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2024-11-08 19:16

第498回 「評価」を考える上での2つの視点とは?

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▼今回の概要

目標設定の課題は、評価との兼ね合いが問題となるというジレンマ/挑戦したくないと考えてしまう制度の矛盾/「組織・チームとして求められる機能」からくる目標/「評価として扱う目標」と「評価の対象外として扱う目標

サマリー

このエピソードでは、目標設定とその評価の重要性が議論されており、特に管理職における課題設定と達成度評価の関係が詳細に説明されています。また、抽象度と具体度の違いや目標設定を実行する際の注意点についても触れられています。評価を考慮する際には、目標設定と進捗管理の重要性が強調されており、管理職には戦略的思考が求められているとされています。具体的な行動計画と成果を結びつけることで、適切な評価が実現することについて述べられています。

目標設定の重要性
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということで今日も行きたいと思いますが、最近質問の抽象度が高いものもあれば、
すごい具体的なものだったり、なんかバラバラしておりますね。
そうですね。
例えばね、ポッドキャスト聴いてますっていう形でね、
お問い合わせいただいてこんなことがあるんですけどっていう中にもね、
やっぱりこう、抽象度が高いものもあれば、非常に具体的なことで、
頑張ってるけどなかなかうまいに進まないみたいなこともあるしね。
でも問い合わせ来る場合は大体、組織を動かすためにどうするかっていうテーマなので、
個人、私がどうしたらいいでしょうっていうのはあんまりないのでね。
ですけどそちらのほうでも、課題感が抽象度が高かったり、具体的だったりいろいろしてるようですね。
例外にどうなんですか。ご質問、番組の質問はどっちでもいいじゃないですか。いろんなのがあって。
実際の支援をするっていうときには、質問ってある程度概念化されて整理されてるのと、
ぐちゃぐちゃで具体の話があると、どっちがやりやすいものなんですか。
どちらがやりやすいというよりも、両者が共通してることで言うと、
今起こっている事象の背景が何であるかってことがイメージできないと、やっぱり解決策には至らないので。
抽象度が高くて概念的な言葉であればあるほど、実際どうなのっていうのはわかりにくい。
ただ具体が多すぎると、例えばだけど、
管理職がちゃんとした仕事をしないんですよみたいなことで、
管理職の教育について相談したいなってあると、
これって管理職が責任感がないって言ってくるとき、仕事してないんですみたいなことが、
抽象度が高いのか具体かよくわかんないけど、だけにフォーカスして解決策を考えるってできないわけで。
まあ確かにそうですね。
なんでそうなってんのとか、何が起きてますとか、
ましてや経営者の方はどんな方ですかも聞かないとわかんないんで。
要は聞いてたどり着かなきゃいけない情報は両方から言っても、
右から入るか左から入るかぐらいの差で、たどり着かなきゃいけない情報は共通してるかなと思います。
腰が痛いって生態室のとこ行っていきなり揉まれても、
入って聞いてくれよみたいな話と一緒ですね。
僕が言ってた生態室の先生はね、出ている症状の遠いところから触っていくって言ってました。
似たとこあるかもしれないですね。
だから全体の流れっていうのがあるから、
遠いところから、幹部に直接入っていくっていうのは一番危険だって言ってた。
症状が出てる問題のところから触れるよりも周りからなんですかね。
そんな話してたら今日それだけで終わっちゃいそうです。
早速質問に行きたいなと思いますが、
今日は目標設定についてというテーマでいただいております。
具体的な評価基準
最近多いですね、目標設定絡みの質問。
そうですね、半期だしそういうことに触れる機会が。
タイミングね、そうなのかもしれないですね。
さあ、ということでいきたいと思いますが、質問だけいただいております。
社員150名いる会社の人事担当をしております。
管理職の目標設定についてアドバイスをお願いいたします。
各責任者で抽象度、具体度がバラバラと、
人によっては日常業務の範囲ではというようなものも含まれております。
上から人事として調整を図るようにと指示がありましたが、大変困っております。
何かアドバイスをお願いいたします。
目標っていうことを考えたときには、
目標というのは本当にある意味で大事で、
やっぱり前回の話でも言ったけど、
管理職の役割で課題設定だよねって私言いましたけど。
やりましたね。
課題設定をするということ自体が目標設定なのよ。
その抽象度が具体的によりしていくと具体的な目標になるし、
ほぼほぼイクオールな場所にいますね。
目標を設定するということは特に管理職にとっては大事かなと思います。
485回、マネジメント業務において最も重要な職務とは?の回で
