1. コウブン和尚の寺子屋ラジオ
  2. #224 坐禅の悩みと向き合い方
2025-04-21 20:23

#224 坐禅の悩みと向き合い方

▼ハスノハサイトはこちら!
「座禅に関しての悩み」
https://hasunoha.jp/questions/74567
▼お悩み相談・リクエストボックス
https://forms.gle/mmwtAribqPbMZCxj8

蓮城院副住職のコウブンがお届けするお悩み相談会。
今回は、半年間、朝晩40分ずつ坐禅を続けている30代男性からのご相談です。
「坐禅中に時間を気にしてしまう」
「足や肩が痛くて我慢できない」
「修行だと思うと辛く感じる」
といったお悩みに対し、坐禅は苦行ではなく、無理せずリラックスして行うこと、目的を持たずに坐禅そのものを楽しむことの大切さなどをお話ししています。
坐禅に興味がある方、実践している方、ぜひお聴きください!いいねやコメント、リクエストもお待ちしています。

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サマリー

半年間坐禅を趣味として続けている男性が、時間を気にしたり身体の痛みに悩んでいます。コウブンはその悩みに対して、坐禅の集中法や実践方法についてアドバイスをします。身体の痛みや苦痛に関する悩みを取り上げ、無理をせずリラックスして行うことの大切さが語られます。また、坐禅は目的ではなく、その行為自体を楽しむことが重要であるという考えが示されています。

