組織の難しさと課題
こんにちは、遠藤克樹です。 井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということでね、組織というのは本当に難しいテーマですねと、先生の番組をやらせていただいて、もう10年経つのにもかかわらず、
より難しいなというのを感じる日々なんですが。
放送ではないところでもね、遠藤さんもかなり実感されてるっていう。
いやー、ありますよね。前回の回なんて、
主任の方がね、病院で勤務されている方が管理体制で、主任6人と部長課長いる中で、新しい体制を作っていく時に、みんなでやっていくみたいなテーマがありましたけど、
井上先生の回答はすごいなと思いましたが、一方で、やっぱり組織っていうのはめんどくさいと思ってしまうプロセスをたどらないとチームにならないんだなと思うと、
ここが腹くくれるのですよ、というふうに思いながら聞きましたね。
あのね、この間の話にちょっと近いかもしれないけど、僕がかつていた会社でね、営業時代に、
営業所が7カ所かな、あったりして、地方とかあるからみんなバラバラなんですよね。
なんですけど、例えば音楽ジャンルだったんで、カテゴリーがあるわけですよ。クラシックとか洋楽、ポップスロックから国内の音楽とかね、いろんなジャンルがあります。
営業所にはカテゴリーの担当っていうのがいてね、例えば国内製作のプロダクツの担当みたいな。
本社との試作のやりとりを代表してやるみたいな話なんです。
でもこれって気をつけないといけないのは、ある営業所のカテゴリー担当は一人である意味孤独なんですよね。
だからここは、会社は出張料費もちゃんと予算だてしてやってくれたのは、
本当に毎月のように一回カテゴリー担当者が集まって会議するんですよ。
やっぱり直接担当してる人たちのチームができるっていうことはすごくよくて。
じゃあ自分の営業所はこれやるよって、全然また別なんですよ。
直接は関係ない。無駄な時間って考えちゃう人は無駄な時間ですよね。
そう。だけどこんな素晴らしい新人が出てきたよっていう会社としての命題があって、
それを全国のカテゴリー担当が、全然違う背景、市場違う人間たちが集まるんだけど、
この新人なんとなく育てたいよね、なんていうテーマで話す。
そういうことが大事で、やっぱりよく言う共通と差異なんだけど、
共通を作っていくって大事だから、そのチームってそこなんだよね、きっとっていうのは改めて感じられますよね。
いやーもう近代合理主義に洗脳された私としては、もうそれやるとめんどくさいし、
もう自分でやったほうが早いじゃんっていう思いが出ちゃって、
なかなかできないテーマだなというのをね、
井上先生は自分のドメインとしてされているこのすごさということを改めて再認識しているところなんですが、
愚痴大会とファシリテーション
そんな中で今日も組織の質問いっぱいありますので行きたいと思います。
今日はですね、愚痴大会になってしまう、そうならないような場作りの仕方を教えてほしいというテーマでいただいております。
行きましょう。
女性社員が多いチームを率いております。
意見を出しやすい雰囲気を作ることを大切にしていますが、場によっては愚痴大会になってしまい、
前向きなアイディアや建設的な対話に全く結びつきません。
率直さを尊重しつつもチームが成長につながるような場にするためにファシリテーターとしてどんな工夫が必要でしょうか。
ということですね。
これもね、理屈的に言うとね、すっきり言えちゃったりするんですけどね。
何すっきり言うかというと。
理屈的な回答ってどんな感じなんですか。
やっぱり人の気持ちって悩みとか、よく私が言う違和感であるとかモヤモヤとか抱えていて、
抱えたままで何かもうちょっとレベルの高い目標目的みたいなことに向かってどうしたらいいかって語っていても、
なんかこう重りが取れてない感じ。
気球が一生懸命バルーンをぼーっと燃やして、バルーンは膨れてるんだけど、なかなかうまく上がらないぞってよく見たら重りがついてたみたいな。
あの重りが下ろされてなかったみたいな。
