新年度の始まりと教師の心境
デジタル時代の国語教育を語ろうにようこそ、パーソナリティのKasaharaです。
この番組では、ICTを活用した国語の授業実践に関する話題を中心に、
Google for Education認定トレーナーと認定コーチの資格を持つ私、Kasaharaが、教育にまつわる様々な話を配信していきます。
いよいよ新年度が始まりましたね。
この4月から新しく教育現場で働き始めた方にとっては、この1週間はなかなか気が張っていたのではないでしょうか。
新卒なのに、いきなり一人前の働きが求められることが多いのが教育現場ですから、
その大学時代とのギャップに驚かれた人は多いのではないかと思います。
教員を何年もやっている先生方は、少し余裕を持って仕事に取り込めているのでしょうか。
公立学校は異動があるので、4月1日に結構なサプライズもあって大変だという話を聞きますが、
自分のように私立勤務だと去年からの流れを受けて、少し気持ちに余裕を持って取り組めるかなぁと思ってます。
ただ今年はやたらと自分は忙しすぎる感じがしますね。
今週21時前に帰れた日が1日もないんですよ。
13年目になるわけですけど、こんなに忙しく追い詰められたのはないって感じなんですよね。
何がこんなに大忙しいのか、仕事の責任が増えたことも多いのかなぁなんてことを思います。
そんなわけで、今回は新年度準備で先生たちがどのようなことをしているのかというその裏話を話していこうかなというふうに思います。
半分口で半分大変なんだよということを吐き出したいという、そういう放送会となっているかもしれないです。
さて、新年度準備、リスナーの先生方は進んでいますか?
学級経営における準備作業
おそらく来週の月曜日というか今日ですね。
今日には生徒が登校してきてしまうので、もう準備万端という方は多いんじゃないかなぁなんてことを思ってます。
生徒を迎えるにあたって色々な準備が必要になるのですが、
意外と見えづらくて、学校の外側、先生をやっている人以外には知られていない世界のことなんだなぁと、この時期の仕事については思いますね。
そういう仕事を少し紹介していこうと今回思いますが、
例えば一番大きいのが学級経営に関わる事務作業、これが結構多いんですよね。
例えば出席簿、学期の途中で先生たちが当たり前に使っている様子は目にするわけなんですが、
そもそもその出席簿、40人いたら40人の名前を誰が作っていると思いますか?
もちろん担任の先生だとか学年に関わる先生なんですよね。
最近は出席簿を印刷で出せるみたいなことだとか、あとはクラウドで対応するみたいな学校も増えているようなんですけれども、
多くの学校は出席簿に名前を書いていったりだとか、もしくはハンコで押していったりみたいな感じになるんじゃないかなというふうに思います。
出席簿でハンコを押す場所、名前を書く場所って一箇所じゃないんですよ。
学期ごと年度ごとの集計などもあったりするので、結構な箇所に40人のハンコを押すことになるんだということが意外と地味ながら手間としては多いんですよね。
担任業務に慣れている先生であれば、頭を使うことなく流れ作業でさささっと本当にあっという間に終わるんですけれども、
担任業務をやったことのない先生だと出席番号を間違えないように慎重に慎重に押していったりなんてしていると、結構な時間を取られちゃうんですよね。
自分はこの職業について最初の3年間は担任を持つことがなかったので、他の担任の先生から出席簿を扱ってハンコを押すみたいな下積みの仕事をやってきたこともあるんです。
なので結構今担任としてそういうようなハンコ押しの作業なんかは早くできるようなタイプかなぁなんてことはちょっと思ってます。
ハンコもあれ出席番号を間違えると全部やり直しになるから結構プレッシャーかかるんですよね。
個人的に間違えないためのテクニックとして、ハンコの側面にシャーペンで出席番号を書いておいて、出席簿の番号とその側面の番号が合っているかなぁみたいなことで確認しながら押していくみたいなそういう細かいテクニックが実はあったりするんですよね。
なのでそういうような事務作業があったりするわけなんですよ。
話は変わりますが、新学期になって生徒が学校に登校してきた時に机がピッチリ並んでいるのは、あれは誰が綺麗に並べていると思いますか?
