#2・FP&Aが意思決定に招かれる条件:信頼を設計する
2026-09-14 27:17

#2・FP&Aが意思決定に招かれる条件:信頼を設計する

FP&Aが意思決定の初期段階に招かれるには、精緻な分析だけでなく、経営や事業部からの信頼が欠かせません。意思決定プロセスの共同当事者へ進む道筋を、信頼構築の5段階と「信頼の方程式」から具体化します。さらに、波風を立てない「安心」と、異論を言える「信頼」を分け、信用残高を積む、指摘を問いに変えるなど、賢くリスクを取る実践を考えます。


【主な内容】

・レポーティング、インサイト創出、意思決定プロセスの共同当事者というFP&A高度化の3段階

・信頼関係を築く5段階と、「信頼の方程式」で分母になる自己志向の抑え方

・「安心」と「信頼」の違いを踏まえ、信用残高・問い・構造点検・事前決断で異論を届ける方法


【タイムスタンプ】

FP&Aが共同当事者になる3段階

信頼は精神論ではなく設計できる

信頼を築く5ステップと方程式

安心と信頼を取り違える罠

賢くリスクを取る4つの備え


【取り上げた研究・書籍・資料】

Maister, D. H., Green, C. H., & Galford, R. M. (2000). The trusted advisor. Free Press.

山岸俊男 (1998). 『信頼の構造:こころと社会の進化ゲーム』東京大学出版会.


【出演者】

鷲巣大輔(わしず・だいすけ)

『FP&Aのすべて』(ダイヤモンド社)監訳者。FP&Aアーキテクトとして複数の企業でFP&Aヘッド・CFOを務め、現在は大学院で教えながら、研究者・コンサルティングファームのアドバイザーとしても活動しています。

