組織文化の問題
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中小企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということでね、今日も早速行きたいと思いますが。
はい。
暑いですね。
ねえ、何なんでしょうね、この夏はね。
なんかもうじめじめ、でも毎年これ言ってるんでしょうね。
うん、でもね、今のところはね、えっと、なんていうのか、
すごい6月の末ぐらいにすごい高温になって、東京もね。
うんうん、梅雨なくって感じでしょうね。
今ね、この収録の時間時期で言うと、
気温がすごい高いところまでいかなくなって、ちょっと曇りがちだけど、
湿度はすごいですよ。
ねえ。
なんか鬱陶しい。
鬱陶しい。
あの、言葉漏れちゃいましたけど、本当にね、生活しにくいというか、
いろいろね、支障があるような環境ですけどね。
まあそんな中で、しっかりとね、元気でやっていきたいなと思いますが。
皆さんね、ご自愛ください、ぜひ。
ご自愛くださいですよ、本当に熱い。
さあそんな中で、今日ですが、これはですね、ちょっと質問だけですので、
質問だけご紹介したいと思います。
心理的安全性を高めよう、対話を大事にしようといった組織文化の見直しを進めておりますが、
ベテラン層からはそんなの甘いという反発があり、
逆に若手からはどうせ変わらないでしょうと冷めています。
この変えたい側と変わりたくない側の間に挟まれて、
何から手をつけていいのか正直わかりません。
組織文化を変えるとき、どこからどのように始めるのが良いものでしょうか。
ということですね。
意識のギャップ
よくあるでしょうね、こういう話もね。
これどの感じの組織でどのぐらいの立場なんですかね。
いわゆる人事とかで。
もしかしたらこの人自身が会社の文化を語る立場にいるのかもしれないし、
うちの会社はこういうところになっていけないねとか、
それからある程度提案力があって、社長とか経営者に対する提案力っていうパイプも持ってて、
いやちょっとこれ言っておかないとなーと思ってるのか、
もしくは逆で社長からこういうことが今世の中のテーマだと言われてるけど何とかしろって言われてるか。
いずれかでしょうね、そういう意味で言うと。
ただ私が感じるのは、若手とベテランの間の同じテーマに関しても空気感が違うよっていうことで言うと、
やっぱり年月的にはある程度立ってて、より固まってるんじゃないかなと。
ベテランって言葉があるぐらいですからね。
まあそんな規模なんだろうな。
あとはトップが言ってることが浸透しやすいとか浸透しにくいっていう規模感なんかでも、
ある程度少なくても50人以上ぐらいにはなってるんじゃないかなという予測はしますけどね。
社長からの声が届きにくいからこそこういったテーマがこういった人事系なのかナンバー2、3系なのか分かりませんけど、
ちょっとそういうところに降りてきてるだろうと。
この方がいいことだと思うんです。
やっぱりさっきも流行りのように言われてるけど、心理的安全性ってね。
でもこれってやっぱりすごく大事なことで。
心理的安全性って言ってもいいんだなとか、やってもいいんだなっていうことですよね。
これって何かというと、人が自分の意識とか意志で何かをやろうとするときに、
何か制限が強く加わる組織じゃいけないよっていうことでもある。
緩くて気持ちよくいつも楽しくいられるよっていう意味ではない。
そのへんが若干、ベテランの方たちが心理的安全性って言ったときに、
ちょっと誤解してとっている、ニュアンスを違って捉えてるということはあり得るんですよね。
だからそこはね、心理的安全性って何を目指すのかっていうことを、
違う言葉でもちゃんと表現しなきゃいけないなっていうのは第一に思うことです。
心理的安全性って言葉ってすごく響いて、
そうだ、それが大事だって、中間管理職の方で目覚めたような方が、
この10日間ぐらいでそういう人が出ましたっていう報告を受けたのでね。
心理的安全性という言葉だけで感じてもらえる人もいるけれど、
心理的安全性という言葉自体が若干誤解を生みやすい。
