00:06
心理師のはるかめです。この放送では、あなたが自分に優しくしていけるように、セルフコンパッションやセルフケア、心理学などについてお伝えしています。
今日のお話はですね、能力あるいは成果、そういったものが最終的にはあるべき場所に戻っていくんだよっていうお話なんですけれども、何のことやらっていう感じですよね。
平均への回帰っていう言葉はご存知でしょうか。これはですね、数学とか統計の世界の話になるんですけれども、物事の頻度とか程度っていうのは、たまに極端な値が出ることはあっても、だいたい平均を取ったレベルに戻っていっちゃうんだよっていう話なんですね。
これでもちょっと何言ってるのかっていう感じですよね。よくわかりやすく挙げられる例をお話ししたいと思います。野球とかスポーツの世界で2年目のジンクスっていうのがありますよね。
だいたい花々しく活躍した年の次の年に、その選手がダメになってしまうんじゃないかっていう心配とか予測がよくされるんですけれども、例えばMVPを取った次の年は成績イマイチだよね、みたいな感じになったりとかね、あるんですけども、逆に2年目も大丈夫なら本物じゃないかみたいな意見もあったりします。
これは何を基準に意見を言っているんでしょうかね。言ってる人たちも何らかの経験則なんでしょうけれども、おそらく基準がそのMVP取ったりとか花々しく活躍した年になっていますよね。
そもそもこの1回きりの活躍を過大評価するっていうのが間違いなんですね。何回か続けてデータを取っていくと、野球で言えば何年かだと思いますけれども、そうすると平均的にこの選手はこれくらい活躍するようなっていうのが見えてきますね。
時々ポーンと活躍したりとかガクンって落ちる時があっても、平均を取っていくと大体はこれくらいのラインになるよねっていうことで、その平均近くの成績に戻っていくんですね。これを平均への回帰っていう風に言います。
つまり私がここで何を言いたいかと言いますと、特別うまくいった時とか逆に特別うまくいかなかった時っていうのをそんなに重く受け止めなくていいんだよっていうことなんですね。ここでポイントなのは、うまくいった時も特別重く受け止める必要もないよっていうことなんです。
結局ですね、今まで自分でしっかりやってきたなと思っていたところでポンって何かがかみ合ってうまくいったとしても、それをキープするっていうのはかなり困難だっていうことがこの統計の世界ではわかってるんですね。なので大体はその後平均的なところに戻っていくんですね。
03:13
人の成す物事っていうのは自分の能力だけで決まるものではありませんね。いわゆる偶然と言ってもいいんでしょうけれども、把握しきれないくらい色々な要因の影響を受けて物事が成り立っていますので、人事を尽くして天命を待つなんてことわざもあるくらいです。
やれることをやったら、あとはもう結果は天に任せるというか、そういう感じでいいんじゃないかなってことなんですよね。あとは数をこなしていくうちに自分のあるべきところに落ち着いていくっていうことになります。
ちなみに平均というふうに表現したんですけれども、これは何も全く変化がなくて常に一定だよっていうことではなくて、小さな乱高下はあるんですね。
さらに平均的に上昇傾向であったりとか、平均的に下降傾向であったりっていうことの方がよっぽど多いので、人形は年を重ねるごとに成長しておいてもいきますから、人生全体を通してみるとどうしても山なりになるんじゃないかなと思うんですね。
子供の時から全盛期に向けて緩く上昇傾向にあって、やっぱり年を取ってくると緩く下降傾向になっていくとかね、あと内容にもよってくると思うんですけれども。なので平均への回帰イコール変化がないことっていうわけではないんですよね。
何となくこう、昔やりましたよね。多分数学の二次関数とかの世界ね、そういうふうに変化が起きていくかなと思います。なので、一回一回の結果に一喜一憂するっていうのはもったいないんですね。
それよりも長期的に安定させるためには平均をどうしたら上げていけるかっていう方に、つまり自分の基本とかね、ベースになる、根っこになるところの力をどう上げていくかっていう方に意識を向けた方がいいんですよね。そうすると結局は今ここに集中するっていう結論にたどり着くと思います。
よければご参考までにこの考え方を頭に置いておいていただけるといいかなと思います。それでは今日もあなたが自分に優しくあわれますように、心理師のはるかめでした。