日教組の組織率低下
みなさん、こんにちは。教育カフェテラスへようこそ。進行役の水野太一です。
今日は、日教組の組織率低下と、現場の課題について深掘りしていきます。
こんにちは。アシスタントの高橋紗友香です。今回も教育現場のリアルな話題、しっかり学んでいきたいと思います。
今回のテーマは、東洋経済オンラインの2025年4月20日に掲載された記事を元にしています。
日教組、つまり日本教職員組合の組織率が、2024年10月時点で18.8%と過去最低になったという話題です。
しかも、48年連続で低下し続けているんです。
え、18.8%ってすごく低いですね。日教組って昔はもっと影響力があったと聞きますが、どうしてこんなに減っちゃったんですか?
いい質問ですね。記事によると、まず日教組も認知度が上がっていないことが大きな原因とされています。
若い先生たちの間で、自分には関係ないと思われてしまったり、活動内容が伝わっていないことも背景にあるようです。
なるほど。私の周りでも日教組のことをあまり詳しく知らない人多いかもしれません。
そもそも日教組ってどんな活動をしてきたんですか?
例えば産休や育休、少人数学級、学校5日制など、今では当たり前になっている制度も日教組が長い時間をかけて訴えてきた成果なんですよ。
教員免許更新制度の廃止も日教組が方針化してから13年かけて実現したんです。
そんなに長い間コツコツ活動していたんですね。でも、その地道な活動は若い先生たちには伝わりにくいってことなんでしょうか?
そうなんです。記事でも、時間のかかる地道な訴えをしてきている私たちの活動が認知されにくくなっていると述べられています。だからこそ、もっと積極的に情報発信をしていく必要があると。
確かにSNSとかでうまく発信できれば若い世代にも届きやすそうですよね。組合って給料アップだけじゃなくて教育の質向上にも関わっているんですね。
その通りです。日教組は子どもたちの豊かな学びを保証するために、インクルーシブな学校作りなどにも取り組んでいます。教育研究全国集会では、理想の学校について全国の仲間と議論する場もあるんですよ。
そういう活動がもっと知られれば、自分も参加してみたいと思う先生も増えそうですね。でも、どうしてここまで組織率が下がってしまったんでしょう?
一つは、教員の働き方がどんどん厳しくなっていることも関係しています。授業準備の時間が足りなかったり、残業が多かったりする中で、組合活動に参加する余裕がなくなっている現実もあります。
確かに、私も大学の授業で現役の先生方の話を聞く機会があるんですけど、先生たちは本当に忙しそうなのを感じます。記事には授業準備の時間についても書かれていましたよね。
教員の働き方改革
はい。日教祖が2024年に行った調査では、教員が授業準備にかけたいと考えている時間は平均で週6時間32分。でも、現状では勤務時間内にその時間を確保するのは難しいんです。
それって、やっぱり残業や持ち帰り仕事が増えるってことですよね。働き方改革の話題もよく聞きますが、何が問題なんでしょうか?
大きなポイントは給特法です。これは教員の時間内勤務に残業代を払わなくてもいいという法律で、本来は時間内勤務をさせないための法律なんですが、実際は自主的な勤務として残業代が出ない状況が続いています。
それはちょっと不公平な感じがします。給特法を廃止したらどう変わるんですか?
給特法がなくなれば、一般企業と同じように労働基準法が適用されて、時間内勤務には割増賃金が支払われるようになります。そうなれば、学校側も長時間労働を減らす努力を本気でしなければいけなくなるはずです。
でも、記事には割増賃金を払うと9000億円かかるって書いてありましたよね。そんなにお金がかかるなら現実的に難しいんじゃないですか?
確かに財政的な課題は大きいですが、それだけのコストをかけてでも教員の働き方を改善しないと教育の質が下がってしまいます。だから、日教署は給特法の廃止と労働基準法の適用を強く求めているんです。
なるほど。教員の健康や生活を守ることも子どもたちの学びを守ることにつながるんですね。他に日教署が求めていることはありますか?
地方公務員法の改正も求めています。今は違法な時間外労働があっても実効性のある是正が難しいんです。労働基準監督署がしっかり監督できるようにすることで、教職員の権利を守ろうとしています。
そういう法律の話って普段はあまり意識しないけど、現場の先生たちにとってはすごく大事なことなんですね。
まさにその通りです。法律や制度が変われば、現場の働き方も大きく変わります。日教署はこうした地道な活動を続けてきたんですが、どうしても時間がかかるし、目に見えにくい部分も多いんです。
でも、学校五日生や少人数学級みたいに実際に実現した成果もあるんですよね。もっと知ってもらいたいですね。
はい。日教署の中央執行委員長も100周年の時に、日教署が目指す豊かな学びが全国すべての学校で実現できるようにと語っています。そのためにも、情報発信の強化が必要だと考えています。
私ももっと日教署の活動について知りたくなりました。若い先生たちが参加しやすい雰囲気づくりも大事ですね。
そうですね。日教署に加入することで、子どもにも教職員にも居心地のいい学校が実現できると伝えることが、これからの組織率アップにつながると思います。
今日の話を聞いて、組合の役割や現場の課題についてすごく考えさせられました。私も将来、現場に出た時に自分なりにできることを探してみたいです。
さやかさんのような若い世代の意見や行動が、これからの教育現場を変えていくはずです。リスナーの皆さんも、ぜひ自分ごととして考えてみてください。
今日も最後までお聞きいただき、ありがとうございました。また次回も、教育のリアルな話題を一緒に考えていきましょう。
リスナーの皆さん、今回も教育カフェテラスをお聞きいただき、ありがとうございました。次回も、教育に関心のある皆さんに役立つ話題をお届けします。
ぜひ楽しみにしていてくださいね。