘れが非常にメインの症状だったんで、
それで認知症と間違われたというか、
若年性あるサイバー病というふうに診断されたということになっているんですけれども、
こういうことは非常によくありますね。
あとは、高齢者のうつと認知症の誤診みたいなのは結構ありますし、
ここら辺はちょっと難しいというのが正直なところです。
なので、認知症に限らずですけれども、
本当に診断って難しいんです。
なので、世の中では誤診誤診ってすごい騒がれますけれども、