取り方が人によって違ったりする可能性があるので、
心理的安全性っていうテーマをちゃんとしたいんだ。
何に向かってっていうのがちゃんと設定されてるかどうかが大事。
つまり、もっとみんなで行動力を高めましょうみたいなコンセプトがあって、
そのために心理的安全性が大事ですよって言ったら、どういうこと?って言ったら、
心理的安全性っていうのは思い切ってトライアンドエラーすることですよ。
そういう文化を作るんですよって置き換えられるじゃない。
でも想像性を高めたいんですって、みんなのアイデア力を高めたいんですって言ったら、
何でも言ってもいいかなって思ってもらえる環境を作らなきゃいけないねっていう。
やっぱり何に向かって心理的安全性が必要かと思ってるかによって、
具体的なテーマが変わってくるんですよ。
心理的安全性って改めて、その話結構集中的に出てるんで、
そこに絞ってあげたいんですけど、
心理的安全性とはGPTさんに教えてもらいましたけど、
平たく言えば、チームの他のメンバーが自分の発言を拒絶したり罰したりしないと確信できる状態のことと定義があると。
なので、これが何に向かってその状態なのかっていうのは全部違うわけですね。
全部違うとか微妙に違うよね、場面が。
それはそうですよね。例えば何ですかね。
例えば、
もっきり次元をずらしたほうがわかりやすそうですね。
たとえばだけど、ノルマが結構きついような職場だったら、
それこそ冗長が言うように、そんなアマチュアなことを言ったら達成できないんですよっていうふうに捉えるじゃない。
でも要は、ノルマを達成するんだけど、
そのためのみんなで知恵を絞ってプロセスをもっと高度にしようよ、たとえばね。
もっといいやり方ないかっていうようなことで言えば、
若手がしゅんと黙ってちゃいけないよねっていうことになるわけじゃない。
というのは今、新実的反省のJATGPTが言ってくれた定義につながっていて、
言っても否定されないっていうところになる。
つまりベテランに言わなきゃいけないのは、
一概に若手の意見をちゃんと出させたいので否定するなって言えばいい。
っていうのがそういう場合なんです。
目的が何か次第で心理的安全性に求められるものが、
中身変わってきちゃうっていうことでいいんですね。
すっごい具体的な場面で何をしなきゃいけないか。
管理職の人やベテランの人たちが、
何、あなたたちに求めることはこれですっていう具体的なものを提示するには、
やっぱり目的がないと、心理的安全性ってある意味ちょっと漠然とした表現だけでは、
じゃあ何すればいいって言うんですかって話になっちゃう。
という枝端のところギュギュギュッと行きましたけれども。
で今回の質問でいくと、
そういった心理的安全性高めようとか、
対話を大事にしようっていう、
その言葉がベテランからすると余っちゃないんだよと。
でも一方で若手からしたら、
どうせ変わらないんでしょそんなこと言ったって、
今までだって変わってなかったじゃないかっていう思いが出て、
いやいやいや、
なんかどうすればいいんだよ俺っていう立場の方のご質問でしたけれども。
変革のアプローチ
はい、普通会社の中でそんなことがあるとしたら、
まずベテランの意識を変えなきゃいけないよねっていうことは、
なんとなく自ずと浮かび上がる課題になるんだろうなと思います。
じゃあベテランの方たちの意識ってどうやって作られてきたかっていうと、
歴史の中で、その上の人たちとのやりとりの中で、
ちょっと植え付けちゃったフード文化、考え方、価値観みたいなもんだと思うんですよ。
だからそれを変えていかなきゃいけないとしたら、
やっぱりベテランの上に立つ人たちからのアプローチを変えていかないと難しい。
ルールでは変えきれない。
ルールはあったほうがいいのよ。
たとえばワン・ワンをちゃんとやるよとかいうサポート的な制度・仕組みはあってもいいんだけど、
どこに向かって何をしなきゃいけないか、対話がなぜ大事なのかっていうことを、
変革の必要性
やっぱりここもそれをちゃんと語る、ベテランの上の人たちとベテランの関係がないとなかなか変わらないんですよね。
そうなると?