お悩みの内容
どうも、コウブンです。
栃木県の片田川にある練状院というお寺で副住職をしております。
今日は、お悩み相談会をお送りしたいと思います。
このお悩み相談会というのは、
ハスノハというお坊さんが答えるお悩み相談のウェブサイトに寄せられたお悩み相談を
私、コウブンが答える、といったものでございます。
では、早速お悩み相談の方に行きたいと思います。
30代男性の方より、タイトル、
「坐禅に関しての悩み」といったものです。
坐禅といえば、私どもの宗派、相当宗の修行の中心ですから、
答えないわけにはいかない悩みですね。
では、本文の方に行きたいと思います。
こんにちは。
半年前から趣味として、
坐禅を毎晩、朝晩、40分ずつやっています。
最近はお寺さんでも坐禅をするのですが、
悩みがあり、ご相談をさせていただきました。
1. 坐禅中に時間を気にしてしまう自分がいること
半カフ座で両足の痺れが出るのは、
開始後30分から35分ほどなのですが、
ここ最近はうまく座れていないのか。
2. 足を組み直すのと並行して時間を気にする自分がいます。
その時の感情面が、
足が限界。まだもうちょっと大丈夫。
あと何分やろう。
できれば足を組み直さないで一中終わらせたい。
いつになったらなれるんやろう。
2. 50分間の坐禅中に足を組み直さないと、
両膝、両肩が痛くて仕方がないのですが、
我慢していたらなれるものなのか。
ともに、坐禅をしている方たちは静かに座れているのに、
なぜ自分だけは我慢できないのかと自己嫌悪してしまいます。
3. 趣味として
坐禅を行っていた時は苦痛だとは思わなかったが、
一つの修行だと考え、
坐禅を行うようになってからは苦行。
坐禅が嫌いとまでは言わないが、
辛いと思ってしまうようになった。
心の持ちよう、
考え方で変わるのだろうと思うが、
何が正しいのかわからない、
がんじがらめの状態になっています。
坐禅というものを真面目に捉えて
ちゃんとやらないとと思っているから
苦痛と思うのか、もっと気楽に座ればいいのか、
考え方やコツなどがありましたら教えていただきたいです。
よろしくお願いいたします。
といったお悩み相談でございます。
坐禅の実践
この方はね、坐禅というものを趣味にして、
そして半年間も続けていらっしゃる。
朝晩ですよ。しかも40分ずつ。
これはすごいことですよね。
私も坐禅を足しなんではおりますけども、
そんなに座っておりません。正直なところ。
大体私の場合は朝15分から20分ですね。
夜は座ったり座らなかったり。
座るときはそれでもやっぱり15分から20分程度ですね。
月に2回行っている座禅会のときは40分座るんですけども、
とはいえ座禅会のときは指導しているという立場もありますので、
そのうち40分ずっと座っているわけではないというような状況ですよね。
そのような形ですので、この方は半年も毎朝40分ずつ座っているという、
その時点ですごいとしか言いようがないです。
多分ですよ。これを言ったら、もしかしたら私は怒られちゃうかもしれないんですけども、
お坊さんでそこまで座っている人って、修行中以外ですよ。
修行していない、修行道場にいないお坊さんで、
一般的なお手紙にいらっしゃるお坊さんで、毎朝40分ずつ座っていますという人は、
多分1%以下だと思います、相当種のお坊さんで。
それぐらいすごいことをやっているということをまずお伝えしたいと思いました。
素晴らしい。
ということで、この質問の文章の中で専門用語がいっぱい出てきましたので、
そこをまず皆さんにお話ししたいというか、共有したいと思いました。
まず座禅は40分というふうに言っていましたけども、
これは相当種の座禅は、一つのワンステージと言ったらいいのかな。
言い方ちょっとなんとも言えないんですけど、
ワンセットって言ったらいいのかな。
ワンセット40分なんですよね。
40分間座って、相当種の場合ですよ。
40分間座って、10分間歩く座禅と言って、
ものすごくゆっくりゆっくり歩くお作法があるんですね。
これをキンキンと言うんですけど、キンキン10分間やって、
10分間休憩して、また座る、40分座るというのを行ったりします。
そういったことを、そういうお作法でやっているのが相当種ですので、
おそらくこの方は相当種のやり方を行っているのかな、
そういう相当種のお坊さんに教わったのかなというふうには思うんですけども、
ともかく1回ワンセット40分ということで座るのが相当種の場合のお作法です。
これを一中という呼び方をするんですよね。
この一中ってなんずやというと、
これはお線香1本分ですね。
長さは何センチかなあれ。
20センチ、30センチはないと思うんだな。
25センチぐらいかなぐらいのお線香を立てて、
それを燃やすと、大体40分から50分ということですので、
その時間を昔は座禅のワンセットの時間としていたというところから、
それを一中、お線香1本分で一中と呼んでいたということなんですね。
あと、足の組み方。
この方、半カフザという組み方だったんですけども、
これどういう状態かというと、
左足のもも、左ももですね。
左もものところに右足の足先、足首から先ですね。
足先を引っ掛ける、乗せる状態。
そして、左足の足先は右の膝のあたりに置くと、
ももの上には乗せないということですね。
片方だけももの上に乗せる状態を、これを半カフザと言います。
相当種の場合は、どちらの足も足先もももの上に乗せる、
半カフザというものを推奨してはおりますけども、
半カフザでもよろしいというような習わしになっております。
この方は、多分、結果フザだと非常に苦しいということで、
おそらく半カフザなんだろうと思います。
坐禅の集中
決して間違ったやり方ではありません。
むしろ半カフザを組める方というのも少ないですので、
それもまた素晴らしいというふうに思います。
ちなみに私は一応、結果フザ、正式な足の組み方はできます。
ちょっとした自慢です。
そして、気持ちよく自分のことを話していたから忘れちゃいましたね。
この方のお悩みですね。
座電中に時間を気にしてしまう自分がいるということですね。
分かります。その気持ち本当によく分かります。
私も修行に、永平寺東京別院というところに20歳の時に行ったんですよ。
そこで初めて座電をやって、先輩から厳しい指向指導があったわけです。
こうやって組むんだ、と怒られながら座電しましたよ。
やったことがないから、なんでこんなことをやるのかなと思いながら座っていましたよね。
だけども、周りのみんなすました顔で座っているわけですよ。
そうなったら、私一人で座るわけにはいかないと言うと変ですけども、
やっぱり周りの方を見ると、ちゃんとやらなくちゃならないのかなと思いながらやっていましたね。
