1. ”心理学に触れる” 一日一語
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2025-06-16 16:56

#680 世界92ヵ国のデータが示す体罰のリスク (Cuartas et al., 2025)

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【本日の論文】
Cuartas, J., Gershoff, E. T., Bailey, D. H., Gutiérrez, M. A., & McCoy, D. C. (2025). Physical punishment and lifelong outcomes in low- and middle-income countries: A systematic review and multilevel meta-analysis. Nature Human Behaviour. https://doi.org/10.1038/s41562-025-02164-y

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サマリー

今回のエピソードでは、低中所得国における体罰の影響についての研究が紹介され、特に親子関係やメンタルヘルスに対する悪影響が強調されています。92カ国の研究結果に基づき、体罰はネガティブな結果と相関していることが明らかになっています。また、体罰のリスクについて92カ国のデータをもとに議論され、特に教育における体罰の否定的な影響が科学的な見地から訴えられています。

論文の紹介
おはようございます、心理学者のじんぺーです。 本日も心理学の最新論文を紹介していきたいと思います。
今日は、またもやNature Human Behaviorの2025年の論文を紹介します。
最近、このNature系列の論文を紹介することが多くて、面白いですよね。
やっぱり、ハイインパクトの学術雑誌に載っている研究はどれも面白いし、より身近なテーマも多いのかなというふうに思っています。
重要なメッセージが込められていないと、こういう雑誌にはなかなか載らないのかなと思うので、
そういうメッセージを伝えるという点では、このポッドキャストとかで紹介するには、うってつけの論文が多いなと思っておりますので、
本当にいいんじゃないかな、Nature Human Behaviorの研究ばかり紹介するっていうね。
全部紹介するとあまり良くないと思うんですけど、ピックアップしながら紹介していきたいなというふうに思っていたりする今日、この頃です。
今日は、対抜に関するお話をしてみたいと思います。
対抜というのは、子供にとってどういう影響があるのか、ポジティブなのか、ネガティブなのかというのを、
低所得、もしくは中所得の国で調べたメタ分析の研究になっています。
もともと高所得の国、例えばアメリカとかヨーロッパとか日本もそれに入ると思うんですけど、
そういった国々では対抜というのは基本的にネガティブであるというふうに結果が出ているんですけど、
それが中所得の国でも同じように見られるかというのを調べた研究になっています。
方法論的にも勉強になるところがあったので、そのあたりも触れながら紹介したいと思います。
お知らせを先にさせてください。
今週の水曜日、18日の21時から研究のトークをオンラインでさせていただくことになっています。
誰でも無料で参加できます。
ぜひ概要欄のリンクから申し込みいただけると嬉しいです。
アーカイブも残す予定になっております。
ぜひ直接その場に来てもらえるととても嬉しいです。
もう一つ、お知らせということでもないのですが、
昨日変な時間にコメント返しの放送を撮っています。
いつも朝にだけ聞いているという人はもしかしたら見逃すかなと思ったので、
ここで触れておきます。
ちょうど1ヶ月くらい前の放送からになるんですけど、
コメント返しを30分くらいからさせてもらっています。
ぜひコメントしたかなという人は聞いてもらえると嬉しいです。
昨日は撮っているタイミングで子供がめちゃくちゃ泣いて、
隣の部屋でも聞こえるくらい泣いて、
これは妻にお願いしてはいたんですが、
ヘルトに行かないとというところで、
途中で終わってしまったんですけど、
でも5本分くらいは撮れたかなと思うので、
チェックしてみてください。よろしくお願いします。
低中所得国における体罰の影響
では本題の対抜の話に行ってみたいと思います。
先ほども言ったように対抜というのはネガティブであると、
それは高所得の国では繰り返し明らかになっていることです。
今回は低中所得の国々、
例えばアフリカの国であるとか、中東のアラビア語圏であるとか、
ミアミアメリカの国であるとか、
そういった国を対象にしているような研究になっています。
やり方が面白いなと思ったのは、
こういうレビュー論文とかメタ分析の研究をするときって、
基本的に英語論文、英語で発表されているものを
ピックアップして並べるということが多いです。
例えばデータベースが、論文のデータベースって本当に多様にあるんですよね。
有名なのだとパブメドとかね、
あとはスコーパスとか、
ウェブオブサイエンスとかいろいろあったりする。
