感情の学びと文化の違い
おはようございます、心理学者のじんぺーです。
本日も心理学の研究を紹介していきたいと思います。
今日はやや古い研究なんですが、2007年の論文を紹介しようかなと思っています。
絵本を通じた子どもの学び、学びというとちょっと語弊があるんですけど、
いろんなことを摂取しているというか、これ何て言ったらいいんですかね、学習されるって言ったりするので、
学ぶと言ってもいいんですけど、学習されることがあるんですけど、今回は感情ですね。
僕は特に心理学の中でも興味のある感情というものに注目して、その絵本の効果みたいなことを調べているというような研究を紹介してみたいと思います。
やり方もすごく面白くて、ちょっと量が多いんですけど、同じ論文の中で研究3つやられていて、これを短めに全部紹介したいなと思っています。
お付き合いいただけると嬉しいです。
まず今回の研究なんですが、大きく分けてアメリカの人と台湾の人を比べていると。
もうちょっと細かく言うと、アメリカの人たちを2つに分けていて、ヨーロッパ系のアメリカ人とアジア系のアメリカ人と、移民の方もすごく多いので、そういうふうに分けているということです。
注目ポイントとしては、アメリカとかヨーロッパもそういう国が多いんですけど、個人主義的な国というふうに言われていて、
絵本の表現と子どもの反応
他者に影響を与えるということが良しとされる、奨励されている。
あとは成功とか何かを達成するということに価値が置かれやすいというふうに言われていて、
ポジティブな感情というと、ちょっと覚醒度が高いと言ったりするんですけど、興奮気味の喜びとかジョイとか、ジョイと喜びとか、喜びみたいなね、そういったポジティブな感情ってなるんですけど、
一方で集団主義的な国、日本も集団主義的だし、台湾もそういう傾向があるということですけど、国であると言うときに、ポジティブな感情というのがより低覚醒なものになると。
落ち着いたものとか、リラックスするとか、穏やかなとかね、そういう形容詞が合っているような、というふうに先行研究で言われていると。
それがどういうところから変わっていくのかというところで、今回は子どもを対象にした研究になっています。
特に絵本というものに注目しているというのが面白いポイントかなと思います。
研究3つと言ったんですけど、1つ目から行きたいと思います。
1つ目がやや絵本とは違うんですけど、まず笑顔の、笑顔を選ぶ課題をしてもらうんですけど、興奮気味の笑顔、大きな笑顔。
すごく口を開いて満面の笑みみたいな笑顔と、ちょっと微笑んでいるような笑顔の画像があるとしますと。
これを子どもたちに見せて、どっちが幸せそうとかって聞くわけです。
これはシンプルですよね。
だからどっちが子どもたちにとって幸せかということを、その画像を使って提示するということをします。
そうすると結果がすごくクリアに出ていて、
ヨーロッパ系アメリカ人というのは台湾の子どもよりも3.5倍興奮した笑顔の方が良いと、そっちを選んだということとか、
あとはヨーロッパ系アメリカ人は台湾の人よりも8倍ぐらい興奮した笑顔のことを幸福であると認識したりとか、
アジア系アメリカ人よりも6.7倍そうに認識したということで、
やはりこのヨーロッパ系アメリカ人というのはアジア系の子どもに比べて興奮した笑顔の方を幸福だとみなすと、
そっちが良いものだよねという風になっているというのが1つ、この1個目の研究としては面白い。
ちなみに子どもというと大体4歳ぐらい、4歳から5歳ぐらいの子どもだそうです。
これが1つ目の研究、ヨーロッパ系アメリカ人が興奮した笑顔、すごく大きな笑顔の方を好んでいる、
で、そっちの方が幸せそうだという風に答えるということですね。
これがまず1つ目の研究、もうすでに面白いんですけど、2つ目がちょっと違った切り口で分析をしていて、
今度は実際に各国、アメリカと台湾の絵本を用意すると、2005年ぐらいの絵本みたいなんですけど、
各国20冊ずつの絵本を収集すると、その中に出てくる、いろんな絵が出てくると思うんですけど、
そこに出てくる顔とか他の活動の分析をするということだそうです。
これのコード化の方法というのは、もっと複雑というか、研究者が綿密に組んでそれを点数化していくわけなんですけど、
例えば、口角が上がっていて顎が下がっているような表情の絵があったときに、それは興奮の表情であるという風にラベル付けしたりとか、
あとは口角が上がっていて、かつ目を閉じているような絵だと、これは落ち着いている表情だという風な、そういうコード化をどんどんしていくようです。
そうすると結果いきます。アメリカの絵本というのは、台湾の絵本よりも興奮した表情が多く見られた、落ち着いた表情が少ないというような結果であったりとか、
