呼び方の問題と特別支援学級
みなさん、こんにちは。教育カフェテラス水野太一です。
高橋紗友香です。今日もどうぞよろしくお願いします。
さて、今回のテーマは、東洋経済オンラインに2025年9月11日に掲載された記事から取り上げます。
特別支援学級の教員が、「〇組さんと呼ばないで!」と訴えているというお話なんです。
〇組さんってどういうことですか?呼び方にそんな問題があるんですか?
はい。通常学級では1組は2組はというのに、特別支援学級だけ6組さんと3付で呼ばれるケースがあるそうです。
その度に、仲間ではなくよそ者扱いされていると感じる教員がいるのです。
なるほど。確かにちょっと距離を置かれている感じがしちゃいますね。
そうですね。記事によれば、特別支援を受ける子どもは2013年度には約32万人だったのが、
2023年度には65万人を超えて倍増しているんです。
その中で特別支援学級の存在は重要性を増しているのに、こうした呼び方の違いが壁を作ってしまうことがあるんですね。
特別支援学級って、軽度の知的障害や発達障害のある子が学ぶ少人数のクラスですよね。
その通りです。個々の特性に応じて自立を目指した活動や工夫を行っているのが特別支援学級です。
ただ自治体によって設置数が違っていて、すべての学校にあるわけではありません。
そのため現場ごとに温度差があるのも事実です。
全部の学校にあるわけじゃないんですか。地域差があるんですね。
はい。3校に1校くらいしか設置していない地域もあります。
だからこそ通常学級とも連携が十分でないケースや、特別支援学級だけに負担が集中してしまうことが起きるんです。
記事の先生も通常学級の先生から差別的に扱われて、心を痛めているって書かれていましたよね。
そうなんです。例えば、実技教科に専任の先生が入ってくれず、特別支援学級の担任が専門外の授業をせざるを得ないケースもあります。
特別支援教育の質向上
その結果、素人授業になって申し訳ないと感じる教員もいます。
それってすごく不公平ですよね。授業の質にも関わってきますし。
またに、さらに手に負えない生徒、通常学級では無理だからと特別支援学級に押し付けるような事例もありました。
本来なら知的検査で基準を満たさなければいけないのに、それを経ずに移籍させてしまうケースですね。
うわ、それじゃあ特別支援学級がパンクしちゃいますね。
実際に指導計画を立てるのも大変で、特別支援学級の先生は放課後も部活顧問などで忙しく、しかも通常学級の先生から楽なんでしょと誤解を受けることもあるんです。
そんな風に思われるのは辛いですね。同じ学校の先生なのに特別支援学級と通常学級で音の差がありすぎる気がします。
そこが問題なんです。特別支援学級の教員は何組さんと呼ばれるたびに、よそ者扱いされていると感じるわけです。大して呼び方一つで壁をなくせている学校もあるんですよ。
そうなんですね。記事には全然そういう呼び方がない学校も紹介されていましたよね。
はい。中部地方の学校では特別支援学級と通常学級が密に連携していて壁がないと話す先生もいました。
特別支援学級の数も増え、保護者の間でも理解が広がっているので疎外感を持たなかったそうです。
やっぱり学校や地域によって全然違うんですね。
そうです。さらに文科省は2022年に、新しく採用する教員には必ず特別支援学級を2年以上経験させると通知を出しました。これは教育全体の質向上につなげる狙いがあるんです。
なるほど。誰もが特別支援学級の担任になる可能性があるんですね。だからこそ壁があるのは不自然なことですね。
その通りです。特別支援教育は今や学校運営の大きな柱になりつつあります。難組さん問題に象徴されるような小さな意識の違いをどうなくしていくかが課題ですね。
今日の話を聞いて、呼び方一つで子どもたちや先生の心に大きな影響があることに気づきました。教育実習でも意識したいです。
まとめると、特別支援教育は子どもたち一人一人の可能性を伸ばす大切なものです。でも現実には呼び方や配置の問題など現場にはまだ壁があります。これをなくしていけるかどうかが大切ですね。
はい。特別支援学級と通常学級が本当の意味で同じ学校の仲間として過ごせる環境を作りたいと思いました。
リスナーの皆さん、最後まで聞いてくださってありがとうございました。
ぜひ次回も教育について一緒に考えていきましょう。