日本だとJステージっていうのがあったり、
サイニーっていうのも、もしかしたらね、
卒論とか書いたときとか聞いたことある人もいると思うんですけど、
そういったデータベースがいろいろとあるんですけど、
サイニーとかでいうと、もう日本の文献がたくさんある。
一方で、日本語をしゃべらない人にとってはあまり馴染みのない。
そういった論文にはなかなかアクセスできないということがあったりするので、
今回はそこを取っ払って、英語だけに縛らずに
いろんな文献を調査するということがとても興味深いところだと思います。
それからも、低中所得の国々の研究者が必ずしも英語で論文を書いて、
その国際的によく知られている学術雑誌に投稿するかと言われれば、
そういうことはないというので、こういうことをしています。
検索言語でいうと、英語のほかにアラビア語、中国語、フランス語、
ポルトガル語、スペイン語というところで、
フランス語とかはアフリカに多かったりとか、ポルトガルスペイン語というのは
南アメリカに多かったりするので、そういった多くの国々が
この言語で網羅できているのかなというふうに思います。
しかもこれがすごい大きなチームでやられたというわけじゃなくて、
著者が5人ぐらいしかいないんですよね。
もちろんアシスタントの人とかはたくさんいたと思うんですけど、
そうした人たちがある程度これらの言語を悠長にお話しされるのかなと、
検索する能力があって論文を収集することができたのかなと思うと、
とても面白いやり方だなと思います。
こういうのって結構何十人何百人と著者が並んで、
世界的に国際的にチームで研究されることが多いので、
このあたりも一つ面白いポイントだなというふうに思いました。
ちょっと自分たちの話になりますけど、
日本語の文献をだけだとなかなか他の国の人に読んでもらえないということがあるんですけど、
日本語の文献をレビューしてまとめて、
それを英語で出すということはもしかしたら結構意味のあることなのかなというのを、
これを読みながら一つ思ったりしたところであります。
というやり方です。
注目しているポイントとしては対罰というものを扱っているかどうかということで、
この対罰の定義もなされていて、
子どもの行動を罰する目的で痛みや不快感を与える身体的な力の使用と、
叩いたり物で打ったりするみたいなことを今回定義にしているそうです。
アウトカムの変数はたくさんあって、親子関係であるとか、
暴力を振るうようになるかどうか、その子どもとか、
精神的な健康、メンタルヘルスに関すること、学力、問題行動とか、
睡眠障害とか、そういったいろんな変数で調査がなされています。
これは、僕がVCを取り始めると子どもが泣くという感じなのかな。
続けたいと思います。
研究数としては、これすごく多くて、92カ国、189件の研究を対象にしているそうです。
結果いきますかね。
もうシンプルですね。
低中所得の国々においても、やはり大罰というのは、
ニガティブなアウトカムにつながっていると、相関があるということです。
特に影響が大きかったのは、親子関係の中で大罰をしている家庭は、
親子関係が悪いというのは特に効果量が大きいし、
あとはメンタルヘルスについてもすごく大きな影響があるということ。
あとは外在化行動といって、
これは自分の感情とか衝動を外に向けて表す行動を総称したのを外在化行動といったりするんですけど、
他者に対する攻撃とか暴力、いじめとかね、
あとは嘘をつくとか盗みを働くとか、
犯行破壊的な行動をとるとか、
そういったのが外在化行動と呼ばれているんですけど、
その外在化行動が増えるとか、
大体ニガティブですね。
これらというのは、所得、親の収入とかをコントロールしても、
そういった影響を除いたとしても、大罰の効果は残ったと。
だから僕も考えたんですよ。
所得が低いから、家庭環境に問題があるから大罰をしてしまう。
所得が低いから子供の学力が低いみたいなね、
そういったこととか問題行動があるとかね、
そういう関係があるんじゃないのかなっていうことではなくて、
やっぱり大罰の影響が残っていると。
大罰がニガティブな影響を与えるっていう風に言っていいだろうというのが、
教育への影響
今回の決断になっているかなと思います。
優位でなかったものも話した方がフェアですよね。
運動スキルに対しては別に影響がなかったとか、認知スキルにも、
認知スキルはやや優位傾向みたいな感じなんですけど、あまり効果は見られなかった。
あとは自動労働ですね。
自動労働をしていると大罰が多いとかということではないということだそうです。
あとは大体ニガティブだね。
学力も悪くなる、言語スキルにも障害が及ばされる可能性がある。
社会的な情緒的なスキルも障害が残る可能性があるとか、
睡眠にも悪影響があるとか、いいことはないです。
想像どおりかと思うんですけど、大罰に本当に良い影響はないので、
もし最近はあまりないと思うんですけど、大罰にも良い側面があるというね、
そういうことを言う人がいるのであれば、そんなことはないよという風に。
ここは強く言うべきところかなと思いますね。
あるケースでは認められるという風に、過程とかでね。
過程はちょっとあれかな、良くないかな、なんだろう。
