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2025-07-21 18:10

#052 夏の受験ための勉強

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第52回配信!

今回のエピソードでは、進学校の教員としての「大人の夏の受験勉強」について語ります。多岐にわたる入試制度の知識収集や、大学ごとの出題傾向の把握といった地道な努力、そしてAIツールの活用や教員向けセミナー利用など、普段は見えない受験指導の裏側を紹介します。

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サマリー

夏休みの間、受験指導や教科の学習指導の重要性について考察します。また、2025年度入試に向けた新しい学習指導要領の変化にも言及し、受験勉強の方向性を見いだすための情報収集の方法を探ります。さらに、受験勉強における国語の重要性や、入試に向けた効率的な学習法についても議論します。また、受験指導の効果や授業作りにおける考え方にも触れています。

夏休みと受験準備
デジタル時代の国語教育を語ろうにようこそ、パーソナイティーのKasaharaです。
この番組では、ICTを活用した国語の授業実践に関する話題を中心に、
Google for Education認定トレーナーと認定コーチの資格を持つ私、Kasaharaが、教育にまつわる様々な話を配信していきます。
職員室のスタッフ同士で行われる教育談義のようなものだと思って、ゆるっと聞いてください。
本日は海の日で祝日ですね。
そして、夏休みとなっている学校も多いのではないでしょうか。
学校の教員をしていると、夏休みになってもなかなか仕事は多くて落ち着けのないところではありますが、
それでもいつもよりも早く帰宅できたり、落ち着いて自分の勉強をしたりできているのではないでしょうか。
学校の教員でない方は、別に平日が淡々と続いているだけであるので、あまり特別感はないかもしれないですね。
自分は学校以外で働いたことはないので、この辺りの感覚はちょっとわからないところです。
夏休みが始まるとはいえ、保護者面談があったり、補修があったりと、
明日からは普通に朝から出勤して働いていますし、研修などもあるので、
まとまって休みが取れるのはおそらくお盆の前後かなという感じです。
普通の仕事よりは休みが取りやすいのは事実ですが、
普段13時間ぐらい学校にいるので、たまには休ませてください。
受験知識の重要性
さて、今日から夏休みが始まるわけですが、
時間がまとまって取れているので、自分のスキルを磨くための勉強もこの時間にまとめて行います。
あまり知られていないかもしれませんが、この時期は研修シーズンなのです。
自分の勤務校は新学校なので、受験指導をすることも仕事のうちなので、この時期にはそういう勉強もします。
今回はそういう意外と見えないで地味な話をしてみようと思います。
受験のための教科の勉強ってどうやっていると思いますか?
大人になっても受験勉強をしているってそんな話をしてみようと思います。
さて、ここからが本題です。
新学校に勤務していると、受験指導も仕事のうちなので、いろいろな受験情報の収集をして勉強をしています。
シンプルに教科のことをゴリゴリと問題解き入れば良いという感じでもなくて、受験制度の知識も合わせて勉強する必要があるんです。
2025年度入試、つまり今年の1月の入試から新学習指導要領の入試になって、大学入学共通テストに情報が出題されるようになったりと、結構入試が色々と動いた年なんですよ。
こういう時は情報を知っているか知らないか結構大きな差に繋がってくるので勉強はかなり必要です。
この手の知識のことを新学知識なんて言い方をしたりします。
シンプルなところだと出願の方法がどうなっているかだとか、入試の種類の違いで一般入試と一般選抜という言い方しますね。
学校推薦型選抜と総合型選抜があるとか、ニュースでもよく聞くようなそういう話でもありますね。
そこからだんだんこのお仕事をやってないとわからないようなこととしては、例えば入試方式の違いで、同じ一般選抜でも共通テスト利用方式だったり、入試科目の数が全然違う入所をしていたりだとか、
経営者拝見があったり、英語外部検定試験利用方式の入試があったりだとか、全然大学によって受験方式だとか拝見だとか仕組みが違うんですよ。
放っておくと受験生は自分に都合のいい情報しか見ないようになる傾向があるので、例えば科目数をかなり減らしてしまって、超高倍率の受験方式だけを受験していこうみたいなそういうリスクの高い受験パターンを踏んだりだとか、
全く安全考を受けないで全滅するリスクの高いパターンを踏んだりだとか、結構はちゃめちゃなことになりがちなんです。
まあ、塾や予備校ではないので、学校がどこまで責任を持って受験パターンの指導をするかというところは議論の分かれるところではあるのですが、
