この山内さんと本の中でも紹介されている公共とデザインという一般社団法人があるんですが、
そこのコラボレーションのワークショップがありまして、それに参加をしてきました。
なので後ほど本のご紹介をしながら、実際に体験したお話なんかもできるといいかなというふうに思っています。
今日ご紹介したいポイントも3つありまして、
1つ目が折り紙モデルと砂場モデル。
2つ目がつくるの価値。
そして最後に造形対話とは。
ではまずは今日も一緒に楽しむお茶から。
今日はですね、以前カウンセリングとは何かをご紹介した回で飲んだお茶と同じ、
自婚家さんというところの伊勢生成菅というお茶をいただいています。
伊勢は和尚の大伊勢さんの伊勢に小さくて青い柑橘の菅と小生菅というものですね。
これは小さなみかん、ほんとチュッパチャップスの飴玉ぐらいのサイズの小さな柚子の中身をくり抜いて、
その中に熟成された紅茶を詰めて、そして乾燥させたそんなお茶になっています。
音でもしかしたら聞こえたかもしれないですが、
飲む前にその紅茶が入った柚子の皮をですね、
もうパリパリに乾燥しているんですが、
指でこう割って急須に入れてお茶を出して飲むというようなものになっています。
今日はほぐすというテーマだったので、
プアル茶でもいいかなと思っていたんですが、
ちょっと見当たらずで指でほぐすこの小生菅をいただいてみました。
すごいですね。割った瞬間から柚子の香りがとても華やかにしていて、
熟成された紅茶なので深さもありつつ、
でも柚子があると爽やかに感じるのがとてもおいしいお茶だなと思って、
おります。
それでは今日はこの小生菅とともに本を紹介していきたいと思いますので、
皆様もお気に入りの飲み物片手に聞いていただければと思います。
この作るとほぐすという本ではですね、
まず作るということは一体どういうことなんだろうかという議論から始まっていきます。
冒頭この山内さんが作るというものにはいくつかの種類があるという話をしています。
それが一つ目の切り口の折り紙モデルと砂場モデルというようなものになります。
皆さん折り紙で遊んだことよくあると思うんですけれども、
例えば鶴を折る、鶴を作るみたいなことを想像していただくとわかりやすいかと思うんですけれども、
折り鶴ってもう明確にゴールが設定されていますよね。
そこに向かってちゃんと順序よく1か所ずつ折っていく。
最終的にはきれいな折り鶴ができたかどうかということが問題になる。
そんな作るの種類のことを山内さんは折り紙モデルと呼んでいます。
工程は直線的である。成果はわかりやすい。
大事な点はスキルであったり、評価は成果をもってされる。
そして活動単位は個人。こんなものが折り紙モデルの作るの在り方になります。
一方で砂場モデルというのが別にあると。
これは公園の砂場で皆さんが遊んでいるところを思い浮かべていただければと思うんですけれども、
砂場遊びってその明確なゴールってないですよね。
なんとなく山を作ってみたり、山を作ったらその中にトンネルを開けてみたくなったり、
それを近くにいた友達がそこに何か付け加えてきたり、
そんなような形の作るというのがこの砂場モデルというものになります。
先ほどの折り紙モデルというものと比較をすると、
折り紙はその成果がわかりやすかったことに対して、砂場の成果というのはわかりにくい。
あるいは折り紙にとって大事なのはスキルに対して、
砂場であるとコミュニケーションとか関わり。
折り紙モデルの評価は成果をもってされたんですけれども、
砂場には最終的な成果というものがないので、評価をするのであればそのプロセス。
折り紙は基本的には活動単位は個人であったものが、
砂場モデルでいうとさまざまな人が入り乱れる活動単位が共同単位になっていく。
こんなような作るの幅というものを話すところから始めています。
確かに僕ら何かを作るとか、ものづくりという言葉を聞くと、
折り紙モデルを思い浮かべることの方が多いんじゃないかなというふうに思います。
何か職人さん的な作るだったりとか、料理の作るだったりとか、それこそ折り紙とか、
そういうものを想像しながら、自分が得意不得意という話をするだけではなくて、
もう少し砂場モデルにまで作るというものを拡張していく。
砂場で遊ぶことの価値って何だろうかということを考えると、
その行為自体だったりとか、完成させるというよりも、
プロセスあるいはそこでしか起きないコミュニケーションを味わうこと、
みたいな作るにある別の価値が見えてくる、そんなことが書かれています。
この本自体には書かれていないですが、デザインという分野でも近い議論がされているなと思っていて、
アウトプットとしてのデザインの価値ということと、プロセスとしてのデザインの価値というものが語られていたりもします。
アウトプットのデザインの価値というのはわかりやすく、
例えば何でしょう。今日さっきお茶を飲んでいたこの湯飲みの最終的な形、
プロダクトデザインというのが一つわかりやすいアウトプットとしての価値。
一方でプロセスのデザインの価値というと、
例えばこのカップでお茶を飲むということ自体を探求していったときにある、
何か人と物のインタラクションにおける気づきであったりとか、
あるいはこれをみんなでデザインをしていくプロセスにあるコミュニケーションであったり、
