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2024-09-28 18:29

#100 永平寺での修行:厳しさと成長の日々

📻 永平寺での修行生活:厳しさと成長の日々

曹洞宗の大本山、永平寺での修行体験をお話しします。4時起床から始まる厳しい日課、修行の辛さ、そして思いがけない場所で見つけた祖父の足跡。困難な時に私を支えてくれた、先人の思い出と決意。

人生の苦難を乗り越えるヒントが、この話の中にあるかもしれません。辛い時こそ、自分を育ててくれた人々の顔を思い出してみてはいかがでしょうか?

皆さんの感想やお悩み相談もお待ちしています。一緒に人生を考えていきましょう。

#永平寺 #修行生活 #坐禅 #人生相談 #仏教 #曹洞宗 #困難克服 #自己成長 #先人の知恵 #蓮城院
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どうも、コウブンです。 栃木県の片田舎にある蓮城院というお寺で福住職をしております。
本日はですね、昨日の続きのお話をしたいと思います。 詳しくはですね、昨日の放送を聞いていただければと思うんですが、簡単に
どんなことをお話したか説明しますと、 福井県の大本山永平寺というところに行ってきたというお話ですね。
何しに行ったかというと、私の師匠、お坊さんの師匠ですね。 師匠が
大切なお役目をいただいて、そのお役目を果たすために永平寺に行って、そしてそれを私がですね、
弟子として師匠を支える、サポートするために行ってきましたよということなんですね。
それでですね、今日はどんなことを話そうかというと、 修行中の思い出をですね、ちょっとお話ししたいなと思います。
永平寺という場所はですね、総統宗の大本山でして、
総統宗のいわばね、シンボルに近いかな。 座禅の修行の中心地と言いますか、
修行と言うとですね、永平寺の姿をよく使われることが多いんですけど、それぐらい総統宗の修行の中心、根幹をなすのが永平寺というところなんですよね。
修行と言ってもね、どんなことをやっているのかというふうにね、一般の方は思うかと思うので簡単に説明します。
まずですね、朝4時起床ですね。 昔はね、3時半起床だったんですけど、夏の時間はね。
だけどもちょっとね、まあいろんな事情というか運営方針が変わったのか、ちょっと理由は分かりませんが、今はね、4時起床になっているそうです。
4時でもね、普通に考えたら相当早いんですけども、 4時に起きて何をするのかというとですね、まずは座禅をします。
最初の起床を起こすためのね、あのベルみたいなもの、神礼という、
古鈴って書いて神礼って読むんですけども、いわば大きいベルです。 そのベルを鳴らして
寝てる人をね、永平寺の山内のね、永平寺のあらゆる人をね、そのベルで起こすんですけども。
こうした後、すぐにね、座禅が始まります。 座禅がだいたいですね、あの準備等々を含めて
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4時50分ぐらいまでね、続くんでしょうかね。 4時50分ぐらいまで続いた座禅を
一旦、ちょっとですね、小休止と言いますか、休憩みたいなものを挟んで、次にね、朝のお勤め、
浄化というものが始まります。 浄化というのはね、まあ準備等々を含めてだいたい5時15分頃に始まって、
15分頃から、そうですね、長い時は 6時半から7時ぐらいまでね、かかるんですよね。まあそれぐらい朝からね、びっちりお経を読んで
過去のね、お釈迦様であったりとか、いろんな仏教をお伝えしてくださったお坊さんたちとか、
またその永平寺を支えてくれた方とか、とにかくね、いろんな人に対してね、感謝するとかね、そういった気持ちを込めてお経を読みます。
でお経を読んだ後に、 それが終わると朝の
朝ごはんですね。 総統宗の修行道場のね、朝ごはんはお粥なんですよね。
そのお粥というのも座禅堂で、座禅をしながらいただくということですよね。 座禅中ですので、あまり動けませんので、
休辞をしてもらうスタイルなんですよね。 座りながら、
応涼器と言われる器をですね、床に広げて、そこにね、休辞係の人がお粥を持ってきて、
お玉でお粥をすくってですね、その器に注ぐというような形でね、その他にもお粥の他にも
たくあんと梅干し、そしてごま塩というのが配られて、それを毎朝いただくというわけです。
そういった朝のごはんが、だいたい30分、40分ぐらいでしょうかね。
なので7時を回って、7時半とかぐらいかな。 その後は掃除が始まります。
掃除はね、一旦食事の終わった状態ですから、一旦着替えてですね、掃除しやすい状態に着替える。
寒いですね。寒いを着て、そして永平寺というのはね、斜面に建てられておりますので、一番高いところ、
一番高いところまで駆け上って、 原子ですよ、原子で駆け上って、そして一番上から水拭きですね、雑巾を水で濡らしたもの。
それで水拭きをすると、床とか壁を徹底的に拭き上げるんですよね。
