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2025-09-29 09:45

《1351》最新研究‼️血液透析、腎移植の方の就労と生活

Sofue, T., Nakai, S., Nakagawa, N., & Sakai, K. (2025). Differences in employment and lifestyle situations between kidney transplant recipients and patients on hemodialysis: a nationwide questionnaire survey in Japan. Clinical and Experimental Nephrology, 29, 1286–1293.

https://www.researchgate.net/publication/390115146_Differences_in_employment_and_lifestyle_situations_between_kidney_transplant_recipients_and_patients_on_hemodialysis_a_nationwide_questionnaire_survey_in_Japan


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■AI要約(誤字はご勘弁ください)

話者:内科医たけお


内科医たけお氏が「腎臓ウィーク」と題し、腎臓に関する興味深い最新論文を紹介しています。この論文は、日本腎臓学会の英文誌に掲載されたもので、「血液透析患者」と「腎移植患者」の就労状況や生活状況を比較した大規模研究です。


この研究は、腎移植患者146名と血液透析患者約7,400名を対象に行われました。両者を比較した結果、いくつかの明確な違いが明らかになりました。


まず患者背景として、年齢中央値は67歳と70歳で大差ありませんでしたが、65歳未満の割合は腎移植患者が約62%と、血液透析患者(約32%)の約2倍でした。これは、比較的若い患者が腎移植を選択する傾向を示しています。また、原疾患については、透析患者では糖尿病が約37%を占めるのに対し、腎移植患者では約5%と少なく、代わりに慢性糸球体腎炎が半数以上を占めており、両者の患者背景が大きく異なることが示されました。


生活の質(QOL)に直結する就労率では、腎移植患者が41%であったのに対し、血液透析患者は28%と、腎移植患者の方が有意に高い結果となりました。特に65歳未満の男性に限定すると、腎移植患者の就労率は約82%に達し、血液透析患者の約52%を大きく上回りました。


通院状況では、自力で通院できる割合は腎移植患者の方が高かった(約79% vs 約57%)一方で、片道1時間以上かけて通院する割合も腎移植患者の方が圧倒的に多く(約43% vs 約2%)、通院先の医療機関が大学病院などの大規模施設に集中している実態がうかがえます。


災害時の対応については、血液透析患者の半数以上が「災害時の対応説明を受けた」と回答したのに対し、腎移植患者では2割程度にとどまりました。免疫抑制剤の継続が不可欠な腎移植患者への啓発が今後の課題であると指摘されています。


たけお氏は、この研究の意義を高く評価しつつも、いくつかの限界点も挙げています。最も大きな点は、腎代替療法の一つである「腹膜透析」のデータが含まれていないことで、3つの治療法を比較することが重要だと述べています。また、腎移植患者のアンケート回収率が低く、選択バイアスが生じている可能性も指摘しました。


結論として、この研究は腎移植と血液透析という二つの治療法における患者の生活実態の違いをデータで示した非常に貴重なものであり、今後の治療選択を考える上で重要な情報を提供するものと言えます。

サマリー

最新の研究によって、血液透析患者と腎移植患者の就労状況や生活状況が比較されています。調査結果では、腎移植患者の就労率が高く、通院状況や災害時の対応に関する興味深いデータが得られています。