なので要は、上昇するためのエネルギーをたくさん作んなきゃいけないねっていう方向に、まあ皆さんテーマとしては行くんだけど、
それぞれが抱えてる重りもあったりするよねと。
なるほど。非常にイメージつきやすい。
うん。だからまず下ろさなきゃっていうのが先だよっていうことがあるので、そこが僕がある種一般論的にこういう問題を相談されたら、
重り何?っていうことから行くよねって話になっちゃう。
へー面白いメタフォーですね。
これメタフォーから入りましたけれども、その重りというのは。
それぞれが感じている悩みであったりと。
その愚痴対価になってるっていうのはやっぱり悩みであり不満なんだと思うんですよ。
だからその悩み不満が、ある種、何て言ったらいいのかな、妥当性って言うとおかしいんだよな。
重りを外すことの重要性
その不満を持つこと自体が、まあそれは持つよねっていうことだったら、やっぱり重りなので下ろさせてあげなきゃいけない。
なるほど。
いやもうこの時点で今お聞きしてですね、やっぱりプロ説としては大変だなと思いますね。
そう感じたのでね、この話はそうなんだけどねと思いつつ、いやそこにいちいち付き合うんですかっていう話になるから。
いやまあやっぱりだって普通であれはもうこれは決まったことだしやらなきゃいけないし、
やらなかったらお前らの給料ってとかああだこうだ理屈をつけて、重りをつけたまま上がれという方向で進めたくなるのを、やっぱり重りを外すとこからですか。
っていうことが、ある種、僕の中の主たる考え方で言えば、そっちに着目したくなるんですよ。
なるほど、そうなんでしょうね。
なんだけどね、今回なんでそこでですよって言い切らないのかっていうと、
やっぱり気になるのは愚痴大会になっちゃってる女性が多い職場で。
これは何の象徴として見ておるんですか。
男性の多い職場って、男性って飲み込むこと多いんですよ。
言われたら命令に従うのは男のほうが強いので、男社会のほうが強いので、だから飲み込んじゃうんですね。
ただ女性って、いい意味で正義感みたいなのが強いので、
私はこれは違うと思うっていうことに関しては、すごくそれを真に持つんですよね。
違和感に関してはね、ちゃんと発言を。
今の今回の選挙だって、女性の態度すごかったですもんね。
男だとそんなこと言えないよっていうのを、
ネッキでガンガンお母さん、主婦の政治家たちが言ってましたよね。
あの辺に象徴されてますよね。
なので私はそこが非常にいいところだと思うんですね。
だから何が言いたいかというと、単なる愚痴なのかい本当にっていうのが気になっちゃうんですよ。
単なる愚痴なのかい本当に。
そこに本質的な何か。
要するにその人の感じてる不満でしょっていうふうに、
片付けたくなるようなことだと感じるから愚痴だと思ってるんですよね。
だけど組織として向き合わない課題がその裏に潜んでませんかっていう視点で言うと、
本当に愚痴なのっていうのもちょっと感じちゃうんですよ。
単なる本人の子としての愚痴で終えるものではなくて、
その裏に潜む組織の本質的課題が現れではないんですかという話ってことですか。
かもしれないって感じちゃうので、
さっき言ったまず重りを取って解消してあげましょうと。
課題を解決する前に人々の不満・悩みをまず解消しましょうよっていう方向でやるとしたら
どんなことができますかねっていう話に行きたくなるんだけど、
どうしても私が引っかかるのはこの質問者の文章から言うと、
もしかしてそれで蔓延していて前向きになれないっていうのは、
前に向かうエネルギーが起こらないってこの人は感じるんだけど、
いやもしかしたらそれどこじゃないんですよっていう。
ものが何かあるのかもしれないよと。
だからそこは具体的にこんな場になっちゃってるという話がね、
例えばだけど、いやうちの職場汚くてみたいな話とかね。
誰々さんが言うこと聞かなくてみたいな話でずっと言っちゃってるだけなのか、
不満の裏に潜む課題
それともそこに垣間見える、やっぱり誰々が言うこと聞かなくてって言っても、
もしかしたら評価制度とか人事制度とかいろんな制度の中で、
