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2025-07-19 12:24

#51 教養書と専門書の塩梅について

◆読書遍歴と専門書から教養書への移行◆大学生まではビジネス書や自己啓発書を中心に読み、社会人になってからは専門書に深く没頭したと振り返ります。MBAや経営企画、簿記会計、プログラミング関連の書籍を多数読みましたが、教養書に触れる機会は少なかったと述べました。しかし、直近1年ほどで仕事に余裕ができたことで教養書を読むようになり、その面白さに気づいたと言います。

◆教養書と仕事の繋がり、そして専門書への回帰◆当初、教養書を仕事にどう活かすか分からなかったものの、歴史や科学、経済学、社会心理学など幅広い分野の書籍を乱読するうちに、それ自体が面白くなり、仕事への繋がりも見え始めたと語ります。例えば、M&AにおけるPMIの課題を、帝国が植民地を広げるアナロジーで考えるなど、仕事の問いに対して書籍からヒントを得る読書方法を実践。また、レオナルド・ダ・ヴィンチの多様な興味の広がりを、企業価値向上に繋がることであれば全てを自身の興味範囲とする経営企画の働き方と重ね合わせるなど、多角的な視点を得られたと説明しました。この経験を経て、再び専門書を読むと、以前にも増して吸収効率が高まり、知識が繋がる感覚を覚えたと述べています。

◆「問い」を起点とした読書の重要性◆キリン氏は、専門書と教養書、どちらを読むにしても「自分なりの問い」を持つことが重要だと強調します。「強い組織を作るには?」「子会社のマネジメントはどうあるべきか?」といった具体的な問いがあることで、読書への興味が持続し、吸収効率も上がると言います。また、「予防的な読書(いつか役に立つかもしれないから読んでおく)」は効果が薄く、具体的な経験を起点に周辺知識を広げる読書の方が、理解が深まることに言及。最終的に、専門書と教養書のバランスは、仕事や人生で生まれた問いに答えるために書物を使うという発想で読めば、自然と決まってくると結論付けました。

◆Personality:きりん外資系コンサルティングファームやBIG4系FASにて、新規事業立案プロジェクトに多数従事し、事業計画策定やビジネスケース作成、企業価値算定等に携わる。ベンチャー・事業会社では経営企画/経営管理として予算策定、予実管理、着地見込や予予管理を中心に企業価値向上を担う。

◆Twitter:⁠⁠⁠⁠https://x.com/kirin_fpa⁠⁠⁠⁠◆Note:https://note.com/logicalkobo

サマリー

このエピソードでは、経営企画における読書の重要性や、教養書と専門書のバランスについて語られています。特に、時間ができたことをきっかけに教養書に触れ、それが仕事に良い影響を与え始めた様子が述べられています。また、専門書と教養書のバランスについての考察があり、自らの問いに基づいた読書が考えを深めることが説明されています。リベラルアーツを通じて、人々が魅力的な経験を持ち続けることの重要性が強調されています。

