同性愛行動の定義
ノーコールAIマーケット担当佐藤と、ノーコールAI司法の阿部です。
今回は、ポッドキャストのネタ帳みたいなところにまいちさんが書いた、ダーウィンのファラドックス
なぜ同性愛行動があるのかってやつを、私がリクエストしたんですけど、
これ興味があったと。
はい、完全にタイトルに引かれて。
最初にこれちょっとちゃんと定義を言っておかないといけないんだけど、
性的指向と同性愛行動っていうのは別なのね。
参考にしたのは、性別学チャンネルロッキー、
登録者3.84万人のYouTubeチャンネルでゆっくり解説、
ダーウィンのパラドックスと呼ばれた難問、
同性愛行動の進化という動画をもとに、私はこれからしゃべります。
ただこの方は結構おそらく、生物学系の大学に行かれてたはず。
すごく出典もしっかり載ってまして、
そこのチャンネルに行けば参考文献が載ってます。
さらに言葉の定義になるんですけど、
性的指向っていうのと同性愛行動っていうのはまた別なのね。
性的指向っていうのは、パートナーに対する安定的かつ持続的な、
一生襲い遂げるパートナーがどういう性のほうがいいかっていう自分の好み。
同性愛行動っていうのは、たとえ俺が女性に対する性的指向があるんだけど、
でも一夜の過ちでね、男性同士でそういう行動をするっていうのは、
同性愛行動に含まれるってことね。
つまり行動だけに着目するっていうのが同性愛行動で、
気持ちじゃなくて。
そうそう。性的指向はどっちかっていうと気持ちになる。違いますよってことね。
なるほどー。
っていうのがまず前提としてあります。
生物における同性愛行動
そもそもさ、矛盾してると思わない?
ダーミンは聞いたことあるでしょ?
進化してるんだと性別っていうのは。
同性愛行動してもさ、子供生まれないでしょ?
生まれないです。
なんであんの?みたいな。
確かに確かに。
そもそもおかしいじゃん。
これがダーミンのパラドックスって言われる。
幽縁だね。
ダーミンが言うように、自然界に生き残りやすくなるように進化してるんだとしたら、
同性愛行動って淘汰されてなくなってるはずじゃんみたいな。
でも今もあるわけよ。
そういうことか。
これなんで?っていう。
人間にはゲイの方もいれば、レイズの方もいれば、LGBTQの人もいるっていうのはわかる。
他の生物で同性愛行動がいっぱいあるっていうのは、ひゃんさん知ってる?
え、そうなんですか?
そうなのよ。
まずここを知らない人が多いんだけど、
一番人間に近いチンパンジーのボノボっていう種類がいるのね。
チンパンジーの一種で、一番その中でも頭いいって言われてる種類ね。
それは、メス同士で同性愛行動をするっていうのがわかってるのよ。
特に女性の性共同士を擦り付け合わせる行動をよく取るっていうのはわかってるのね。
あと、バンドいるかもします。
まあ普通のイルカ、アホ踊りもするし、普通の虫とかでもすると。
え、そうなんですね。
これは結構謎だったのよ。なんでそんなことするの?みたいな。
確かに。
それこそ人間は謎の文化が発展してそういう行動を取ったっていう説明も成り立ちそうだけどさ。
それこそチンパンジーとかイルカとか鳥とか昆虫もやってるわけよ。
はい。
これなんでやねんっていう。
なんでやねん。
一つボノボの理由としては、よくこのメスチンパンジー同士の絆を深めるために
そういう同性愛行動を取るんじゃないかって。
特に喧嘩の仲裁の時、喧嘩終わりの時にそういう行動を取るっていうのがわかってるんだよね、確か。
ほう。
一般的にそういうのがありますよって。
はい。
それぞれの生物にとって同性愛行動が行われるのは、いろいろ理由があるってことですか?
