こんにちは。明治大学で生涯学習講座の講師をしています、遠藤美保です。この番組では、社会人や学生向けの生涯学習講座を10年以上行ってきた私が、日常生活でも活かせる心理学を、ポッドキャストでお伝えしていきます。
今回のテーマは、こちら。
『承認欲求と、意味が持つチカラ。』今回は、「承認欲求と、意味が持つチカラ。」のお話です。
お伝えしている心理学ですが、皆様にとっての日常的で身近な話題とも、自然とつながっています。その見方、活かし方をご紹介します。
今回は、「承認欲求と、意味が持つチカラ。」について。承認欲求を満たす刺激=ストローク。言葉にしろ態度にしろ、一見同じに見えても、本人にとっての意味が違う。受ける刺激が変わる。
そのポイントを知ることで、何が起きているのか、どうすれば良いのか、気づくヒントが得られます。
第1回目「承認欲求は誰もが持っている原点」とも、リンクするお話です。
皆さまにとって、嬉しかったり、幸せだったり。それはどんな時、どんなことで実感しますか?
大学生になりたての頃、縁のある方々から、お祝いとして色々なものをいただきました。
基本は、使えるもの。
初めての一人暮らしがスタートするタイミングでもあったため、足りないものが多いだろうと、タオルやら、キッチン用品やら。欲しいものを聞いてくれたりもして、裁縫道具の箱だったり、全身が映る鏡だったり。いただくもの一つ一つが、助かる品々。
ありがたい。
そんな時、ふと、「あぁ、靴箱が欲しいなぁ。」
持っている靴も、それほど多くなかった時期。何せ、狭い部屋。ちょこっとした棚があると、便利。
どんな経緯だったかは忘れてしまいましたが、建具を造れるおじさんが、わざわざ部屋まで来て、採寸。その上で、ちょうど良いサイズの、ちょっとした棚。
ただ、ちょっとした棚ではあっても、がっしり頑丈。
本物の職人技の棚を、造ってくれたんです。
なんて、贅沢。
いわゆる、オーダーメイドですから。
この棚、長らく活躍してくれまして、と言いますか、実は過去形ではなく、現在進行形。
何せ、本物の職人技の棚。
あれから、うん10年たっても、びくともしない頼もしさ。
さすがにサイズが小さめではあるので、きれいにお掃除をした上で、他のものを置く棚として、重宝しています。
そして余談ですが、この棚を造ってくれたおじさん。
私はその靴箱しか見たことはなかったのですが、ある時、何かの拍子に、ある有名なテーマパークのゲートの一部を造った。そんな話が飛び出しました。
「えっ、あそこの?」
「そうそう。」
「どうして?
すごく場所が遠いのに、わざわざ?
どうして?」
大仕事で人手が足りなかったのか、何かのつながりなのか、借り出されてなのか、よほどの腕があったのか、何なのか。よくわかってはいないのですが、いずれにしても、どうやら本当に造ったらしい。
「えぇえぇ、すごーいっ。」
尊敬の眼差し。
実際にそのゲートに行って、確認したわけではないですが。話してくれる本人も、私もニコニコ。
あの靴箱、あそこのゲートを作った人が作ってくれたなんて、いやーすごーい。
昨日までと同じ棚なのに、撫でた時の木の感触まで違う気がする。
実際のところ、しっかり頑丈で頼もしい棚ですが、見た目はぶっこつといいますか、木の板の素材がそのまま生かされた棚、シンプルな作り、もしかしたら人から見ればただの棚。
ただ、私にとっては違って見える。
同じ棚でも、あそこのゲートを作った人がオーダーメイドで作ってくれた棚、意味が違う、価値がある、満足感もすっかり変わったようです。
さて、このお話、改めて承認欲求を満たす刺激=ストロークから考えてみます。
ストロークは、誰もが求めているもの、認め、認められて得られるもの、空気や食べ物と同じくらい必要なもの。
だからこそ、何もないよりはまし、何もないくらいならネガティブでも何でもいい、取りに行く、それくらい必要、必須のもの。
誰もが求めてやまないストローク、言葉だったり、アイコンタクトや態度の非言語だったり、一つ一つどれも貴重なストロークです。
そして、このストローク、人との会話、例えばお疲れ様、そんな言葉のやり取りからだけでなく、誰かが自分のために作ってくれた、そんな形となったものからでも受け取れるような。
今回の靴箱のお話。
もともとはお祝いとしていただいてありがたい。
作ってくれたおじさんと私とのポジティブなストローク交換。
靴箱というオーダーメイドの品が身近にあることで、日々使いながら嬉しかったり幸せだったり、保存食のように私の心の栄養になってくれていました。
ただ、その後、そこに新たな情報が。
ある有名なテーマパークのゲートを作った職人の品だと判明。
すごい!
目の前の棚に違う意味が加わりました。
それによって、私にとってポジティブなストロークの濃度がさらにアップしたわけです。
心の中にある栄養源、ストローク銀行。
このストローク銀行にポジティブなストロークが7、80%以上たまっていれば、私たちは活き活きと幸せ、そう言われています。
同じストロークでも、そこにある意味を見つけることで、心の中のストローク銀行にたまる栄養の濃度が変わります。
せっかくならば、味わい尽くさないともったいない。
もし、心の栄養が足りないなと感じるなら、少し周りを見渡してみてもいいのかも。
誰かにもらった言葉、選んでくれたプレゼント、あるいは自分がこだわって手に入れたものなどなど、
そこにある背景やストーリー、そんな意味を思い出すだけで、それは温かくてポジティブなストローク、心の栄養源、私たちをさらに支えてくれるチカラになります。
では、今回覚えていただきたいポイントは、承認欲求と意味が持つチカラ。
皆様の周りにも、実はストロークの保存色、お宝が眠っているかもしれません。
まずは気づくこと、そしていつもと違う変化を味わってみませんか。
ここまで聞いていただきありがとうございます。
最後に番組からのお知らせです。
気づくと変わる心理学をまた聞きたいと思った方は、お聞きのポッドキャスターアプリで番組フォローとレビューをお待ちしています。
フォローしていただけると、最新話が更新された際、通知がきます。
また、レビューしていただくことで番組の改善につながりますので、できれば星5評価をお待ちしています。
そしてお聞きのあなたからの疑問・質問・感想も様々な媒体でお待ちしています。
Spotifyでお聞きの方は、エピソードごとのQ&A画面、番組へのメッセージはこちらから。
Apple Podcastでお聞きの方は、レビューを書くからコメント付きでレビューできます。
来週も火曜日の朝6時に更新されます。
お相手は遠藤美保でした。ありがとうございました。