研究の背景と概要
内科医たけおの心身健康ラジオ。皆さんおはようございます。たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわる皆さんからのご質問やリクエストにお答えしております。医療ニュースの解説などもしています。
質問・リクエストは、質問箱のGoogleフォームからぜひお寄せください。あなたのご質問お待ちしております。
ということで、今週は腎臓ウィークということで、特に何か記念味があるわけではないんですけれども、ちょっと腎臓ネタをやっていこうと思うんですけど、
昨日に引き続きまして、非常に興味深い論文が、先月かな?今月かな?
今月のセンっていう日本腎臓学会の英文誌があるんですけど、これに出ましたんで、クリニカル&エクスペリメンタルネフロロジーという雑誌なんですけれども、
これは非常に興味津々で読ませていただきまして、それをご紹介したいと思います。
ソフウェ先生って、私もお世話になっている先生とか、あと坂井健先生とか、非常にお世話になっている先生方が書かれた論文で、
どういう論文かというと、血液糖質の患者さんと人植の患者さんの就労状況、お仕事はどうなっているかとか、
あと生活状況ですね、これに関する大規模な研究をされたということで、雑誌に載っておりました。
ちょっとそれを解説したいと思うんですけれども、今回の研究はですね、まず人植患者さんは2023年の10月、11月にかけて、
日本移植者協議会の会員さんを対象とした146名ですね。
一方、血液糖質患者さんは日本糖質医会っていうのがあるんですけれども、医学会じゃなくて医会っていうのがあって、
それが2021年、ちょっと古いデータなんですけど、こっちのほうは4年前のデータで9月に実施した調査で7461人、
こっちはものすごい多いんですけれども、を対象に通院状況とか就労とかですね、
あとはACPのことも聞かれてましたね、あとは災害のこととか、そういうのを聞かれているっていうような、そんな感じになっております。
まず、両者の比較なんですけれども、人植患者さんも血液糖質患者さんも年齢の中央値はね、
各々の67歳と70歳っていうことであんまり変わりないんですけれども、65歳未満の割合、これがですね、もうやっぱり非常に大きく違うんですよね。
これどっちが多いと思いますか、皆さん。これはね、もう圧倒的に人植患者さんの方が多いんですね。
人植患者さんは61.8%の方が65歳未満っていうのに対して、血液糖質患者さんは31.7%っていう、ほぼダブルスコアぐらいで、
やっぱり若い方の人植患者さんが多いっていうような、そんな感じになっております。
あとはですね、これ原子力館の補正がされていないっていう、これ補正すべきかどうかっていうのも議論あると思うんですけども、
補正されていないっていうのもポイントで、人植の方は糖尿病が4.8%しかいないのに対して、血液糖質患者さんは36.7%っていうことで、もう圧倒的に糖尿病の方が多い。
まあこれだから、今の糖質の現状を反映してるかなっていうふうに思いますね。
一方で人植患者さんで多いのが慢性子球体陣営。この多くはね、IGA臨床なんだろうと思うんですけども、これが約半数ですね、51.6%になっているっていう、そんな感じの。
だから、患者背景がかなり異なるというのを前提に聞いていただけたらなというふうに思うんですけれども。
まず全体の就労ですね、に関してはやっぱりですね、人植患者さんの方が就労率高くてですね、人植では41.0%だったのに対して血液糖質患者さんは28.4%っていうことで、
優位に人植の方が就労率、お仕事をされている方が多かったっていうような、そんなデータになっております。
ただまあ、これ年齢を反映してるんじゃないかということで思われるかもしれないので、これ65歳未満の男性に限った
統計も出していてですね、これでもですね、人植患者さんの方は81.8%に対して血液糖質患者さんは51.7%っていうことで、まあこれもね、優位さを持って人植患者さんの方が多かったっていうような、そんなデータになっております。
通院状況と災害時の対応
あとはですね、就労形態とかですね、雇用形態とかですね、あと年間の収入とかですね、その辺も書いてあるんですけど、まあちょっとその辺はね、飛ばさせていただいて、あとはそのQOLの中でこの通院状況ですね、
通院に関しても調査されていて、一つはご自身で通院できるかどうかっていうのも聞いてるんですね。
これに関しても、人植患者さんは78.7%に対して血液糖質患者さんは56.8%っていうことで、人植の方の方がご自身で通院できる方が非常に多いっていうことになっていて、
