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2025-09-02 11:50

#761【テクノフェレンス】スクリーンタイムが親子の会話量を減らす (Brushe et al., 2024)

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【本日の一語】
テクノフェレンス (technoference):スマホやテレビなどのスクリーン利用によって、親子の会話や相互作用が妨げられる現象

【本日の論文】
Brushe, M. E., Haag, D. G., Melhuish, E. C., Reilly, S., & Gregory, T. (2024). Screen time and parent-child talk when children are aged 12 to 36 months. JAMA Pediatrics, 178(4), 369–375. https://doi.org/10.1001/jamapediatrics.2023.6790

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サマリー

スクリーンタイムの増加が親子の会話量を減少させるというテクノフェレンスに関する研究が紹介されます。特に1歳から3歳の子供を対象としたこの研究では、スクリーン利用が親子の相互作用に悪影響を与えることが明らかになります。

テクノフェレンスの導入
おはようございます。心理学者のじんぺーです。心理学に触れる一日一語のお時間です。
この番組では、心理学に関するキーワードを毎日一つ取り上げて、それに関連する最新論文を紹介しています。
今日の一語は、テクノフェレンスです。
スクリーンタイムが親子の会話に与える影響について調べた論文を紹介したいと思います。
テクノフェレンスという言葉から説明させてください。
テクノフェレンスとは、スマホやテレビなどのスクリーン利用によって、親子の会話や相互作用が妨げられる現象のことを言います。
テクノがまさにテクノロジーみたいなところで、フェレンスというのがインターフェレンスという言葉があって、これは邪魔するとか妨げるみたいなそういう言葉だと思うんですけど、
造語ですよね。僕も初めて聞いたんですけど、これが今回の論文のキーワードにもなっていて、
スクリーンタイム、テレビを見たりとか、特にはスマホとかタブレットとかYouTubeを一緒に見たりみたいなことだと思うんですけど、
それらがどういった影響を与えるか、これね、きっかけから話させてもらえて嬉しいんですけど、
気になりますよね、子供に画面を見せるべきかとか、見せるべきってことはないと思うんですけど、見せないでいいんだったら見せないと思うんですが、
いろんな交流で一緒に見たりとか、スマホをいつ子供に持たせるべきかみたいな議論もあると思うんですけど、
気になったんですよね。パートナーとも話していて、どうなんだろうねということで、
例えばディープリサーチとかして調べるんですけど、結構結論はいろいろなんですよね。
もちろん見せた方がいいよねっていうのはあんまりない、でもそのパターンもあるか、教育的な内容だったら言語的にいい効果があるんじゃないかみたいなことも書かれていたりして、
それはまた後日いろんな論文で調べていくんですけど、重要なことは何に対する悪影響かということをまず見定めることですね。
今回は会話量ですね。親子の会話量が増えるのか減るのかみたいなところ。
中にはさっき言った言語的なスキルとか発達とかに影響を与えているかとか、睡眠時間に悪影響がないかどうかみたいなこととか、
何に対するっていうこととか、あとは何をってことも大事で、テレビなのかYouTubeなのか。
日本にもNHKのEテレとか教育的な映像コンテンツとかもあるわけで、何をっていうのもすごく重要なんじゃないかなというふうに思うわけですけど、
今回はその中でもだいぶピックアップしてますよね。親子の会話というところで注目してみます。
研究の方法とデータ収集
このテーマだから幅広いと思うので、また紹介させてください。スクリーンタイムと子どもの発達というところに関しては。
今回の研究もすごく面白くて、面白いんですけど、まず12ヶ月から36ヶ月児なので、1歳から3歳かみたいな子どもとその家族です。
家族なんですけど、柔軟研究なので、12ヶ月時点18、24、30、36ヶ月みたいな6ヶ月ごとに同じ家庭でこの実験を実施したそうです。
どうやったかというと、録音機器をつけておいてもらうということですね。1日16時間と書いてあります。だから起きている時間はほとんどかなと思いますが、その時間の録音データを全て分析に使うという、これすごいですよね。
倫理的にも結構難しいところがあったりすると思うし、これに協力するというのはなかなかハードルが高いような気がしているんですけど、220家庭くらいのデータを集めたそうです。
もうちょっと説明すると、すべて録音したものが書き起こしデータみたいになって、これを多分人間がすべて全部聞いて、この時間にこれやってるみたいなコーディングって言ったりしますけど、そういうことをするのは結構難しいと思うので、AIの力を借りたりとかしてやっていくわけです。