進化的要因の理解
いいことを聞いてきたね。
それぞれの生物固有の理由なのかどうなのかっていうことがあるんだけど、でも共通して何か理由がありそうじゃん。
確かにそうですよね。
結論言うと、まずこういう理由なんじゃないかっていう論文がちょっと前に出て、
これを説明するには、進化心理学的な用語を理解しなきゃいけないんだけど、
至近要因と究極要因っていう言葉があるのね。
至近要因っていうのは、至るに近いって書いて、近い要因って言って。
究極要因はそのまま究極的な理由ってことね。
例えば例を挙げると、
鳥が求愛行動ですごい歌が上手い鳥とかいるじゃん。
これは何でなのかっていうのが、至近要因と究極要因では理由が違うっていうことね。
至近要因だと、鳥は他の鳥と比べて脳の一部が変わって、鳴き声を司る神経が多くて、
生体の部分に筋肉が多いから歌が上手くなってるっていう結果になる。
そういうのが至近要因。つまり一番近い理由ね。
あ、直近的な理由。
その通りその通り。
めちゃくちゃわかりやすい。
もう本当に歌が上手い一番の近い理由は何だって言ったら、
神経がいっぱいあって、筋肉がいっぱいあるってことだよね。
究極要因っていうのは、
なんでそもそもそんな神経とか筋肉が歌が上手くなるように進化してんのっていう理由を説明する方法で、
結論言うと子供を多く残せたからってことね。
だって求愛行動の時に歌うっていうことで、
歌が上手い方がどうやらなぜか、
その鳥においてはメスから人気があるから、
子供を多く残せてると。
あー。
で、そういうオセはいっぱい子供残すわけだよね。
で、その子供はさらに歌が上手い遺伝子を受け継いでる可能性があるから、
どんどん歌が上手くなって、
その子供同士でも競争し合っていくんだから、
どんどんどんどんどん歌が上手くなるよね。
なるほど。
っていうのが究極要因ってこと。
まあ子供を多く残せたから。
究極要因っていうのは結構仮説をいっぱい立てた上で、
これだよねーってやる。
いや、というか、生物学的にはもう一つのやつで、
子孫を多く残せたかどうかっていうのが、
ほぼ究極要因の理由にほとんどがなるんだけど、
それの説明として適応度っていうふうに説明するのね。
次世代にどれだけ子供を残せるかっていう。
なるほど。
で、それは生存率×出生率で表せられるね。
なるほど。
つまり、いっぱい子供を多く残せるのは出生率だよね。
で、その子供がどんだけ長く生きられるか。
これが生存率ね。
それの掛け算を適応度って言って、
まあこれがほとんど究極要因になる。
まあなんとなくわかるかな。
え、わかりました。
例えばさ、カカッポっていう飛べない鳥がいるのね。
なんか可愛らしい鳥なんだけど、
飛べないっていうのは逆に退化してるように見えるじゃん。
見えます。
うん、でもそれは進化なんだよね。
進化っていう言葉がすごいものになるっていうイメージだけど、
生物学的には進化ってさ、別にそれ関係ないのよ。
適応度が高まってるかどうかっていうことなのね。
なるほど。
カカッポはなんで飛べなくなったかっていうと、
そのカカッポがいる島には天敵いないからなのね。
うーん。
だから飛ぶ必要ないわけよ。
飛べることが適応度に全く寄与しないわけ。
はい。
出生率も生存率も全然関係ない。
だって天敵いないからさ、飛べなくたって生きていけるし、
天敵いないからさ、飛べなくたって子供残せるわけよ。
はい。
で、むしろ翼があるとさ、それを維持する筋肉のエネルギーが必要じゃん。
はい。
同性愛行動の進化
だからちょっと餓死しやすくなる可能性あるよね、もしかしたら。
確かに。
飛べなくなったほうがさ、適応度が高まる可能性があるわけよ。
うーん、なるほど。
で、だんだん飛べなくなったっていうのが、
進化生物学的な説明っていう感じね。
すごい納得です。
ここまでわかってくれた上で、
じゃあなんで同性愛行動があるのかっていうところに戻ります。
えー、気になっちゃいます。
逆にこれ、キャンさんなんでだと思う?
なんか今まで聞いた理由だと、
適応度が一番大事だっていうのがわかった上だと、
なんか同性愛がなんで残るのかって思いつくことある?