逆に血液糖質は半数ぐらいの方がご自身で通院できないっていう方がね、多くなっていて、まあこれはね、その通りだなというふうに思いましたね。
やっぱり送迎を使ったりとかですね、あとは介護サービスを使ったりする場合もありますけれども、そういった感じで何らかのサポートで通院してこられる方はね、やっぱり血液糖質患者さんの方に多いかなというふうに思います。
一方でですね、通院にかかる時間ですね、片道の時間が1時間以上かかる割合っていうのは、これはね、圧倒的に人植患者さんの方が高くって、人植患者さんは42.8%っていうことで、
一方、血液糖質患者さんは1.8%ですね。だから血液糖質は当然施設血液糖質の方がね、ほとんどで、近くのクリニックでされてるっていう方が多いんで、そこに1時間以上かけていくっていうことは、
よほどの地域でないとないですよね。はい、なんで、血液糖質患者さんは非常に少ない割合なんですけれども、ただ人植の方は大学病院とかですね、そういう大きな機関病院っていう形になっているので、
1時間以上かかる方が多いっていう、これはまあそうだよなっていうような、そんな感じの結果でした。はい、あとは、あとですね、これもね、面白い結果かなと思ったんですけれども、災害時の対応の説明を受けた割合、
これどっちがどうなってるかって、なんか想像つきますかね。これ、そうなんだと思ったんですけれども、これはですね、血液糖質の方の方が多くって、53.2%、まあそれでも
まあ半数かと思ったんですけれども、でもやっぱりね、血液糖質の場合には、まあ災害が起きた時のシミュレーションとかもやったりすることもあるので、まあそういうふうに
患者さんが一緒に協力してみたいなこともあるので、まあそれで高いんだろうなというふうに思いますね。一方で、人植の方は20.4%っていうことで、
5人に1人ぐらいしか、その災害の時にどうするかっていうのを説明を受けていないっていうような、そんな結果になっていました。
特にね、人植の方に関した免疫抑制剤をね、必ず飲み続けないといけないので、例えば災害で避難所に行った時にですね、
数日分とか最低限のこの免疫抑制薬を持っているかどうかっていうのは非常に大事なんですけれども、でも、
まあ20%くらいなんだっていうふうに思いましたね。はい。
っていう感じですかね。あとは、あ、あとはそうそうACPのことも書いてあってですね、ACP、アドバンスケア・プランニングですね。これを受けているっていう方が、両方ともに20%台だったんですけれども、
ただこれはですね、まあおそらくそのACPに関して、ちょっと誤解されているというか、あの多分その両方選択をやる段階でACPの話し合いはされていると思うんですよね。
なんですけれども、とか、まあ一旦その人体・体両方に入った後も、そういった話し合いって繰り返されているはずなんですけれども、それが20%台、その5人に1人くらいっていうのはちょっと少なすぎなんじゃないかなというふうに思って、
そのACPっていう言葉の意味がちゃんと伝わったのかどうかっていうのはちょっと疑問に感じましたね。はい、というそんな感じでした。
はい、ただ今回の研究ですね、一番のネックは、先ほど言ったようにですね、その年齢とかですね、あと原子力観による補正が入っていないっていうのもあるんですけど、やっぱりね、ここに複膜透析も入れてやるんだったらやってほしかったなっていうのは個人的な思いで、
やっぱり複膜透析の方のQOLもですね、まあこの3者比較するっていうことが非常に大事かなというふうに思っていて、まあ今回ね、まあ多分日本では初めての研究なんじゃないかなというふうに思うんですけれども、
私が知る限りなんですけれども、複膜透析も含めた3つの人大体療法のデータを知りたかったなっていうような、そんな感じでした。はい、あとはこの研究のリミテーションという研究の限界のところにも書いてありますけれども、なぜかですね、この人植の方の回答率が非常に低いんですよね。
血液透析の方は55%の回収率なんですけれども、人植患者さんは22%しか回収できていなくて、まあその回収率が選択バイアスが生じたんじゃないかっていうのが書いてあって、まあこれは確かにその通りだなと。
なんでそうなったのかちょっとわからないですけれども、はい、っていう感じでした。はい、ただまあ非常にね、あの興味深い論文研究だったのでご紹介させていただきました。はい、では最後、しんしんじゃんけんいきたいと思います。いきますよー。しんしんじゃんけんじゃんけんぱ!
ということで、今日も幸せな一日でありますように、お会いしておらないか、ゆーたけでした。興味、しんしん!
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