スポンサー契約の影響
- 髪の毛すごいことになってますね。寝てた?
- 起きてるんだけど、話してる時さ、髪の毛をこうやってかき上げながら話す癖があるのよ。
- 特に入り組んでる系ディスカッションの時。
- 今日朝から報告会と議論会みたいなやつを3本、1時間、1時間半、1時間半っていう合計4時間やってるんだけど。
- 3本目の人は、Mikiさんが言うように、こいつたぶん寝てたなって思ってた可能性あるよね。
- うん、間違いなく思ってたと思う。
- オッサボサでだったからな、思ってるだろうな。
- 本当に、昼寝してたのかと思った。
- あー疲れたな。
- お疲れ様でございました。
- いえいえ、よかったですよ。平和に終わってよかったと。
- 相変わらずお仕事バリバリしてるんですな。
- 仕事をしてますね。今月から会社のホームページお知らせ欄みたいなところにも出したんですけど、
- 中学生のテニス選手とスポンサー契約みたいなのをして、会社で。
- あ、そうなんだ。
- サッカーとか野球とかチームにスポンサーついてますみたいなのはよくあるじゃない?
- テニスも実業団チームとかもあるんだけど、どっちかというと個人選手スポンサーみたいなのが文化としてはあるんですよ。
- 有名なところだとロレックスとかさ、みんな選手インタビューの時に時計つけてますとか、
- 飲み物、飲料系とかさ、ああいう感じでスポンサーがついてるんだけど。
- 中学生の子にスポンサー契約をして、その子が初めて世界ランクを取るための大会に今週出ますみたいな。
- ユースのやつがあるってこと?
- そうそう。18歳以下がジュニアって言われるランクがあって、世界ランク戦みたいなポイントを稼いでいくみたいなやつがあるんだけど。
- そのポイント稼ぎ試合も日本国内はあまりなくて、世界ランキングを取れる試合。
- だから結構出るのも大変なんだけど、それに先週末から出てて、見事勝ちに勝ち。
- 1回戦はロシア人のめちゃくちゃ心境デカいやつに勝って、世界ランキングも無事にポイントも取れたから、ランキングもつき。
- それが応援中か、別にできることはないんだけど、どうかなっていう心配事があったから。
- スポンサーをするっていうことを人が初めてだから聞きたいんだけど、のぞみさんとスポンサーを受けること関係性が変わっちゃったりしないの?
- そこがすごく難しい。少なくとも私のところはあまりないんだけど、あまりなさそう。
スポンサーシップの複雑さ
- スポンサーする側は気持ちないじゃん?
- なんだけど、どっちのパターンもあって、スポンサーを出してる側が広告費に見合うような活躍を絶対にしろみたいなことをめちゃくちゃプレッシャーをかけちゃって、選手がダメになっちゃうパターンもあるし。
- あ、あるんだ。寄付みたいなもんじゃないんだ、気持ち的には。投資なんだ、どっちかっていうと。
- それでできる人はすごく少ない。ユニクロとかでも金額が何百万とかじゃないからさ、何億とかで単位で出してるから、寄付とかしたら株主総会で怒られちゃうんじゃない?
- 本人の受け止め方とスポンサーのスタンスと
- あとその周りの家族とかコーチングスタッフとかの関係性によって難しくなるのかもね。
- 寄付だと思ったら別にさ、選手自身も別にいいじゃん。寄付ただもらうだけなんだから。
- いやその、こっちが寄付だと思っててももらう側は、みたいなことになると思ったけどね、私は。
- 今回はそういうあんまり大企業ではない会社対中学生へのスポンサーっていう時にそこはどうなのっていう。
- まあ別に私は広告費だけど、別になんか厳密に測れるもんじゃないから、別に私気にしてないっていうのと。
- あ、そうそうそう。
- 寄付メッセージを本人にもお父さんにも超言ってるから、まあ平和。
- へー、変わらずってこと?関係性。
- うん、全然変わんない。
- あー。
- 会員友達だし、中学生の。
- いいじゃん。
- うん。
- じゃあいいね、スポンサーした子が。でもやっぱ勝ったら嬉しいもんだよね、普通に。ジュニアとか。
- 勝ったらそうだね、勝ったらそうだけどなんかこうイキイキしてるのっていいね、本人がなんか。
- まあ今日負けちゃったんだけど、結局2回戦かなんかで負けちゃったんだけどさ、なんか悔しそうにしてる表情とか見るのいいよね。
本気で悔しそうにしてる人を見ることってなんかさ、減るじゃん。
プロスポーツ選手とかでもさ、マナーよく負けたけどすぐメディアの前に来て、なんか応援ありがとうございましたみたいなさ、絶対思ってないことを言っている人ばっかり見るようになるとさ。
まともに悔しがってる人を見る機会って、私みたいな生活してると減っちゃうから。
- 確かにね。いいですね。
- ミンさんはいかがですか?What's new with you?
