ようこそ、自己理解を深める心理学ラジオへ。このポッドキャストは、個性の裏表を認めて味わう人を増やすために、株式会社自己理解で自己理解コーチとして活動する配信者が、自身やクライアントの自己理解を深めるべく探求し始めた心理学をテーマにお話をする番組です。
テーマに興味のある方や、同じく対人支援をされている方、自己理解を深めたいと感じている方の参考になれば幸いです。
はい、今日も聞いていただいてありがとうございます。
今日のテーマはですね、ライフサイクルということで、アイデンティティの確立の重要性について、自己理解を深める視点からお話していきたいなと思います。
ライフサイクルという言葉、聞いたことある方はいらっしゃいますでしょうか。
私も聞いたことはあったんですけども、参考書籍、図解心理学用語体前を読むまで、実際の意味みたいなところは知らない状態でした。
ですので、聞いたことあるけど知らない方も多いのかなと思って、今日はこの理論を中心にご紹介できたらと思います。
ライフサイクルという考え方は、エリク・ホームブルガー・エリクソンさんが提唱しました。
1902年から1994年にかけて活躍されたアメリカの精神分析学者です。
じゃあこのライフサイクルってどういう意味なのかというと、人が生まれてから死に至るまでに見られる一定の周期的な発達段階ということで、8段階に分かれるということです。
何回か前にご紹介をしたピアージェさんの認知発達理論も4段階に発達の段階を分けていましたけども、
エリクソンさんが提唱したライフサイクルについては、おじいちゃんおばあちゃんになるまで人生全般の発達段階を定義したというところが非常に新しいなと思います。
エリクソンさんはどうやってこのライフサイクルを定義していったかというと、
かなり前にご紹介したフロイトさんの発達理論に人間関係だったり社会的な視点を取り入れて、このライフサイクルの理論を展開したということです。
じゃあこのライフサイクルの一つ一つの段階について順を追って見ていきたいと思います。
まず一つ目の発達段階がニュー時期。これは0歳から1歳のことですけども、発達課題が基本的信頼というものです。
この段階は親や誰かを信頼することで世界は信頼に値するという気持ちを獲得する時期です。
獲得に失敗すると不信感をその後の人生に引きずってしまうので、課題としては基本的信頼が発達課題となるというところになります。
続いて第二の段階が幼児期です。発達課題は自立性です。これは年齢としては1から3歳でして、自分の意思で生活できるという気持ちを獲得する時期です。
獲得に失敗すると恥や疑いの気持ちを引きずってしまいます。
例えばトイトレなんかもこの時期にやるんですけども、拝説も自分でできるよっていう、そんな自分の意思と行動がリンクするみたいなところなんじゃないかなと思います。
そして第三の段階が児童期です。ここでの発達課題は自主性です。
年齢としては3から6歳で、自分で考えて行動することを覚える時期です。失敗すると罪悪感を引きずってしまうということです。
例えばね、自分で考えた絵を自分でペンを動かして描いてみるみたいなことですかね。
私の息子も今収録時点では4歳半でお絵かきをやってますけども、まさにこの自主性を獲得するために児童期を過ごしてるんじゃないかなということをすごく思いますね。
第四の段階が学童期です。発達課題は勤勉性です。年齢としては6から12歳で、頑張ればできるという気持ちを獲得する時期です。
失敗すると劣等感を引きずってしまうそうです。これはそうですよね、学校でいうと小学校の段階に値するんじゃないかなと思いますが、
勉強なんかをね、人とある意味比べられながらテストなんかで試されながら頑張って何かを獲得するっていうそんな時期なのかなと思いますが、
確かに勤勉性が求められるようなタイミングかなと思います。
そして5段階目が青年期。ここでの発達課題はアイデンティティです。年齢としては12歳から20代の前半ということで、
後ほど詳しくご紹介したいと思いますが、アイデンティティを確立する時期、モラトリアム、猶予期間とも言われますけども、そんな時期です。
失敗するとアイデンティティの拡散が生じて様々な問題が出てきてしまいます。これも後ほどご紹介したいと思います。
なおこの青年期はですね、第二次成長といって子供から大人への肉体的変化が始まる年とされています。
まさにタイミングで言うと中、高、大、そして就活、社会人みたいな、そんなタイミングなんですかね。
確かにいろんな意味で精神的にも肉体的にも大きく成長していく、その中でアイデンティティを確立していく、そんな時期なんだろうなと思います。
そして6段階目、成人期。発達課題は連体制で、タイミングとしては20代後半から30代前半。
私も収録時点では今ここに退出するかなと思うんですけども、結婚したり職場での親密さを獲得したりする時期です。
失敗すると孤独感を引きずってしまうということですね。
そして7番目、発達段階は早年期になります。発達課題は生成性。文字で言うと性が3つ並ぶ形ですけども、生きるという性に何かになるという性、そして性別の性で生成性です。
何かものを作り出したり、良いものを生成するという、そんな意味合いですね。
これは30代後半から60代前半で、仕事と子育ての時期、失敗すると停滞してしまうというところですね。
