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2025-12-12 16:53

第555回 「甘さ」と「優しさ」の境界線を見極めた「厳しさ」

▼今回の概要

「厳しさ」と「優しさ」の境界線/「甘さ」が組織を壊す/人を育てるリーダーの“芯”/叱れない時代の叱り方/ハラスメント時代/超えてはいけない線/多様性という社員の武器

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サマリー

このエピソードでは、厳しさと優しさのバランスについて議論し、現代の職場における接し方の問題を掘り下げています。優しさが時には甘さに繋がることや、厳しさが成長に必要な要素であることが強調されています。また、組織やチームにおける「甘さ」と「厳しさ」の境界線を見極める重要性についても話し合っています。特に、相手を理解し受け入れることが「芯」を構築するために必要であることを探求しています。

厳しさと優しさの定義
こんにちは、遠藤克紀です。 井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということでですね、今日は色々質問がある中なんですけれども、
井上先生の現場感覚からの持ち込み企画ということで、やりたいなというふうに思っております。
私のやってるオンラインサロンの中でも、ゼミ形式でグループで話し合うことがあるんですが、
そんな中でもちょっと厚かったテーマです。
結構いろんなところで、同じ時期に同じような話題で話すことっていつも感じてるんだけど多いなと思っていて、
それはどんなことかというと、厳しさと優しさって、
でね、優しさって甘さに繋がっちゃうんじゃないかっていう、優しさと甘さの差って何でしょうね、みたいなね。
ほうほうほう。それサロンで出たんですか?
うん、です。
私ちょっとこの間、メルマガのこととことで。
あ、そうでしたよね。
本当にそれ扱いましたね。
っていうか扱ってないです。
それについてコンテンツ作りたいなって言ってたんですけど、まさかの、そこですか?
そう、だからさっき言ったようにね、いろんなところでやっぱり同じ話題が出てるって、
なんか関係ないんだけどいつもそう思うんですよ。
いろんな企業さんに言ってると、あれ、最近この話多いなみたいなことって。
で、ここのところの数週間で言うと、厳しさと優しさと甘さみたいな、
そんなようなことが、うん、箇所箇所で出てたなーなと思ったんで、ちょっと今日も話をしようかなと思ってます。
現場での悩み
いいですね。
どんなところですか?
今現場でよく声が上がるのは、どういう皆さん悩みなんですか?
よくあるのは、私なんかがよく言う関係性が大事だよねっていうことで言うと、
関係の、成功循環モデルでもある関係の質とか言いますけれど、
やっぱり関係性っていう中でね、
相手を認めて承認してあげるとか、
傾聴しましょうとか、相手のことを理解しましょうとか、
っていうようなことが言われる、そういう総合的な文脈っていうのかな。
が、なんかそれって甘やかしにつながらないですかっていう反応があって。
あーなるほど。
でね、ちょっと違うところで、違う流れで言うと、
ちょっと世代的な表現をしちゃいけないんだけど、
若い人たち、ここのところに入ってきたような人たちで、
なんていうのかな、
ことを荒立てないじゃないんだけど、
波風が立たないようにしていくほうがいいですよねって言うんで、
本当に納得していなくても、分かったように振る舞うとか、
いうことがあったりする。
で逆に言うと、だからこそちょっときついことを言うと、
スッと引いてっちゃうというか、
ことも起こるので、
でなおかつハラスメントだなんだっていうことが、
とにかく言われる時代ですから、
やっぱり上司の人たちも、
なんていうのかな、
なかなかすごく厳しく叱責するとかっていうのはできないっていうのを背景にありながら、
でかつ、相手のことを理解して受け止めてあげてくださいって言われると、
もっとそんなことやったら甘えがちになっちゃうよっていう。
あーなるほどね。
過度な優しさじゃないですかって感じちゃうんだと思うんですよね。
その労働法としてのハラスメントの抑圧による厳しいしにくいハラスメント問題もあれば、
世代間としてのSNSとかが当たり前になっているんで、
社会的な文脈のSNS人格を作って、
うまいこと分けようみたいなことをしているがゆえの、
世代間の問題も結びつき、
そんな人たちに厳しいというよりも関係性をとかいうと、
もうなんかぬるさ甘さみたいな関係性を作ることになってしまうんじゃないかと思ってしまう、
おじさんおばさんの悩みってことですね。
成長のための厳しさ
そうですね。
で、厳しさって絶対必要なんですよ。
人が鍛えられるときにね。
若い人たちのアンケートなんか見ても、