- 今なんかずっとやってる演劇のプロジェクトが終わりかけてて、そのクロージングに向けて成果の取りまとめとかをしてて。
なんかそのプロジェクトが振り返りをみんなでやってるから、やっぱ振り返りをするといろんな気づきが出てきて楽しいなーっていうのが最近ですかね。
- どんなことやるの?振り返りって。
- ただ議論してる。
- みんなで話すんだ?
- うん、隠れ技になって。
- 一言目はさ、みんなどういうことを話すの?演劇の振り返りのみんなの一言目って。
- 演劇のプロジェクトではなくて、結構ワーカー多めだからあれですけど、最初に喋るキャラみたいな人がいるから、はい、じゃあお願いしますみたいな感じで、ペラーペラーペラーペラーって喋り出す人がいる。
あとは流れに身を任せる。
- それ、さっさと出てくるよね、そういう人ね。
- ねー。
- でもその、饒舌な感じに、普段こういう場所がないんだなってことと、だからこそこういう場所を作れてよかったなっていうことを感じるような感じの、溢れる感じがあるよ、みんな。
- うーん、どういうこと?溢れる感じ?
- あーやっとやったみたいな、ここだったら言えるんだみたいな感じでワーって喋る時ない?
- あーまああるね、確かにね。
- その感じがある。なら、こういう場所を作ってよかったな、を思いながら聞いてる。
- 充実したまとめの時間ですね、いいね。
- ただ私もスポンサー問題悩んでいるので、野辺さんどうですか?スポンサー。
- 私のスポンサー基準は厳しいよ。
- 次のスポンサー契約ちょっと難航してるんですよね。
- 難しいよな、そういうのってね。
- なんか今日さ、みんひさんとこの後話す、リー・ウーファンの。
- リー・ウーファン?
- そう、行儀の表現みたいなものを見てて、読んでて改めて思ったんだけど、
- いいなっていうものってさ、難しいよなっていうのを改めて思ったりしてたんだよ。
リー・ウーファンの影響
- 何を言ってるかっていうと、この本いい本だよな、こういうものって意味があるよな、
- みきさんが振り返り合った時に感じた瞬間とかってさ、
- 全部のもののひっくるめた関係性とかを含めて、いいなっていう感じだったりするじゃない?
- なんだけど、スポンサーしてくださいみたいなものってきて、
- それが単体、ものとしていいものであることを証明してくださいみたいなことを求められるシーンってある?
- そうなんですよ!よくどう言ってくださいました。そうなんですよ!それに苦戦してて!
- 良いものだからやるんじゃなくて、あなたがいるといい場になる可能性が出てきて、
- あなたは良いものにするために頑張ってくださいみたいな。で、頑張ると良いものになりますよみたいなものが現実じゃない?
- 物として良いものがあるというか、そういう物事があって、そこに対してあなたが一定の何かを、
- 時間なり集中力なり何かを向けると、良いものが出来上がる、良い素材なんですみたいな話だと思うのよ。
- なんだけど、私が誰であろうと、客観的な良さを言ってよみたいなことを言われるとさ、
- 言いたくなる気持ちはわからなくなる。究極なところではわからないんだけど、
- こういう人を一から駆動に乗って難しいよなって気になっちゃうよね。
- ほんとですな。ほんとですな。
- っていうのを、この本を読んでいるときは、
- 良い本というか、同じことを何回も何回も繰り返し言っている、違う側面から言っている側面もあるんだけど、
- 毎回そうだよなって思うっていう。
- この本で、普段人間はこういう癖があって、こういうふうに物事を進めているがそれは良くないみたいに書いてあるときの、
- 確かに良くないなって思うけど、でも私がスポンサー獲得のためにすれば良いことっていうのは、そっち側だなみたいな。
- 例えば考えているふりをさせて、意識に正解をすり込むみたいなタイトルあって、
- じゃあなんでこんなこともできないんだ、私は?とかも思った。
- リー・ユーファンが言うところの、そんなことやってちゃダメなんですよってことをやらなきゃいけない。
- そうそう、やらなきゃいけないし、それが本当はダメだってことは分かるけど、
- だとしてもそれすらできてないよみたいなこととかも思って、なんかクソーみたいになりましたけどね。
- 西さんは悔しがりながらこの本を読んでたんだ。
- たまに悔しがるときもあったけど、基本的には超共感しながら読みました。
- 今回私がみきさんに一緒に読みましょうよって言ったのが、リー・ユーファンの良儀の表現っていう。
- 私はどっかの会社が新卒向けおすすめ本に出してたのがこの良儀の表現っていう本で、
- 良さそうな本だな、読んでみようっていうアプローチで、みきさんに言ったら、リー・ユーファン超有名人じゃんって言われて、知らねーってなったっていう。
