マインドブランキングの理解
みなさん、こんにちは。教育カフェテラスの水野太一です。
こんにちは、高橋紗友香です。
本日の話題は、2025年4月24日にサイエンスデイリーで発表された記事に基づいています。
テーマは、マインドブランキング、つまり頭が真っ白になる現象について、脳の中で何が起きているのかを一緒に深掘りしていきますよ。
紗友香さん、頭が真っ白ってどんな時によく感じますか?
うん、やっぱり試験中とか緊張した時ですね。急に何も思い浮かばなくなる、あの感じです。
でも、どうしてそんなことが起きるんでしょう?脳の活動は止まってるんですか?
いい質問ですね。記事によると、実は、頭が真っ白になるのは単に思考が止まっているだけじゃなくて、脳のいろんなネットワークの働きに変化が起きていることがわかっています。
例えるなら、パソコンでアプリをたくさん開いたまま放置していたら、動きがもっさりして固まってしまうことがあるでしょう。脳でも似たような固まりのような状態が訪れるんです。
なるほど。脳のネットワークはオーバーワークみたいな感じになるんですか?それとも逆に省エネモードになるんでしょうか?
どちらのパターンもあるようです。記事によれば、マインド・ブランキングは、眠気やだるさを感じるとき、長時間集中した後、睡眠不足や運動の後など、いろんな状況で起きやすいそうです。脳の前頭用、側頭用、視覚ネットワークなどに特有の信号が現れたり、心拍数や動向の大きさも低下するんですよ。
へえ。それって、例えば、授業中にぼーっとしてしまう生徒さんにも当てはまるんですか?あと、ADHDの子供は、そういう頭が真っ白な時間が多いって書かれてましたよね。
その通りです。ADHDの子供や不安障害など一部の精神状態でも、マインド・ブランキングの時間が多いことが知られています。これが学習の集中力や記憶にも影響すると考えられています。教育現場でも、単なるサボりや怠慢ではなく、脳本来の仕組みによる現象だと理解して寄り添うことが大事なんです。
ブランキングって、医療や心理の分野でも重要なんですね。ちなみに、脳のどの部分が主役なんですか?
FMRIや脳波形で観察すると、頭が真っ白になる直前に脳の前頭腰や側頭腰、そしてブローカヤや運動皮質、記憶を司る会場などが活動を弱めているのが確認されているそうです。しかも、小時間の集中で起きるマインド・ブランキングでは、脳の一部がまるで部分的に眠っている状態、イコールローカルスリープと呼ばれる現象が起きるんですよ。
ローカルスリープって、部分的に脳が寝ちゃうってことですか?なんか面白いですね。それって、居眠りとはまた違うんですか?
いい視点ですね。居眠りは脳全体が休む感じですが、ローカルスリープは起きている状態でも、特定のネットワークだけが一時的に働かなくなる状態です。だから起きているのに何も浮かばない、という不思議な体験になるんです。
確かに、授業中のゴーッとした瞬間とか、意外とみんな同じような体験しているのかもしれません。じゃあ、頭が真っ白になるのは悪いことばかりじゃないんですか?
その点も大事です。記事の研究者も、マインドブランキングは決して異常ではなく、人によって頻度も違えば、誰でも5%から20%程度の時間は、思考が停止した状態になるんです。むしろ、脳を守るための自然なリフレッシュタイムみたいな意味合いもあると考えられています。
教育現場での活用
じゃあ、頭が真っ白になった時、焦らなくてもいいんですね。先生、教育の現場ではどう活かせますか?
例えば、長時間の授業やテストでは、適度な休憩を入れて、リフレッシュできる時間を意識的に作ることが大事です。無理してずっと集中させるよりも、頭が真っ白になりにくい環境づくりがポイントですね。
確かに、無活や試験勉強でも、休む勇気が大事って言いますし、考えないことも大切だと思えると、ちょっと安心します。
実は、研究者たちは、意識的に頭を空っぽにするよう促された時にも、脳の前頭腰や記憶のエリアでも活動の低下が見られたそうです。瞑想とも似ている部分があるようですね。
あ、瞑想。最近マインドフルネスが注目されているのも、こういう脳のオフの時間が健康にいいからなんでしょうか。
それも一理あります。脳のオンオフのバランスが、感情や集中、学習効率にも影響しているんです。自分のマインドブランキングを理解して、うまく付き合うことが大切ですね。
そう考えると、やっぱり教育現場でも考えすぎない工夫や、程よい余白が大事ですね。他に、今回の記事で意外だったことはありますか?
個人的には、心が空っぽになるのは、単なる不注意や失敗じゃなく、脳が自分を守ろう、休ませようとする積極的な働きという点ですね。
あと、動向や心拍数が下がるなど、身体的にもリラックスや眠気に近い変化が起きる点も興味深いです。
なるほど。じゃあ、頭が真っ白、イコール、自分がダメだ、じゃなくて、あ、ちょっと脳が休憩したいんだなって受け止めれば前向きになれますね。
まさにその通りです。自分の状態を受け止めて、切り替えることが学びや成長のチャンスにもなります。ミスナーの皆さんも、ふと何も思い浮かばない瞬間があっても、気にしすぎず自分をいたわってください。
今日のお話、すごく励まされました。頭が真っ白になる自分を責めるんじゃなくて、うまく脳の休憩タイムと付き合っていきたいと思います。
さやかさんの感想、皆さんの参考になると思います。教育現場でもこの知識が広がって、もっとみんなが安心して学べるようになると素敵ですね。最後までお聞きいただいたリスナーの皆さん、ありがとうございます。
ぜひ次回も、教育カフェテラスでお会いしましょう。