Google Championイベントの参加
デジタル時代の国語教育を語ろうにようこそ、パーソナリティーのKasaharaです。
この番組では、ICTを活用した国語の授業実践に関する話題を中心に、
Google for Education認定トレーナーと認定コーチの資格を持つ私Kasaharaが、
教育にまつわる様々な話を配信していきます。
先週の月曜日、ちょうど1週間前ですね。
渋谷のGoogle日本本社で、Google Champion向けのイベントがあったんですよ。
だから自分も番組の冒頭で名乗ってる通り、認定トレーナーと認定コーチなので、
Google Championとしてイベントに参加してきました。
内容としては、全国のGoogle Championの先生たちとの交流会として考えてもらうと、
イメージしやすいかなというふうに思います。
多分他のイベントだとあまり出てこないような尖った実践事例の発表だとか、
懇親会でも各学校や地域での活用のリーダーをやっている先生が多いので、
それぞれの地域の状況が分かったりだとか、その場で話すだけでも大きな勉強になりました。
このイベントの感想については、私のボイシー、先週8月20日の51回、
Googleの夏のイベントに行ってきたという配信をしているので、そちらをお聞きください。
Google for Educationの仕組み
そして本日ですが、これまでGoogle Championと当たり前に話していたのですが、
全然そういえば説明してこなかったなーっていうことに気づきました。
そもそもGoogle Championって何なんだよ。何か大会で優勝したの?というようなツッコミもされそうなので、
本日の配信では、このGoogle Championというのは一体全体何なの?というようなことを、
またGoogle Championにはどうやったらなれるのかみたいなことを紹介していきます。
興味がある方はこの配信を聞いて、ぜひGoogle Championになることに挑戦してみませんか?
さて、ここからが本題です。Google Championという仕組みですが、
これは厳密にはGoogle for Education Championというのが名称としては正しいのかな?
つまり、教育者向けのGoogleの取り組みの一つなんですよ。
Google for Educationの取り組みとしては、授業で使うClassroomだとかChromebookだとかの情報提供はもちろん含まれているんですが、
それ以外にもオンラインでのツールなどの学習のためのコースがあったり、
認定トレーナーや認定コーチが誰が実際該当なのかというのを紹介するページがあったり、
認定事例校といってGoogleを活用した先進的な取り組みをしている学校を紹介しているページがあったりします。
つまり、Googleを活用した教育実践を様々な場面で支援している取り組みがGoogle for Educationだったりするわけですね。
その中のGoogleチャンピオンって何かっていうと、
Google for Educationの仕組みの中の一つに認定教育者制度というのがあって、
その中の4つの資格のうちいずれか1つを持っていればGoogleチャンピオンを名乗れるっていうそういうものになってます。
その4つの資格については、そのうちの3つを今日は紹介しますね。
最後の1つはちょっと特殊なルートなので、普通の人が1人で取り組むのが難しいということや、
そもそも現状でGoogleのコミュニティにいないと多分挑戦することも難しいので、今日は省略しようと思います。
資格取得のプロセス
Googleチャンピオンの紹介ページは概要欄に貼っておきますが、
そこで紹介されている3つの資格を今日は紹介します。
1つ目が認定トレーナーですね。
国内のGoogleチャンピオンの中で一番数が多いのがこの資格だと思います。
2つ目が認定コーチです。
これは去年から日本語のオンラインコースが提供され始めたところなので、
国内だと資格を持っている人はまだあまり多くないイメージです。
今資格を持っている人のほとんどは英語で試験を受けている人かなと思います。
この2つは自分がすでに取得している資格です。
そして3つ目が認定イノベーターという資格です。
これが取得のハードルがちょっと色々あって難しいので少なめですね。
ちなみに2025年8月25日段階だと現状はちょっと募集がないということもあるので、
なろうと思っても今すぐに取ろうというのは難しい感じですね。
これらトレーナー、コーチ、イノベーターとあともう一つの資格。
あと一つもなんてカタクナに言わないのかというと、
オンライン上の公式サイトにまだ記載がないから、
言っていい情報なのか公表していい情報なのかが判別つかないのでぼかしているので、
そういうものだと思ってください。