- ほんとに一つも見たことない作品。
- 作品は見たことあるかもしれないけど、まずリー・ユーファンさんっていうお名前、漢字三文字あるいはカタカナで表現されるんだけど、
- 初見、村上春樹みたいな文字として見たことがある作家名とかじゃ全然ないし、みきさんに言われてリー・ユーファン有名だよって言われて、
- グーグって見て、こんな作品あるのかっていうのをグーグル画像検索とかで見ても、見たことあるのかもしれないけど、なさそうな気もするみたいな。
- その石置いてあるだけとかの作品多いからさ、印象的に石置いてあるだけだなって思って撮りすぎてる可能性あるよね。
- あるし、別の石が置いてある現場と混同している可能性もあるから、見たことありますって堂々と言えないみたいな。
- この人のさ、一個前に出てた余白の芸術っていう、こっちも三筋書房から出てるんだけど、それを呼ぶとやっぱりこの石のテーマ、石っていうものをどう考えるかとか、
- やっぱり筆との向き合い方というか、筆とキャンバスの向き合い方みたいな話がすごく多いから、ご本人なりに突き詰めてるんだろうなーって思いながら、今の石さんが映してくれているいろんな作品を眺めてるんだけど。
- この本の中のベルサイユプロジェクトの時に、ベルサイユ宮殿の庭か何かに何か作りますっていうのを作ってみたら、アーチを作ったらそこに来たちっちゃい子たちが、「え?これ前からあったんじゃないの?」みたいな。
李禹煥の作品と影響
- 自然だよね、みたいなことを言っていて、このリー・ユーファーをウキウキしてよかったよかったと思うみたいなシーンがあるんだけど、なんかその全般的にさ、主張が薄いって言っちゃうと表現が違うんだけど、なんか違和感ドーン!みたいな作品かって言われると、そうじゃないものもたくさん。
- そうだね、確かに。本人も言ってるしね、作ってるものと作ってないものを、いいものを作れば自分が作ってないものも自然と集まってくるみたいなことを言ってるから、全部の空間に対してのアプローチだもんね。
- 私みたいな人間は引きつけないようにうまく設計されているアートなのかもしれない。いると邪魔だなみたいなことなのかも。
- どんなことないとは思うけど、確かに綺麗なグラフィックだなみたいな感じで通り過ぎるくらい自然に溶け込むようなものではあるよね。
- うーん。
- これとかすごい綺麗じゃない?見てないかもしれないけどね。
- 結構いろんなところでリーファンって常設で1個だけあるとか多いから、フラッテ美術館とかいったらリーファン1個だけあるとか多いから、
- 私も今日改めて振り返ってどこで見たことあるかなって思ったら、ここ実は見てたなーとか思い出すことが多かったの。
- それはリーファン企画展みたいなことじゃなくて、美術館とか見たときにこの部屋にこれが飾られてますとしてあるってこと?
- そう、それこそディアビーコンにもみたいなのあったから、ニューヨークのディアビーコン、私行ったことあるな、見たっけ?と思って調べて、これリーファンだったんだとか思ったとかあったから。
- えー。
- って言うだけですね。
- でもなんかそれぐらい…
- うん、どうぞ。
- 私としてはなんか結構フラッと入ったことある美術館で実は目にしてる可能性がすごい高いアーティストなんじゃないかな、それぐらい有名な人だなって思ってますっていう。
アーティストとしての自己主張
- なんか文章を読みながら、ちょっと最後に話せばいいのかもしれないけど、リーファンさんって岡本太郎みたいなさ、
- 俺岡本太郎である!みたいな、自己主張みたいなやつってこの人どう考えてるんだろうっていうのを思いながら本を読んだり、文章を読んだり、この作品を見てたんだけどさ、
- わかる人からすると、ただ筆の使い方とか意志っていうテーマからリーファンであるってことがスッと入ると思うんだけど、
- もっと自己主張が強い作品たくさんあるじゃない?
- これぞ我なりみたいなさ、あると思うんだけど、この人ってそれは強いのかな?弱いのかな?っていうのを思っていて。
- 私勝手なイメージで芸術家ってみんなそれが強いものだと思ってたわけ。
- あーそう!うんうん。
- そうずっと思ったわけというか、この人のこれに触れて自分にそういう問いが出てくるってことは俺そう思ってるってことだなっていう。
- 芸術家というのはみんな、おのれを主張する人であるっていう前提を私は持ってるんだなって思ったんですよ。
- この人どうなんだろうなって思った。
- なんかのぞみさんの言う主張っていうものの定義の違いな気がするけど、リーファンも超作品の中で主張してると思ってるんだよね、私は。
- へー。ラップアップの時に話した方が良さそうだね。一回感想を聞こえるかどうか。
- そのなんか、視覚に特化して刺激的かどうかみたいな話じゃない?