議論の中でそういう風な思考、実験的にそういうことを考えてみるということは別にいいのかもしれないんですけど、
ネガティブです。
そこは毅然とした態度で、特に学校の先生とか教育に携わっている人は、
学術的にも科学的にもそういう風に結果が出ているよという風に言っても良いところかなと思います。
普段は結論めいたことはあまり言わないようにしているんですけど、
今回のは研究生も多いですし、高所得の国、低中所得の国という風なところで一貫した結果になっているので、
ある程度は毅然とした態度で主張しても良いことかなという風に思います。
それで傷つく子どもが減れば良いなという風にも思っているところでございます。
ピースボートの経験
そんなところですかね。
もちろん結論めいたことは言ったんですけど、さっき言ったように運動スキルには影響がないとか、
認知スキルにはそんなに影響がないとか、そういうグラデーションみたいなことはあるので、
もし何かもっと勉強したいという人がいれば論文を読んでいただきたいですし、
そういった大抜関係の論文は他にもたくさんあると思いますので、
一緒に勉強していただけると嬉しいなと思います。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日も良い一日にしていきましょう。
心込みです。
子どもも泣き止んだようです。
寝かしつけてから撮っているんですけど、起きましたね。やっぱり起きるんですよね。
今パートナーが見てくれていると思います。
ちょっと昨日、一昨日やったことのシェアなんですけど、
ピースボートってわかります?
ピースボートって世界一周の旅するやつで、
僕のイメージは居酒屋さんのトイレとかにポスターとか貼ってあるイメージなんですけど、
ピースボートで世界一周されている友人がハンブルクに来てくれました。
ハンブルクは大きな港というか、海に面しているというよりは大きな運河があってというところなんですけど、
結構数少ないですね。ヨーロッパの数少ない気候をする港による都市の一つでハンブルクというのがあったらしくて、
出発前からそういう日程になっていたので、この日にハンブルクに着きますと言っていて、
ぜひ時間があったらコアンでも行きましょうと言ってきました。嬉しいですよね。
新しいタイプでした。
なかなか自分たちにハンブルクをめがけて会いに来てくださる方はこれまで何人かいらっしゃって、それもとても嬉しいんですけど、
やっぱりドイツってそもそもヨーロッパの中では観光都市としては魅力はすごくいいところだと思っているんですけど、
他がすごすぎるから、フランスのパリとかね、バルセロナとかロンドンとかローマとか、
そこに比べたらドイツってオプションとしては最後の方だと思うんですよね。後の方になると思うんですけど、
ハンブルクって海が近いということで、そっちからだったら確かに来てくれるんだっていうね、
これは一つの学びでしたね。とても嬉しい会い方でした。
このピースボートっていうのは100日間くらいかけて世界一周。
ドイツの前はベルギーに行ってきたって言ってて、ベルギーは本当に一日というか昨日の夜に出て、
朝にはもうハンブルクに着くって感じなのですごく近いんですけど、その前はフランス、その前はスペインとかね。
そういう風に連続して、ヨーロッパはちっちゃいので連続して港に寄ることができるんですけど、
南アフリカに寄った後にまた1週間くらい間が空いて、次のスペインに行ったりとかね、島に行ったりとか、
そういう空くこともよくあるみたいで、そこも含めて面白いなと、そんな旅のスタイルがあるんだなっていうのを思いますね。
1週間空くと暇に思えるんじゃないかっていうところなんですけど、実際はそういうことでもないみたいで、
船内ではいろんなイベントがあったりとか、セミナーみたいなのが開かれてたり、英語をこの機会に勉強しましょうみたいな英語の講座があるとか、
あとはもうピースボトルに乗っているっていう動機みたいな感じになるみたいなんですけど、
その人たちでお互いに仲良くなるみたいで、しかも仕事を辞めてこられた人とか、そういうところに乗り込もうとする人ってやっぱりちょっと面白い人じゃないですか、
もうすごく平易な言葉で言うと。だからそれぞれが持っているスキルとか、これまでの知見とかを、むしろセミナーを開く側になってやってみるっていう機会もあるみたいで、
そういうのもとても面白いなと。お互いに学び合うっていうね、それぞれの強みとか、学び、体験をシェアし合うっていうのはすごくいい時間だなと思っています。
だから1週間どこの港にも寄らないっていうことがあったとしても、いい時間を過ごしているんだろうなと思って聞いていました。
世界一周している人がね、ちょうど半分くらい今、100日くらいある中での50日目くらいということで、その途中で会うっていうことも嬉しいなと、
一つの目印じゃないけど、ハンブルク・ジンペイ・イロアというふうに思ってもらったのが、とても嬉しいなというふうに思っています。
あまりないと思いますけど、ピースボート乗る方がいらっしゃったら、ハンブルク、おそらく夜一つの地点になっているのかなと思うので、声をかけていただけると嬉しいなと思います。
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