そういうわけで4つの資格のうちのいずれかを持っている人をGoogleチャンピオンというふうに呼ぶわけです。
このGoogleチャンピオンという名称ですが、
どうしてもチャンピオンというと優勝者みたいな意味に聞こえがちなんですが、
優勝したみたいなそういう意味ではなくて支援者だとか擁護者だとかそういうニュアンスだそうです。
どうしても日本語の母語話者だとチャンピオンって何かすごい人みたいなイメージですけど、
それよりは実際はGoogleと教育現場の人々、子供たちを支援していく人、そういうリーダーみたいな人のニュアンスみたいですね。
じゃあこのGoogleチャンピオンになることのメリットって何があるかというと、
これが結構たくさんあるんですよ。
NDAと言って外に漏らしてはいけない情報もあるので、
詳細はあまり細かくお話はできないのですが、いくつか例を紹介します。
メリットの一つが、8月18日のGoogle渋谷の本社で行われたイベントのように、
定期的にGoogleが開催するチャンピオンだけが参加できるイベントに参加することができるということですね。
去年はGoogleチャンピオンシンポジウムというイベントがあって、
それはもう世界的にいろんなところで行われているかなり大きなイベントで、相当インパクトのあるイベントでした。
また、チャンピオン専用のオンラインコミュニティもあって、
そこで同じスカフを持っているチャンピオン同士で情報交換なども可能となっています。
コミュニティ自体にさすがGoogleというべきか、自動翻訳機能がついているので、
世界中のチャンピオンとやり取りをすることができるのも面白いところですね。
3つ目としては、こうやってコミュニティづくりをGoogle自体がかなりやっているということもあるので、
チャンピオン同士のつながりがかなり強く持つことができるんですよ。
実際、自分の学校で何か困ったことがあったときには、
知り合いのGoogleチャンピオンの先生を呼んでトレーニングをしてもらって、
ちょっと意識を変えようみたいなことがお互いにやり切るみたいな、そんな状況なんですね。
だからコミュニティに所属できるということ自体に価値があるかなと思っています。
他にもいくつか得点はあるんですが、秘密保持の規約にうっかり触れたらいけないので、
今日はとりあえずこのぐらいの紹介にしておきます。
Googleを使って授業をしたりするためには、
かなり贅沢な支援をしてもらえるようになるとイメージしておいていいかなと思いますね。
じゃあ、このGoogleチャンピオンにどうやったらなることができるのかということについて、
少し説明していきます。
音声だとどうしても少し分かりづらいところがあるのと端折って話すので、
詳しくは公式サイトを概要欄に貼っておくので、そちらでしっかりと読んでください。
今日話すトレーナー、コーチ、イノベーターについては、
やっぱりいずれも結構時間と手間がかかるのは事実ですね。
例えばまず3つの資格に共通して必要となるのが認定教育者試験です。
これは有料のオンライン上の試験です。
Googleが提供しているオンライン上の
Google Workspace for Educationを使うための学習コースがあるんですが、
その室内内容と試験が対応していて、レベル1とレベル2の2種類があります。
それぞれ受験料が10ドルと25ドルかかるわけです。
認定トレーナーとコーチはレベル1とレベル2の両方が必要となり、
イノベーターだとレベル2だけが必要となります。
認定教育者試験については、普段からGoogleを使って学校で授業や仕事をしていれば、
おそらくそれほど苦労しないで合格することはできるかなと思います。
またGEG、Google教育者グループですね。
そちらのイベントでも定期的に認定教育者試験の対策講座なんかをやったりするので、
まずはICTを使った教育について、
我流ではなくて、しっかりと学びたいと思うのであれば、ここから始めるといいと思いますね。
持っておいて損のない資格であるので、チャンピオンになるならないが置いておいて、
まずはチャレンジしてみると良いと思います。
そしてここからは資格によってやることがちょっと変わっていきます。
認定トレーナーはさらにオンラインでの学習が必要となります。
トレーナー向けのオンライン学習コースがあって、さらにそれを学習証をあった後に、
15ドル払ってトレーナーアセスメント試験で合格するということも必要となります。
ここまでが前準備で、さらにここから実際にトレーニングの実績を積んでいく必要があります。
つまりトレーナーになりたいというふうに思っていても、
トレーニングやる場所がない人はトレーニングの実績を積めないので、
この審査に応募すること自体もできないということなんですよ。
だからイメージとしては、普段学校の中で勉強会でも構わないので、