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そういった掃除をですね、30分ほど行いまして、そしてやっと朝のその一連のルーティンが終わるというわけなんですね。
で、その後は9時とか10時とかになって、その日の行事、何かをね、催しをやるときは、その行事をやるときにはそういった行事に取り組んだり、
あるいは掃除ですね、庭掃除、庭掃除とか、
あとは山内のね、お寺の中の掃除であったりとか、まあそういった掃除をしたりとか、
あとは勉強会みたいなものですね、講義、講義みたいなものをやったりとかね、そういったことをしながら午前中はそうして、
そして11時になったらお昼のお勤め、お昼のお経を読むことをやるんですね、お経を読む、これをね、あの日中と言いますね。
日中不吟と言うんですけども、その日中不吟が始まります。で、11時になって日中不吟、まあ大体これは短くて30分ぐらいでしょうかね。
30分程度日中不吟ありましたら、そしたらまたですね、お昼ご飯なんですけども、お昼ご飯はやはり同じように座禅堂でいただきます。
座禅堂に集まって、お昼ご飯はね、お粥じゃなくて普通のご飯なんですけど、まあ白米であったり玄米であったり、
まあいろんなものがご飯であったんですね。そのご飯にお味噌汁、そして煮物等、何かおかずですね。
それとお漬物ですね、浅漬けとか、まあたくあんであったりとか、いろんなものがありますね。
っていうのをいただきますね。一汁三菜っていう風に言われておりますね。
一つの汁、一汁というのは汁ですね。
お味噌汁に三菜、ご飯とおかずとお漬物、それをいただくというわけですね。
それを大体、それもいいや、3、40分ぐらいいただいて、午後になって1時とか1時半とかなりましたら、午後の行事が始まります。
午前中と同じようにその日行うものであったりとか、お掃除であったりとか、または勉強会、講義であったりとかね、
その日によって変わりますが、そういったものを行いつつ、4時になったらですね、今度は夕方のお勤め、夕方のお経が始まります。
これはね、晩課不吟と言いますね。この晩課不吟も、まあ大体これは短くて、これもね20分ほどで終わって、そして夕食は場合によるんですけども座禅堂でいただくこともありますし、
または各自ね、自分たちの担当している部署のね、
中でその当番所と言って、いわば控室ですね。控室のようなところでいただくとか、まあいろんなパターンがあるんですけども、まあ夕食はですね、比較的
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簡単に済ませるという傾向が平時の中では強いんですが、そういった形でいただくと。それをいただいた後、少しだけ休憩を挟んで、
またね、午後6時頃から、6時、7時からかな。またね、夜のね、何か行事があれば行事、なければ
勉強会ですね、講義ですね。講義とあって、そういったものがあって、それがなければ座禅ですね。
夜の座禅が始まりますね。夜の座禅は7時から9時まで。2時間ですが間、ちょっと休憩挟んだりとかします。
そういった形で終わって、9時には就寝と、そういった流れですね。で、お風呂はですね、ちなみに
夕食を食べたら、食べて、夜の行事までの間に済ますと。まあ5時から7時までの間に済ますという形をとっております。
そういった1日の流れですね。これがね、修行の流れなんですけども、
この流れというものは、やっぱりね、その修行僧になってから、
その永平寺というところに行ってからですね、慣れるまで時間がかかるんですよね。とにかくね、やることがね、次から次へとあって、またさらに
自分がやらなければならない役割というものをね、こなすのも大変なんです。覚えなくてはならないからね。
今みたいにね、スマホを見て、パッと見てね、そこに何か予定が書いてあるとか、スケジュールが書いてあるとか、
タイマーがセットしてあるとか、そういうことはないですので、全部自分の頭の中に、頭に入れて、そしてそれどおりに行うと。
だけども、なかなか行えないから、それを見ていた先輩がそれに対して指摘をして、指導してくださって、結果的に叱られるんですけども、
そのような形でね、少しずつ少しずつ覚えて、だんだんだんだん体に慣れさせていくというのがね、平地の修行のスタイルというわけでございます。
まあそのね、最初の時期、やっぱりね、つらいんですよ。 右も左もわからない。ちょっと何かを間違えれば先輩にすぐ怒られると。
心がくじける人もたくさんおります。くじけすぎて帰っちゃう人もおります。
まあ言ってみれば、パワハラと言われても仕方がないというような状況なんですけども、
だけども、ハラスメントということを言ったら、修行というのは成り立たないんですよね。
人権というのももちろん大事なんですけども、同時にね、自己の成長というところも大事にしておりますので、どちらかというとちょっと昔のスタイルには近いんですが、
ちょっとね、圧力強めの形で、平地というのは修行生活というのは成り立っております。
そのような状況の中で私も
