災害時の楽能の状況
こちらは、島根県出雲市にある小さな牧場から配信しています。
スーパーやコンビニ、皆さんがいつでもどこでも買うことができる牛乳。
普段飲んでいる牛乳の魅力や、楽能の魅力を楽能家がお話しする構想となっております。
牧場の日常や、牛の鳴き声を聞きながら、お手元に牛乳、ホットミルクを準備して聞いていただくと、
より美味しい牛乳を味わうことができると思います。
牛乳飲む?牧場配信始まりです。
おはようございます。
収録日は10月28日ですが、研修生さんが今日も来ていますので、お勉強していこうと思います。
よろしくお願いします。
今日の勉強したいことは、災害時に楽能牛さんたちはどうなるのか、楽能家はどうなるのかについて学べたらと思います。
災害も地震、雷、火事、大雨、洪水、台風があります。
一番日本に心配なのは地震です。
直近で一番でかいのは東日本大震災です。
あの時は、関東の皆さん、東日本の皆さんは停電もしたし、地震もあったし、
停電が起こると何もできないので、水を井戸から汲んで水中ポンプで汲み上げているところは水が飲めない。
自動餌やり機を電気で動かしている、バッテリーでやっているところは水が飲めない。
ミルカーも動かない、バルクも動かない、バンクリーナーも動かないというような状況になります。
そういう災害にならないように発電機といって、ガソリンとかで動く発電機を牛舎に置いている方もおられます。
方もおられますというか、ほぼ置いている。
うちはレンタルの会社が、出雲市内にいっぱいある建築機械とかがあるので、
親戚にも土研会社の働いている方がおられるので、うちは置いていないです。
レンタルするとレンタルします。
だから電気が使えなくなるとそういうことになるので、牛乳を冷やせないので牛乳をすべて廃棄です。
持っている物は廃棄です。
さらに新しい物は絞らないということですか?
絞ります。絞るんですけど、絞った物も廃棄です。
それも手絞りで絞る人は絞ります。
全部絞るけど廃棄ということですね。
全部廃棄です。
保存できないからですね。
補償制度と実例
でもこれが楽能団体全体の組合のいいところで、災害保障みたいなのがあります。
9割ぐらいは化学保障してくれます。
直近1週間の乳量を見て、それの9割ぐらいは災害でしたねということで見てくれます。
どのくらいの期間?
捨てた期間全部。
だからこれは全体の楽能団体で組合で入っているからそれができる。
それは例えば、東日本大震災も結構めちゃめちゃだったから、牛さんもほとんど死んじゃっていると思うんですけど。
牛さんも死ぬ数多かったですね。
都地震とかだと、例えば洪水は来ていないけど地面がガタガタ。
電気は戻ったとしても運ぶ車とかが通れないみたいな。
そういう場合は?
牛車倒れた若い方がSNSでずっとあげていたのがありましたけど、災害の時って順番にまず緊急事態じゃないですか。
まず人から助けるから、牛は助けるのはかなり後になります。
なので自分で何とかしないといけなくなります。
だけど自分で直しちゃうと災害を起こった証拠が残らないので。
後から国からの補助金とか市から県からの補助金というのが制限がかかってしまうので、
どっちを選択するか楽能化次第なんですけど。
牛がそのまま牛車の下で潰れてそのまま死ぬというのもSNSにあげられていたので見ましたけど、
実際に行った人の感想、そこの牧場に行った人の感想も聞いたことがあるけど、
まあすごいです。地獄絵図ですよね。
そうですよね。
そういうことになります。
自分で潰れたっていうのは、写真とか動画とか今の時代の写真とか、それを見せてもダメなんですか?
見せてもそれでオッケーな場合もあるけど、国とか大きいとちょっと難しい。
その補填がとか。
普通は家もそうなんだけど、赤い札と黄色い札と青い札みたいな感じであるんだけど。
でも救える牛さんがそこにいたとしたら楽能化の人は救いたいじゃないですか。
救いたいですね。
経済のものだし、それを助けてお金補助もらえないと結構きつくないですか?
まあでもそのパターンはあるあるなので、その時の判断をどうするかは災害になる前に、
普通に地震が起こったらどうするかっていうのは考えておくべきだと思うけど、
実際そういうのは起こってますね。日本はもう本当数年以内だよね。
5年以内のところで起こってますね。
だから餌も運んでこれないですし、餌も餌屋さんに頼んでるじゃないですか。
餌屋さんの運転手がその危険を起こして来るかといったら来ないじゃないですか。
だから自分で運ぶしかない。
災害補助はどこで買う?餌は出入り品だけど。
出入り品の会社から買ってますね。
そこに取りに行くしかないんですか?
