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2025-08-13 10:49

《1311》京都大学から画期的鎮痛薬⁉️徹底解説☝️

本日の資料

・京都大学プレスリリース

オピオイド危機から人々を救う画期的鎮痛薬―京大病院で医師主導臨床試験が実施された―

https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2025-08-08


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内科医たけお氏が、自身が配信するラジオ番組で、京都大学が開発中の新しい鎮痛薬について補足解説を行いました。これは、先日同大学から発表されたプレスリリース「オピオイド危機から人々を救う画期的な鎮痛薬、京大病院で医師主導臨床試験が実施された」を受けたものです。


### 開発の背景と新しい鎮痛薬「アドリアーナ」

アメリカでは、フェンタニルなどの合成麻薬(オピオイド)の過剰摂取により年間8万人以上が死亡する「オピオイド・クライシス」が深刻な社会問題となっています。この根本的な解決策として、依存性や副作用の少ない、オピオイドに代わる新しい鎮痛薬の開発が急務とされています。

そこで京都大学が開発したのが、新薬候補「アドリアーナ」です。この薬は、現在行われている臨床試験でその効果が期待されています。


### 「アドリアーナ」の作用メカニズム

鎮痛薬には、ロキソニンに代表される「NSAIDs」や、神経の興奮を抑える薬など様々な種類がありますが、「アドリアーナ」は「ノルアドレナリン」という神経伝達物質に着目した新しいタイプの薬です。

ノルアドレナリンには鎮痛作用があり、一部の抗うつ薬もこの作用を利用しています。しかし、「アドリアーナ」は既存薬とは異なるメカニズムで作用します。通常、体内では物質が増えすぎないように抑制する「ネガティブフィードバック」という機構が働きます。「アドリアーナ」は、このノルアドレナリンに対する抑制機構を解除することで、鎮痛作用を強力に引き出す仕組みです。


### 期待と懸念

プレスリリースでは、「アドリアーナ」はオピオイド並みに鎮痛作用が強い一方で、依存性や重篤な副作用はないと紹介されています。このため、オピオイドの使用を減らせる画期的な薬として期待が高まっています。

しかし、たけお氏は、この新薬に期待しつつも、プレスリリースがオピオイドの危険性を過度に強調している点に懸念を示しました。オピオイドは、がんの痛みに対する緩和ケアなど、適切な管理下で使えば非常に有効で不可欠な薬です。新薬の登場によって、オピオイドに対する過剰なネガティブイメージが広まることは避けるべきだと指摘しています。

また、「鎮痛作用が強い」とされても、臨床現場でオピオイドをどの程度代替できるかは未知数であり、冷静な評価が必要だと述べました。


### 今後の展望

「アドリアーナ」は、日本での第II相臨床試験で良好な結果が出ており、今後はアメリカでも試験が進められる予定です。しかし、実用化されるまでにはまだ時間がかかると見られています。新しい作用機序を持つ鎮痛薬の選択肢が増えることは非常に期待されますが、その真価が問われるのはこれからです。

サマリー

京都大学では、画期的な鎮痛薬の研究が進行しており、オピオイド危機を解決するための新薬の開発が期待されています。この新薬はノルアドレナリンに注目し、依存性や重篤な副作用を低減させる特性を持っています。