多分その辺り触れてると思いますんでね。
関心ある方は聞いていただくというかもしれないですね。
なので、目標は設定した方がいいですね。
ただここがね、前にも言ってたけど、
やっぱり評価制度としての目標管理制度になると、
本来的な目標設定っていう純粋な意味の目標設定、課題設定とは
ちょっとずれていく可能性が高くなるんだよね。
どういうことですか?
だって評価されるからね。
つまり達成度を評価されるとなってくると、
達成できるものを目標にしちゃうっていうことなんよね。
ただ本当の課題感で言えば、
今すぐは達成できないかもしれないけど、
取り組まなければっていうのがあると思う。
誰もが達成できるようなものを設定されて達成されるよりも、
達成できないようなところを目指してやっていってもらうことを望んでるはずなのに、
評価と結びつくことによって矛盾が起きると。
そういうことなんですね。
ということと、前回言ったけど、
求められる機能をしっかりとそのチームで果たすっていうことの側面と、
もっと良くするためにっていう側面と両方あるとすると、
やっぱり中小企業なんか多いのは、
もっとちゃんとやってくれよ、基本的なことみたいなこともあるわけで。
職場に対してね。そのかにかとかに対して求めるものとしては、
もうちょっとしっかりやってほしいんだよねとかね。
漠然としてるけど、なんかそういう要望があったりする。
あると、質問者の方にあったように、
それって日常業務じゃないの?っていうようなことが書かれることもあるよね。
例えばだけど不良率を下げますみたいな。
何パーセント下げます?って言ったときに、
何するの?って言ったら、意識して徹底しますみたいな。
そういう表現のものが出てきやすいのよね。
新しい策ではなくて、とにかく日々やってることを徹底します、みたいなことだったりする。
でもこれも書いてる側の気持ちを考えると、
それもいかんともしがたいのかもなーなんていう気持ちも起こったりする。
それだけは否定するわけじゃない。
目標設定でこの人事の担当者が、
管理職の目標で全然まちまちだぞって思うとしたら、
少し大きなガイドを整理するとしたら、
通常業務の中でもいいからそれをしっかりとやるっていうことに対して、
今あなたのチームの課題は何ですか?
設定されてますか?
さっき言ったような不良率を下げることが大事なテーマだと。
このチームとしては。
というのであれば、その設定でいいでしょうということだし、
そのためにどうするんですか?って言ったら、
日々意識します。
業務の評価と新たな試み
はっきりとしないし、それこそ評価できないよと。
ここで初めて、それに向かってやったかどうかを評価するための指標は、
自分でちゃんと提示しなさいっていうのが、そっちにおける目標設定だと思う。
なるほど。
こっちのほうが実は直接評価につながりやすいところだと思う。
こっちっていうのは、やるべきことをちゃんとやりきるみたいな。
かとして、チームとして。
っていうようなところの目標設定は、
じゃあこれをやりきりますと。
じゃあそのために何するんですか?って言うときに、
何をすべきですかが、
見てて確かにやったねって言えるかと。
っていうことが分かりやすいもの。
より具体的に、日常業務を含む具体的な達成度合いを測れる目標になっているかどうかって感じですね。
例えば、分かりやすくいう目標っていうと、売上とかが分かりやすいので、
じゃあこの半期、対前年110%にしますと。
いろんな根拠でそうしますと。
じゃあその110%を打ち上げるためにどうするのかって言うと、
私はこういう具体的施策をこの機能の中でやっていきますと。
これだと、やったね、やってないねっていうのが分かる。
ちょっと改めて少し視点をずらして、
もっとより良くするためのトライ項目としての項目がありますかっていうのは、
これは別の枠にしてあげるぐらいに。
通常の業務をしっかりやるための目標は何ですかっていうのと、
あなたが考えるより、ひらたくと戦略戦術的な目標って言ったらいいのかな。
あなたがこのより良くするためにこういうことにトライしたい、
こういうことがさらなる課題だと感じているというものは何ですかっていうのは、
これはもしかすると評価はしにくいのね。
なぜかというとどうやったらいいかも決まってないし、
やってみたら失敗しただってそれもOKだから。
なのでこっちはやっぱりもうちょっと評価につなげるとしたら、
本当にその課題に取り組んでやれたなっていうような状況が見えたときに、
さっき言ってた通常業務をしっかりやるという評価しやすいほうに、
アドオンして評価の点数を加えてあげればいいと思う。
だからそっちがやれなかったから評価が悪くなるとかじゃなくて、
こっちの新たなる試みに対しては、
加点評価については設定させるっていうほうがいいかなと思いますね。
なるほど。だからその評価というよりも、
あれですか、昔言う文庫を上げたので、
恩者じゃないな。
分かる分かる。
報酬をね。
そうそうそう。
評価と目標設定の重要性
を与えるというような位置づけであって、
