1. 経営企画のたばこ部屋
  2. #44 中小ベンチャーでの立ち回り
2025-05-31 15:28

#44 中小ベンチャーでの立ち回り

◆中小ベンチャーでの経営企画のリアル◆
中小ベンチャーでは経営企画という役割が明確に定義されておらず、戦略よりも現場の「Do」に関わる実務が重視される。ガバナンスや管理体制が未整備なことが多く、まずは経理体制の整備やフロー構築、実績管理の早期化が求められる。請求や経費処理の遅れ、無駄なコストやモラルの低下などの課題に対し、問題解決部的な姿勢で臨むことが重要となる。

◆肩書きより姿勢、管理より価値創出◆
肩書きにとらわれず「何でもやる」スタンスで信頼を築くことが第一歩。最低限のガバナンス構築の後は、管理の人間で終わらず、事業面への貢献も示すべき。営業同行やKPI設計など、売上・利益向上への関与を通じて企業価値を高める動きが必要であり、経営企画としての価値はそこにこそある。


◆Personality:きりん

外資系コンサルティングファームやBIG4系FASにて、新規事業立案プロジェクトに多数従事し、事業計画策定やビジネスケース作成、企業価値算定等に携わる。

ベンチャー・事業会社では経営企画/経営管理として予算策定、予実管理、着地見込や予予管理を中心に企業価値向上を担う。


◆Twitter:⁠⁠⁠⁠https://x.com/kirin_fpa⁠⁠⁠⁠

◆Note:https://note.com/logicalkobo

サマリー

中小ベンチャー企業における経営企画の立ち回りについて、求められるスキルやその必要性に焦点が当てられています。特に、限られたリソースの中でどのように売上を上げるか、経理管理の重要性について詳しく語られます。また、中小企業ベンチャーにおける経営企画の重要性とその立ち回りについての議論が行われます。特に、ルールの定着やガバナンスの必要性、業務の自由度とのバランスを考慮した実践的なアプローチが強調されます。