X:https://x.com/WashizuD?s=20


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FP&A Insight 〜FP&Aアーキテクトの鷲巣大輔)と管理会計のその先を一緒に考えていく番組です。
今日のテーマはですね、FP&Aが意思決定の共同当事者にどう登っていくかというお話をしたいと思います。
結論から言うとですね、その最後の一段、最後の最後、これは自分の力では登りきれませんということですね。
これは相手から招かれるしかないということです。
ただその鍵になる信頼というのはどうやって作るのでしょうか。
気合や人柄といった精神論ではなくて、そうではない分解して設計できるというお話をしたいと思っています。
それでは本編行ってみましょう。
第2回目ですね。聞いてくださってありがとうございます。
思い出したんですけど、僕第1回目でFP&Aって何かって何も言ってなかったなぁと。
結構これ大事かなというふうに思っててですね。
FP&A、予算管理のスペシャリストとか分析する人っていうふうに僕ちょっと捉えてないんですよね。
もうちょっと経営に対してインパクトのあるポジションだと思っていて、もしくは機能だと思っていて。
FP&Aっていうのは意思決定プロセスの質を高める機能だというふうに私は考えています。
だから私はFP&Aに携わる人のことを意思決定プロセスのコオーナー、コオーナーっていうのは共同の当事者というふうに呼んでいるわけですよね。
だから数字作って配る人でも分析を提出するだけの人でもなくて、組織が何かを決めようと思った時にその決め方ね、そのものに共同責任を持つ。
これがFP&A観、私のFP&A観だなというふうに思っております。
意思決定のコオーナーっていうけど、意思決定そのものをするわけじゃないですからね。
それは事業本部長でありCEOの役割かなというふうに思うんですけども、その最終決定をするのではなくて、そこのプロセスそのものですよね。
意思決定のプロセスの質そのものに対してオーナーシップを持つ。これがFP&Aの役割なのかなというふうに思っているということでございます。
ここだけはちょっと注意をしてほしいなと。
前回エピソード1でこんな話したと思うんですけども、データを入れたら意思決定が変わるってわけじゃないよねと。
そうじゃなくて、ビジネスパートナーとしての信頼が先にあって、それでもって初めて数字が判断に動くと、判断に効くということをお話ししたと思うんですよね。
この信頼を得るっていうのはどういうことなのか。信頼を得た後にそれがどういうふうなことが待っているのかというお話が今回のテーマかなというふうに考えております。
まず、FP&Aの高度化というお話をしたときに、私は3段階で進化すると思ってるんですよね。
第一段階はレポーティングの高度化、実績管理の高度化、自動化みたいな話だと思ってもらったらいいかなと思います。
タイムリーに正確に意味のある情報がちゃんと入ってくるかどうかというのが第一段階。
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第二段階はインサイトを創出するという、意思決定にとって有益な情報を提供するということですよね。これが第二段階。
そして三段階目、先ほど申し上げた意思決定プロセスの高オーナー化。意思決定プロセス自体に責任を持って、そこに対しての質に対して責任を持つという、こういう状態になるというふうに考えております。
先日発行された7月号の企業会計という雑誌にも書かせてもらったんですけども、最初の2つっていうのはレポーティングの高度化とかインサイトの創出というのは、これは自分が頑張りゃいいというタイプのものだと思ってるんですよ。
FP&A組織とか個人とかが頑張ればなんとかできるもの。コントローラブルな領域だというふうに思ってるんですけども、3番目の意思決定プロセスの高オーナー化っていうのは、ちょっと全然違うと思っていて、何かっていうと、意思決定権者から呼ばれないと入れないんですよね。
自分が頑張ったところで、呼ばれないとこのゾーンには入れないっていう、そういう役割だというふうに思っています。だから、いくら論点が固まる前のタイミングで会議に呼ばれたいなとか、重要案件に関して最初から携わりたいなというふうに思ったとしても、これを決めるのは自分じゃなくて相手だってことなんですよね。
そうすると、どんなに優れた分析作ってたとしても、呼ばれない限り意味がないわけだ。これが非常にFP&Aやってる人間からすると、悩みどころなわけですよね。どうやったら会議に招かれるんだろうか。どうやったらこの意思決定のプロセスの中に入り込むことができるんだろうかというお話でございます。
ここの鍵になるのが、信頼だっていう話だと思うんですね。これ前回もお話しましたけども、信頼がないと先に進まないっていうこと。ただ、この信頼っていうのが極めて曖昧、とにかく精神論としても語れがちなんだけども、そうじゃないよって話を今日はしたいなというふうに思います。