- 視覚に特化して刺激的かどうか?
- みたいなことをしておって言ってるのかなって、もっと互感的だなと思うリーファンの方が全身でというか。
- あーなるほど。
- 主張強いと思う?
- あー。
- 多分それが一個と、あともう一個は、これってあの人っぽいなーみたいな想起されやすさがあるじゃない?
- 例えば村上春樹の小説って全部村上春樹っぽいよなーみたいな。
- それも一つの、全然視覚に限らず文体だろうと音楽だろうとあると思うんだけど、
- それはなんか、あるのが芸術家であるとかって思ってるんだけど。
- 確かに言ってて思ったけど、強いのかもね、この人はそれなりに。
- リーファンといえばグラデーションのグラフィックとか、物みたいな、圧倒的を吐くみたいな近くに物を置かせない圧みたいなものがあるから。
- なるほどね。
- ちょっと考えることがあったらもう一回帰ってこよう。
- みきさん、リーファンの文章を読んだの初めてってこと?作品がたくさんあるってこと?
- そう、でも文章を読んだのが初めてで、
- こんな文章綺麗な人、私リーファンのこと日本にルーツある人って思ってなかったからそもそも。
- こんな日本語を書けるんだとか知らなかったし、こんな綺麗な文章を書くんだって思って感動して、
- なんていうのかな、静かな、でもちょっとそのリーファンっぽいっていうか、音もなく雪がただ降ってるみたいな静かな文章じゃん。
- そうだね。
- だからそうなんだ、知らなかった。しかも元々は文学を志してた人だったよ。
- うん。
- それこそ私の偏見なんだけど、アーティストっていうのは言語で伝えるよりも、言語以外の方が優れてるからそれを使って表現してますっていう人だと思ってたんだよ。
- こっちの方が表現できるから言語を使いませんっていうのがアーティストだと思ってたわけ。
- うんうん。
- 言語もバリうまいやんけみたいなのがちょっと衝撃だったかもね、意外だったかも。
- そっちもあんたできるから別に、筆だ石だ苦手やから相対的に得意やから選んだわけちゃうかーいってこと?
リーファンの文学的側面
- そう、考えて思ったの。言語が得意な奴は小説を書いたり、劇を作ったりすると思ってたのよ。
- うーん、なるほどね。確かにね。
- だから全部得意なんか入って思ったね。
- そんな感じのハード、正直全然一気に読めなくてさ、文章がさ、濃いポカリスエットを飲んでるみたいな気持ちになる。
- すごい栄養たっぷりな文章なんだけど、読みにくいっていうかね、濃い。
- なんか、一行一行休ませる気ないなーみたいな。
- え、でもなんかそれが気持ちよくない?
- 疲れてたんかな、俺。こう、みたいな。
- すげーって思ってたけど、どっかで秘書さんか誰かにめちゃくちゃセクハラしてるみたいなシーンがあって、
- よかった、この人人間だって思ったのがどっかで。
- 下世話の評価も多かったよね。
- よかったよかった、この人人間だ、よかったよかったみたいな。
- そこで安心したけど、でも、この作品見たりすると、なんか聞き迫る感じだしさ、適当にやってねぇなって感じだし、文章もこんなんだから。
- うん。しかも定作風景を見て神様が宿ってるのかと思ったと言われましたみたいなこととかもどっかで書いてあったり。
- ねー、聞き迫る感じなんだろうね、筆持ってガーってやってるっていう。
- しかもさ、めっちゃ細かい書き込みとかをしてるわけじゃないじゃん。だからさ、たぶん大きなストロークを打ったらこうやってやってるだけみたいなことだから、
- なんかそれを超集中して、たぶん足りそうになりながらやるってどういうことなんだろうとは思うよね、確かに。
- 朝からなんか、すごいこだわった筆持ってトランス状態に入りながら書いて、もう夕方ぐらいにはヘロヘロになりみたいな。
- 翌朝もう一回行って、書けない日もあって。そんな感じで、で、仕上がった作品、え?これ?みたいな不思議な感性だよね。
- そうだし、ほんと繰り返しになっちゃうけど、そういうことする人っていうのはもうこれでしかないのです、みたいな。
- 以上ですよ、書いて説明をしないイメージがあったから、こんなに饒舌に語るのかよとか思って。
- 面白かったです。