中小ベンチャー企業の現状
お疲れ様です。経営企画のたばこ部屋、44回目の配信です。 戦略コンサルから事業会社の経営企画、FP&Aに転身したきりんが、今日も経営企画のニッチな話題をお届けしております。
本日のテーマが、中小ベンチャー企業での経営企画の立ち回りについてでございまして、 小さい会社だと、あまり経営企画とか必要ないって言われることもよくあると思うんです。
それがどういう背景でそういうふうに言われるのか、 求められていないとすれば、なぜ求められていないのか、むしろ何が代わりに求められているのかみたいな、
そういう話をですね、少し仮に入った時にどういう立ち回りが求められているかという話をしてみたいと思います。
まず中小ベンチャーのイメージですね。どういう会社がそれに当てはまるのかという話からいくと、
基本的に事業はあるとしても2,3事業程度のものだとして、 ただ激しく動く人、ただ働く人みたいな、そういう人がいれば売上がどんどん増えていく、
人が足りないのがデフォルトで、そういうイメージだと思っていただくといいかなと思います。
バックオフィスに関して言うと、子さんの人が一人いて、その方がいろいろと我流で当本清掃しているみたいな、そういう状況なのかなと思います。
すべからくですね、いい悪いというか、そうならざるを得ないようなという感じなんですけれども、
お金や情報の管理とかそういったものがガバガバで、これから大きく会社をしていこうというその前提のもと、
管理がちゃんとしたいからこそあなたが雇われたとか、そういう感じで思うといいかなと思います。
やっぱりガバガバだという言い方は悪いんですけれども、まず01を乗り越えた会社という意味ですごいんですよね。
その時点でも尊敬に値するわけですけれども、そういう状況だと管理が云々とか言っているよりも、
明日の売上、来月の給料を払えないというところをいかに乗り越えるかということをしてきたわけですから、
そこにまず敬意を払ってですね、管理が全然ダメじゃないかとかいう以前にそういう部分をまず目を向けてプラスに考えた方がいいというのが、
こういうベンチャー企業に向かうときの基本姿勢かなと思います。
実務での優先事項
そういう会社に運良く入ることができたとしましてですね、何をまず優先すべきかというと、戦略じゃないんですよね。
やることは明確で、だいたいもう売り上げって基本的にこの事業をもっと営業をかけさえすれば、もう売れるんだというものを持っていることが多いですと。
なんですが、PDCAのDをやること、Doのところですね、圧倒的に人手が足りないので、
何か戦略を生むというよりはやりたいことはあるんだけれど人がいない。
であれば、もう市場分析とか企業戦略とかポートフォリオ分析とかそういう仕事ではなくて、とりあえず現場に行ってくれというふうな求められ方をするわけですね。
一部あるとすれば、ベンチャーキャピタルから資金の調達とかをするために、それを会社の戦略みたいなものをみんなわかってるんですけど、
それを言語化したりとか外部に説明するためにうまく見せるためのパッケージ化するニーズみたいなのはあることもありますけれども、
それも一家制のものであって、基本的には戦略よりも目の前の事業を何とかしていく。
管理についても喫緊の課題を何とかしていくっていうところが強く求められていると思います。
実際ですね、その戦略よりも会社が多くの場合無法地帯みたいな感じになっていると思うんですね。
なのでそういう状況で不要なコストとかそういうものを出ていかないようにするとかそういうことの方がですね早く利益を上げるという意味では効果が出やすいと思います。
単純に自分が営業の一コマとして動くよりも今後大きくしていく上での足掛かりを作っていくっていうそういう意識でいるといいのかなと思いますね。
無法地帯だと良くないのかというとあんまり良くなくてですね、小さい会社で普通に社内政治もそういう意味で起こったりするんですね。
無法地帯というか社長に気に入られさえすればお金を使えるとか頑張っているっていうことが社長に認められればとりあえずじゃあストックオプションをあげるよとかそういうことが実際起こってしまうこともあるので無法地帯だというふうに認識されてしまうと
仮に優秀な人を採用できたとしてもそういうまともな感覚の人は寄りつかなくなってしまうというふうにもなってしまうので大きくなる
いわゆる棘がなくなっていくというプロセスでもあるんですけれども、そのプロセスでなかなか普通の会社になっていくために必要なガバナンスをつけていく必要があるというそんな
はがゆいフェーズでもあるかなと思います。求められる基本的なスタンスの話に移るとですね、やっぱり経営企画というその名前すらつかないかもしれません。最初は
とりあえずなんとかしてくれみたいな感じで自分もベンチャーに入ったこともあるので、いろいろ社内の荒れ地をですねとりあえずブルドーザーのようにガーッと整えていくようなそういう動きが求められていると思った方がいいと思います。
ガバナンスの確立
肩書とかも気にしないで自分は経営企画だからとか何々部だからとかそういう自我をそもそも持たない方がいいというのはいろんなところでも話をしていますけれども