その時は時間が経つのが長くて苦痛の時間であったということで、時間は気にしていました。
だけども時計を持っていないから、何分か分からないんですよね。
そろそろ何分かなと思って、時々座電棟に設置してある時計が鳴るわけですよ、30分おきに。
それを音を気にして、今何分だからあと何分だ、なんて思いながら座っていました。
だからこの方の気持ち、よくわかります。
で、なんでそう思ってしまうかというと、これは本当にシンプルです、理由は。
座電に集中していないからですよね。
不思議なものでね、座電というもの。
座電はいつもいつも気持ちよく座れるものではないんですよ。
やっぱりその日の体調だったり気温とかもそうですよね。
外敵要因、内敵要因、いろんな要因でなかなかうまく座れないなぁなんていうこともあるんです。
ですので、そうやって時間を気にしてしまうという時は、やっぱりうまく座れていない状態なのかなと思います。
つまり集中していない、座電に対してきちんと向き合っていない状態なのかなと思います。
なので、おそらく集中力が欠いている状態なので時間を気にしてしまうんですよということですね。
足が限界だというふうに言っていますけれども、この方はちょっとおそらく無理をして座っているんですよね。
無理をして座っているからこそ苦しいから時間を気にしてしまうというところもあるんですよね。
坐禅中の身体の悩み
足がどうしても痛い場合、あるいは痺れてしまう場合というのは、
一つは、座電界の時はちょっと難しいかもしれませんけれども、
一人で座っている時であれば少し動いてみるといいと思います。
立ってしまうということですね。立ってしまって、そしてゆっくり歩く。
キンキンという、先ほどもお伝えしましたけれども、キンキンというお作法をしてゆっくり歩くというものをやってみて、
また座ればいいんです。それで大丈夫ですね。一人の場合だったらやりやすいですよね。
もし座電界で周りがきちんと座っているのに自分は座れていないと思うのであれば、
その時は、椅子座電というものもありますし、またその事情を開催している和尚さんに話をしまして、
ちょっと苦しんでこうしたいんですというご相談をするのがよろしいかなと思います。
置いていいですかとかね。多分いいですよって言うと思いますから。
ただし、ちょっと場所がちょっと、みんなの近くだと周りの人たちに迷惑をかけてしまうので、
ちょっと端っこの方でなんて言われるかもしれませんが、そういった工夫をすればいいというふうに私は思います。
そして2番目。これ1番目に答えちゃいましたね。
50分間の座電中に足を組み直さないと両膝両肩が痛くて仕方がない。
我慢したら慣れるものかというふうに書いてありますが、我慢しても慣れはしません。
もしかしたらね、ある程度の慣れというところで、痛みはあるものの、それをうまくいなすといったらいいのかな。
そういうことは慣れてくればもしかしたらできるかもしれませんけれども、無理はしないほうがいいですよね。
だってなら座電は苦行ではないからなんですよね。苦しい思いをしてまでやるものではないというのが座電なんですよ。
身体がとても楽な状態、心も楽な状態、これが座電なんで、その基本的な考え方に立ち返るのであれば、無理をするというのは間違いであると言えますよね。
なので我慢はせず、無理はしないでくださいね。慣れはしませんので。
本当に肩が痛いというのは、おそらく姿勢は悪いですよね。
なぜなら、きちんと最初に姿勢をとることができれば、それほど上半身も苦しくないですね。
足は痛いというのはわかります。
けど上半身に関しては、姿勢が正しくとれていれば、肩が痛いというのはあまりないというふうに言えるのかなと思いますので、
おそらく姿勢が悪いのも原因かもしれません。
それは座電会に行ったときに、翔さんにしっかりと見てもらって、何ならきちんと正してもらうように強制してもらったりとかいうのもあり方だと思います。
そのような工夫を重ねてやってみてください。
決して我慢するということで解決するというやり方は良くはありませんので、工夫をするということを念頭に入れてください。
坐禅の目的と楽しみ方
リラックスというのが基本ですから、そこは忘れないでくださいね。
そして3番目のお悩み。
3番目のお悩みは、
趣味として座電を行っていたときは苦痛だとは思わなかったが、一つの修行だと考え座電を行うようになってから苦行。
なるほどね。
趣味であるということと修行であるの違いって何でしょうね。
もしかしたらこの方にとっての修行というのは、何か座電の先に何かを追い求めているものなのかもしれませんね。
そうなってくると座電が追い求めているものの手段になるわけですから。
そうなってくるとやはり辛いものになりがちなのかなと思います。
座電というのは相当種の場合ですよ。相当種の場合の座電というのは目的を持たないというのが基本スタンスです。
座電は座電であって、座電の先に何かがあるわけでもなくというような考え方なんですね。
つまり座電をすることが目的であり、完成であるというような考え方ですので、
趣味の状態でやっている方が正しい姿勢なのかなと思います。
修行だと思うことはしなくていいと思います。
何かを目的に持ってしまうとそうなりがちですので、座電を楽しむというふうにリラックスをするみたいな、
そんなふうな感覚で座っていただけるといいんじゃないかなと思います。
無理をせず、毎日朝晩40分じゃなくてもいいと思います。
身体が無理を言うのであれば短くしてもいいですし、
さっきも言ったように途中で歩いてもいいですし、とにかく楽しんでやる。
リラックスしてやるということを続けていただければ、きっと座電というものが、
まるで毎朝歯磨きをしないと落ち着かないように、座らなきゃいられないようなところまで落とし込んでいけるのかなと思います。
そうなったときに、もう自然と座電ができるかのような感覚になったときに、
初めて座電の本来の輝きを放つのかなと思います。
私も偉そうに言っていますが、そんなことはそんなふうにはできておりません。
まだまだ私も未熟者です。
共に一緒に頑張りましょう。
というわけで、今日のお話はここで終わりたいと思います。
今日のお話を聞いていいねと思った方はどうぞ、いいねボタンよろしくお願いいたします。
お悩み相談、リクエストなどあれば、お悩み相談、リクエストボックスの方までご連絡いただければお答えいたします。よろしくお願いいたします。
コメント欄の方にも書いていただいても結構です。
というわけで、連常院副住職の幸文でした。ではではまたね。
20:23

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