00:01
内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわる皆さんからのご質問やリクエストにお答えしております。
医療ニュースの解説などもしています。
質問・リクエストは、質問箱のGoogleフォームからぜひお寄せください。
あなたのご質問をお待ちしております。
ということで、今日はですね、先週の興味心身医療ニュースですね、水曜日になったやつなんですけれども、
その中で、ポッドキャストをお聞きの方は、何のこっちゃっていう話かもしれないですけれども、
実はアフタートークで、スタンダードFMとスペースの方でですね、
京都大学の鎮痛薬研究
京都大学の痛み止めのニュースを取り上げたんですよね。
そこで、ちょっとマニアックに回数してしまいまして、
これちょっと追加で説明したほうがいいかなというふうに思っていたところですね。
ただ、その時はですね、京都大学のホームページ見てもなんか載ってなかったんですよね。
載ってなかったんですけれども、実は8月の8月の8日にプレスリリースが出まして、
それを見て、なるほどそういうことだろうねっていうのが分かったので、追加の配信というか補足放送をしたいと思います。
京都大学が出たプレスリリースがですね、タイトルが
オピオイド危機から人々を救う画期的鎮痛薬京大病院で医師指導臨床試験が実施された
というような、そんなタイトルになっておりまして、
この詳しい研究内容についてっていう、ページ真ん中やや下のPDFをご覧いただけながら、
今日聞いていただけたらなというふうに思うんですけれども、
まず概要をですね、概要の部分ちょっとだけ読ませていただくと、
オピオイド危機と新薬の必要性
米国ではフェンタリウムなどの合成麻薬、オピオイドの過剰接種によって、
2023年には8万人もの人々が亡くなり、オピオイドクラシスと呼ばれています。
それ故、トランプ政権は国境警備の強化などを鄰国に迫っていますが、
根本的な解決を図るためにはオピオイド鎮痛薬に代わる新薬の開発が必要です、
ということになっていて、その経緯から、この下の方に書いてあります画像の
アドリアーナという物質を開発して、これの臨床試験を今行っていますよというような形になっております。
ニュースの時にも取り上げましたけれども、痛み止めっていろんな聞き方があるんですよね。
例えば一番代表的な痛み止めでいくと、エルセイズという、
市販薬でいうとロキソニン、ロキソプロフェンというのに代表されるような痛み物質を出ないようにするということで、
要は抗炎症作用ですね。炎症を抑えるような形での痛み止めというのもありますし、
あとはオピオイドですね。この表の中にも入っていますけれども、
オピオイドジュウオウ体というのがあるんですけれども、そこにくっついて痛み止めの作用が出るというものもありますし、
あとは特に神経の痛みですね、神経痛に関しては、もともと転換に対して使われていたお薬ですね、
ガバペンチンというお薬があるんですけれども、それの誘導体という、親戚みたいなお薬があるんですけれども、
リリカとかタリージェというような類のお薬ですね。
こういったお薬で、特に神経痛に対して効果をもたらすみたいなのがあってですね、
各々その効き方が違うというのがあるんですね。
その中で今回新しい、画期的な鎮痛薬と書いてありますけれども、
というもので、このノルアドレナリンというのに注目して、
その痛み止めを新しく作って開発して、今臨床試験やってますよというのはそんなニュースなんですね。
ただですね、これ先週のニュース回数でも言いましたけれども、
ノルアドレナリンと痛みに関連してはですね、
これ好物薬を使うとですね、このノルアドレナリンというのが神経と神経の間、
シナプス感激というふうに言うんですけれども、
そこに増えて、それで痛み止めの効果を発揮するというのがあってですね、
これはもう既に実用されてるんですね。
これの代表例が好物薬という、鬱に対するお薬ですね。
これを痛み止めとして使っていったりするというのは、
実際に医療現場でもよくされていますし、保険適用、保険でも認められてるんですよね。
なので、それと同じじゃないかなというふうに思ったんですけれども、
実際にはですね、やっぱり効いてる箇所が違うというか、
同じノルアドレナリンを増やすんですけれども、
その好物薬に関しては、再取り込みというのをされるんですよね。
一旦神経の終末から出てきたノルアドレナリンというのが、
また元に戻っていくんですけれども、再吸収というのをされていくんですけれども、
その再吸収を阻害することで、ノルアドレナリンというのが
飽和するような形のものを使っているんですけれども、
そうではなくて、別なレセプターというふうに言いますけれども、
別な需要体にくっついて、ノルアドレナリンを増やすというような形で
痛み止めするというのが、今回のアドリアーナの特徴ということになっているようです。
