1. 教育カフェテラス
  2. 教員は10年連続人気1位なのに..
2025-09-11 05:32

教員は10年連続人気1位なのになぜ採用試験の倍率が下がっているのか?

spotify apple_podcasts
今回のテーマは、東洋経済オンラインに掲載された記事「中高生の『なりたい職業』不動の1位、教員は10年連続人気が…」です。子どもが憧れる職業ランキングや、教員が常に上位にある理由、また採用試験倍率低下の背景について深掘りし、大人が子どもを進路でどう支えるべきか語り合います。

サマリー

教員が10年連続で「なりたい職業」ランキング1位に輝いている一方で、採用試験の倍率が低下している理由が掘り下げられます。尊敬できる教師の存在、採用人数の増加、受験者数の減少などが影響を与えていることが語られ、教師の役割について再考するきっかけとなるエピソードです。

教員人気の背景
みなさん、こんにちは。教育カフェテラスへようこそ。大学で教員養成を担当している水野太一です。
こんにちは。大学3年で将来教師を目指している高橋さやかです。よろしくお願いします。
さて今回は、東洋経済オンラインに2025年8月28日に掲載された記事を元にお話ししていきます。
テーマは、子どもがなりたい職業ランキング、特に教員が10年連続で人気1位になっている点や、それに関連する採用試験の倍率についてです。
そんなにずっと1位なんですね。私の周りでも教師になりたいって言っている子はいるけど、10年連続はすごいです。
でも採用試験の倍率が下がっているのは何でなんだろう。ちょっと不思議です。
そうですよね。記事によると、小中高の子どもたちにとって身近で尊敬できる先生がいるかどうかが大きな影響を与えているそうです。
小学生で7割、中高生で6割が尊敬できる先生がいると答えていて、その存在が職業としての魅力を高めているんですね。
なるほど。自分の先生の姿を見て、私もこうなりたいって思う気持ち、すごくわかります。
でも倍率が下がるのは、やっぱり教師ら辛い仕事だから人気がなくなったってことではないんですか?
記事ではその点を丁寧に分析していました。実は倍率低下の大きな要因は採用人数の増加と受験者数の減少にあります。
2000年の採用者数は約1万人でしたが、2024年は3万6千人以上にまで増えているんです。
3倍以上ですか。そうなると応募する人が同じでも倍率は下がりますよね。
確かに魅力がなくなったからという理由だけでは説明できないですね。
そうなんです。それに18歳人口そのものが減っていることも影響していますし、さらに最近は別のキャリアを経験してから教員になるという選択肢も増えています。
つまり教師の道は一筋ではなくなっているんですね。
なんだかちょっと安心しました。憧れている子供が多いのに人気がない仕事になっちゃったのかなって思うと寂しいですもんね。
もう一つ面白いのは医師や看護師、薬剤師といった資格が必要な職業は学年が上がるほど希望者が増えるのに対し、スポーツ選手やユーチューバーなどは学年が上がると順位が下がることです。
進路選択の重要性
だんだん現実的な選択に移っていくんですね。
あーわかります。小さい頃はアイドルになりたいって思ってたけど、今はさすがに現実を考えちゃいます。それと一緒ですね。
そうそう。実際に進路を考えると、安定して働けるか資格が取れるかというのも大事になってきます。
そこで教員は身近にモデルがいる社会に役立てるという点で強いんでしょうね。
でも先生、記事にドリームハラスメントっていう言葉も出てましたよね。夢を早く決めさせるのは良くないってことですか?
はい。なりたい職業を早く決めなければというプレッシャーを与えるのは逆効果になる場合もあるんです。
大切なのは早さよりも試行錯誤できる環境やいろんな経験をすることなんです。
確かに。私も最初は英語の先生を目指していたけど、教育実習の先輩の話を聞いたり家庭教師のアルバイトをしたりして学校教育全体に興味が広がっていきました。経験が進路に影響するって大きいですよね。
まさにそうですね。記事にも子どもたちは自分に合わないものを外していく過程もあると書かれていました。
大人ができるのはそのプロセスを支えてあげることです。
それでいうと、うちの生徒に先生になりたいって言っている子もいるんですが、その子はいつもクラスで友達を助けているんです。そういう自分らしい経験から将来を考えられるのってすごく自然ですよね。
いい例ですね。そうした体験が、働くことは人の役に立つことという理解に繋がるんです。だから勉強や部活だけでなく、社会的な活動や家庭の中での役割も未来に影響するんですよ。
教育ってやっぱり奥が深いですね。単純に仕事ランキングだけじゃなくて背景にある体験や社会全体の変化を見ていかなきゃいけないんだなと思いました。
そうですね。今回の調査を通して見えてくるのは、教員という仕事の怖さと同時に進路選択には自由と多様性が大事というメッセージです。子どもたちが安心して模索できる環境づくりが必要だと感じます。
今日の話を聞いて、私自身ももう一度なんで教師になりたいのかを考えてみたくなりました。ランキングじゃなくて、自分なりの理由を大事にしたいなって思いました。
その考え方、とても大切だと思います。結論を急ぐ必要はなく、試行錯誤の中で、やっぱり教師だと気づくなら、それが一番意味のある選択になるはずです。
はい。今回もすごく考えさせられるテーマでした。リスナーの皆さんも、自分や身近な子どもたちの夢について振り返るきっかけになったんじゃないかなと思います。
今日の教育カフェテラースは以上です。最後まで聞いてくださったリスナーの皆さん、本当にありがとうございます。また次回も、教育について一緒に考えられる話題をお届けしますので、楽しみにしていてください。
05:32

コメント

スクロール