それが不満だからそういう人が出てきてる可能性だってなくはないですよ。
なので言ってることを一生懸命考えたときに、
組織として取り組むべき問題・課題が裏に潜んでないかっていうのは、
一回検証してほしいなと思うんです。
ここの検証って、いや抽象的に、
今回具体の話がそこはもう話さないと見えない世界だと思うんで、
分からないとは思うんですけど、
例えばどういった見えない本質的なチーム組織としてのテーマがあるとかっていう、
どんな感じの可能性があるのか。
いくつか不満を感じるとかっていうのに中には、
私のやってることは大変なんです、分かってくださいっていうのは結構大きいと思うんですよ。
つまり分かってくださいというメッセージなのかもしれないんです。
なるほど。今ふとその話を聞いたときに思っていたのが、
意外と例えば、いろんな大事な話してるけど、
ある上の人間が、
私は毎日ゴミ捨て用のゴミをゴミ箱の殻にしてちゃんと処理しているのに、
その上司のやつはどうも帰るときに当たり前にゴミをポンと置いて帰る。
このことがね、私が毎日大事にしているものを絶対に大切にしてないってことだけは分かるってことを言いたいけど、
こんなちっちゃい話を言ったら不満とか文句しかないだろって言われるのが怖くて言えないけど、
これで人ってものすごい傷ついてたりするとかってあるじゃないですか。
それがもう全部の行動に繋がっちゃって受け入れられないみたいな。
うん、それですよ。
こういう話ってことですよね、そういうこと。
いやー、だからやっぱり組織はめんどくさい。
いや、だからそこが、そこにファシリテーターとしてとおっしゃるので、
ファシリテーターが、やっぱりあの場作りのときにも言ったけど、
ファシリテーターの完成ってのはここが大事なんですよ。
いや、そうですよね。
今のとこをどうでもいいと扱った瞬間にファシリテーターは終わりですからね。
どうしたっていうところなのか、
でもその上司の態度が気に入らないっていう愚痴に聞こえるけど違う。
私の大切にしていることをないがしろにされているってこと。
いやー、そういう話ですよね。
組織作りへの取り組み
なので大切にしてるものはじゃあ何でしょうか。
これは組織としても大切ですよねっていう課題設定と課題の転換、
展開っていうことをしてあげるとこの人は納得するわけですよ。
じゃあやっぱりこう皆さん美化運動じゃないけど、
やっぱりこういうことは徹底しましょうとルールとして、
でルール作りをするっていうことだったりあるわけじゃないですか。
もし今遠藤さんが言ってくれた例の人が、それがルールができたってルールができたから、
例えば上司にもね、上司ちょっとこれルール違反ですよって言えるって慣れたら、
今度いよいよ我々が次に行く新しい課題は何だろうかっていう前向きなテーマにもどんどん参加できるんですよ。
いやそうですね、これが重りの話だったわけですね。
重りとその愚痴の裏に潜む組織としてのテーマ、取り組むべきテーマっていうことが合わさるとそうなる。
遠藤さんはすごくいい例を言ってくれたんでそういうことですよ。
いやでもやっぱり人が集まる以上我々は一人であることを忘れてはいけないし、
ここにそれぞれのいろんなものがあるという前提を持っていないと、
いやーもう何回お前めんどくさいんだって言うかってちょっと申し訳ないですが、
いやそのぐらいやっぱり組織というテーマは深いですね。
そうなんです。
まあでもリモートワークの方たちもいるけれども、
やっぱりもし職場なんていうことで言えばね、
やっぱり一日の中の大半はそこで皆さんと過ごすのが組織なので、
やっぱり大きな時間的とか精神的な自分の中に占める割合は大きいわけですからそれぞれ。
めんどくさいけどちょっとね向き合わないといけない。
いやでもだからこそそれを共有した仲間と喜びを共有した時には喜びがまた巨大になるということもセットなんでしょうね。
まあということで非常に勉強になりました。
はい。
ありがとうございました。
はいありがとうございました。
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