そこから生まれてくるカルチャーであったり、
そういう副産物的なものにもデザインの価値があると。
そんな議論なのかなというふうに理解をしています。
かつ最近では結構この作るとかデザインによらず、
さまざまなものがその最終的なアウトプットだけではない、
そこまで至るまでの道のりとかプロセスを味わうみたいなことって、
いろんなところで聞かれてきているなというふうに思ったりもします。
そんなように作るということの幅が広がり、
作るの価値も拡張していく。
これが作るをほぐすの前半のパートになります。
一つ引用すると、作るの価値は最後じゃなくて途中にあること。
その途中の価値を豊かにするための思いつきの発出が重要であること。
思いつきは手から始まること。
そうして現れたものを介してコミュニケーションが促進されること。
その相互コミュニケーションによって発見と創造、すなわち学びが生まれること。
これが本の前半で語られる作るをほぐすパートになります。
そしてそこから、このほぐされた作るというものに対話というものをかけ算をしていく。
特に哲学対話です。
自分なりの新しい考え方であったり、物の見方を得ることを目的とした対話。
これをかけ算することで、最後の切り口になる造形対話という言葉を大山内さんは発明をしていきます。
まさにこの造形対話というのは、作るということをしながら対話とコミュニケーションを促進する営み。
作りながら対話する。
そんなようなものを造形対話と呼んでいるのですが、
実際に昨日、僕が参加したワークショップもこの造形対話というもののワークでした。
造形対話で考える組織をほぐす学びが生まれる場というのがワークショップのテーマだったのですが、
大きく2つのワークを昨日は体験させていただきました。
1つは、4人とか5人で1テーブル、初めましての人で座っているのですが、
そんなワークからアイスブレイクがされていきました。
これは山内さん曰くですね。
もちろんそのアイスブレイクだったり、 まずは手を動かすという効果もあるのと同時に、
学習とか学ぶ環境を自分たち自身でしつらえていく。
自分たちの場所にしていく。
そんな効果もあるんだそうです。
そしてその後に、まさに組織をほぐす学びにつながる ツクルが始まっていくんですけれども、
今回はですね、会議とかミーティングをテーマに、
良い会議とか良いミーティングっていうのはどういうことなんだろうっていうのを 頭で考えるのではなくて、
手で作ることを通して表現をしていくと。
具体的にはですね、
15センチ、20センチ四方ぐらいですかね、の白い紙をキャンバスに見立てながら、
お花紙って皆さんわかりますか?
すごい久しぶりに出会ったんですけど、
よく幼稚園とか保育園で薄い色紙、
折り紙よりももっと薄くて繊維質のものをくしゃくしゃにして 花を作ったりする紙わかりますかね?
あれをですね、ちぎって、
ハケで水をぬるとペタッと紙にはりつくんですよね。
なので様々な色の紙をちぎってはりつけてっていうことを通して、
良い会議とか良いミーティングみたいなものを表していく。
そんなワークをしました。
そしてその後に対話の部分ですね。
その作ったものをきっかけにしながら、
二人一組になって、それぞれの作品について深掘って聞いてみたり、
対話を進めたり、そんなようなふうにワークショップは進んでいきました。
これを通じてですね、造形対話っていうものの面白いなと思ったところは、
結構手を動かすときに何も決めずに意外とノープランでどんどんどんどん作ってはいくんですけど、
そのときもとった色だったりとかちぎった形とかはりつけ方って、
理由はないけどなんとなくこうしたっていうようなことでしかなかったと思いつつ、
後半のそれをこう説明をしてみるっていうタイミングになるとですね、
実は自分自身が感じていること、考えていることっていうのを反映、投影している。
それを自分自身でも気づくきっかけになったっていうことが面白かったなということと、
あとは先ほどですね、折り紙モデルと砂場モデルの逸脱スイッチという話をしてたんですが、
まさにその周りで同じようなことをやっている人を見ながらですね、
あ、そういうやり方あるんだとか、そういうふうに使っていいんだっていうインプットをもらうと、
あっていうその逸脱スイッチがまさに発動してですね、
自分もどんどんどんどん脱線していろんなことをやってみたくなると。
やっぱり一人だけで折り紙モデル的に作るということよりも、
砂場モデルの中で逸脱スイッチが強化されていくと、
そんなことを感じた作るのを体験でした。
そしてもちろんそこに明確な成果とかゴールがあるわけではないので、
それぞれの個性が出た作品というとちょっとだから違うのかもしれないですね。
何かその造形が生まれ、そこからその人自身のことを深く対話で知っていく。
そんなようなとても面白いワークショップになっていました。
本章ではですね、その具体的な作るをほぐすとか、造形対話のワークの事例が載っていたりとか、
そこに至るまでの小学校でのエピソードなどなど、
いろんなことがですね、丁寧に書かれた本になっているので、
それこそ作るということと縁がないとか、
創造性という言葉と縁がないような皆様にこそ、