管理職への昇進
井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、ということで、今日の早速質問に行きたいと思いますが、
今日はですね、質問だけいただいておりますので、紹介したいと思います。
無事、課長に昇進しました。晴れて管理職という立場になりましたが、
改めて、管理職になったことで何が変わるのか、何を意識すべきなのかについてお話しいただけませんでしょうか。
そういう、ちょっと組織規模も分からない状況ではあるんですけれども。
マネジメントの役割
でも、課長になられた。
まあ、課長になられたということはね、現場の管理者、経営から現場までの流れの中でいうと、
ある程度現場に近い管理者ということで、おめでとうございますということなんですけども。
そうですね、まずおめでとうございますですね。
じゃあ、マネジメントって何なのかっていう話なんですけれども。
そもそもね。
課長さんのときの、課長さんという立場でのマネジメントを語るときに、
先ほど言った現場に最も近い、現場でやってる人を直接管理しなきゃいけない、
マネジメントしなきゃいけないという立場にいることが、最も部長さんやその上の方たちとの違い。
つまり経営者は現場というよりはもっと大きな流れ、社会とか業界とかそういう流れでものを考えていかなきゃいけないので、
現場っていうところに、もちろん経営者が降りてこないっていうことじゃないんだけど、
直接毎日のように接している人は現場の人。
実際の仕事をしている人たちが目の前にいる人たちですということになると思います。
いつかも触れたと思うんだけど、多くの方が8割以上の方たちがプレイングマネージャーの立場にいて、
自分もプレイヤーの一部を持ってますよという方が多いことも、この課長さんたちにとって特徴的なところかなと思います。
なので、どうしても現場での仕事をやっていたことの延長線で、
自分の直接の担当もあったりするから、
極めて現場的な発想を中心とした考え方というのはどうしても引きずると思うんですね。
もともとね、そこをずっとされてたわけですよね。
一部自分の中にもその仕事が残っている以上、そうなる。
とはいえ、課長さんが束ねる課という一つのチームが、やるべきことをしっかりとやれてますかということが一つと、
それからもう一個大事なのは、この課はもっと機能するためには何をしなきゃいけないのかという次のステップ。
未来像みたいなのを考える立場にいると思うんですね。
上から、この課はもうちょっとこういうことをしてくれよって言われることもあるかもしれないけど、
むしろ課長さんは、この方が将来的にさらに部長さんという立場だったり、経営人というような立場に昇格されていって、
広い視野で物事を考えなきゃいけなくなってくるためにも、次の準備のためにも、
やっぱり現場感覚、それと日常やらなきゃいけない業務、タスクみたいなのをしっかりやるというテーマだけで終わらせないでほしいなって思います。
なるほど。
メンバーの特性理解
だからまず、しっかりとやらなきゃいけないことをやるっていうことがまずは大きなテーマの一つ。
そこでやらなければいけないことというのは?
この課が求められる機能ですね。
課が求められる機能ですね。
それを分担して、会員全員でチームメンバーでやってるわけで、
このチームはこの会社から何が求められていて、何を果たすべきかっていうことがやっぱり整理されていなきゃいけないよね。
それはこの方はどう感じてらっしゃるのかな。
そういうのがまず大前提におけるこの管理職、課長としての昇進した立場のやるべきこと。
中小度を高く整理していただくとそういうことですね。
でもね、この中小度が高いっていうのはある意味、チームの目的になるわけで、何をしなきゃいけないかの中小度が高くても、
例えばだけどね、会員全員で一回ブレストしようかみたいなこととか、
来期に向けてどうしていくか一緒にみんなで考えようなんていうときも含めて、
私たちはこの会社の中においてどういう存在であるべきなのかっていうのは、
やっぱり語られてなきゃいけないと思う。
多くの場合、あんまり語られてないんですよ。
そうですね。日常業務にも埋もれてしまいますしね。
毎日行って決められた仕事をやって帰るという日々の連続なので、
やっぱり一位チームメンバーからすれば、そこまでの意識ってなかなか持てない。
すると、課長さんくらいが、メンバーに対してそういう発信をしておかないと、
意識が定着しないよねっていうことだと思いますね。
ちょっと中小度は上がるんだけど、そこは大事かなと。
あとは、この中小の具体的なところで言うと、
一人一人のメンバーがどんな気持ちで何ができっていう特性とか能力とかを、
どれだけちゃんと把握してあげられるかどうか。
だからまずはメンバーを、より一人ずつをちゃんと理解してあげるっていう、
この人はこれが得意で、これは苦手だけどこういうところがあるよねとか、
そういうこの能力を持ってるよねとか、そういうのは感じてらっしゃるだろうけど、
僕はね、ノートかなんか作って、ノートじゃなくてパソコン上でもいいんだけど、
一人一人について、そういうふうに分析したものを自分の言語で表現していくことって、
とてもいいことだと思うんですよ。
会員、各自の。
うん。特性、特徴、能力。
みたいなのを、A君はこういう人でこうやってるけど、
この人の将来について自分はこう考える。
ひらたく言うと、成長課題について、私はA君に関してはこれだと思ってる。
そういうことを文章にして整理しておくってすごく。
