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2025-12-30 16:18

#869【フレッシュスタート効果】新年に新しいことをはじめることにはそれなりに意味がありそう (Dai et al., 2015)

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【本日の一語】
フレッシュスタート効果:「新しい始まり」を感じる時間的区切りによって、過去の失敗した自己と心理的に距離が生まれ、目標行動を始めやすくなる現象

【本日の論文】
Dai, H., Milkman, K. L., & Riis, J. (2015). Put your imperfections behind you: Temporal landmarks spur goal initiation when they signal new beginnings. Psychological Science, 26(12), 1927–1936. https://doi.org/10.1177/0956797615605818

【『風の谷という希望』感想note】
https://note.com/hitsuwari5th/n/n03c83c4c8eeb

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サマリー

フレッシュスタート効果は、新たな始まりを感じる時間的な区切りが目標行動を始めやすくする現象です。特に新年は新しい始まりとして意識され、その結果、モチベーションが向上します。新年を迎えることは、過去の失敗から心理的な距離を置く助けとなり、新たな目標行動を強く促す効果があります。特に、新年のタイミングを利用して新しい挑戦をすることで、自己成長を促進するチャンスがあることが強調されています。

フレッシュスタート効果の紹介
おはようございます。心理学者のじんぺーです。心理学に触れる一日一語の時間です。
この番組では心理学の専門用語を毎日一つずつ紹介しています。 今日の一語は、
フレッシュスタート効果という言葉です。 フレッシュスタート効果というのは、新しい始まりを感じる時間的区切りによって
目標行動を始めやすくなる現象のことです。 新年を迎える、
今、紹介するのに一番いい論文じゃないかなと思ったので、少し古いですが2015年の論文を紹介してみたいと思います。
先にお知らせをさせていただきたいと思います。 もう今日になりましたね。30日の昼から
24時間ボイシーという企画が始まります。
しんたろうたりさんや パパ丸山さんもそうなのかな。
あとは ひでやきさん。
裏野。 裏野というか、一番動いていらっしゃると思いますが、
やっていらっしゃる企画があって、 24時間パーソナリティがバトンをつないで話し続けるという企画ですので、
ぜひどこでもいいので参加してもらえると嬉しいです。 私自身は
31日ですね。日付が変わりまして31日の深夜3時に話します。 起きている方がすごく少ないと思うんですけども、
海外旅中の方とか、早起きの方、 夜更かしの方、ぜひ
ちょっとでも遊びに来ていただけると嬉しいです。 今でもね、
何話すか迷ってます。
めっちゃ雑談しようかなみたいな。
心理学の話とかも関係なく話そうかなみたいなことも思ってたりとか。 むしろめちゃくちゃ研究の話ばっかりしようかなと思う。
どっちかに振り切りたいんですけど、
まだ決めてないです。すいません。 決めといた方が本当は良かったんですけど。
他の人の感じとかも聞きながら決めたいなと思います。 よろしくお願いします。
僕の前がシンタロータリーさんで、 この後が
アズさんということなので、前後のお二人もとっても面白い方だと思いますので、
合わせて注目していただけると嬉しいです。 前の人の最後5分とか10分ぐらいのところで
参加するっていう仕組みになってるんですよね。 だから僕はシンタロータリーさんとめっちゃ久しぶりにちょっと話すっていう。
前話したのもちょっとだったんですけど、またちょっと話すっていう感じ。 アズさんにもちょっと聞いてもらうっていう感じ。
アズさんの方に自分もチャンスがあれば参加したいなという話はしてたんですけど、まだ分かりません。
その時のフィーリングとか流れとかで 変わっていく楽しい時間になるかなと思いますので、ぜひ遊びに来てください。
お願いします。 では、フレッシュスタート講学の話をしていきます。
実験の方法と結果
2015年のサイコロジカルサイエンスという雑誌ですね。 これもとっても心理学の中では有名な雑誌なんですけど、