決して緩い会社にいたいとは思ってないんですよね。
そうですか。
なので自分がやっぱり成長する場が欲しいと思ってるから、
大多数の意見ではないけど、
ちゃんと成長意欲のある人にとっては、
少しちゃんと厳しいという表現をするかどうかは別にして、
ちゃんと言ってほしいというのはあるわけですよね。
それはやっぱりこんなもんなんですかね、人間たると。
やっぱり成長意欲がある人は、
やっぱり成長するために必要なことは教えてもらったほうがいい。
で、自分がいけないんだったら、
それを指摘してもらわないとっていう。
やっぱこう、何回も出ますけど、
成長意欲をベースに考えてる人は、
その辺は重要性があるだろうなと。
そういう方はね。
でもそういう人じゃないと、
やっぱりちょっとそこは単純に怒られたとかね、
いうだけに捉えるかもしれない。
ハラスメント扱いになる。
私はやっぱり上司、会社だったら社長なんだろうけど、
やっぱりこの会社はどういう会社で、
我々は何者で何をすべきなのかっていう、
それは各セクションに降りたときにもね、同じでね。
私たちは何者で何をすべきで、
何のためにここにいるのかっていうことだけは、
揺るがしちゃいけないと思うんですよね。
これを緩くするのが僕は甘さだと思うんです。
例えばですよ、遅刻。
遅刻しました。
ここのセクションはどうやっても、
スタート側の時間を守らないと、
お客様に対して失礼なんだよと言うんだったら、
遅刻は絶対許しちゃいけないわけですよ。
だから許さないんだったら厳しくやるわけですよ。
まあ許さないということで厳しさになったりもするんでね。
でもある意味自由に、
自分のある種裁量権で動いてる人が多い会社で、
自分のコントロールの中でちゃんと仕事をしてるやつだけど、
すいません、昨日遅くまで疲れちゃったんで少し遅くなりました。
っていう場合の、例えば遅刻だったらね。
それはある程度許したっていいじゃない。
いわゆる遅刻だからダメだよ、絶対に。
っていう環境じゃないよね。
この遅刻の例がいいかどうかわかんないけど。
みたいにその仕事をする上において、
絶対的に守るべき境界線があるよね。
境界線のあっち側に落ちたらこれは厳しくしなきゃいけない。
でもこっち側にいる範囲で多少のことは認めてあげるっていう、
ある意味の優しさも必要だろうなって感じ。
ここでややこしくなるのが、
多様性って言葉を持ち出されると何でもOKになってややこしくなるんですけど、
そういう話じゃないですもんね。
ここで言っている線っていうのは会社としてってことですか。
会社としておよびチーム職場として。
私たちは例えば営業であれば、
新規開拓の営業と既存のお客様のクライアントの営業では違うわけだよね。
たぶん価値観も何も。
何も違うわけじゃないけど、何かが違うわけよね。
ただこの会社として何を提供してるかは共通してる。
だから私たちはその共通してることは、
お客様の悩みの解決なんだとかね。
だったら悩みを理解するということから始めなきゃだめだよというときに、
売りにだけ行った部下がいれば、それは僕は境界線の向こうだよって話になると。
なるほどなるほど。
違うよそのやり方って。
っていうのは僕は別に怒るという意味じゃなくて、
しっかりとそこは違うっていうことを言うべきだと思うんですよ。
それがこの厳しさですね。
ただお客様の悩みを聞こうと、把握しようとするそのためのやり方?
間違っちゃったかもしれないけど、それをやろうとして間違っちゃったなら、
それは何やってんだよってその失敗を叱責する必要は僕はない。
だからそこが僕は優しさだと。
それは大事にしている厳しさの部分を守ろうとしたけどできなかった結果に関しては、
そこはなぜできなかったのかってことのほうが重要なんで、
そこは慣用に優しさとしてちゃんと受け取ってあげるって意味ですか。
我々はこうしなきゃいけないよねっていうこととは全然違うことをやって失敗したら、
これはそれを許しちゃったら甘さになる。
甘さもう一回いいですか。
つまりイメージで捉えてください。
境界線っていうか壁があります。
壁の上に歩いてる部下がいます。
で向こう側に落ちちゃいました。
失敗が来ましたみたいなことがあったときに、
まあしょうがない失敗も成長のうちの大事なテーマだよみたいなのって、
ある程度そういう場面もあるかもしれないけどね。
全部がそうだとは言えないけど、
それは甘えかしにつながる可能性があるってことなんだよね。
やっちゃいけないことをやってるんだから。
さっきの遅刻と一緒、やっちゃいけないことをやってるんだから。
そういうのにOKって言ったら甘さになっちゃう。
甘さと厳しさの理解
ここってどういうふうに考えていけばいいんですかね。
組織としてチームとしてだったりっていうところで、
絶対に厳しくあられればならない。
まあ要はそれが理念だったり大事なものだったり、
いろんな表現ができると思いますけど。