その表のところを見ていただくと、
アドリアーナと麻薬、オピオイドの比較ということで書いてあって、
オピオイドに関しては鎮痛作用は強いんですけれども、
依存性、重篤な副作用は強いというふうに書いてあって、
逆に今回のアドリアーナに関しては鎮痛作用は強いけれども、
依存性、重篤な副作用はないというふうに書いてあって、
それがオピオイドの主要の現象につながるのではないかというような形になっております。
ちょっと前段が非常に長くなりましたけれども、
背景のところには今のオピオイドクライシスの話が書いてあって、
あと研究処方、成果とかということで、
具体的にはですね、このノルアドリアリンというのは、
そのα2Aとα2Bというのがあるんですけれども、
このα2Bを選択的に阻害してα2Aを活性化するという、
ちょっと何というか意味分からないと思うんですけれども、
こういうですね、神経伝達物質でもそうですし、
ホルモンもそうなんですけれども、
こういうネガティブフィードバックというのがかかるというふうに言われていて、
これちょっと話難しいかもしれないですけれども、
要はとある物質が多くなりすぎないようにする機構というのが働いているんですよね。
これどんなホルモンでも大体あるんですけれども、
そのネガティブフィードバックを阻害することで、
通常のリミット以上に物質を増やすことができるということになっていて、
それが今回のアドリアアナなんだろうというふうに思います。
臨床試験と期待される効果
実際ですね、医師主導試験が進んでいて、
第2相試験はもう日本では行われていて、
有用な結果が出ている、それが論文化されたということで、
今回の発表に至っているんですけれども、
今後はアメリカでもですね、
このベンチャー、BTB Therapeutics とかいう企業さんと組んで、
アメリカでも第2相試験をやるということですし、
ただ第3相試験を今からという話なんで、
もし仮に実用されるとしても、
まだまだ先の話になるかなというふうに思いました。
はい、という感じです。
私自身がちょっと気になったのがですね、
一つはこの表ですね。
この表はですね、すごいね、
オピオイデンに関してネガティブなイメージを与えられないというか、
そもそもこの萩原先生ですか、
今回の先生のコメントも最後に載っているんですけれども、
開業をしていた父は膀胱癌で多解しましたが、
直接の死因はモルヒネによる呼吸抑制でした。
アドリアアナの腐朽により、父のようにオピオイドの副作用で
亡くなる方が減ることを心より願います。
というふうに言われているんですけれども、
うーん、それはちょっとなんか、
使い方そもそも正しかったのかなって思ってしまいますし、
なんかことさらにですね、このオピオイドの副作用だけを強調した図を書くのはね、
ちょっと個人的には如何なものかというふうに思ったりしますし、
これは本当にですね、前の19番目のカルテの第2話かな、
のところでも物申してしまいましたけれども、
オピオイドに関してはですね、
これが患者ケアにおいてはもう絶対必要な薬なんで、
もちろんね、アメリカはですね、ちょっと特殊で、
非常にこう、正しい使い方、されていない使い方で、
非常に多くの方が亡くられているというような現状はあるんですけれども、
日本ではですね、かなりこのオピオイド、
医療用麻薬の管理ってしっかりされてますし、
なんかね、この、もちろんオピオイドによる副作用はね、
注意は必要なんですけれども、
この重篤な副作用、ない、強いって、
こうなんか対比的に書かれるのはね、
ちょっと違うんじゃないかなというふうに思ったりしましたね。
ただ、新しいタイプの薬という点では非常に期待できるかなというふうに思いますし、
ただ、これ両方ともね、なんか鎮痛作用強い強いって書いてありますけれども、
実際どれぐらい使えるのか、
例えば、今先ほどお話した抗鬱薬っていうのも、
痛み止めの一つとして使うことはできるんですけれども、
じゃあオピオイドと同じような効果、同じようなことで効くのかっていうと、
それと全然違うんですよね、臨床的には。
なので、やっぱりオピオイドの必要なシチュエーションっていうのは、
医療現場で多々あるわけで、
これが全部オピオイドにとって変わるかみたいな、
そこまでは言ってないですけど、
オピオイド使用の減少っていう感じで言われてますけれども、
じゃあどれぐらいその代替薬として成り立つのかっていうのは、
今後の研究次第かなというふうに思いました。
てな感じです。
では、最後、しんしんじゃんけんいきたいと思います。
いきますよ。
しんしんじゃんけん、じゃんけん。
ということで、今日も幸せな一日でありますように。
お会いいただいた、犬竹でした。
興味津々。
10:49

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