誰か人を集めて何かアイデアを共有するみたいなことを継続的にやっている方が、
トレーナー試験を受けるみたいな、そういう流れになる場合が多いんですかね。
実際にGoogleに提出しなければいけない書類としては、
1年以内の3つ以上のトレーニングをやったという実績なんですよ。
参加者からのトレーニングに対する感想評価だとかを集めておく必要もありますし、
また今後1年間でどんなトレーニング計画をあなたはトレーナーとして考えているのか、
みたいなことを提出することも必要となります。
忘れてましたが、あと実際に自分が行ったトレーニングの資料だとかも、
Googleスライドだとか提出することになりますし、
そこでの表記だとか間違っててもツッコミを受けるので、
正しいGoogleの表記だとかを使えなきゃいけないところも気をつけてください。
だから日常的にトレーニングを企画してポートフォーリを貯めていないと、
なかなか提出書類が揃わないみたいな感じになります。
ここまでも結構めんどくさいんですが、
さらに認定トレーナーの一番の難関でみんな苦しんでいるのが何かというと、
申し込み時に自己紹介1分とそれに加えて、
実際にGoogleのツールでトレーニングをしている様子を2分の、
合計3分の動画を提出する必要があるんです。
まあこの動画の審査がほんと通らないんですよ。
自分は3回落とされて4回目でやっと合格でしたし、
周囲の話を聞いていると5回10回はザラにいますね。
結構ダメ出しも遠慮なくくるので心得かけられますね。
次に認定コーチですが、
こちらは特に追加料金にかかるものはありません。
ただコーチのオンライン学習コースを全て終わらせて、
最後の無料の試験に合格できないと応募ができません。
このオンライン学習コースが実際にツールを動かしながら、
資格取得の手続き
コーチングを試しながら進んでいくみたいな形になっているので、
Googleの交渉だと20時間ぐらいで終わるとなっていますが、
実際はもっと時間と手間がかかるイメージです。
認定トレーナーが大勢に対するトレーニングだったのに対して、
認定コーチは1対1の継続的な伴奏コーチングを意図している資格なので、
提出書類がかなり多いというのが特徴があります。
認定コーチはコーチングの過程をアーキファクトという形で残しておいて、
最終的にそれを動画としてまとめて報告したりする作業もあったりします。
管理職からの推薦状も必要となりますね。
つまり整理すると、提出物としては1年以内で50時間以上のコーチングを記録した
3つのアーティファクトとショート動画、そして管理職の推薦状と
かなり提出物が多い感じなんですね。
そして実績を積むこと自体が50時間なので、結構手間がかかるということが大変なところですね。
これは余談ですが、去年からやっと認定コーチのコースが日本語で応募できるようになったんですよ。
自分が2023年にこの資格を取った時には英語しか受け付けがなかったので、
動画作成を含めて全部英語でした。
英語でトレーニングコースを受けるのも翻訳がなかなか大変でしたし、
試験もすべて英語だったので提出物を作るのも英語だったし、
今ほど生成AIがお利口ではなかったのでかなり時間はかかりましたね。
さて最後に認定イノベーターの資格なのですが、これは自分が持っていないので詳細は語れないところです。
必要になるのは認定教育者レベル2と自分の所属するコミュニティで何かGoogleのツールを用いて
大きな変化をもたらすようなプロジェクトをやろうというような、そういうような企画が必要となるんです。
これは不定期にイノベーターアカデミーというGoogleのイベントがあるのですが、
そこに参加して3日間でプロジェクトを磨き上げて発表するというような、そういうような仕組みになっています。
このイノベーターアカデミーに参加するためには、Googleがアカデミーの募集をしている時期に先に話したように、
自分が解決したい課題とそのアイデアを動画などにまとめて応募書類として提出して選抜されるみたいな流れになっているので、
自分のやりたいプロジェクトというのを準備しておく必要があるんです。
イノベーターアカデミーに参加できると、先輩の認定イノベーターがメンターとなって、
やりたいプロジェクトについて深掘りだとかをしてくれるみたいですね。
3日間という長丁場が基本ですし、時々オンラインでのアカデミーも開催される場合もあるんですが、
その場合は数ヶ月にわたって定期的に集まるみたいな形になるので、これはこれでかなり大変なんですよね。
日本で開催されてない場合は海外のアカデミーに参加することもできますが、当然英語です。
日本であれば日本語で参加することができるんですが、これがいつ開催されるか全く噂すら聞かないので、当面多分ないんだと思いますね。
だからイノベーターアカデミーにどうやって参加するかというところにかなりハードルがあるのが認定イノベーターとなっているわけです。
