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2025-10-04 05:48

スマホ禁止は逆効果?高校教師が語る人間らしい規律の作り方

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今回のポッドキャストでは、Edutopiaの記事をもとに、アメリカの高校現場における道徳教育や人格形成の取り組みを紹介します。文学を使った道徳的な対話、対立を避けながら多様性を尊重する授業、スマホ利用を通した思いやりの実践など、教師たちが模索する工夫を、わかりやすく深堀りしていきます。

サマリー

アメリカの道徳教育では、教師が生徒に価値観を示すために対話を重視し、授業を通じて人間らしい規律を育むことが重要です。また、スマートフォンの使い方を考えさせることで思いやりを育む教育法についても言及されています。

道徳教育の重要性
みなさん、こんにちは。教育カフェテラスへようこそ。進行役の水野太一です。
アシスタントの高橋紗友香です。よろしくお願いします。
今日のテーマは、エデュトピアという教育情報サイトの記事からです。
掲載日は2025年9月25日。アメリカの学校での道徳教育、つまり人格形成をどう行うかについてです。
みなさんにとっても興味深い話題だと思います。
道徳教育って、日本だと道徳の授業を思い浮かべますけど、アメリカではどういう形でやっているんですか。ちょっとイメージが湧かないです。
いい質問ですね。記事の中では、全ての教師は道徳教育者であるという言葉が紹介されています。
つまり、授業の中で取り上げるテーマや先生の声かけそのものが、すでに生徒へ価値観を示すことにつながっているという考え方です。
なるほど。授業そのものは子どもたちの価値観や考え方に影響しているってことなんですね。
そうです。例えば、ある高校の英語の先生は、シェイクスピアのハムレットを使って、生徒に復習は正しいのかとか、悪いのは誰かといった議論をさせています。
単純にこれは正しい、これは悪いとは言わず、いろんな解釈を認める姿勢を持たせるんです。
へえ、ただの文学の授業じゃなくて、現実の社会の問題にどう向き合うかを考える練習になってるんですね。
その通りです。例えば、ハムレットの情報源は幽霊なんだけど、それを信じて復習するのは正しいのかという問いは、現代で言えば、SNSで見た情報を信じて行動していいのかと似ていますよね。そこから共感や判断力を鍛えるわけです。
面白い、まるで文学が社会を見るための望遠鏡みたいになってるんですね。
実際、先生はそれをテリスコープと表現していました。文学を通して自分とは違う世界を覗くことが、共感力のトレーニングになるんです。特に男子生徒は人文学から早く離れがちで、共感を育む力が十分に育たないケースが懸念されています。
それって今の日本にも通じる気がします。男子の生徒は小説をあまり読まなくなるのも似てますよね。
そうですね。日本でも読書離れが課題になっていますが、読書が人としての幅を広げる機会になる、というのは世界共通の視点です。
でも、道徳的なテーマを授業で扱うと、意見がぶつかってややこしくならないんですか。
はい。それも記事で紹介されています。別の教師は議論ではなく対話を意識しているそうです。
例えば、医療や貧困、警察と市民の関係などをテーマにすると、意見が真っ二つに割れがちですが、押し付けず、共通の言葉を足場にして考えていく形を取るんです。
なるほど。みんな同じ考えじゃなくても、同じ言葉を使って話せれば、お互い理解しあえるってことなんですね。
そうです。これを研究者は、共有の語彙を持つことと呼んでいます。一致するとは限らなくても、共通の土台がある方が、安心して価値観を話せるんです。
確かに、道徳教育って押し付けになると反発されそうですもんね。
それを避ける工夫もあります。例えば、アメリカ南部では宗教や死刑の問題などがセンシティブですが、先生は、私は議論を仕切る人ではなく、探求を導く人という立場を取るそうです。
これによって、生徒が安心して考えを深められるようになります。
先生が自分の意見を押し付けないからこそ、安心して探求できるんですね。
その通りです。別の例では、スマホの使い方を通じて思いやりを育てる先生もいます。
全面禁止ではなく、なぜ使いたいのかを考えることで、自分や他者もニーズに気づかせるんです。
おお、それは新鮮ですね。日本だとスマホはすぐ禁止ってなりがちなので。
例えば、25分もトイレに行ってスマホを使う生徒と、医師からの大事な連絡を待っている生徒を同じルールで裁くのは公平なのか?と問いかけるんです。
それを通して、本当に大事なのは何かを学ばせています。
なるほど。ルールを守らせることよりも、人の気持ちを理解することを大事にしているんですね。
その姿勢は、ただ従わせる教育と、自分で考えて行動する教育の違いとも言えます。
それをモデルとなって示すことで、生徒も自然に人を大切にする態度を身につけるわけです。
あ、これって日本の主体的・対話的で深い学びとも通じますね。知識だけじゃなくて、人としてどう生きるかを考える授業。
良いまとめですね。記事全体を通して、道徳教育は知識やルールを教えるだけではなく、教官や対話を通して人を育てる営みだということが一貫して語られていました。
スマホと教育
今日のお話を聞いて、道徳教育ってもっと身近で、授業の中にも自然に埋め込めるものなんだと気づきました。
そうですね。私たちはみんな学びの途上にあるという言葉で、記事も締めくくられていました。
教師と生徒が一緒に成長していく教育というのが大切なのだと思います。
また、自分の教育実習でも子どもたちと一緒に成長できるような学びを意識してみたいです。
その姿勢が何より大事だと思います。
本日のゴッドキャストはここまでです。
最後まで聞いてくださったリスナーの皆さん、ありがとうございます。
今回のテーマが皆さんの授業や日常に何かヒントを与えられたら嬉しいです。
次回もぜひお楽しみに。
05:48

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