がきちんと語られていて、言語化されていて、
言語化されていないと厳しくなれないし、
ここをちゃんと整理できてないと、
そもそもグダグダですよね。全員バラバラだし。
だから逆に言えば、私は上司としては、
これだけは許さんよっていう領域をちゃんと持ってなきゃいけないんですよ。
そういうことですよね。
それがないと、ある人にはいいよって言って、
ある人には何やってんだよっていうことになるんですよね。
だから、自分がどこの境界線として持ってるかっていうことをちゃんと伝えなきゃいけない。
でもね、それに対していろんな、さっきの多様性の話だけど、
それに対していろんな考え方が、今度逆に言うと部下にもあるわけですよ。
だから、それを知ってあげなきゃいけないんですよ。
僕がよく言う共通と差異の、差異の理解を知らなきゃいけないんですよ。
ダメだーの前にってことですか。
ダメだーの前に、でも課長そう言いますけど、
僕はこれも大事だと思ってるんですよねっていうことがあるんであれば、
それをお互いに聞かなきゃいけない。で、わかってあげなきゃいけない。
で、どうしてそう思うの?
だって結局お客様ってそういうこと望んでるような気がするんですよとか、
お客様の悩みだけじゃない気がするんですよ、ポイントはとかね。
っていうようなことをちゃんと聞いてあげて、理解してあげて、
で、すごいねってそこに着眼したのはいい子だと思って承認もしてあげればいいよね。
でもさ、私たちの商品をもう一回考えてみようよみたいな。
で、確かに君が言うようなところもあるかもしれないけど、
まずは私たちの商品は、この悩みを世の中からなくすことなんじゃないかい。
優先順位はここだよねっていうことはまずわかったよっていう対話がされればいいわけ。
これでもそれでいくと、やっぱ上司側の上に立つ方の普段、
どれだけちゃんと思考しているのかということと、
それを踏まえたこの器みたいなことが結果とはれますね。
ですね。
いやなんでね、あのさっき遠藤さんから言うけどね、
いやいや結構めんどくさいですねやっぱりってよく言われるから。
まあマイナスな意味じゃなくてね。
そのぐらい関係性を高めるということは、
めんどくさいプロセスをあえて取るから強固に、
そしてそこには厳しさも含んでいるっていうことね。
ちょっと別な次元で言うとね、
さっきの例えば関係の質をやるために相手を理解して受け入れてあげてっていうのが
甘さにつながるんじゃないかって違うんですよと。
それはもし甘さにつながるとしたら、
あなた自身に芯がないからですよなんですよ。
ああそういう話ですよね。
いやいやそうだなと思いながら追い詰められる感覚で聞いておりました。
で芯ってそんなに簡単に作れないものなので、
そういう芯ができるまではいろんなことを考えればいいし、
試行錯誤すればいい。
で試行錯誤を自分がしているときには、
ある意味ではいろんなものに対して単純に厳しくすると、
それはあなたのよくわからない基準から厳しいだけですようになりかねないので、
相手を受け入れるということからまずスタートしなさいっていうのはそういう意味なんだよね。
なるほど。
芯を作るためにもいろんな人の価値観とかに触れていくことも大事。
あとは結構踏み込んだ対話をしていって、
なんでそう思うんだみたいなところで、
時にはぶつかり合う可能性のリスクを背負ってでも話すようなことをしない限り、
芯なんてできないですよね。
でね、そうやってねちゃんと話し合っておけばね、
どうしたんだ何やってんだダメじゃないかって言えるよね。
そこでつながってればね。
だからそのやりとりがないくて単純に厳しくしたら、
それは受け取る側が今やハラスメントと捉える。
そうですね。多様性を武器としたハラスメントという強固なる法的なものまで用意して、
あなたが間違ってますという前提で受け取られてしまいますからね。
そうなんですよ。
ちょっとなんかね、今日は難しい話になっちゃったかもしれないけどね。
自分で持ち込みときながら。
いよいよ大事なテーマですよね。
結局は普段の思考力と我々の器ですと。
うん。だからもう一度ね、戻ると。
やっぱり重要性とか相手を理解することは何のためかっていうと、
やっぱりお互いの芯を確認するためですよと。
で自分の芯ができればできるほど、その芯はチーム運営の芯に変わってくるので、
その芯が揺れ動くときには厳しくすべきだし、
それを守られていながら若干のミスや失敗は、これは優しく見守るべき。
ただその芯からずれていてやらかすことに関しては、
これは甘やかすにつながるよと許しちゃうと。
ということですね。
芯の重要性
すべての人間関係につながるテーマだなと思いましたのでね。
ぜひ活かしていただけたらということで今日のとこ終わりたいと思います。
はい。ありがとうございました。
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