読書の変遷
おつかれさまです。経営企画のたばこ部屋、51回目の配信です。
戦略コンサルから事業会社の経営企画、FP&Aに転身したきりんが、経営企画の日知な話題をお届けしております。
今日は読書の話題をしましょうという感じなんですが、大まかな読書編歴からまず言ってみようかなと。
私が大学生までの頃は、全然本読まなかったんですよ。もう大学受験までは、それこそ普通の勉強しかしませんでしたし、
大学生になっても、ようやく薄いビジネス章だったりとか、
友人から勧められた自己啓発章とか、思考は現実化するとか、人は動かすとか、たくさん読んだのが懐かしいんですけれども、
そういうものが大学生までの勉強だったかなと思います。読書ですね、だったかなと。
それが社会人になれば、専門書にどっぷり使った時期が長かったなと思います。10年ぐらいはずっとそんな感じだったかなと。
家にはM&Aの本だったりとか、経営企画の本だったり、母規会計とか、あとはプログラミングとかですね、VBAとかいろいろやりました。
ああいうもの、専門書がたくさん本棚に詰まっているんですけれども、なかなか教養書にはまるみたいなことはなかったんですよ。
それがこれまで時間がなくて、仕事に自信もなくてみたいなところなので、もちろんそういう仕事に振り切った読書をする時期だったんだろうとは思うんですが、
直近で言えばその教養書を読む時間もできましたと。ある意味、仕事に気持ち的な余裕も持てるようになりましたというところがあったので、
これまであまり読む意味がわからなかった教養書に触れる時期がこの1年ぐらいだったかなと思いまして、
直近ですね、この数日、数週間ぐらい前から少し専門書に揺り戻しが来ているというところで、どういうことを考えたのかという話をですね、今日はしてみたいという趣旨でございます。
教養書の影響
この教養書を読む意味のところに戻ると、当初あまり意味がわからないという話なんですね。
やっぱり山口周さんとかいらっしゃいまして、その方がリベラルアーツとかそういうものをビジネスマンこそ読むべきだということを書かれているんですけれども、
やっぱり自分としてはどうそれを役立てればいいのか、すぐに役立たないものはすぐにすとれるみたいなことを言うじゃないですか。
とはいえ、すぐに役立たないものをどう仕事に役立てればいいのかというのが正直わからんという話で、
文化の時代って言うじゃないですか、その時代に神前美とかって言うわけですけども、それが大切と言われてもピンとこんなというのが正直なところだったわけですよ。
ただ時間ができたので、とりあえず本屋に行ってみたっていうのが1年ぐらい前で、普段行かないところをぐるりと本屋を回ってみたわけですよ。
絶対こんなところ普段なら絶対来ないなみたいな歴史のゾーンだったりとか、科学のゾーンだったりとか、いろんなところへ行くんですけれども、
割とですね、本とか、その本の漢字とかですね、手に取った漢字とか、これ好きだな、なんとなく家にあってもいいかもなとか、
そういうものを含めていろいろ買ってみて3、4万円ぐらいガーって買ってみたんですけど、元気な日に行くといいですね。
いろんな興味が持てる日であればそういうふうに興味が向くんですけど、
そういうものをたくさん選びましたと、経済学とか社会心理学とか知性学、国際政治、哲学、歴史、数学とか物理学とかですね、アートとかそういうものも読んでみたかなと思います。
あとは柴梁太郎とか、ああいういわゆるものもありますけれども、Twitterでフォローしている方々のおすすめ線書みたいなところもですね、
いろいろと本当に読んでみたというところで、読んでみるとですね、それ自体が面白くなるわけですよ。
あまり仕事に生きるとか、仕事に生きないとか、そういうことあまり気にならなくなってきてですね、この本読んで面白かった。
その本を読んでいる中で、このキーワードをもうちょっと深く知ってみたいなとか、
この本の中では当然のように語られているこの本、なんかもう社会人全員知ってるよねみたいな雰囲気で書いているこの本、なんか読んどかなきゃいけない気がするなとか、
そんな感じで本の中で紹介されている本をまたじゅずつなぎしていってですね、他の本に波及してみたいな読書をしていましたと。
そうすると、なんとなくいろいろつながってきて面白くなってきて興味が連鎖してきてなんですが、仕事にもなんとなくつながり始めてるんじゃないかなと思ったのがこのあたりでした。
例えば、本を読んだ内容がそのまま仕事に生きるというのはやっぱり教養書ではあまりないんですけど、
どちらかというと仕事の問いが、問いを持った状態で本を読めるようになったっていうのが大きな変化な気がしますね。
例えば、PMIとかっていうのをうまくやりたいなという課題感があったとしたらですね、
過去に以前の回でも話しましたけれども、帝国があったりその帝国がどういうふうに植民地を支配して広げてきたのかとか、
別にグループ会社、子会社が植民地だというわけではないんですけれども、
そういうところのアナロジーを聞かせて何らかヒントになることがないかなみたいな、そういう読み方ができたりしてですね、
他に例を出すならダビンチの話もそうですね、30何回でやりましたけれども、
ダビンチっていわゆるいろんな学際みたいなものを全く興味なくですね、興味の赴くまま全て世の中を正しく見るみたいな、
そんな感じでいろんなものを興味を広げていって学問をつなげていったような感じの方なんですけれども、
それがまさに経営企画としての働き方じゃないですが、うちはこれしかやれませんみたいな感じではなくて、
企業価値の向上につながることであれば全て自分の興味範囲内だみたいなふうに働くのが経営企画だとした場合にですね、
ある意味ダビンチと経営企画ってつながるところがあるよねという話もしたことがあると思うんです。
それみたいなもんですね。何となくそういう形で仕事の問いが書物の方に答えがあるかもしれないなと思い始めてくるのが、