取りに行ってもそこのところにあるかないかは分からないし、
みんな災害だから、みんな何でもいいからって言って買っちゃうので、
一時的にパニック害でもないけど、そういうことになるんですよね。
だから自給資料ってその点自分のところで作ってて保管ができるから。
そういう時に強い?
強いですね。自給資料は強いですね。
あとは停電だね。北海道であった停電。
ブラックアウトが起こった時。
それは雪が降りすぎてるんですか?
冬だったね。冬の時に電力使いすぎて原発動かしてないから
火力発電所だけで回してたんで、火力発電所がもう一杯一杯になって
ブラックアウトっていう流れだったけど、
その時も寒い日だったから、家では暖房とか使えないから
そういう弊害もあるし、牛乳が凍っちゃうっていう。
寒すぎて凍っちゃう。
完全に凍っちゃったりとか、温めるあれがないから作乳ができないとか、
洗浄水回してもそれは凍っていくから。
水でもダメなんですね。
水でもダメなんですね。
そういうことが起こったりするのが災害のやつかな。
台風、あとは洪水の場合も、牛を逃がすっていう判断をして
首輪を外して逃がした人とかもいるけど、今まで。
だけど、それも自治体でケースバイケースなんですよね。
保証してもらえるのがね。
逃がすっていうのは本当に脳に話すんですか?
脳に話す判断です。
でもそれって場所によれば身勝手な判断なので、
逃げた牛が他の人の土地に入って農作物を荒らしたりとか、
道路で轢かれて車をぶつけたりとか、
ああいうことが起こった場合は全部保証は農家にくるので、
一応人間も、牛もペットもだけど道具になるので、一応法律上は。
災害対策と訓練
動かせないですもんね、こいつ。
餌にするわけにはいかない。
だから福島の原発事故が起こったところで、離した人がいるんですよ。
で、野良牛になっちゃって、人が帰って来れない地域だから、
牛がそのまま繁殖してみたいな。
でも、絞った牛牛乳は飲めないですよね、原発で。
飲めないです。
一回原発で汚染された牛はもうダメ?
そうですね、ダメっていうか、そんな牛乳飲みたくないっていう被替者のあれがあるから。
薬とかでそれをきれいにするとかできないってことですか?
一応人間の場合だとガンが出たりとか起こるじゃないですか。
牛の場合は生産物に出てこなければいいので、
だから体にガンとかそういうのがあったとしても、
牛乳が大丈夫だったら大丈夫。
人間が飲みたがらないっていうこと?
飲みたがらないでしょう。
それは汚染されているかどうかわからない。
って言われますね。だから大変ですよね、めちゃめちゃね。
川上さんは渾水が起こったらどうするんですか?
僕全て処分します、それなら。他の人に迷惑かかっちゃうんで。
それはここで殺す?
ここで殺すっていうか、もうその獣医さんの判断に任せますね。
殺せるならすぐ殺してしまって。
それは浸水するくらいで、牛へのダメージはそんなにないというか、
建物へのダメージはあるけど、可能性もあるじゃないですか。
その時だけどな、洪水とかで牛の第一関節、
今までの洪水でここまで溜まっていても生きていた牛がいるっていうから、
首までやっても大丈夫っていう感覚はある。
呼吸ができれば大丈夫?
呼吸ができれば大丈夫だけど、生産性は著しく落ちて、
その乳器はもう捨てるような感じになるので、
そこから回復するっていうのはほんと稀です。
ここまで使っちゃったら、牛の生産性は落ちるんですか?
生産性落ちるっていうか、ショックだよね。精神的に。
びっくりしてて。
一日水の中に浸かってみたら。
急にね。
生産性落ちるので。
そういうことか。繊細な生き物ですもんね。
繊細な生き物というか、自分なら嫌だと思う。
洪水で一日水の中に浸かってたら。
そんな感じですね。災害の時は。
ここは起こったことはないんですね。
うちはないですね。地震で大飛車のひびが入って、
今大飛車の壁が倒れちゃってるけど。
そうなんですか。
地震は起きる?