信頼っていうのは決して精神論ではない。分解できるし、設計できるっていうお話でございます。信頼が大事だっていうこの提前に対して反対する人はいないと思うんですよね。問題はその先です。じゃあ信頼を獲得しましょうと言われて、皆さんは明日から具体的に何をするでしょうかと。
言われてみると信頼をあげるのは大事なんだけど、じゃあ何をするのかということですよね。おまけにこれってさ、自分で決めることではないから、相手に評価されないといけないということだから、自分が頑張ったところで信頼してもらえる保証はないわけですよ。ある種、投資的な側面ありますよね。リターンが拡約されていない。
ただ、リターン拡約されていない中でも角度の高い状態で信頼を得るっていうのはどういうふうにしたらいいのか。これが一つのポイントになるかなというふうに思いますよね。飲み会に行きゃいいのか、相手の話聞きゃいいのか、専門性ひたすら磨いてすごい分析出せればいいのか。
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どれも間違っちゃいないんだけども、正直本質には届いてないような気がしますね。悪いことではないよね。ネガティブにはならないかもわかんないけど、本当に呼ばれる人になれるのかどうか。そういった角度がどれぐらい高まるのかって言われるとちょっと私はハテナかなというふうに思います。
これが信頼の厄介なところ。気合、人柄、関係づくりという言葉に溶けてしまって、明日からの行動に落ちない。落ちないから再現できないし、人にも教えられないなというふうに思っている。だからこそなんだけど、この信頼の構造というものを分解してピースごとに分けて考えるっていうのが大事であって、幸いのことにこれをすでにやってくれた人がいます。
今日はその人のご紹介をしたいと思います。ご紹介したい本がDavid Meisterさんという方が書かれたThe Trusted Advisorという本ですね。これは日本語訳で出てるのかな?Professional Advisor。もともとコンサルタント向けに書かれた個展みたいなんですけどね。
私、これちょっとモヤモヤしてたわけですよ。FP&A、信頼が大事だって。でも信頼を獲得するにはどうしたらいいのかなんていう話。これ、FP&Aパーソンの教科書を探してたときに、この本にたどり着いたということで、非常に参考になるので、今日ちょっとそれをご紹介してみたいなというふうに思います。
Meisterは、まずこの信頼というものを2つのフレームに分けました。どういうことかというと、1つが信頼の獲得の仕方ですね。どういう順番で信頼関係を築いていくかというお話。もう1つが自分の履し方ですね。自分がどういうふうに振る舞うかというお話でございます。
まず1つ目、どういう順番で関係を築くかというお話。Meisterは、信頼関係を5つのステップというふうに描いています。5つのステップ、それをEngage、Listen、Frame、Envision、Commitということですね。
日本語で言うと、まず関与し、傾聴して、傾けて聞くですね。傾聴して、論点を立てて、構成を描いて、そしてコミットメントすると。これは並べたリストというよりはですね、1段階1段階上っていく階段というふうに思ってもらったらいいかなというふうに思います。
注目点に関しては2つだけ感覚をお伝えしたいなというふうに思うんだけど、まずフレームね。フレームというのは何かというと論点を立てる。相手に、そうそう、それが本当の論点だって膝を打ってもらうようなステージです。これがフレームね。
コミット。よし、一緒にやろうというふうに相手が決意する段階ということです。マイスターさんが言っている非常に重要なポイントは何かというと、階段を飛ばすなということなんですよね。Engage、Listen、Frame、Envision、Commit。
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ついついですね、分析力の高いFB&Aパーソンがやってしまいがちな技というのは、会議で論点が見えた瞬間に、EngageもListenもすっ飛ばして、いきなりこうだっていうね、言っちゃうわけですよ。これね、相手はバツバツされちゃうんですよね。
マイスターさんはこう書いています。他の階段を、段階を終える前に解決策に飛びつくと、答えが100%正しくても相手は引く。これをですね、正論即答表というふうに私は呼んでるんですけども、早く正解を出したい。この衝動をですね、抑えるっていうのがとっても大事かなというふうに思いますね。
そしてもう一つ、これが自分の立し方ということなんですけども、これはマイスターのですね、非常に有名な命題があって、信頼の方程式のようなものがあるわけですね。ちょっと読むと、信頼というのはですね、CプラスRプラスI。これをですね、その合計をSで割ったものということですね。
何のことか全然わからないですね。Cは何か、クレディビリティですね。クレディビリティ、言葉の信頼性、分析の質、論点の鋭さ、数字の正確さみたいな。自分がFP&Aとしての職業人としてのプロフェッショナリティ、プロフェッションとしての信頼性。これがクレディビリティですね。