こういう読書の副次的な効果だったかなと思いました。そういうのを含めてですね、いろいろと本を読むんですけれども、
専門書への回帰
だんだん専門書も恋しくなってくるのが今なんですよね。1年ぐらいそういうのに浸ってみて、
仕事の本をあんまり読んでなかった。むしろそういった直近、すぐ役立つものについては役立たなくなるんだみたいなそういう意識でですね、
あえて教養の方に振り切ってみたんですけれども、ここでですね、今一度専門書の方に返ってみるとですね、
簡単とは言わないんですけれども、それは哲学書とかああいったものに比べるととても読みやすいですし、
それこそすぐに役立ちますし、これまでの知識がちゃんとつながってくる感じとか、いろいろとこの読書の良さというものもですね、感じているところでした。
いろんな本の読み方をする人がいると思うんですけれども、専門書を読むにしても、教養書を読むにしても、
何らか自分なりの問いを持てた状態でそれを向き合うと、より吸収効率が上がりますし、逆にその問いがないと、
自分の場合はですね、最後まで読み通すような興味が続かないっていう感じになっていまして、
自分なりの問いをですね、どの程度先に持てているかっていう、これをその本を読むかどうかのバロメーターにしてみるのが、
自分なりにはいい読書の始まりなのかなと思いました。
強い組織を作るにはどうするべきかだったり、子会社のマネジメントはどうあるべきかだったり、何なら人を育てるとか、
育てるっていう発想がそもそもいいのかみたいな問いもありますけれども、そういう人を育てるとは何かとかですね、
読書の重要性
ある程度いろんな乱読をしたおかげで渡るべき分野といいますか、どういう本を読めば何となく答えっぽいものがあるのか、
答えを考える材料っぽいものがあるのかみたいなあたりがだんだんつくようになってくる気がします。
その興味を持った状態で、初めてリベラルアーツといいますか、そういう分野の本が読めるようになるみたいな、
そんな順番なのかなと僕は思いました。私はそう思います。
予防的な読書っていうのがあると思うんですよ。いわゆるこういうことがあるかもしれないから先に読んでおこうみたいな、
そういう読書も結構してたんですよね。こういうプロジェクトがあるかもしれない。
だからそのプロジェクトのためにこの業界に詳しくなっておこうみたいな、そういう読み方もしていたんですが、
自分の場合はあまりそれがうまくいかずですね。あんまり頭の中に入ってきた試しがないんですよね。
やっぱり問いがない状態といいますか、具体的に困ってない状態でそういう本を読んだとして、スーッと流れていってしまうと。
そこで自分が最近うまくいっている方法で言えば、何か先に経験をしたもの、採用でも何でもいいんですよ、合併でもいいんですけど、
何か1案件やったとしたら、その案件に関してもうちょい周辺も知ってみようみたいな感じで、
自分が通ってきた道をより広くしていくとか、特殊なケースを1ケースやったんであれば、もうちょっと一般的なケースも同時に知っておこうと。
そうすると今まで自分がやってきたことの派生で、本来こういう流れもあるんだなとか、
今回うまくいったけれども、今回こういう難しいことに陥る可能性もあったんだなとか、結構抽象的な話をしてしまっていますが、
例えば会社分割でも何でもいいんですよ。今回は分割型分割だったなと思いつつ、
じゃあ分社型分割っていうのもあるんだなとか、そういうことを周辺を知っていくと、
全体感を具体的なものを考えながらインストールすることができるという意味で、
頭の入りがいいと思うんですよね。
自分の今回の経験を生かして他につなげるような取り組み、そういう読書をしてみるのもいいかもしれないという形です。
専門書と教養書のバランス
専門書とか教養書とかはどの程度のバランスで読むのがいいのかっていう話もありますけれど、
あんまりそれを気にすることなく、仕事とか人生とかそういうところで得た問いを大切にして、
その問いに答えるために書物を使うみたいな発想でいけば、
結果的にいい塩梅で専門書とか教養書とかそういうものが、
結果的に手に取る比率が決まってくるものなのかなと。
2割教養書、8割専門書がいいですよとかそういうものでもなく、
持っている自分の問いのレベルに応じて手に取る本のレベルが変わってくるということなんだなと。
要は資座を上げれば上げるほど、古典とかそういうものに行き着くんじゃないかなみたいな気がします。
そういうとですね、古典とかリベラルアーツを読んでいる人の方が偉いのかみたいな話になるんですけど、
そうではないと思うんですよね。
どういう役割を仕事で持っているかでしかないと思いますから、
あんまりそこにこだわらず、私はあんまり教養書を読めてないなとか、
そういうことを思う必要もないと思いますし、
単に面白いから読むでいいと思うんですよ、別に本なんて。
別にリベラルアーツとかそういう教養的なものって、
興味があることを単に追求するということ以上に楽しいことってそんなないと思うんですよね、人生。
だからそういう、読まねばならないとか、読んでおくべきとか、
社会人たるやとか、そういうのはもうどうでもよくてですね、
皆さんの頭の中にある知りたいっていう、
この純粋な仕事でも何でも問いを大事にして、
本と向き合っていただくのがいいんじゃないかという話でございます。
取り留めのなさが日頃にも増してますけれども、
今日は以上とさせていただこうと思います。
こちらの配信ですね、Voicy、ほかSpotify、その他プラットフォームで配信していますけれども、
Spotifyのほうでですね、特に聞いていただければ嬉しいところでございます。
星5評価とかしていただけている方が何名かいらっしゃいまして、
大変励みになっております。
引き続きですね、よろしくお願いいたします。
それでは以上とします。お疲れ様です。
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