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修行を始めた時に、とてもね、つらい部分がありましたね。特に私は少し年をいってから修行に、平地に行ったものですから、
若い僧侶からね、ガンガン言われるのね、
受け流すところもできることもできたんですけども、中にはね、わざとね、
ジジイとか、そういう悪口を言ってね、私の心を揺さぶるわけですよ。
でね、そういう時に、やっぱりね、人間ですから、嫌なこと言われたらイラッとしたりとかね、
とにかく平常心ではいられないというような、そういう状況があったわけです。で、ある日ですね、私の
おじいちゃんですね、おじいちゃん。 おじいちゃんも昔、永平寺で修行したということをね、思い出してね、
永平寺にある過去の修行者のリストみたいなのがあるんですね。何年にどういう人が修行しました、みたいなことが書かれてるんですけども、
そのリストを見ること、見る機会があったんです。 そのリストを見たらね、おじいちゃんの姿が載ってたんですね。
おじいちゃんの名前が載ってたんです。 おじいちゃんの名前が昭和16年の秋って書いてあって、
昭和16年の秋に永平寺に修行に入ったということだったんですよね。
で、おじいちゃんもね、昔頑張ってたんだなぁなんていうことを少し思いながら、ちょっとその時思い出したんですね。
何を思い出したかというと、私のお寺、蓮城院の方に収められているアルバムですね、写真とかがいっぱい収められている本があるんですけども、
その写真のアルバム、それを見ていたら、白黒の写真、おじいちゃんが若い頃の写真があったんです。
その若い頃の写真の一つに、あの白黒のおじいちゃんの修行僧の時代の写真があったんですよね。
で、それがね、あったことを思い出したんです。そのリストを見ながらね。
その時に思って、私も、私もじゃない、おじいちゃんもですね、きっと私以上にいろんな大変な思いをしながら、
同じ場所で同じような修行をしたんだろうなぁっていうふうにね、思ったんですよね、その時。
まあ、それを確かめる術は何もないんですけども、きっとそうだったに違いないっていうね、そんな風に思ったんです。
大変な苦労がありながら、きっとおそらくね、平成の時代よりも、昭和の時代の方が過酷な修行があったんだろうなぁなんて思いながら、
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そんなおじいちゃんがやってきたその修行ですね。私がここでね、へこたえても仕方がないなって思ったんです。
だって、おじいちゃんはやりきったんですから、私にだってきっとできるはずだったり、そういうふうにね、おじいちゃんに勇気をもらったんですね。
その名前を見ることでいろんなことを思い出して、自分はね、まだまだその、なんて言うんでしょう、まだ修行も中途半端だし、
かといって、おじいちゃんに対して報えるような修行ができていないというふうに思いまして、
おじいちゃんのそのリストに載っているその文字を見て、自分ももっと頑張らなければと、おじいちゃんを見習っていかなければというね、そんなふうに勇気づけられた、
そんな思い出があります。そういった修行というのはね、不思議なもので、
それまでね、本当に辛いとか悔しいとか、そういうような感情があったものを、そういった文字一つでね、それが自分の勇気になって、
修行に新たに取り組むきっかけになったりもするんですよね。 何が言いたいかと言いますと、人間のこのね、いろんなね、
自分の人生において、辛いことはあると思います。その時に、
自分をね、
応援してくれる人、あるいはね、その世話してくれた人、そういった人たちのね、思いというのを今一度確認するときに、確認することでですね、自分の
行動というものに自信を持てるというか、勇気を持てるというか、そういったことってあるんですよね。
自分を奮い立たせるっていうんでしょうか。ですのでね、何か苦しいときはね、いろんな方法でその苦しみをね、
取り除くと言いますか、乗り越えるというか、方法はあるかと思いますけども、その一つとして、
過去の人をね、思い出してみるっていうのもね、あるかと思いますのでね、これを聞いている方はね、どうぞね、そういった本当に苦しい時はね、今まで過去の自分を育ててくれた親子さんであったり、あるいは友達であったりとかね、
そういったことの、そういう人たちの顔を思い出すとかね、そういうふうにね、してみてください。
はい、今日はですね、その永平寺の思い出というものを語らせていただきました。
本日のお話を聞いて、ご意見、ご感想等あれば、どうぞコメント欄の方によろしくお願い致します。また、
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人生相談、あるいはお悩み相談などあれば、直接ですね、私の方までメッセージを届けていただければ、この放送を通じてお答えすることも可能ですので、どうぞご検討ください。
はい、では、念状院副住職の幸文でした。ではでは、またね。
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