もちろん担任の先生、中心とした学校の先生がやっているわけです。業者はやってくれません。
別に生徒が来てから並び替えをさせるということでもいいかなというふうに思わないこともないんですけれども、個人的には生徒にはこの1年間気持ちよく勉強してほしいというそういう迎え入れる気持ちもあるので、
特に年度の最初は綺麗に机を並べるという作業を大切にしていたりします。
どこまでこだわるかっていうのは働き方とも関わってくるところではあるので難しい問題ではあるんですけれども、
ただやっぱり机の並び替えみたいな地味に時間がかかる仕事であっても手を抜かないでやらざるを得ないかなというのはちょっと思ってたりするところですね。
また生徒と学級生活を始めるにあたっていろいろな掲示物必要になりますよね。
例えば時間割りだとか座席表だとか、ああいうものを作っているのってもちろん担任の先生ですよね。
なのでそういうような学級生活を始めるにあたっての何気ない掲示物なども学級の先生方が時間をかけて作っているということは見落としがちなんですけれども、
仕事としては小さくないんだよっていうことはここでちょっと紹介しておこうかなというふうに思います。
もちろん最近であればかなりICTの活用が進んでいることもあるので、掲示物を印刷したりするそういう手間というのも随分減ったなというふうに思います。
また個人的には最近掲示物はできるだけ自分で作らないで生徒に作ってもらって自分たちの学級の色を自分たちで作るみたいな、そういう方向性の学級運営にしてはいるんですが、
新入生を迎える準備
とはいえ、例えば新入生を迎えるにあたっては、新入生いきなり入ってきて机も並んでない、自分の座席も決まってないというふうになるとさすがに困っちゃうんですよ。
なのでそういう場合に関しては座席表だとか掲示物だとかをちゃんと作って、新しく入ってくる生徒が困らないようにしてあげたいなというふうには思っているところですね。
特に新しい生徒が入ってくるときにはいろんな面で気を遣いますね。
そういう生徒を迎えるにあたって、学級通信だとか初めにルールとして守ってほしいことなどを伝えるときに書く文章って誰が書きますかね。
やっぱりこれも担任の先生が頑張って書いてるわけなんですよ。
なので担任の先生というのが実は春休みの間、生徒が登校してくるまでの間にいろいろな仕事を抱えているんだっていうことはぜひ知っていただけるといいのかなというふうに思いますね。
もちろん仕事を引き算していくことは大切だと思うので、今挙げたような仕事を担任の先生がピッチリ全部やる必要というのは実はもうかなり下がってきてるんじゃないかなというふうに思っているところもあります。
生徒の自主性を育てるという観点から言うのであれば、すべてを整えた学級で迎えることばかりが良い教育だとは思わないかなというのも正直あるんですが、
ただ一方で最初の最初だからこそ、細部の準備をして本当に君たちが来てくれるのが嬉しいんだっていうことを整えた状態で迎えてあげたいという気持ちも個人的にはあったりします。
教室に入った時のちょっとした印象が良いだけで、その印象が意外と生徒の気持ちに与える影響って小さくないんですよね。
個人的に思い出すのが、2020年のコロナの時は6月まで生徒来れなかったんですよ。
その時には本当にやることがなかったっていうこともあるので、教室をきれいに整えて生徒が登校再開するのをすごい心待ちに待っていたなんてそんな記憶もあります。
新年度の教室準備
生徒が登校再開してきた時に、そうやってきれいに整った教室に生徒が嬉しそうに入ってきたっていう時の印象がやっぱり個人的には大きいので、
どんなタイミングであれ、生徒が初めて自分の教室に入る時に気持ちよく迷いなく入れるようなそういう準備はしてあげたいなーなんてことを思っているわけです。
ここまで話してきた話は自分の学級に関わる話なんですね。
なので直接生徒に影響を与えるという意味では分かりやすい内容であるので、ついつい力が入りがちになって最悪やっちゃうことではあるんですよね。
ただ一方で最近は自分も10年選手となっているので、学校全体の運営に関わるような仕事もやっていかなければいけないなーなんてことは思っています。
この仕事がだんだんと追い詰められてくると、どこにモチベーションを持っていったらいいかみたいなことが見えづらいので結構きつくなりますね。
自分の場合はICT関係の準備を引き受けているところがあるので、結構この作業は細々としていて大変なんですよね。
地味でなかなか目立たない仕事ではあるんですけれども、作業量としては手数が多いみたいなそんな感じなんですよ。
ただここでICTに関して準備を失敗してしまうと、先生方が授業をやったりだとか学校生活で使ってもらうにはかなりハードルが高くなっちゃうんですよね。
どれだけ気持ちよく先生方に使ってもらえるかみたいなことが、学校のICT活用をうまくいくかどうかというのを決める部分もあるので、やっぱりそういうところにかなりエネルギーをかけて大切にやっていこうというふうには考えています。
自分がICTを活用したいというふうに思っているからこそ、他の先生にも使ってもらえるように活用度を上げるためには大切な仕事だなというふうに思っています。
自分も教員になって今年で13年目に入りますが、自分のやりたい授業だとか教育のビジョンってやっぱりそれなりに持ってたりするんですよ。
例えばそれがICT活用だったりするわけなんですが、そういう自分のやりたいビジョンのために学校の下支えを進んでできる、そういう仕事を任せてもらえるというのは大変なんですけれども、ありがたいものだなというふうに思ったほうがいいのかなと最近は考えています。
今回の配信はいかがだったでしょうか。自分が今週は追い詰められながらポッドキャストを録音しているので、何を言ってるかちょっと尻滅裂ですね。
教員の苦悩と努力
13年目にして初めてこれだけ追い詰められたなぁと思うくらいに仕事が立て込んでいます。
学校の裏方の仕事をやることはすごい大変なことなんだなぁとしみじみ感じています。
自分がどれだけ今まで他人の世話になってきたかということを思い知っています。
やっぱり存在になったら良くないですね。自分のこれまでを反省して地道に仕事を進めていきます。
何が何だかわからないうちに新学期が始まっていって、気づいたらあっという間に1年が経っていくのですよね。
教育現場っていつもせわしないのです。
頑張って終わらせなければいけない仕事と、実はそうでもないなぁという仕事はある気がしますが、最後はこだわりですね。美意識の問題です。
長時間労働の何が美しいのかという問題はあるのですが、最初の出会いの場面については自分の持てるリソースの最大戦力を投下したいなぁと個人的には思うのです。
もちろん1年間ずっとこんな働き方をしていたら大変なことになるので、こだわりすぎとも折り合いをつけなければいけないとは思いますね。ただこれが難しいんですよ。
教員の仕事は授業も学級経営も保護者対応もどれも職人技みたいなところがあって、どこまでもこだわることができるからこそ、何にいつどれだけ力を割くかはその人の生き方になるんだろうなぁなんてことを今ちょっと思ってます。
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では、また。