大田市であった大きい地震、震度4だったっけ、5だったぐらいのがあったときに、
ひびが入ってて、古い牛車ね。
それで今、倒れちゃってるから直さないといけないですけど。
地震がそうやって、災害がよく起きるってことは、
牛車を建てる最初の場所とかも、そういうのをちゃんと考えないとまずいってことですか。
今だったらそうだよね。
ここらっていう河川がすごい近いというか。
近いね。
そういうところにはあまり建てないほうがいい。
でもそんなところを考えてたら本当に建てれないから。
それはそう。
結局一人じゃどうしようもないんですよ、そういうときって。
組合の力とか消防とか組織の力だよね。
ああいうのを使わないと一人じゃどうしようもないので。
だからもうその災害対策、各災害が起こったときにどういう対処をするのかって防災訓練だよね。
落の丘の防災訓練。
あるんですか。
一応マニュアルがあります。
コロナ禍になったときと災害のときになったマニュアルみたいなのはJAのほうであって、
そういうときにどういう対策をするのかってなってるけど、
それはもう第一優先で生産を止めないというか、
絞れる人は絞ってもらう。
ダメな人を助けるのは後回しっていう感じだから。
あとは自分でやるしかないですね、もうそこらへんはね。
ちなみにコロナ禍のときは自粛とは言われてたけど、
食べ物は回さないといけない、第一作業の回さなきゃいけないときに、
普通に同じことをやってましたか。
普通に、いや怖かったよ。
だって自分が倒れたらもう終わりだからね。
で、ラクノンヘルパーさんもあるじゃん。
普通は商業でラクノンヘルパーさんなんだけど、
会社としてはラクノンヘルパー派遣させられないじゃん。
コロナのところに派遣しますってできないから、
まあ、もうその時点で罪だよね。
自分がコロナになったら罪だと思ってたんで、
僕は家族ともあれしてたし、隔離してたし、
ほぼね、生活のね。
僕はね、僕の判断はね。
だって僕倒れたら終わりだからね。
そう、やってました。生活してましたね。
はい。
牛は関係ない?コロナ。
牛コロナはあるよ、ちゃんと。
牛も豚も何でもコロナはあるから。
鳴りました?
いや違う違う違う。人のコロナと牛のコロナは型が違う。
牛のコロナは川上牧場で起こったことありますか?
RSウイルスの影響
起こったことないけど、RSウイルスっていうやつには鳴ったことがあります。
よく聞くでしょ?冬とかにRSウイルス。
あれは鳴ったことがありますね。
牛群の半分全部RSウイルスで。
熱になると風邪というか風邪症状みたいな感じで、
従事さんが来て薬を打つ。
そうそう、薬を打って熱を下げてやるけど、
RSウイルスなんで抗生剤が効かないんですよね。
菌じゃないのでウイルスなので。
だからあのなんだろうな、免疫力を上げるような処置するぐらいしか、
あと熱を下げることしかできないので、
だから2週間ぐらい全部捨てましたからね、半分。
半分ぐらい。
全部廃棄。
でもそれは保証がないからね。
怖いですね。
自然災害と農業
怖いですし、本当に気持ち悪くなるよ。
仕事したくなくなるからね。一気に落ちるからね、あれ。
人間の精神の方がやばいなと思う。
精神的に?経営者として?
経営者として。
自然災害怖いですね。
自然災害怖いですけど、日本で落脳するってそういうことですからね。
でもロシアとかウルクライナの問題をしてるじゃないですか。
ウクライナの人とかって放牧地に地雷とか埋められるんですよ。
地雷撤去?
牛を攻撃するために?
違う違う違う。作物を作らせないために。
向こうの食料生産を落とすために、そういうところを狙ったり牧場を狙ったりとかあるんですよ。
究極になってくるとだよ。
で、そのウクライナの人の話を聞くと、トラクターの前に地雷撤去の機械みたいなのつけながら農作業してるっていうのを聞いたりすると、まだマシかなと思ったりするけど。
怖いですね。怖いな。
食料問題が国防だと思ってる危機感のある国は、農業者はそういう意識ぐらい持ってるから。
日本でだから、いざ台湾有事が起こりましたとか、中国、ロシアが北方領土とか沖縄とかそういうところになったときに、そこまで意識がある農家ってどれだけいるかなと思います。
そこまで考えない。経営者としては考えないといけないのか。
いやでもどうですか。そこまで考えれるかと思うけどね。
で、従業員の方の選択もコロナのときも、例えば牧場の中でコロナ従業員の一人が出ましたってときに、あなた働きますか働きませんか。
自分がコロナ?誰がコロナになったとき?