使われた指標としては3つ覚えておいてもらえたらいいかなと思うんですけど、まずは親の語りかけの語数と子供の発声数、あとは親子の会話単というので、これは往復、1往復が生まれた回数がどれだけあるかというので、
AIで書き起こしされたことある方はわかると思うんですけど、結構どの人が今発言しているかということまで分けてくれるんですよね。分けてくれるので、今親がしゃべっている、子供がしゃべっているみたいなことを時系列でやっていくと、今これ返したんだなということとかもアルゴリズムで判定できるそうで、それも使っているということのようです。
研究結果いきましょうか。割とシンプルでこれだけ覚えていてもらえたらいいと思うんですけど、スクリーンタイムが増えるほど家庭内の親の語りかけ語数、子供の発声数、親子の会話単数が減少したということのようです。
特に36ヶ月時点、最後ですね、3歳の時点で顕著であったというようなことのようです。スクリーンタイムが増える、スクリーンタイムが多いと子供の会話が減ると言っていいと思います。
これがなぜ起こるかというところはあまり説明する必要がないというか、そうだよねというところなんですけど、論文で書かれていることとしては、例えばテレビとか見ているときにスクリーンに注意が奪われて、本来あったはずの親が子供に話しかけるとか、子が発声する機会がスクリーンに置き換わるということです。
仮にアニメとか見ていたら別にそのお母さんに対して声かけとかしないと思うので、そうだよねということとか、あとは親がスマホを見ている間は子供への応答性が下がったりとかする、子供自身もスクリーンに集中する時間があると発声とか親への働きかけが減るというので、そのままというかそうだよねというところだと思います。
あとすみません、これも大事というか言い忘れていたんですけど、スクリーンタイムをどう測るかということなんですけど、これも自己報告じゃなくて、さっき言っていた1日16時間録った音声データを書き起こししたものなんですけど、
この音声データを取る仕組みというのがちょっと研究者用というからしくて、そのソフトが電子音を検出すると検出できるみたいなんです。
その検出したところで、その5分間のところを研究者が1人で、ここが人力ですね、確認してこれ今見始めたなとか、これ見終わったみたいな感じでやるそうです。
なのでこれも客観的な仕様というか、今日何時間見ましたみたいなこととかではなくて、音声データから取ったというのもとても面白いところだなというふうに思います。これも大事な話でした。
そんなところで当たり前かもしれませんが、これをデータとしてしかもなかなか興味深いやり方で出してくるというのが素晴らしい実験だなというふうに思ってみておりました。
研究結果の考察
ある側面で見ると今回は悪影響って言えるのかな。さっきも言ったように、もしかしたらすごくスクリーンの中に良いコンテンツがあって学習になってたりみたいな、別の良い効果がもしかしたら生まれている可能性もなくはないんですけども、親子の会話という観点で調べてみると確かにそれは減るというのが結果でございました。
どこかで参考にしていただけると嬉しいなと思います。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。今日も良い一日にしていきましょう。
じんぺいでした。心を込めて。
聞いていただきありがとうございます。
久しぶりに論文を紹介して、このテーマずっと話したかったので、話してすごく嬉しいなというふうに思っています。
直近イベント終わったりとかっていう話はしてたんですけど、なかなか追いついてないですね、発信までね。
日本に来てからとっても忙しい日々だなと思ってまして、ありがたいんですけど、昨日も3組、パートナーなんて4組くらいあってましたね、それぞれ。
大学時代の友人とかね、いろんな関わりはあるんですけど、そうなるとなかなか時間がないなと。
今もパートナーの実家、おばあちゃんの家に来ていて、結構隣ではまだ寝ているいとこがいたりとかしたりしてるんですけど、
そういう日々で、また不定期になる可能性があるんですけど、聞いてもらえるときがあれば聞いていただけると嬉しいなと思っています。
これもね、最初に言っておかないとと思ったんですけど、ここで言うと、9月になったじゃないですか。
研究クラウドファンディングサポーターの制度を9月以降も続けていくことになっていますので、
もし研究のことが気になるとかね、ジンパイの研究を応援してやってもいいなという方は、クラウドファンディング、今一度覗いていただけると嬉しいです。
月額300円、330円からご支援をいただけることになっております。いつ辞めてもらっても大丈夫です。
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お待ちしてます。ぜひお仲間になっていただけると嬉しいなと思っています。
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