中小企業の役員からの相談
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあということでね、今日も行きたいと思いますけれども。
世の中では7月の配信のタイミングは、いろいろと溢れてる方もあるような日付だったりしてね。
どうなるやらみたいな感じですけどね。
そうですね。
それこそ日本にいらっしゃる観光のキャンセルも大きく出てる。
海外からの旅行とかも結構キャンセル増えてるみたいな話も出てるしもしてるんでね。
ちゃんと備えるものはどうなるかっていう前に、備えるものは備えておいてほしいですからね。
そうですね。
って言っても、ちょうど今日が7月の4日配信ですんでね。
まさに7月5日で。
5日ましたみたいなところなんでね。
それはそれでしっかりと情報を取っていただきつつね、行かなきゃって感じですけど。
そんな中ではありますが、今日はですね、またこれすごく重要なというかね、生々しいご質問をいただいておりますので早速紹介させていただきますかね。
30代の中小企業の役員をしておりますという方からご質問いただきました。
神奈川にある中小企業の役員をしておりますとあります。
私が在籍している会社は創業から7年、私はそのうち4年間在籍しております。
社長は非常に優秀なプレイヤータイプで、企業当初から業界を変えるという強い大義を掲げて全国展開を目指してきました。
しかし実際には現在も関東圏に留まっており、組織拡大は頭打ちの状況です。
一時は大規模な人材採用で社員数80名まで増やしましたが、マネジメントや育成が追いつかずにミドル層の不在によって組織が崩れ、現在は50名前後に縮小しております。
社長は営業力や突破力には長けており、人を動かす強さもありますが、マネージャー経験がないため、チームビルディングや育成、精神的ケアといった組織運営がうまくできていないように見えます。
新しい部署や町舎を次々と立ち上げるものの、その後の引き継ぎや運用が続かず、失敗が繰り返されています。
私自身、現場との橋渡しや組織の持続可能性を模索しながら、社長との価値観やアプローチの違いに葛藤を感じています。
このように、旧成長と旧縮小を経験し、トップとの組織との向き合い方のずれに悩む中小企業に対して、どのような視点で組織を再設計し、社長とどう向き合っていけばよいのか、ぜひ具体的なアドバイスをいただきたいです。
組織の成長と課題
非常にテーマも重いというか、重いというよりもつらいという意味ではなくて、大事なテーマを抱えていらっしゃるんだなと思います。
一瞬これをいただいたときに、これはコンサルの相談のほうなのかと思うぐらいリアリティがあったんで。
番組の中でどこまでいけるかっていうのもあるんで、ちょっとエリしながらいきましょうかね。
これどうなんですか?ポイントありすぎますし、テーマデカすぎて絞ってないとね。
今遠藤さんおっしゃったみたいに、本当にこの会社とこの方から社長という側面で掘り下げていくと、
今日これからお話しするような概要的な話では解決というか、ポイントが見つからない。
何か他の事情があるかもしれないんで、
単純にこの場でこの方が求めてるような、
じゃあそういうところにある中小企業ってどう考えたらいいんでしょうねっていうことを、
細かくピンポイントでここでしょうっていう話はなかなかしづらいかなと思いますね。
まあなんで、機会があればぜひぜひ個別の事情をお話しさせていただければね。
ちょうど井上先生が以前も言いましたけど、サロンとかやっていくという中でワンワンみたいなものもあるという話なので、
ぜひそういったところでも活用いただくほうがいいかなと思いますが、
今日やれる限りの話をしていきましょう。
はい、そうですね。
今の話を伺っていて、いくつかのポイントを遠藤さんのようにあります。
7年で急成長させて急拡大して80人になった。
7年で80人ってすごいスピードでもあるわけですよね。
でも結果が50人になりましたと。
じゃあ7年で50人っていうのが遅いのかというと、
遅いともいえないし早いともいえない。
それは業種業態によって違うのでね。
それによっては違いますけど、
何が言いたいかというと、会社の規模っていうのも組織運営上の考える一つの側面なんですよね。
10人未満とかっていう組織の場合と、大体二、三十人ぐらいの規模。
その次に50人から70人ぐらいの規模。
それからこの会社が経験している80から100ぐらいとか、
100を中心としたそのあたりの規模。
それから今度はぐっと上がって200人超えて300人になっていくぞみたいな。
っていうタイミングで、やっぱり組織運営のテーマって若干違ってきますということです。
何が違ってくるかというと、大きくなっていくと、
いろんな価値観やいろんな、いわゆる多様性と言われるか、
いろんなものの人たちが入ってくるので、
そこの組織を束ねるものが、どちらかというとルールとか決まり事とか、
そういうものをしっかりとつくんなきゃいけないことになるんですよ。
場合によっては仕組みみたいなのも大事になってくる。
その管理する力みたいなのがもっと必要になってきちゃうというような感じですか?