二つ目はR、これリライアビリティですね。日本語で言うとクレディビリティもリライアビリティも信頼なんだけども、Rのリライアビリティというのは、この人の行動は信用できるかとか、約束守るかとか、期日守るとか、前言ひっくり返してないかとか、安定性と言いますか、ブレなさっていう、そんな感じですかね。これがリライアビリティ。
そしてIがインティマシー、感情的な近さですね。親密さという言い方をしてもいいかもわかりません。ただこのインティマシーですね、単なる慣れ合いではなくて、困難な問題があった時に一緒に解決してくれるような頼れる存在なのかどうかということですね。これがインティマシーです。
このCたすRたすI、これが分詞ね。分詞。これが高ければ高いほど信頼というものが気づかれやすくなるので、そういうふうに自分が振る舞いなさいというふうにマイスターさん言ってるんですが、一つ重要なポイントがあります。これSですね。これ文房なんですね。
Sは何かというとセルフオリエンテーション、自己思考、自分が賢く見えたいとか正解を言いたいとか嫌われたくないとか、自分がちょっといい評価を得てやるぞとかね。こういった自分中心の考え方、これがSの中身です。
この方程式の面白いところは、このSなんですよね。この分母というのが非常に効いてくると。C、Credibility、R、Reliability、I、Intimacyをいくら足し算で積んでも積んでも、このSのセルフオリエンテーション、これが大きいと信頼の総量というのは割り算だからあっけなくメベルしちゃうんですよ。
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足し算じゃなくて割り算なんですよね。非線形だということなんです。これが非常に面白い。よくあるんですけども、FP&A、会計の専門性が非常に高いんだけども、なぜか意思決定の場に呼んでもらうまでに至らない信頼という意味で言うと、まだ一つ足りないという。
そういうことを、そういう方は僕何人も見てきたし、自分自身もそういうふうに評価されたことはあります。その正体って、今自分でも振り返ってみると、あとは外から客観的にその人たち見てみると、やっぱりこのSが高い状態で振る舞っているというのがあるのではないかなというふうに思うんですよね。
本人としては組織に対して貢献したいと思って、正論を言ったりするわけですよ。分析力を磨いたりするわけですよ。ただ、相手の目から見ると、それってお前の話だろうと、俺には関係ないよねというふうに。
だから、自分中心に見られてしまうというふうに感じる。だから、分析をいくら積んでも、専門性が高く、非常に高度なプロフェッションを持っていたとしても、いまいちその信頼というものを確保することはできない。面白いですよね。
だから、我々がついつい見逃しがちなのは、この文房のS、セルフオリエンテーション。この部分というものをいかに抑制するかというのが大事だということですよね。
これどうですか?皆さん使いそうですか?このフレーム、日本の企業で実行すれば、このオーナーに登れますか?というと、もう一つだけ僕はポイントがあると思っていて。
真面目にこれね、地面通りやるとですね、多くのFP&Aは信頼ではない、別のものを掴んじゃうと思っているんですよ。
これ何かというと、これが実は安心と信頼という話なんですけどね。これちょっとお話ししてみたいと思います。
先ほど申し上げたように、日本のFP&Aにアサインされた人が信頼を築こうとして、実際に獲得しがちなもの、実はそれが信頼じゃないという話なんですけども、
信頼じゃなくて何なのか。それは安心なんではないかなと。安心構造に取り込まれた結果、このオーナーへの道は逆に塞がれてしまうという、こういうこともあるのではないかなと考えています。
この信頼と安心ということなんですけども、これ実は社会心理学者の山岸俊夫さんという方が、
信頼の構造という本で、安心と信頼が別だということを非常にわかりやすく整理しています。
興味ある方はぜひ読んでみていただければなと思うんですけども、安心とは何か。
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山岸さんの比喩で言うと、喉に針1000本マシンが埋め込まれた人がいるとする。
嘘ついたら針1000本飲まなきゃいけない。当然そんなことしたくないから嘘つかない。
こういう状態があったとしましょうか。これ信頼でしょうか。この人信頼できる。
信頼できるというより、この人、違いますよね。嘘つきたくないんじゃなくて、嘘がつけないような構造になっているわけですよ。
こういうような状態というのが安心ってやつですよね。相手がそもそも裏切るインセンティブがないような状態。
相手の人格ではなくて、相手にとっての存得で裏切らないという分かっている状態。これが安心。
他の例で言うと、例えばマフィアの鉄の帽を着てとかね、裏切ったら殺されるとかって。
こういったものもどちらかというと信頼じゃなくて安心なんですよね。
あいつは身内だから裏切らないとかっていうのは、裏切ると殺されるからですよ。だから裏切らない。これ安心。
信頼というのは何か裏切ろうと思ったらできる。できるんだけどしないんだろうこの人はっていう。これが信頼ですね。