口の幅がアメリカの絵本の方で優位に大きかったとか、笑顔とちょっと離れるんですけど、活動の覚醒レベルみたいなことも聞いていて、
アメリカの絵本の方が平均覚醒スコアが高い、例えば走るのが多かったりとか、座るという落ち着いた行動がより少ないというような結果になりました。
面白くないですか?文化が絵本というコンテンツに表出されているという点ではすごく興味深い結果だなと思います。
最後の研究の3つ目が、実際に絵本を読み聞かせして、その後の態度とか判断が変わるかどうかという研究ですね。これもすごく面白いなと思います。
2つの絵本を用意していて、興奮的絵本という風に言っているんですけど、例えばジャンプの描写が多かったり、走ったりとか、派手な色を使っていたりみたいな絵本。
もう1つが落ち着いた絵本、逆ですね。歩いていたりとか、淡い色を使っていたりするような絵本です。
これをランダムに子供に読み聞かせて、その後の研究1みたいな、大きい口を開いた笑顔がいいか、ちょっと落ち着いた笑顔がいいかというのを選ばせたりとか、
どっちが幸せそうと聞いたりするような課題とか、そういうことを行うというような実験になっています。
文化が感情に与える影響
研究結果で言うと、笑顔の好みということには特にどっちを読んだかということは影響しなかったみたいなんですが、
どっちが幸せそうかというところには、すごくクリアな結果が出ていて、興奮するような絵本を読んだ子供というのは、
落ち着いた絵本を読んだ子供よりも7.6倍、興奮した笑顔の方を幸せだというふうに答えたというような結果になっていたりとか、
興奮した絵本、走ったりとか派手な色を使っているような絵本を読んだ子供が、その後より興奮的な活動を選んだということだそうです。
興奮的な活動というのは走ったりとか、ジャンプしたりとか、そういうことですね。
それを好むようになったというふうな研究結果だそうです。
好むようになったというのは、その後向上的にそうなっていたというよりも、その後の一時的なものかもしれないんですけど、
結果としては、その絵本を読んだ1回の読み方だったとしても、行動ベースでというか、判断とか態度ベースで結果が差が出たというのが、
とても興味深い研究結果だなというふうに思います。
いろいろと言ってきてちょっとややこしかったかもしれないんですけども、何を研究で言いたいかというと、
理想感情という言葉があるわけですね、研究のキーワードとして。
アイディールアフェクトとか言ったりしますけど、どういうふうな感情が良しとされるかとか、どういうふうに感じたいかというふうなことというのは、
生まれつきではなくて、実は文化的に学習されているものであろうと。
それは幼児期の絵本を読むとか読み聞かせをされるという、そういった経験を通して、それだけじゃないですよ。
それも一つの学習の要素だったんだろうなというのが、今回の研究結果からわかるということだそうです。
だから、今回の研究で言うと、おそらく台湾の人たちの方に日本人は近いと思うんですよね。
日本人というのは、より落ち着いた絵本とか落ち着いた笑顔を示すような絵本をよく読んでいて、
それが言う笑顔の人が幸せなんだというような近くに影響を与えていたりとか、落ち着いた本を読んだ後に落ち着いたような行動をとるような、
そういう影響を与えているかもしれないと思うと、すごく面白いんじゃないのかなというふうに思います。
心当たりがあれば、ぜひ経験談とともに教えてもらえると嬉しいなと思ったりしております。
まあ、とはいえ海外の絵本とかたくさん読むと思うんですよね。
そういうのが多くないですかね、むしろ。あ、そうでもないのか。
なんかね、僕たちもというか、主に妻がね、そういう読み聞かせすごい好きで、
1ヶ月というか、生まれすぐぐらいから絵本読ませてたんですけど、金魚が逃げたって本ね、絵本読ませてたりとか、
なんか数冊プレゼントいただいたりとか、お下がりとかでいただいたりしてるので、
なんかね、改めて注目してみたいなと思いましたね。
ハラペコアオムシとか海外の方の本ですよね。
あれ結構鮮やかな色使ってるって思うと、確かにそういう色の使い方的な文化さもありそうだし、
派手な色っていうのが興奮性を上げるとしたら、少なからず影響を受けているんだろうなっていうのは思ったりはしますかね。
はい、まあ、面白いんですよ。何が面白いかというと、文化で知らず知らずのうちにですよ、
我々は影響を受けているということ、生まれつきだと思っていることも、実はいろんなところからちょっとずつ影響を受けて、
今の自分の性格とか好みとかが形成されているって思うのが自然かなって思いますし、
自分の研究テーマちょっと違いますけど、似てるんですよ、根底にあるのは。
文化の影響と絵本の鑑賞
例えば、普段から縦書きの文字を読んでいる日本人は、
ドイツの人は当然アルファベットの横書きの字ばっかり見ているので、