通常のこの評価をするっていう基準のところからは、
ちょっと外れたものとして扱うみたいな感じなんですかね。
よりトライアルで戦略戦術的であれば、
もしかしたらそんな半期で達成なんて無理で、
もしかすると半期は調査するで終わっちゃうかもしれないね。
実態を調査することから始めます。
でもそれも正しい行為だ。
じゃあ評価するっていうところになったら、
実態調査したからってこれ評価するんですか?みたいならしいんだ、あるわけだよ。
なのでそこはやっぱりどこに向かってるかということに対する、
ある種、姿勢とかそれこそ方向性をつけているということに対して、
もしかしたらいい着眼鏡を持ってるし、
そこにぜひ取り組んでもらいたいよねと。
パチパチって言って少し加点評価をするとか。
はいはいはい。
で、いいと思うんですよ。
なるほどですね。
で、通常で皆さんが意識される評価が、
そもそもSABCDが作るのは、
まずはしっかりとやらなきゃいけないということについて、
どういうことに向かってやるかという。
これは若干抽象度があるかもしれない。
だけど大事なのはそれを具体的にどうやろうとしてるかっていうところが、
実践してるかどうかが分かりやすいので。
どちらかというと、この質問者の方で言う、
日常業務の範囲なんじゃないかっていうふうに扱われそうな領域ということですよね。
私はそれでもいいと思う。
ただし、確かにその課題設定だよね、今っていうことなのか、
それともう一個、さっき言った意識して頑張ります、
じゃあ評価できないよっていう。
それをちゃんと結果として評価できる形に落とすというのが、
ルールとして方針を示すと。
それこそ、毎週週末に今週の進捗を管理しながら、進捗管理を強化しますとかでもいいわけよね。
だからそれをちゃんとやってるかどうかっていう。
評価する上長からすると、進捗管理ってどうやってるかちゃんと報告しろよ、
みたいなことになるかもしれない。
そういう連動感が出ると、強化もしやすいし、
評価のためだけの目標設定で終わらないです。
井上先生、私の能力不足につき、全体像をまとめていただくと、お願いできますでしょうか。
管理職というテーマですよ、現場じゃない。
管理職に関しては大きく2つの側面が必要ですよ。
最初から言うと、管理職は課題設定イコール目標設定というのは大事なことです。
なので目標設定をするということは大事だから、させてもらいましょう。
これはまず大事です。
でも評価制度に対して達成したかどうかを見ますということが、
もう一個くっついてくるので、ここは要注意です。
目標設定、課題設定の中にはまず大きく分けて2つあって、
そのセクション、そのチームがやり遂げなければいけない任務、タスク、役割、機能というのは、
ちゃんとやるためには何が必要ですか。
具体的な業務の話ですね、こっちは。
戦略的思考と成果の結びつき
具体的に何をやりますか。
売り上げをいくら上げます、不良率を下げます、採用を強化しますとかでいいから。
それはあなたの仕事ですよね、その通り。
だけど今年、今期はこれが大事だと思っているので、
これは上昇と合意形成しなきゃいけないけどね、という片方。
そのときにはそのために具体的にどんなことを行動計画立てますか、
というのがセットになって始めて、やらなければいけない業務に対する目標というのが作れますねと。
これは具体的な行動計画に落とし込んであれば、評価するときにも、
評価というものが背景にあったとしても評価がしやすいでしょう。
しやすくなるでしょうか。
もう1個でも会社的には管理職に考えてほしいことのもう1個の大きなテーマは、
もっと緩くするために戦略戦術的な思考を回してほしいということであれば、
それを目標設定してもらいましょう。
ただこれは評価をそれについてして、できたかできないかを問うというのは、
なかなか難しいジャンルになるし、評価が伴うと、
戦略戦術的に立ててほしいのに陳腐な目標になりやすい。
だからそこは純粋により良くするために、
もっとこういうことに捉えしていきたいという目標をちゃんと設定してください。
これについて、もし評価に加点したいということであれば、
その目標設定に向かっているという事実が非常に良いということが分かっている、
もしくは本当に達成してくれたねとか、
アドオンできる評価の時に、
先ほど言った評価にアドオンして点数を加点してあげればいいんじゃないですか。
なるほどですね。
こちらは目に見えない価値の話なんで、
それが結果的に本来であれば昇進とかね、
いろんなところに反映していく本当の意味での貢献の部分なんでしょうね。
だからここは我々で言うと、
目の前のキャッシュを借り取るような売り上げを取るではない、
目に見えないちゃんとした価値を提供している信頼だったり信用だったりとか
いうものに近しいのかなという感じもしましたんでね。
そういったところで一度ぜひ考えていただければなと思います。
ということで終わりましょう。
井上先生ありがとうございました。
ありがとうございました。
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