私の場合は子どももいるので、このタイミングも被っているのかなというところを実感していますね。
仕事と子育てを両立しながら何か仕事を作り出していくというか、自分たちのペースを生成していくという意味では非常に当てはまるなと思います。
最後に8つ目の発達段階は老年期です。発達課題は統合性で、60代の後半からを指しています。
自分の人生を全て受け入れたら新たな世界が見えてきたという、そんなことを択感しているおじいちゃんなんかもいそうですけれども、
今までの人生を振り返り、人生の真の目標を悟る時期ということで、失敗すると絶望を味わうということのようですね。
この中でもね、特にこの参考書籍で取り上げられているのが、12歳から20代前半、中高、大、社会人みたいなところですかね、に訪れる青年期で発達課題とされるアイデンティティの確立。
ここを少し深掘りしていきたいと思います。アイデンティティというのは、自分とはこういう人間だと言える一定の自信のことを指しています。
そして、このアイデンティティの確立が青年期にうまく終了すれば、社会的な義務や責任を果たそうとする連帯性が形成されて、成人期に入っていけるというふうにエリクソンは考えました。
アイデンティティを確立する時期のことを、モラトリアム、猶予期間と言います。
もう少し詳しい意味としては、社会的な義務や責任が猶予されている期間ですね。
まさに中、高、大、そして社会人の前半みたいなところって、自分の体験を思い返しても、お金を親に払ってもらって、中、高、大に通わせていただいて、
そしてある程度時間的制約のない中で、アルバイトだったりサークルだったりゼミ活動だったり就活だったり、自由に自分のやりたいことにチャレンジさせてもらえて、まさにモラトリアムだったなというふうに思います。
この中で自分の価値観というのを養っておくと、たとえ何かに失敗したとしても納得できるようになったり、他人や社会の大切さを知っておくと、自分の居場所を発見できたりするということで、
結果として本来の自分と社会に認められている自分が一致して、そうするとアイデンティティが確立される。
これどこかでお話したかもしれませんが、自己一致という言葉もこの本の紹介の中で出てきたかなと思いますが、
まさに自分のことを理解し、社会のことを理解し、それが自己一致してアイデンティティが確立される、そんなイメージかなというふうに思います。
ここでアイデンティティの確立がうまくできないと、自我が混乱してしまって、自分って何者?という状態になってしまい、アイデンティティの拡散が生じてしまいます。
そうなると自分を見失って希望をなくしたり、自意識過剰の状態に陥ったりすることがあります。
そうならないようにアイデンティティを確立しておきましょうということなんですけれども、エリクソンは希望がある言葉を残しています。
そんなときにどうしたらいいのかというところは本書にはそこまで書いていなかったんですけれども、
インターネットで調べてみるといろいろなアイデンティティの確立方法が出てきます。
まとめると4つですね、私が調べた中では出てきましたのでご紹介したいと思います。
1つ目が過去の自分を受け入れる。2つ目が目標を見つける。3つ目が本当の自分で接する。
4つ目が社会で役割を持つ。この4つがご紹介されています。
自分を受け入れたり目標を見つけたり、今まで演じていた方は本当の自分で人に接してみたり、
社会で役割を見つけに行ったりということって確かに本来の自分と社会に認められている自分が一致して
自己一致している状態につながるんじゃないかなと思います。
自己理解というところを踏まえるとまさに株式会社自己理解が提供している自己理解プログラムは
このアイデンティティの確立をやり直すプログラムだなというふうに
私自身もプログラムを受講して感じています。
モチベーショングラフを書いて幼少期から1年1年人生を振り返って
あの時どうだったかな、その時どんな感じを感じていたかなというところを
ある意味追体験していくことで、自分の過去ってこうだったんだとか
この過去からつながる価値観だったり、その価値観に紐づく人生の目標って何なんだろうとか
本当の自分ってこういうタイプなんじゃないかとか
社会でこういう役割を持っていけば、こういう才能を発揮して
貢献していけばいいんじゃないかというところが見つかるプログラムになっているので
まさに今ご紹介した4つのアイデンティティ確立方法が実現できるような内容になっているのかなと
改めて感じました
意外とね、こう今必ずしもこのモラトリアムが
猶予期間が担保されている教育ばかりじゃないような気もするんですね
そんな中で育ってきた青年期を過ごしてきた人っていうのは
アイデンティティの確立がどこかうまくいかないまま社会に出てきてしまっている人も
どうしてもいると思うんです
そんな人はぜひもう一度自分を見つめ直してアイデンティティを確立して
そして社会的な業務や責任をそこから果たしていく青年期に
入り直してみるというのはどうでしょうか
少しでもこの放送を聞いて自己理解が深まって
豊かな人生に向けた一歩が踏み出せる方が増えればいいなと思います
ここまで聞いていただいてありがとうございました
また次回の放送でお会いしましょう
さよなら