言うなればですね、経営企画部とかではなくて問題解決部ぐらいのそういうその部長の自我みたいな感じでいた方がいいと思うんですよ。
例えばですね、別の会社であなたは何が得意なんですかとかってこう急に言われるわけなんですね。最初に入った時に何ができる人なんですかとかって言われるんですけど困るわけですよ。
コンサルやってましたって言ってもなぁはぁってなるだけなのでどうしようかなぁみたいなんでそうですねましいて言うなら問題を解決することができるというぐらいですかねみたいな言い方をしたことがある非常に生意気ですけどねそういう自己紹介をしたこともあります。
緩和経済、全ての問題がですね自分の問題だと捉えて人事とか上司室とかそういう経験の有無など関係なくですね問題を解決するために自分がいるのであると思えばいろいろと動く時に迷いもなくなってくるでしょうということでございます。
立ち回りの話に戻りますと、ガバナンスの話ですね。ガバナンスをとりあえず最低限のものを身につけていく必要があるというところでまず最優先にすべきは何なのかというとお金ですね。まず今の企業の状態を確認するために経理を最優先するというところからになります。
もちろん自分がすべて仕分けを切ったり決算を締められるわけではないと思います多くの方はですね会計士出身の方もいらっしゃるとは思いますけれどもそうでなければですね外部の専門家を雇うであったりとかそういう方の採用ができるならもちろんいいですし経理をとりあえず整える実績を管理を正しくまずやるというところから始めることになると思います。
結算が締まるのが月時ですね月時の決算が締まるのが平気で2、3ヶ月かかっちゃうとかザラにあります。これはもう珍しいことではないと思います。そういうところが少なくなくてですねただまぁそれぐらい時間がかかってしまっているともうやっぱり当月の売り上げがどうだったかということをなかなか知れないとか蓋開けてみるとこんなにコストかかってたのかっていう風になっちゃって結構手遅れになっちゃうんですよね。
だからまずは経費生産のフローとかシステムを整えましょうとか要収書があったら当月の分はすぐ出してくださいっていう風にもうそこの意識を変えていくところだったり定常的なお金の流れをちゃんと把握するっていうことができるための座組をオペレーションを作っていくということになると思います。
売り上げが立っているのに請求書を送れてないとかですね下手をすると大流再建みたいな感じで売り上げが立っているのに全然入金されないみたいなことをそれを放置してたりとかそういうこともあると思います。
仕入れ側でもですね大手企業からの仕入れになればなるほど請求書とかもなかなか送られてこなかったりして素直にですねそれを請求書が送られてくるのを待ってしまってそれで請求書が来ないから月次決算締められないんですみたいなことになったりもするわけですね。
そういう場合は見込みと言いますか前月の仮計上しておいてとかっていうふうにやるわけなんですけれどもそういった部分じゃあじゃあこうしようみたいなルールをその都度作って早く実績が締まるような仕組みを作っていくということがまず第一歩ですねそれが見えてくると次です現状が見えると問題が見えてくるんですね例えばコストであればなんだこの経費っていうのが見えてきたりします。
防災費がガバガバすぎるなとかキャバクラのこれを経費にするのはさすがに良くないんじゃないかとかですねそういうことが見えてきたりとか緊急でもないのにタクシー乗り放題になっているとかそういうモラルハザード的なものがモラルの低下が起きているとかですね。
あとは市場価格に疎いのでベンダーから普通にぼったくられてしまっているとかこの値段で買うわないでしょうとか他の会社で同じサービスを契約していたときのサービスとは全然こう値段が違ったりとかということに気づいたりするかもしれませんし売り上げは売り上げでですね売り上げ市場主義で見てたが利益で見るとあんまり出てないねということが分かったり
今期に入金があったけれどもデリバリーは来期だから本期の売り上げとしてはあまり計上できないから今期調子良さそうと思っていたが実は赤字なんだねとかそういうのが分かったりとかあとは
そうですね営業の読みっていう話もつながるかもしれませんね あのあとどれぐらい売り上げが取れるのっていうふうに社長に言われて頑張りますっていうしか言えないとかですね
それぐらいの問題が売り上げだったりコストだったりとか 実績を把握することができると次の課題として見えてくることになると思います
ポストがバババだねってわかったらじゃあ次どうするのかという話ですけれども まあ次は決済権限をちゃんと入れるとかですね決済権限規定
はまあどういう場合にどういう決済を取らなければならないのか この場合は経営会決済この場合はチームリーダーでいいだとかですね
そういうルールを決めてちゃんと倫儀を上げさせるっていう意識づけだったり仕組み システム化ルールが必要になってくるということになると思います
ルールとガバナンスの必要性
まあ当然の話で会社のお金を使うためには然るべき申請と承認が必要であるという これ当たり前の話なんですけれどもこの当たり前をちゃんと当たり前のようにできるということが