簡単に言うと、枠組み的にはモチベーションの論文かなと思います。 何か目標を達成したいとなった時に、モチベーションを高めたいわけですよね。
でも、なかなか思うように上がらない、モチベーションが上がらないみたいな時に、このフレッシュスタート効果というのを意識してもらえるといいんじゃないのかなというふうに思っていまして、
何か区切りですよ。時間的な区切りを持って始める。 そうすることによって
モチベーションが上がっていくんじゃないかということを調べたい論文になっています。 調べ方もなかなか面白いなというふうに思うんですけども、
実験がいくつか、それぞれ別々の実験をやっていて、全て説明するとなかなか大変なので、ちょっと要所だけ回数まで紹介しますが、
最初の実験でやっていることとしては、どこで新しいことを始めようかと思うかどうかということを調べています。
実験参加者さんに、4月に始めたい個人的目標を一つ記述してもらいます。
ダイエットとかね、運動習慣、英語の勉強とかなんでもいいです。 その目標のためにやろうとしていることを一つ記述してもらいます。
その後に実験の操作が入るわけなんですけど、4月に始めたいとなった時に、
3月中にリマインダーを送る日付を一つ選んでくださいということを選ばせます。
選択肢は3月18日から3月24日の1週間、7日間です。 ここで3月の20日だけ実験操作で分けます。
どういうことかというと、実験条件では3月20日を旬分の日ですと、春の始まる日ですというふうに書く。
そうじゃない条件、実験条件じゃない条件では、3月20日を第3目標日ですよというふうに書く。
そうすると、どの日付をまず選ぶかというところで見ています。
そうすると、3月20日はやっぱり選ばれやすい、そういうラベルがあるから。
さらに実験条件ですよ、春の始まりですというふうに言われた人たちの方が、より3月20日を選ぶ確率が高かったという研究結果になっています。
なので人というのは、何か新しいことを始める、始めると言ってもその準備ですよね。
4月から新しいことを始めるその前の準備をやるぞというタイミングを設定するのがどこかというと、
春の始まりと言われるとそこにしたくなる。
これは今まさに年末でやることを考えると、新年ですと新しい年の始まりですというふうに言うと、
人はそこでやっぱり何かを始めたいというふうな動機があるであろうということがここでまずわかりました。
続く研究ではですね、参加者の人に前の年で失敗したけども再挑戦したい目標を想起させます。
ここでは新年ですよ。新年についての文章課題をやってもらいます。
ランダムにまた実験条件かそうじゃない条件に分けられるんですけど、新しい始まり条件これが実験条件です。
こっちでは新年の始まりがあなたにとってなぜ意味のある新しい始まりだと感じられるか。
3から5個の理由を書いてくださいということをやらせます。
それに答えないといけないということです。
そうじゃない条件では、この新年があなたにとってなぜ特に普通で特別ではないと感じられるか。
3から5個理由を書いてくださいと結構難しい気がしますが、新しい始まりを強く意識させる文章を作るせるか、
理由を書かせるか、新年がなんてことない普通の日だよということを意識させるかどうかというその分け方です。
そしてその後に目標達成を助ける6つのウェブサイトが提示されます。
例えば失敗したらお金を失う制約サイト、目標管理とかトラッキングをするようなサイトとか、
あとは各国に基づく目標達成に関する記事を読むとか、そういうふうなことをしたときに自由にクリックしていいですよと。
義務ではないですが、自由にやってくださいということを参加者にお願いすると。
その6個のサイトをどれくらい見たかということとか、説明文を読んだ時間とかで、
その人の目標達成にどれくらいモチベーションがあるかということを調べることができるわけです。
このやり方も結構面白いなと思います。
結果ですね、やはり新しい始まりと新年が新しい始まりですよというふうに強く意識づけられた参加者さんというのは閲覧サイトの数が平均して多かった。
約3倍ですね、そうじゃない条件の。
で、閲覧時間に関しても46%長いというような研究結果になりました。
新年の意義
これはね、とても明確で面白いなと思います。
振り返ると、新年、もう本当に我々も間近に迫っているあさって、その新年が新しい始まりですよというふうに意識することによって、その人の目標達成に対するモチベーションをここで測ったわけですよね。
その閲覧サイトをどれくらい見るかということで。
それがやっぱり上がってたというのは、とても顕著な結果なのかなというふうに思います。
10分になったのでもう終わりたいんですが、あと1個だけ言いたいことがあって、もうちょっともうおまけです。