極端なことを言うと規模感にもよるけど、本当にそう思ってるんだとしたらね、社長が。
社長がやっぱりベテランの人たちとの、それこそワン・ワンをやるとか、
これから大事なものはこれだと思ってるんだって口を酸っぱくして、
1年間かけて伝えていくっていう工程は必要な気がしますね。
やっぱり上がらないといけないんですかね。
だから本当は、ベテランの人たちを横串にしたような場所を設定して、
そこにテーマを投げかけたり、社長からのアプローチがあったり、
そういったようなことをやってて、うちの会社もこっちの方向に行くんだということを、
100%全員が腹落ちするかどうか別にして、
やっぱりそれをちゃんと文化醸成していかないといけない。
文化変えないと若手からは変えられないので。
まあ外国状というかね、明治維新みたいになっちゃいますもんね。
若手から変えようとすると。天府から変えるんですよね。
この質問者の方がどの立場にいるかわかんないけど、
もしこの方だけがそう思ってるんだとしたら、この方がまずやらなきゃいけないことは、
この方が感じている対話の必要性がどうしてなのかを、やっぱり経営陣とちゃんと話さなきゃ。
経営という視点で、経営のテーマとして落とさなきゃダメになる。
そうなると結局この方だけで背負えるテーマではあるはずはない中で、
どのようにしてまずは経営を、経営陣をこのテーマに巻き込み、
彼らがどれだけ本気で変えようとしてるのかっていうことがない限り、
文化なんて変わんないですもんね。
そう。よくあるんだよ。
そうしたいから対話を促進するために、評価制度の内容とか変えられないみたいな話ってなきかけあるんだけど、
そういうのって文化情勢のほうが大事なんで、文化なのよね。
なぜ対話したいのか。語られないといけないと。
文化ってやっぱり一番作りやすいのはトップ。
経営陣の役割
トップの人の言い癖とかね。
そういうものがいつも言ってる言葉とか。
そういうのが文化情勢のちょっとした基盤になるので。
やっぱり経営者が、最近社長ですやん。
ただ対話対話言うよなっていうことから始まっていかなきゃいけない。
でも確かに言われてみれば、その中小企業なら、今回言うともしかしたら50名以上ぐらいなのかなというそこの社長トップが、
仮に誰でもいいですが、最近だとなりますかね。わかりませんけど、
松下幸之助じゃなりましたと。なったら絶対文化変わりますもんね。
社長が変われば文化は変わりますってことですもんね。
今出てきた幸之助さんの例なんかで言えば、徹底して自分の哲学を語ってるんだよね。
その挙句の話ね。PHPみたいな出版部門まで作ってるわけで。
確かに。あれなんて思想教育出版会社みたいなもんですもんね。
だから思想とか哲学っていうのは、経営者が語らないと浸透はしていかないんですよ。
今回の話で言うと、まず整理すると心理的安全性も対話も、
何のためにこれが大事だと今思ってるのか。この組織が。
ということは、経営課題としてまず捉えられるレベルなのかどうかをまず考えてください。
経営レベルの、こんなに不確実な時代だから大事なんだよこれがって思ってるんだったら、
経営からまずこれをある種プロパカンダしていってください。
啓蒙作業が必要です。っていうのが大事です。
なのでこの方がこの件に対して、どのようにそれを当事者として関わるかですね。
上にね、この話を聞いて、やっぱりあなたたち上が決めてくれないといけないんでって言っちゃ、
それはまた決まらないんで。そこは他人事にせず。ここが難しいとこですけどね。
うん。だから推進を私がやるので、何が大事でしょうねっていうその一番の目的感、
大事な価値観みたいなところは、ちゃんと引き出しとかないと動きが取れないだろうなと。
ですね。そしてこの方自身もそれについて、実際自分の考えとしてはどうなのか。
です。若手は、若手がどう感じるかは、やっぱり次のステップなんで。
そこにあんまり振られない方がいい。今は。
要はどっちに持っていくのかどうしたいのかということをちゃんと、
敬人として考えなきゃいけないタイミングなのに、
それを若手がどうだどうだっていう前に、その核のところをちゃんと固めてからやりましょうってことですかね。
そういうことですね。
いやいや、一旦ね、フォーカスすべきところはある程度整理できたと思いますので、
この話を受けて何かありましたら、ぜひ質問いただけたらと思います。
はい。
ということで、今日のご報告は終わりたいと思います。ありがとうございました。
ありがとうございました。
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