次のステップですよね まあそういう部分でルールは作れるんですよ他の会社でもこうやってますよっていう風にひな形を
持ってきてそれを皆さんの前で発表してということはやるんですけれども 定着が難しいんですよねちゃんとそれをやらないといけないんだっていう風に
少なくともルールってみんな歓迎するものではないのでそれをやらないとどうなるのか だったりとか
やってくださいねっていうふうに一つ一つ見つけてじゃあちょっとめんどくさかったら代わりに やっておきますねとかっていう話ももしかしたらあるかもしれませんし
そういうことをですねちゃんとやっていかないと浸透しないし 形外化してしまうっていうそういう話もあります
うまくそれが浸透したとすると次どうなるかというとだんだん息苦しくなってくるんですね これまでは自由に楽しくやれていた会社だったのに
安価ルールばっかりでめんどくさくなってきたなというふうなそういう愚痴が増えてくるん じゃないでしょうか
そんなフェーズに入ってくると思います とがりがどんどん取れてくるフェーズとも言えますけれども大きく羽ばたこうとするのであればしゃがむ
必要があるというそういうプロセスなのかなと思いますね 自由にお金を使いたいっていうそれをモチベーションに働かれている方であれば
もはやその会社のフェーズにはもう合わなくなったというふうに考えて場合によって は会社をですね
させていただくようなこともあるかもしれませんそれはもうケースバイケースですし社長の 移行次第みたいなところもあるとは思いますけれども少なくとも ip を
目指すとか大きく幅床とするのであれば 譲れないそういうルールがありますのでそこは元として譲ってはいけない部分かと思います
そのために自分がいるのであるぐらい思ったほうがいいと思います それ以外にもですね色々気になってくるはずなんですよお金の使い方以外にも
社長のお気に入りの人に甘い評価がつけられてしまってるなとか そもそもこのみんなの給料高すぎるんじゃないかとかですね
マーケット感覚からするとこのスキル経験に照らしてちょっとこの報酬ってだいぶ釣り合い 取れてないんじゃないかとかあとから入ってきた人と全然逆転しちゃってるじゃんとか
ですね こっちの人の方が活躍してるけれども最初からいたからっていう理由で給料が高いんだな
とかってもいろいろ気になってくるはずなんですよ でもそこは一旦グッとこらえるというところで何に気をつけるべきかはここで
管理の人になりきらないということだと思います ここまでは入ってきていろんな問題に気づいてがバランスがバランスって言ってですねルールを
入れたり息苦しくする人になっちゃってるはずなんですねそこまで来ると だからそこまで管理の人っていう印象をつけすぎないことがここまで大切で
そうですねだからここからはある程度最低限のガバナンスが身につけた 導入することができたのであれば管理の人になりきらず事業もちゃんとできる人事業を
伸ばすっていうところにも意識が向くような経営企画の人になる必要があると思います これはまあ同時進行でもいいとは思うんですよね
時間と余裕さえあればけどそういうスタンスは示し続けて売り上げ上げるためにこういうふう な工夫をして例えばじゃあ一緒に営業行ってみましょうかとかそういうことも別にしたら
いいと思いますし まあ事業側での kpi 管理とかこの行動指標とかの管理とかそういうこともまずやりがちですよね
経営企画という意味であれば そういうところからまずは
入っていくのがいいかなと思います管理になりきらずに事業の方にも目を向けて 企業価値を向上させるというミッションなのであればそれは売り上げ利益が上がってなんぼ
ガバナンスを上げるというのももちろんそうなんですけれども売り上げ利益が大切ですよね という話でその姿勢を示して現場の相談に乗るというのが次のペースとして
大切になってくるであろうという話です ちょっと取り留めなくなってしまったかもしれませんが
中小企業ベンチャーで経営企画というのがいきなり求められるわけではないというのはなんと なくお分かりいただけたんじゃないかなと思います
まあ結構ガバガバの状態から羽ばたきたいのである であればまず足固めしませんかというそこに求められるのが経営企画というよりは経営ちょっと管理
経営企画の役割
よりのところが最初は必要になってくる でそれは経営企画という自我を持っているとこれは自分の仕事じゃないなとかっていうふうになって
しまうとですねまぁじゃああなたは何のためにいるのみたいな話になっちゃうので うまく自分の自我をですね
経営企画とかと切り離して何でもやれることはやる 経営管理部じゃなくて経営企画部でもなくて問題解決部ぐらいのそういう意味でそういう場に
いるのだというふうに考えると動きやすいんじゃないでしょうかというのがまとめになる かなと思います
はい中小ベンチャーでの立ち回りでございましたもしよろしければですね今回も高評価 コメントフォローといただけますと毎回のお励みになりますのでよろしくお願い致します
はい以上となりますお疲れ様でした
15:28

コメント

スクロール