ややややややこしいんですけど、なんでそういうことが起こるかということをね、後に続く実験でやってるんですよね。
方法とかは割愛するんですけど、なぜその時間的区切りが大事かというと、過去の失敗した事故から心理的に距離を取らせることに寄与するというふうなことが分かりました。
例えばさっきの研究で言うと、去年はできなかったという、その去年ができなかった自分と今の自分ということをその時間的区切り、新年、新しい始まりみたいに言われると、そこが距離ができるわけですよね。
去年の自分と今の自分、実際にはその時間的な距離、時間は変わってないんだけども、なんかそこに距離ができたような感じがして、目標行動の開始というのを強く後押しするというふうなことに、そういうメカニズムが明らかになったということなので、
その去年の自分と違うんだと思わせる効果がその時間的区切りにあるんだというのは、一つ面白いところかなというふうに思って補足的に紹介をしました。
あんまり深いことまで考えなくて大丈夫ですので、せっかく新年が間近です。
良かったら新しい、こういう自分になりたいとか、やってみたいことがあったんだという方は、いい機会かなと思いますので、ぜひやっていただければと思います。
自分自身もいろいろ考えています。
やっぱり英語をもうちょっと頑張りたいなと思う。
海外にいるんですけど、それでもまだ自分の英語力に自信が持てないでいて、日常的にやってはいるんですけど、新しくやろうかなと考えていることがあります。
そこを一歩踏み出すのが年明けだなと思って、今そういう気持ちで頑張るぞという意味で、一方で頑張るぞって思うんだったら、今やればいいじゃんと思うんですよね。
それは人それぞれだし、なかなかそうは言っても始められないという自分もいますので、新年という区切りをうまく利用してやれたらなと思っています。
皆さんの新しい始まりと目標への後押しがちょっとでもできれば嬉しいなと思っています。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
今日もいい1日にしていきましょう。
じんぺいでした。
心を込めて雑談をします。
関係ない話なんですけども、昨日ですね、以前からちょっと話している風の谷という希望という本音。
1時間ぐらいゆっくり話した生放送回もあったぐらいなんですが、番外編で、読書会自体は終わったんですけど、番外編で著者の渡川さんのゲストにお迎えして、ゲストというか囲んでみんなで話すみたいな回があったんですよ。
これはとても貴重な時間でしたね。
急遽決まったんですが、もうどうしてもこれだけはいかないとという感じで参加してきました。
1時間ぐらいの予定だったんですけど、最終3時間ぐらい話してたのかな。
20人弱ぐらいいたので、直接渡川さんと話せる時間というのはめちゃくちゃ長いわけではなかったんですけど、自分の思っていることとか。
その前に、風の谷という希望の書評というとおこがましいんですが、感想をノートに書いて、それも概要欄に貼っておきましょうかね。
渡川さんに読んでいただいて、感想に対してさらにフィードバックをいただいて、それだけで、個人的にはもうお腹いっぱいというか大満足してて感無量だったんですが、
そのプラスでね、お話する機会をいただけて、渡川ファンとしては心躍る1週間だなと思っていますが、
まあね、もう一言、二言いただいただけですけども、モチベーション上がりましたね。今日の論文じゃないですけど。
私は渡川さんの紡ぐ言葉がすごく大好きで、新しい言葉をたくさん作られるんですよね。
それについて感想というか、ノートにも書いたし、そこでも話したんですけど、その時にやっぱり新しいことを言いたいんだったら、新しい言葉を作れっていうことをおっしゃってましたね。
それは渡川さんの師匠の方からいただいた言葉というので、それをさらに神平さんにも伝えますというふうに言ってくださって、
うーん、なるほどなと。これについてはもうちょっと後で深めたいですね。
新しい何かを提案するには、新しい言葉を作った方がいいと、手垢のついて言葉じゃなくてっていうふうにおっしゃってましたね。
ちょっと思うことがある。ここですぐ言えないぐらい。これは新しいテーマにしたいなと。
言葉すごく大事にしてます。自分自身も。
一方で、カトリッドだから新しい言葉っていうのもすごく心躍るし、魅力的なんだけども、
これまで使われてきた言葉にも使われてきただけの意味があって、っていうふうにも思うってことですね。
考えよう、今度また。これいいテーマだな。
はい、すごくいい時間をいただいたので、また研究を頑張りたいなと、自分の仕事を頑張りたいなと思いました。
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