もちろんアカデミーの募集があったとしても、その選抜に通ること自体が非常にハードルの高い資格となっています。
認定資格の重要性
さて、これら3つの資格取得の方法について解説をしてきましたが、ここまで聞いていただくとわかる通り、どれもこれもそこそこにめんどくさいです。
難しいというよりは手続きが多くて大変という意味ですね。
逆に言えば、一つ一つ丁寧に長期的な視点で準備・対応をしていけば誰でも取得できる資格だとは思いますが、その粘り強さを出せるかは結構ハードルは高いだろうというふうに思います。
頑張って書類を準備しても意外とあっさりと試験では落とされますからね。
びっくりするぐらいあっさりとメール1本で5名円ぐらいのノリで不合格が出て、書類作りや実績作りからやり直しになります。
いい歳になってからこうやって不合格を出されると大人だってなれますよ。
わざわざダメ出されなくても良い仕事をポジションに就いているのに、そんなんじゃダメだとダメ出されるのだから、ほんと滅多に怒られなくなっている分だけへこみますね。
でも自分がこうして認定資格を取ろうと思っているのは、ちゃんと審査されダメ出しされることに意味があると感じているからなんですよ。
自分の技術を中長期的にちゃんと磨き続けることが、教えるという仕事をしている以上は大切になるんじゃないかなというふうに思うわけです。
子供に対して尊大な態度にならないためには、自分が評価されるっていう立場に立つことって大切だろうと思うんです。
Google の認定資格の仕組みは結構しっかりと構成されてます。
だから自分のスキルを伸ばしたいなと思う人は、これらGoogleチャンピオンの資格取得のためのチャレンジをしてみるというのは良いきっかけになるんではないでしょうか。
資格を取ることによって、校内で他の人たちの手助けをすることもしやすくなります。
それが結果的には子供たちのツール活用にもつながっていくことになるので、まさに文字通りチャンピオンになることができるわけなんですよ。
だから自分はこの資格をこれからも維持することは大切だなと思ってます。
ちなみにせっかく取れたこれらの資格ですが、定期的に自分がどんな活動をしているかということをGoogleに報告する必要が必ずあります。
そして認定教育者試験に関しても3年ごとに再受験となるので、めっちゃスキルアップを常に要求され続ける資格となっています。
とっておしまいになる資格ではないということを最後にお伝えしておきます。
今回の配信はいかがだったでしょうか。
Googleチャンピオンになるための方法の解説から始めて、こんなことを言っちゃ悪いですけど、なんでこんな面倒な認定を自分はいずし続けているのかということをお話ししてみました。
Googleの資格は入門レベルの資格である認定教育者レベル1、レベル2ですら、3年でお金を払って更新し続けなければいけないので、結構面倒だしプレッシャーはかかりますよね。
ただ、教員って油断していると全く自分がテストされないで生活できてしまって、それでいて生徒には好き放題にテストで実力を試すみたいなことをやりがちなんですよ。
テストってあまり好きな人は多くはないですよね。
実際に試験を自分が受けるとなると、不合格になったりダメ出しされたりしますからね。
でも、事業者ばっかりやっているとそういう不安な気持ちを忘れがちです。
自分にとっては、こうやって認定資格に挑戦すること自体が、腰を重くしないためには必要なことだよなーって思ってます。
さすがに認定教育者レベル1、レベル2では不合格にならないとは思いますけど、結構結果発表の時にはドキドキします。本当に。
あと、研修や発信を続けなければいけないということは、エネルギーを使いますし、常に勉強することに迫られていることになるので、自分を油断させないためには結構大切だなって思います。
いろいろなことを発信し続けていると、いろいろなところからフィードバックをもらいながら試行錯誤をしていくことになりますからね。
評価される立場に立ち続けることで、授業にも変化が生まれると思っています。
リスナーのあなたもぜひ何か挑戦を始めてみませんか?
本日のポッドキャストの裏話は、私のボイスで6時半から配信されています。
今日の配信を聞いてくださった方は、概要欄のリンクからぜひお聞きください。
ここまでお聞きくださりありがとうございました。
今回の配信を聞いて、何か参考になったことがあればいいねを押してもらえると、番組作成の励みになります。
またアウトプットの一環として、ぜひお気軽にコメント欄やSNSでハッシュタグデジコクとつけてコメントもよろしくお願いします。
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この番組は毎週月曜日に1回配信されます。
次回の配信もお楽しみに。
ではまた。