管理というか、働く側がいろんなタイプの人が増えてくるので、
自分の価値観で働いてもいいと思えることと、
ただしこれはこの会社にいる限りは守らなきゃいけないとか、
やらなければいけないということがわかっている。
ということが必要になってくるんですよ。
特に100人規模になったら必ずそういう側面が必要で、
一人の社長さんの思いが100人全員に浸透するという場面じゃなくなってるっていうことですよ、反対に言うと。
つまり機能として入ってきてる人がいるんですよ。
ああそういう意味ですね。
社長の思いとかパッション的なものに共感して入るってよりも、
仕事の能力としての機能面で、
あ、俺ここで活躍できるなみたいな形が出ると。
中途採用で入るような人がガーンと増えるので、
前何やってましたか、例えば経理やってました、営業やってました、
どんなことやってましたか、この人良さそうだなって入ってくるわけです。
なるほど、そういう意味ですね。
なので、この社長さんの場合は非常に強い思いがあるわけですね。
だから強い思いがあるってのは大事なことなんだけども、
80人になったようなときもそうなんだけど、
組織はその強い思いで結束すべてがされてるわけじゃないってことも理解しないと。
そのくらいの規模になってくると。
それはそのくらい強い思いで結束できるような規模じゃないってことですか。
思いで束ねられる人数じゃないってこと。
人数というか、もうちょっと面白いのは、もうちょっと拡大していくと、
会社の規模の大きさが働いてる人にとって、
ある種安心感でありプライドになってくるんですよ。
この規模感を会社に私はいるっていう。
その会社自体に対するプライドみたいなのも起こるわけですよ。
そうするともう一回大事になるのが、もう一回今度は思いと価値観なんですよ。
理念とか、それこそ最近よく言うパーパスとか、また大事になってくるんですよ。
それは機能面で入ってきた方々が思いに共感した安心ではなくて、
社長の思いと現場の調整
規模感っていうような安心感で、帰属意識が高くなってるので、
大事な思いとかが結果的にないから、逆に必要になるみたいな話ってことですか?
そうですね。ないからというか、さらに強固な組織にしていくためには、
100人ぐらいまでガーンと拡大して成長してきたときには、
理念とか思いとかっていうことだけに集まって、
もうそれに賛同してやってますという人だけじゃなくて、
事務が足りないから人事にあと2人入れなきゃとか、営業足りないぞとか、
っていうことで入ってきてる人が多いってことなんですよ。
この人たちはそれなりにちゃんと仕事をして、自分の役割としてやって、
そのうちまた会社が成長してくると、それなりに安定感安心感も出てきたときに、
思いがわからないというよりも、そこに再度思いというものを入れていくと、
プライドが強くなるってことで。
会社っていうものに対する求心力が高まる。
思いが高まる。それこそ思いが高まる。
それが今度300人以上の会社の組織を強くするためには大事なところになってくるんですよ。
なのでちょうどこの方たちが経験した80から100ぐらいのときは、
ちょっとわさわさわさわさする時期なんです。
今までの話を整理すると、今50になってますけど、
何が足りない?何が課題のフェーズっていうこと?
要はたぶんこの会社の社長さんは業界を変えるまで言っているので、
この方自体の戦略および戦術までのイメージがあるんだと思うんですよ。
ああ、社長のね。
そうは動かないんですよ、たぶん。いろんな場面で。
そういう動きにはならない場面を見るから、社長もイライラするわけですよ。
わかんないのか君らは。って言ってるだろうっていう話になるんですよ。
働いてる側も、ガーって入って参加した人にとってみれば、
いやそんなこと急に言われてもっていう状態もあるわけですよ。
だからちょうど石卒が組織の個個人と組織全体っていうことも、
両面から言うとそれぞれ石卒して結束力を高めるのには、
案外エネルギーが必要な時期なんですよ。
社長の思いが強ければ強いほど、どっかの社員との乖離が起こりやすいんですよ。
体全体が組織だとすると、指の先が動かないみたいなイライラ感というか。
でも指からすれば、ちょっと待ってください。
私は今ここで一生懸命物を掴んでるんです。って言ってるわけで。
横のものを取れと言われても、今これも掴んでますからねって思います。
本当にこの社長の目指す方向に、みんなが賛同してれば、
確かに横のものを掴まなきゃいけないんだけど、
ちょっと待ってくださいぐらいのことは言える。
そんなような差が、ちょうどこの方たちが経験した最大マックスの規模のとき、
それこそ50から80までに駆け上がる30人とかがバーンと増えるようなときっていうのは起こりやすいんですよ。
そういう側面が組織の規模感にもあります。
じゃあ50人に戻りました。
今度50人のときちょっと混乱するかもしれないけど、
やっぱり社長の強い思いだけで、
組織との感覚のずれ
なんとなく完全に組織と個人の感覚を一致させやすいのはやっぱり30人ぐらい。
一人一人と会話できるから、社長が。
で、50人ぐらいになると、ちょっと誰かに預けなきゃいけない部分が出てくるんですよ。
社長が直接全社員と話せる状態じゃなくなってくるんじゃないの?