誰かがコロナになったとき。
経営者的には言えないんですよ。働いてくださいって。言えないから、その従業員になりましたときに、全部自分一人でやってるところを見たりとかすると。
経営者の人ですね。
経営者の人が。
まあまあ、道の菌だからな。
やばい。今後出ないなんてことは確証ないからね。別のウイルス起こるかわかんないんで。
なので、これから見ない手が減ってくるじゃないですか。見ない手が減っていってギリギリのラインのところで、
そういうことが起こると、もうちょっと再生できないぐらい崩壊するパターンはあると思うので。
そういうときのために、一応農協とかの補助があるってことですね。
そうですね。組織とか組み合いっていうのの大事さはあるのでっていうのは思いますね。
こここうなったらいいなみたいなことあります?
そうね。どうなったらいいな。
災害が起こったときの対応とかもそうだし。
対応ね。
でも牛さん、現場でできることってもうないじゃないですか。
牛、逃がすわけにもいかないし。
そうね。
連れていくわけにもいかないし。
議論されたのは、スペースがあるじゃないですか。うちのほかでもスペースまだあるじゃないですか。
ああいうスペースにそういう災害が起こったところの牛さんを動かして。
連れてくるってことですか。
連れてくるっていうのを臨機応変に対応できるみたいなのを組合の中で話してたりとか。
一時的に連れてくるみたいな感じにすれば。
そういうのもあるよ。場所によってはね。
でもそうなってくると牛運ぶトラックが必要なときもあるじゃないですか。
トラックが必要ですね。それは家畜省さんがどうするかわからないけど。
別のところの牛ってマジ触れないからね。
怖いんですか?
怖いってわからないじゃん。リスクが高すぎる。
どういう牛かとか、病気が持っているとか。
それだって相手の持ち主のものじゃないですか。
責任こっちに来るわけですよね。お願いしますって言われても。
それで病気になって死にましたらどうするって話になって。
そういう問題で実現が難しい。
じゃあ責任誰にするのって言って、話し合いはちょっと難しいよね。
いざ災害になった時にも人々様に迷惑をかけちゃうから、
僕は一旦リセットというか、全て殺処分というか。
そういうパイプラインができれば、個人的に責任は
どっちにしろそこで放置していたら死ぬ運命にある牛なのであれば
誰かに託して、もしそこで病気で死んだとしてもそれはもうっていう
考え方の方がいいとは思うんですよね。
みんなそうやって思ってくれたらいいけどね。
これが難しいもんなんですよ。
俺が育ててたら死ななかったのに。
災害時の対応策
本当に大変な時に手を差し伸べた時に
石を投げられるっていうのはよくある話ですから、本当に。
俺がやったら死ななかったのにみたいな。
あるんです。ありますから。
でも災害のことは避難訓練的に牧場内ではちゃんと
マニュアルでもないけど作っておいたほうがいいし、
あと農水省のホームページで、農水省だったかな、
Jミルクだったかどっちか分からないけど、
災害の時にどういう対処をすればいいのかというのは
コロナがあったりとか、東日本の大震災とか南海トラフとか
あった時の状況について、
あった時の経験を生かしてマニュアルを作って
配布というか入れるようになっているので、
ぜひそれを見てもらうといいと思いますね。
牛が普通に餌欲しいって言うから、
餌通常どおりにやると乳が張っちゃって、
乳が張っちゃうと絞らないといけないので、
乳房炎になったりする可能性があるけど、
餌を制限してなるべく少ない餌で
ストレスにならないような感じに飼いますみたいな、
水の量も調整してみたいな、
そういう飼い方があったりします。
プランとかも書かれているんですね。
そう、そう、そう。
あと数ヶ月で緩牛にするっていうようなやつは
全て緩牛にしてしまって、緩牛牛を多くしてしまえば
絞らなくてもいいじゃないですか。
そういう風にリスク回避する方法みたいなのが
マニュアルに書いてあるので、
見てもらった方がいいかなと思います。
はい、こんな感じでしょうか。
はい。
災害皆さん、今一場で。
備えあれば売れんやし。
ということです。
ありがとうございました。
川上牧場ではリスナーの皆さまからのお便り、
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