どのように育てていくかの教育方針的なものをしっかりと順番で用意しておくとか。
そうすると、ふってタイミングで見ると、もう一回整理できるんだよね。
日頃の感覚値の中で、そんなことわかってますよってなってるだけだと、
どうしても日々の中での意識の濃淡が出ちゃうんで。
概念感をちゃんとして整理しておくということ。
そんなことやってる課長さんと言いますか、管理職の上司の方々は一体どのぐらいいるもんなんですかね。
ほとんどいなそうですね、言われると。
そう。だから評価のときに迷う。
なるほどね。評価時期が来たときにやべーって。
そう。突然やらなきゃって言って、最近どうだったかなって思い出しながらやっちゃうっていうね。
だからやっぱり日頃からできれば自分の中に、自分しか見ないんだから、
自分の中に月に一回それを追記していく、書き直していくとか。
ああいうことをやっていくと本当はいいですね。
ああ、そういうことか。
うん。だってもしワンワンワンってやってるとしたら、まさにワンワンでやることはこれだから。
そういう意味で言うと全体として、この課が改めて何の役割だったり、何の組織的な立場、全体における価値があるのか、役割なのか、機能なのか、というようなことを改めて再度語り認識し合うという、課としての全体の話と。
課長の役割の理解
一方で各構成員であるメンバーたち、各自一人一人がどういった特徴、個性、強み弱みもですかね、いろいろなものを備えているのかというのを把握し、彼らをどう育てていくのかという教育方針みたいなものも自分の中でしっかり言語化しておくと。
はい。
いうことがここで言っている、課長というところで問われている人の役割であると。
うん、まず最初のね。
で、その求められている役割機能に対して、今のメンバー構成でどれだけ成し遂げられているのかっていうのは合わせてわかると思うので。
あ、その理想像というか、課の役割、定義したものに対して現実はどうなんだと。
そう。今年ベテランが辞めて新入社員になっちゃったからこの分も手薄だよねとかっていう感覚がわかると思うので、
そこから何をすべきかっていう課題感も出てくるでしょう。
なるほどです。
だからそんなことです。
それともう一個ね、これからの成長発展みたいな、将来に向けてもっとより良くなるためには何をしたらいいのかななんていうことは、
それはある面では効率みたいな面なのかもしれないし、逆に言えば制度のアップとかそういうことなのかもしれない。
その仕事によっては違うと思うんだけど、
やっぱりもっと強いチームになるためにはどうしたらいいかっていうことは考えておいたほうがいいだろうなと。
で、じゃあそのために今から何をしなきゃいけないかなっていう、またこれも課題っていうのが見つかるよね。
ということで、マネジメントは経営者から現場の課長さんまで含めて、
すべての人に私がいつも言ってるのはやっぱり課題設定でしょうっていう肝の一つとして。
なので、じゃあ現場の課長さんはどういう課題設定をするかというと、今言ったようなこと。
現実的にちゃんとやっていかなきゃいけない、維持継続しなきゃいけないことは求められる機能と現状。
という意味で、会員一人一人をちゃんと焦点を合わせて見ておくということと、
でももっとせっかく責任者になったのでもっとよくしたいなと思ったらどういう課題がありますか。
これも課題。
というのは、両方向から課題感を考えていくといいんじゃないかなと思うんです。
マネジメントと成長
って言いながら、否定しちゃうわけじゃないんだけど。
とはいえ日々の仕事をしていると、あたふたというか忙しいとかの中で、
忙さされていく部分もあるので。
そんな暇ないよっていう心もありますからね。
ある。だからこそ余計言いたいのは、月に一度は今のことをやってみましょう。
意識をして。
そうすると、マネージメントする立場の、マネージャーとしての成長にもつながる。
はいはいはい。
ということですね。
でも確かにそのポジションになって、課というもの全体をそういう目線で見る。
そして実際に思考して動いて行動して巻き込んでみるっていうことをすることでしか、課長としての自分自身の成長ってないですもんね。
そうやってるうちに自然と関連部署っていうのが目に入ってきてね。
今まで以上に。
あそことの連携ってこれでいいのかみたいなことも思い出す。
だからやっぱり視野・視座が高まっていくためには、今言ったようなことをやっていくと訓練になりますね。
ということですね。今回改めて、課長とは何だみたいな話を逆に質問いただきましたので、抽象度高い話もできたんでね。
逆に整理ができたんじゃないかなというふうに思いますので、ここからまた今度は踏み込んで具体の話とかありましたらね、それはそれでぜひお寄せいただけたらと思っております。
いいですね、たまには。そもそも組織マネージメントって何ですかぐらいの話に戻るよね。
本当にぐわーっとした概論だからね。
たまにはこういう話も改めてしていきたいですね。
ということで今日のところ終わりたいと思います。
井上先生ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。番組では井上圭一郎への質問を受け付けております。
ウェブ検索で井上圭一郎と入力し、あからクリエイト株式会社のオフィシャルウェブサイトにアクセス。
その中のポッドキャストのバナーから質問フォームにご入力ください。
またオフィシャルウェブサイトでは無料メルマガや無料動画も配信中です。
ぜひ遊びに来てくださいね。