つまり、昔はなかったっていうことについてでしたね、同性愛行動が。
すごいね。
え、なに?
怖い。
実は、この成果にキャンさん、一番重要なところに気が付きました。
おー、うれしい。
一つの説は、昔同性愛行動をほとんどの生物がしてたんじゃないかっていう結論なの。
昔ほとんどしてて、だんだんしなくなってって、今になってると。
今の生物で同性愛行動が残ってるのは、昔の名残を見てるから、
なんで同性愛行動が進化して出てきたんだって思ってるけど、そうじゃなくて、
昔みんなしてて、ほとんどの生物全部が。
で、だんだんしなくなってって、残ってるのを見てるから、
なんでこんなのがあるんだって思うかで、
昔の名残なんじゃないかっていうのが結論なの。
えー、カカッポ理論ってことですか。
カカッポは昔飛べたけど飛べなくなったわけだよね。
あ、そっか。
昔みんな全ての生物種の全ての個体が同性愛行動してて、
でもだんだんしなくなったっていう。
え、やばい。
これはだから、人間というよりもホモサピエンスだよね。
ホモサピエンスのときの、一番本当に最初のときは、
もしかしたら全ての個体が同性愛行動してたんじゃないかってことね。
なるほど。じゃあ今、減って減ってこれってことで。
そうそうそうそう。それがどんどんどんどん減っていったって、
残ってるだけじゃないのっていう。
ほー。
つまりは、このまま行くともうなくなるってことですか。
の可能性もあるし、それはもう何万年も先の可能性もあるし、
でもとはいえちょっと残るかもしれないね。
へー。
じゃあなんで昔みんなしてたのっていう話になるじゃん。
え、確かに。
それは、例えばホモサピエンスね。
人間だったら、男性と女性の性別を見分けるっていうのが、
そもそも大きいコストなの。生物においては。
今はさ、男性の服とか女性の服とか着てるからわかるよね。
でも昔はさ、みんな毛むくじゃらでさ、髪みんな長くてさ、
だったらさ、見分けるのちょっと難しいわけよ。
うーん。
これほらヒヨコのさ、なんかオスメス見分けの難しいとかさ、
カメとかさ、イルカとかパンダとか見分けの難しいんだよね。
わかんないよね。
だから動物園行ってパンダでこれがオスかメスかってわかる?
わかんないです。
わかんない。
でもじゃあ自分がオスだとしてさ、
交尾しなきゃいけないって言ったらさ、
これ女性だけ選ぶのめんどくさくない?
メスだけ選ぶの。
だから全部にしちゃうわけよ。
それが一番コスト低いわけよ。
てかそうすると、なんで男性にヒゲが出てあったり、
頭がたまに剥げるのかっていうのも、
もしかしたらそういうのが関係してる可能性も出てくるよね。
昔その同性愛がめちゃくちゃ多かったみたいな事実はどこからの情報なんですか?
これは昔みんな同性愛行動してたから、
今はちょっとの生物に残ってるんだと説明がつきますよねっていう論文で、
別に証明されたわけじゃないの。
理由をこういうふうに考えたら、
結構いろんなこと説明できますよねっていう論文だよね。
この論文をもとにどういうふうに証明したらいいんだろうっていうふうにみんな考えるわけよ。
ある種、仮説?
だからまだ仮説の段階っていうかとね。
これはあくまで仮説だって別に当然証明されたわけじゃないですし、
これ一つの考え方なので、
同性愛行動が本当にそういう理由っていうのは全く証明されたことじゃありません。
これ単なる生物学、特に進化生物学において、
こういうふうに考えるんじゃないかっていうのがありますよってことで、
人間社会において何か特別な意見を持ってるわけではなくて、
一つの論文をこういうふうに説明したっていうだけで、
単なる学術的なお話なので、
変な文句はやめてくださいっていうことだけお伝えしておきますね。
すごい面白かったです。
理論と仮説の重要性
よかった。
ありがとうございました。
今日もお聞きいただきありがとうございました。
また次回のポッドキャストでお会いしましょう。
ありがとうございました。