そういう機会があったとしてもあえてしない。これ違いわかりますかね。安心と信頼の決定的な違い。
これをまず理解した上で信頼というものを捉えなきゃいけないってことなんですよ。
FP&Aの話に戻すと、我々が信頼関係をきつこうと言ってやっていること。
実は無意識のうちに安心構造の中に入り込むことをやってないかということなんですよね。
飲み会出て困りごと助けて半年1年かけてあの人は自分の仲間だっていうふうに思ってもらう。
これ自体悪いことではないんだけども、日本の会社でこれやんないと始まんないからやらないといけない。私もやってきたし。
ただ決定的な問題は何かというと、安心構造というのは波風を立てないことが暗黙のルールなんで、
仲間だから聞いてくれるっていうのは、逆に言うと仲間だから余計なことを言うなっていうことを要求するわけですよね。
この対の構造になっているってことなんですよ。
だから実際にFP&Aとして本当にこれが企業の価値を高めるのかどうかわからない。
不安である。もっと議論した方がいい。なんて思った時に、社長これちょっとその答申の前提条件なんかちょっと違ってるんじゃないですかね。
なんて言った瞬間、お前仲間じゃねえのかよと。俺の言うこと聞けねえのかよ。っていうふうに返ってくる。
これ異論が安心を壊す裏切りとして処理されてしまう。
これは信頼関係の中に基づいている関係ではなくて、安心構造の中に入っている関係だからこういうふうになってしまうわけですよね。
すなわち、信頼ではなくて安心構造の中に取り込まれたFP&Aっていうのは、結局都合のいい数字をまとめる損得マチンに陥ってしまうっていうことなんです。
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で、怖いのはね、これ先ほど紹介したマイスターのフレームを真面目にやれば真面目にやるほど、安心側に引っ張られる引力強いんですよ。
インティマシー高めようと思ってね、家族の話したりとかゴルフ行ったりとか飲み会付き合ったりとか、リライアビリティ高めようと思ってたどわれ事を断らずに徹夜したりとか、S下げようと自分の意見引っ込めたりとか。
これ実裏上はそうなるわけなんだけども、でもこれってやってて得られるのは何かって信頼じゃなくて安心だったりすることなんですよね。
マイスターの信頼の方程式はめちゃくちゃパワフルなんだけど、これを安心構造の中に取り込まれないようにしなきゃいけないってことは注意をしなければいけないということでございます。
じゃあどうするか、この処方箋、これ皆さん一人一人で考えてもらいたいなというふうに思うんですけども、私の解釈をお話しすると、答えはやっぱり信頼の側にちゃんと足を踏み入れるってことですよね。
安心の無風状態、まあ安心選べれば痛い思いはしないのかもわかんないんだけど、それを選ばない、信頼を取りに行く、リスクを張るっていうことをやってほしいなっていうふうに思います。
もちろんね、リスクを張るってのは別に気合と根性じゃないと思ってるから、当然勝ち目があった上でリスク抵抗するのが鉄則だというふうに思っているので、
信用残高もないのにいきなりね、わーって正論を言うっていうのは、これは単なる無謀ですから、これリスク抵抗じゃないですよね。
無謀に信頼を取りに行くために正論を言うっていうのは、これは単なる爆死に近い状態だというふうに思っている。
そうじゃなくて、賢くリスク抵抗をするってことですね。ダウンサイドのリスクが限定的になるまでの手筈を整えるっていうこと。
この手筈っていうのは何かというと、4つぐらいあるかなというふうに思うんですけども、1つはその信用残高を先に積んでおくってことですよね。
さっき申し上げたようなCとかRとかI、クレディビリティ、リライアビリティ、インティマシー、これは積み重ねて積み重ねて、異論を言うための貯金だというふうに思ってもらったらいい。
普段から分析能質を高めて約束を守って、何かあった時にちゃんと受け入れられるような状態になっておく。
あいつに聞こうっていうような状態になっておく。残高ゼロでゴリゴリ詰めるから関係が飛んじゃうわけであって、まずはその信用残高を先に積もうっていうことですよね。
2つ目は指摘ではなくて問いを出すっていうのが大事なんじゃないかなと。前提が違いますって言うと角立ちますよね。
そうじゃなくて、この前提、こういう局面ではどういうふうになりそうですかね。相手のメンツと自分の関係にちゃんと対応を残してあげる。
これがダウンサイドの限定設計、いきなり関係が破綻するのではなく、リガバリできるような状態にしておくために指摘ではなくて問い出すということですよね。
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それから3つ目、これは自分でできることなんだけど、リスクを張る前に構造を点検しておくっていう。
もし決定的な場面で自分を任命したはずの人さえ沈黙するような、そういうはしごを外されるような構造なのであれば、そこで正論で詰めてしまうのはこれは無謀な特効だと思うんですよね。