これが50人ぐらいで行くか、ちょっともうちょっと共感的なところでのチームがつけて30ぐらいまでに絞り込んでいくか、
いやもう一度再起して80の壁を突破していくために行くのかっていうと、
今回この会社間違いなく80突破の方に、今回一回戻りましたけど50人。
これを踏まえてどう80で突破するかっていう課題になりそうですよね。
そこにおいてこのタイミングで何を準備するか。
50人ぐらいになったときに大事か、私なんかもよく言うのは、
ここですごく重要性が立ちますのがナンバー2なんです。
おお、この方じゃないですか。
だからナンバー2が、この会社の方向と価値観、理念、信じるものをやらないこと、
そういうことをちゃんと分かってる。
フィロソフィーが分かってる。
それを社長が直接話せないような分野の人たちに対しても、
翻訳して伝えてあげなきゃいけない。っていうのが50人ぐらいですね。
この方がまさに私自身現場との橋渡しや組織の持続可能性を模索しながらも、
社長との価値観やアプローチの違いに葛藤を感じてるというところなんですけど。
そうなんですよ。なのでこの方がすごく重要なんですよ。
じゃあその50人規模でナンバー2が大事で、
ナンバー1とナンバー2が頑張るっていう姿がありますねっていうときに、
大事なのがもうちょっと言うと、ナンバー1とナンバー2の意思疎通なんです。
つまり組織が、末端の社員が理解しない人がいるとかっていうことよりも前に、
ナンバー1とナンバー2が、ある種やり方とか、
具体的な考え方の段取りの組み方とか違うかもしれないけど、
どこに向かうのか、私たちのそれこそアウト感はどこなのかみたいなね。
それがやっぱりちゃんと握れてるかどうかっていう状態がすごく大事です。
これ社長からの質問であれば、
っていう形でのナンバー2との関係を作れるかという、
社長はあなたの器の問題ですよって話になるような気がするんですけど、
今回はナンバー2のほうからいただいてるじゃないですか。
これまたアプローチ難しさもあるじゃないですか。
難しい。
どうなんですかね。
でも私はこの7年間の中の4年間役員でやってこられた方で、
この質問をされてるということ自体が、
ナンバー2の役割
この社長の方針とかやってる事業とか、
高校生で業界を変えるとまで言ってる全国展開に行こうとするっていうことに関しては、
賛同されてる方なんだと思います。
まあそうですよね。
じゃなかったらこの質問をいただけないですよね。
そう。
なので、じゃあさっき言ったちょっと大事なのは、
そこを完璧に理解できない末端という表現は良くないかもしれないけど、
1個々の社員に対して対峙したときにこの方が苦労するのは、
一人ひとりが言ってることもわかるしなってなると思うんですよ。
板挟みになると思うんですよ。
彼らの精神的なものもわかっちゃうわけですね。強化してあげられるし。
でもこのあたりがね、本当のディテールの事情がわからないと、
少し危険な言い方になりやすいんだけど、
ちょっと強めに言っておくと、
なので個々に向き合っているということは、
関係性を大事にして組織運営するときにはすごく大事なテーマなんだけど、
この時期、ナンバー2がやるべきことは、
そこよりも我々経営陣はどこに向かうとするかってことに対する固めなんですよ。
思想の固めなんですよ。
具体的には社長とのやり合っていくって表現がいいのかわかりませんけど。
やり合っていく場面なのかっていうか、
共感してるんだったら共感してることが、
一個人の社員と話したときに、社員がやりにくいでしょそれだって言っても、
それは聞いちゃいけないんですよ。
やっぱり共感してやろうよって言うんだったら、
いやいや、こうやってやったらできるだろう。
やろうよっていうふうに回らないといけない。
なるほど。
現場の良き理解者ではあってはいいけど、
方向性、やろうとしている信念みたいなものは譲っちゃダメなんですよ。
なるほど、なるほど。
ここはすごく大事なんですよ。
ケアのほうに回るっていうこと自体が、
逆に組織の強化のマイナスのほうに働く可能性が今ちょうどあるタイミング。
なんでこの方が逆に言うと社長のようにその思いを、
社長よりも語れるぐらいになれるかどうかが結構かかってるみたいなところがあるってことですか?
そこがそもそも共感できなくてズレがあるって言うんだったら、
さっき遠藤さんがおっしゃったように、
この方は立場的に、この方の人生のためにも、
ちゃんと社長と向き合って話したほうがいいと思う。
いやー、なるほど。
今日あれですね。
質問の熱量がすごいんで、こちらも時間完全オーバーになってしまってますけど。
続きでもやりますか。
今日は続きもやりたいですし、
この話を受けて、
逆に個別の事情も絶対にあるじゃないですか。
いろんなカオスのような状態があると思いますので、
これを聞いて、ちょっとこの辺が違うとかね、
もうちょっとここを掘ってほしいみたいな話がありましたら、
ぜひ質問いただきたいのと、
このタイミングでまだサロンやってないんで無理かなと思うんですけど、
一度ご連絡して個別に相談したらどうですかというような感じの内容でもありますね。
というところで、一旦終わりましょうか。
はい。
ということで今日のところ終わりたいと思います。
大変貴重な質問ありがとうございましたということで終わりたいと思います。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
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