スマホと心の健康の関係
みなさん、こんにちは。教育カフェテラスへようこそ。水野太一です。
アシスタントの高橋紗友香です。よろしくお願いします。
この番組では、教育に関する最新情報や課題を身近な話題と交えながら、楽しくお話ししていきます。
さて、今日のテーマは、サイエンスデイリーに2025年9月6日に掲載された記事からです。
情報源は、世界最大級の心の健康データを扱うサピエンラブスの研究で、
なんと13歳未満でスマホを持つことが、そもとの心の健康に悪影響を与える可能性があるという内容でした。
みなさんは、初めてスマホを持ったのはいつ頃だったでしょうか。
へえ、そんな研究結果があるんですね。でも、心の健康への悪影響って、具体的にはどういうことなんですか?
記事によると、13歳より前にスマホを持った若者は、大人になってから自尊感情の低下、攻撃性の増加、現実感の喪失、そして自殺念慮などを報告する割合が高かったそうです。
特に、SNSの早期利用、ネットいじめ、睡眠の乱れ、家族との繋がりの弱まりなどが大きな要因とされています。
なるほど。確かにSNSとかは、小中学生にとっては世界が広がる分だけ危険も大きそうですね。
でも、なんで13歳というラインが重要なんでしょうか?
それは脳の発達段階と関わりがあります。
思春期の脳はまだまだ柔軟で、社会的な経験や刺激にとても影響されやすいんです。
だから過度にSNSに晒されると、自己肯定感や人間関係の形成に悪影響が出やすいんですね。
ちょうどRPGゲームでキャラクターが育っていく初期段階みたいなもので、ここで誤ったアイテムを装備すると長く影響を受けてしまうイメージです。
ドラクエに例えられるとすごくイメージしやすいです。装備を間違えると後々大変になる感じ、わかります。
でも、研究って結構厳しい言い方をしてますね。生涯に渡って影響するなんて、ちょっと怖いなと思っちゃいます。
確かに強い表現ですが、それだけ深刻に受け止める必要があるということです。
しかも、この影響は世界中どの文化でも共通して見られたんです。
つまり日本に限らず、普遍的な問題だということですね。
ええ、世界中で同じ傾向なんですか。それは驚きです。
でも、スマホって学習に便利な部分もありますよね。
私も大学では治療を調べたり、英語学習に使ったりしています。
子供の学びの可能性を広げる面もあると思うんですけど。
おっしゃる通りです。スマホは知識を得るツールでもありますし、使い方次第では学びを助けます。
ただ、研究チームも指摘しているのは、使い始める時期が問題なんです。
13歳未満ではリスクが大きすぎるから、ある程度心の基盤が整ってから使うのが望ましいという考え方ですね。
家庭と教育の役割
なるほど。じゃあ、完全に禁止するよりも、段階的に使えるようにしていくということですか。
その通りです。研究者たちは、段階的なアクセス制限やデジタルリテラシー教育を推奨しています。
ちょうどお酒やタバコみたいに、年齢で区切ったり、正しい扱いを学ばせたりする感覚に近いです。
あ、なるほど。お酒やタバコは20歳までは制限されていますよね。
そこまで厳しくはなくても、子どもの発達を守るための仕組みは必要ってことですね。
そうですね。実際に海外では、いくつかの国で学校でのスマホ使用を制限しています。
フランスやオランダ、イタリア、ニュージーランドなどでは、授業中の使用禁止を導入しています。
最近はアメリカのニューヨーク州が、全米で最大規模の学校スマホ禁止の方針を発表しました。
おお、ニューヨークまで。そう考えると、日本の学校でもスマホルールをもっとしっかり考える必要がありそうですね。
日本でもルールはありますが、学校や地域ごとでばらつきがありますよね。
生徒の安全や集中力を守る観点から、学校での対応を全国レベルで考える時期に来ているのかもしれません。
先生、でも家庭でのルール作りも大事ですよね。
例えば、夜は親がスマホを預かるとか、一緒に使う時間を決めるとか。
その通りです。実際に研究でも、家庭の関係性が大きな要因として示されていました。
家族とのコミュニケーションが豊かな子は、スマホにのめり込みにくい傾向があるようです。
だから、学校と家庭の両方からサポートすることが重要ですね。
こうして聞いていると、スマホの問題って単純に有害だから禁止ではなくて、
教育や家庭の在り方とも深く関わっているんですね。
まさにその通りです。教育現場での指導も含めて、社会全体でいつどう使うかを考えていく必要があります。
今日のお話を聞いて、自分が将来教師になった時に、
生徒にスマホの有意使い方を教えることも大事な役割だなって思いました。
ええ、それはとても大切な視点です。
教師がデジタルリテラシーを生徒と一緒に考えていけたら、
きっと大きな支えになりますよ。
今回の話題はちょっとショッキングでしたが、勉強になりました。
スマホって便利だからこそ、子供の時期には慎重にならなきゃいけないですね。
そうですね。
今日は、13歳未満でのスマホ所有が心の健康に与える影響について議論しました。
リスナーの皆さんも、身近な子供たちとの向き合い方を考えるきっかけになれば幸いです。
それでは、今回も教育カセテラスを最後まで聞いてくださり、ありがとうございました。
次回もまた、教育に関する身近で大切なテーマをお届けしますので、ぜひ聞いてくださいね。