入る前に見抜いておく。入るならちゃんとそこから出るための体質の条件というものを自分の中で持っておく。
持ってくれない構造の中で全部かけたって、これは元も子も無くなってしまう。元に戻れなくなってしまいますからね。
4つ目、気分じゃなくて事前に決めておく。次の会議で自分の機嫌とか空気に関係なく、この前提には必ず一つ入れるという先に考えておく。
覚悟っていうのは別に気合のことじゃなくて事前の決断だと思うので、その場のテンションにかけない。仕組みにする。これが大事かなというふうに思います。
この4つでダウンサイドを限定した上でリスクを張ってチャレンジをするっていう。
僕自身もFPNでやってて、社長との関係とかCOとの関係って、やっぱり一緒に飲み行ったりとか一緒にバカ騒ぎしたりとか、
だけどその翌日に警戒でガンガン言うっていうのはやってましたよ。
同じ人物の中に2つを両立させるっていうことはできるし、させないといけないんだろうなっていうふうに思うんですよね。
これがやっぱり理想型。安心構造の中で安心をちゃんと得ながらも、特に僕の場合はこのリライアビリティ。
言っていることの一貫性があるから、私はこういう反論するんだなって。
そういうところから信頼をしてもらうっていうね、そういうことをやっていったわけなんですけど。
これは一つの参考例ですけども、こういうふうに安心構造の中に住み着いてないんだなっていうふうに。
でも信頼に足る人なんだなっていうふうに思ってもらうっていうのは大事なのかなというふうに思います。
もう一つ、マイスターさんの一つ非常にいい言葉があったんで、それもご紹介しますね。
何かアーンザライト、助言する権利を獲得しましょうということです。
専門家として呼ばれてもすぐに解決策を口にしていい権利っていうのはまだない。
専門性を持つっていうこととそれを届けて良い権利を持つっていうことは全く別だっていうことですよね。
マイスターさんはそれを3段階に分けています。
相手の状況を理解すること、相手がそれをどう感じているのかを理解する。
この両方を分かっていると相手に確信させる。
ここまで通って初めて助言の権利というのが立ち上がるということです。
困りごとを解決して発言権を得る、これがアーンザライト。
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さっきの信用残高っていうのはこのアーンザライトの蓄積そのものではないかなというふうに思いますね。
ですので皆さん明日の朝何するかちょっと考えてみたいなと思います。
次の重要な案件で結論を出す前に、まず相手の状況と相手の感情を言葉にして相手に確認する。
今この状況でここ気にされてますよねっていう論点、相手と一緒に立てる。
そして論点が見えたからといって正論を即答する。
飲み会での仲の良さを信頼だというふうに取り違える。これはもうやめましょうということでございます。
FP&A機能を立ち上げるというのは部門を作ることでもツールを入れることでもない。
これはエピソード1でもお話をしました。
意思決定プロセスの質に共同責任を持つ高オーナーとして組織の運用に埋め込まれることね。
これがFP&Aの最終形だというふうに思っています。
どんなに精緻な分析やったとしても、それは単なる出発点なんだよ。
そこから先に届けるのは非常に地道ではあるんだけども、信頼を獲得するために活動する地道な規律だということですね。
いかがだったでしょうか。
今日皆さんと一緒に見てきたのは意思決定の共同当事者に招かれる鍵になるこの信頼というものは決して先進論ではないということですね。
分解して設計できるというお話をしてきました。
そしてこの安心に流されない賢くリスクを取りに行くものだというお話をさせてもらいました。
皆さんおそらく会議とかでこれは違うぞと言いたくなること多いと思うんです。
そんな時に正論をぶつけるのではなくて、自分の信頼残高というものが詰めているのかということを考える。
これは指摘なのか、それとも問いなのか、そんなことを自問自答してみる。
そんなことを心がけていただけるといいんではないかなというふうに思います。
FP&Aインサイト、皆さんとの対話を通じて日本のFP&Aの土台を一緒に育っていきたいと思っています。
番組が少しでもお役に立ったらフォローいただけると励みになります。
ご感想、取り上げてほしいテーマ、概要欄のリンクからお寄せください。
次回のテーマなんですけども、次回はですね、視点をちょっと人から情報に移してみようかなというふうに思います。
今日は信頼を得て意思決定の場に招かれるという人のお話をしたんですけども、
そこに上がってくる数字っていうのがあると思うんですけども、これが実は数字というのは客観的とも言われるけど、そうじゃない、忠実ではないということなんですよね。
決して数字、嘘はついてないんだけども、情報は少しずつ都合よく歪んでいく。
この歪んでゆる歪む組織にですね、悪人はいない。そんなお話をしたいなというふうに思います。
27:06
お相手はFP&Aアーキテクト和静大輔でした。
それではまた次回もお一緒に。
27:17

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