そういうテキストを見ているっていう、見え方の違いっていうのが絵画の鑑賞方法に影響を与えるみたいな研究もあったりするんですよ。
面白くないですか。
実はね、いろんなところで文化の影響を受けているっていうのが面白いなと思うし、
自分の研究テーマとすごく密接に関連している大事な共通点かなと思ったので、
今回そういうところまでお伝えさせていただければすごく自分も嬉しいなと思っていました。
質問とかあったらぜひお寄せいただけると嬉しいです。
感想などもお待ちしております。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
研究費と今後の展望
今日もいい1日にしていきましょう。
神平でした。心を込めて。
最後1分だけ緊急報告をさせていただきたいなと思います。
ちょっとね、最近バタバタで雑談撮れてなかった。
雑談撮らなくてもいいかもなんですけれども、
2週間くらい前、まだ1週間くらいしか経ってないのかな。
結構いけると思っていた研究費に落ちてしまいまして、
今所属している大学の学内の、なんて言ったらいいんだろうな、
グラントって研究費のコンペだったんですけど、
すごい悔しいというか、へこみましたね、珍しく。
珍しくっていうのはよく落ちるんですよ。
落ちても大丈夫なんですよ。
いっぱい出してるし、落ちるものだと思って出してるから。
今回は何が違ったかというと、
書類審査の時点ではすごく良かったんですよね、評価が。
その大学のコンペなんですけど、外部の研究者からフィードバックをもらうわけなんですよ。
2人フィードバックをくれる方がいらっしゃって、
1人が5段階中の最高得点みたいな感じ。
業界の中でもトップレベルみたいな評価をつけてくれて、
もう1人が5分の4くらいかな。
平均以上というか、みたいな評価をつけてくださってたので、
結構これありがたいなと。
大丈夫かもしれないなと思って行ったらっていうので、
ちょっと凹みましたね。
フィードバックが一言ちらっと書かれていて、
面接もやったので、その後の最終審査の結果なんですけど、
言語的な問題をちょっと抱えているみたいなことを書かれていて、
多分それも優しさだと思うんですけど、
言語的なちょっと困難さみたいなのも抱えていそうですが、
そうじゃなくて、もっと別に理由があるというか、
もう少し研究計画を分かりやすくまとめるべきでした、
みたいな感じで書き方が書かれていたんですよね。
だから言語の言葉はそんなに問題ではないみたいな書き方をされているんですけど、
でもそれをわざわざ書くということは問題があったということですよ。
それもやっぱ悔しいなと思うしね。
分かってたけどね、多分3月ぐらいの放送で僕すごいバタバタしてて、
あの時あの時でプレゼンのタイミングが重なったりとか、
締め切りがね、大きい締め切りがたくさん抱えていた時期で、
なかなかバタバタしてたし、これが終わった時に、
もうあんまりうまくいきませんでしたって言ってたので、
思い返すわけでね、ちょっとギュッとね、なるんですけど、
そのフィードバックを読んだ時に、あってまたなったっていう感じですね。
その時からまたね、気持ち新たに英語の勉強を集中してやりたいなと思って、
1日の中でちょっとだけ削ぐ時間を増やす。
ちょっとだけっていうのは、あまりにもこの1、2ヶ月で生活が一変してるので、
当初のようなこの学習計画には添えてないかもしれないんですけど、
でもそれでもこの英語を学ぶってこと、
まだまだ向上させていく必要があるっていうことを意識できたのが良かったかなと思うし、
これからですね、そんな感じでへこみましたということで、
でもそれで下向いてる時間があまりなくてですね、
僕がこのドイツにいられるのもあと1年弱というところで、
このまま何もしなかったら1年弱で帰ると。
それはそれで一つの道の選び方なので、
そうなった時には是非日本でいい仕事がしたいというだけなんですけど、
もうちょっとこっちで何か成果をあげたいと思っているんですよ。
いるならそのようになる道を模索したいなと思っています。
もうすでにいくつか、締め切りがあと10日もないか、あと8日かなんですけど、
1個急遽新しい申請書を書いてまして、大変ですよ。大変だけど頑張るので、
是非応援していただきたいなと思います。
研究者楽しいよっていうこととか、本当に楽しいのは事実だし、
その楽しさを知ってほしいなという気持ちはあるものの、
苦労も同じだけあるかなと思っていて、
そういう部分もたまにこんな風にお話できたらと思っています。
端的に言うと僕は11ヶ月後ぐらいのお先真っ暗って感じになったって感じですね。
もう何も決まってないってことになりました。
何とか曲がりたいなと思っています。
もし何も当たらなかったら是非横川で拾ってください。