リスクはありますよねというのをはっきりと伝えるくらいまでは、やっぱり担任としては指導しなければいけないことかな、伝えなければいけないことかなというふうには思っています。
そういうリスクの判断をしっかりとすることも、仕事の内からそういう知識は必要かなと思っています。
最終的にどんな受験をしたいかということは、ご家庭が受験料を出す以上はご家庭が決めることです。
ただ、受験指導も込みで高い学費をシリーズの場合はいただいていると思っているので、あまりうまくいかない受験パターンについては指摘することも自分の仕事だと考えています。
そういう知識を身につけるためには、やっぱり独学で勉強していても厳しい部分があります。
これだけ入試パターンが複雑化していて、入試制度もガチャガチャして変更が多い時期に、日常の業務を行なしながら全てを網羅的に理解していくことはまあ無理かなと思っています。
自分は今進路指導部の所属なので、暇があれば大学のサイトを眺めては情報整理するみたいなことはやっていますが、まあ限界はあります。
受験問題の分析
だから教育産業の情報を頼りにして情報を得るということはやっています。
具体的に言ってしまえば、ベネッセとか寸大とかカワイイのそういう情報サイトですね。
教員向けの入試情報を整理したサイトというのが実はあるので、そこで入試の変更点だとか倍率の結果だとかそういうものが掲載されているので、確かめて整理していくそんな感じですね。
どこまでそれを深入りするかということに関しては、これはもう趣味の領域かなと思います。
やりすぎると多分教材研究の時間などがゴリゴリと削られます。
本当にこれは果てしない馬なんですよ。
最近できるようになったこととしては、まあ裏技みたいなものなんですが、やっぱりAIの活用ですよね。
ディープリサーチを使ってデータを集めて、そのデータをノートブックLMに食べさせるみたいなことです。
だいぶ高い精度で概要を掴めるようになっているんじゃないかなというふうに思っています。
気をつけて見ていかないと、2025年の入試なのか、26年の入試の話なのか、それとも24年の入試の話なのかみたいな年度の違いの整理というのは、ちょっとAI使って情報収集していると怪しい場合が多いですね。
ただ、大まかなトレンドだとか入試精度の変更の流れだとか、そういうような流れはかなりだいぶ良い形で整理されてくるので、把握できるようになっているように思います。
何も当たりがつかない人が当たりをつけるには、ディープリサーチとノートブックLMはかなり強力です。
ディープリサーチだけだと、何を読んだらいいのかわからなくなってしまうぐらい情報量がくるので、たぶん慣れていない人が読んでも厳しいと思うんですよ。
ただ、ノートブックLMで質問をしたり整理させたりすると、かなり見通しが良くなるはずです。
この2つを組み合わせて読んでおけば、一般的な面談には対応できるんじゃないかなというふうに思いますね。
ただ、こういう地道な情報収集をショートカットできることは、業務としてはすごい効率化はかれているなというふうに思うんですが、
そういう業務の回し方をしていると、本当に記憶に残るのかなというところはなかなかわからないところがあります。
自分はやっぱり昔、一つ一つの大学について手作業で調べて整理するという作業をやっているので、何となく自分の中に当たりがあるんですよね。
でもそういうところの作業を全部やらないで、いきなり全体像だけ出てくるみたいなやり方をしたときに、
細かいところまで何となくイメージを磨き込んでいくことができるのかというのはわからないところです。
その辺は自分はAIネイティブではないので、この後どうなっていくかというのが楽しみのような恐ろしいようなそんな気がしています。
どうなってしまうんでしょうかね。
自分はディープリサーチに頼らなくても、どこに行けば何を見れば情報を得られるかということについては結構わかっているので、
むしろディープリサーチではアクセスできないような専用サイトの方の奥の方を読んでいって整理するということをやってますが、
AIで情報収集していると、そういう取捨選択の判断の経験ってどこで学ぶことになるんでしょうね。
これはちょっと今後どういう流れになるか、教員養成の仕方も変わってしまうと思うということも含めて経過観察かな、みたいなことは考えてます。
さて、ちょっと話がそれたので本題に戻すと、受験指導で大切になるのは受験知識だけではなくて、
教科の学習指導が重要ですよね。むしろ教科の教員として雇われている以上、教科の問題をどうにかするというのは非常に重要な問題です。
ただ、やっぱり大学によって全然傾向が異なるので、本気で個別に生徒にオーダーメイドしていこうと考えたら、
授業の中での個別最適というのも真っ青になるぐらい細かいことをやらなければいけなくなっちゃうんですよね。
まあ結論から言えば、これもどこかで妥協をしつつ勘どころを押さえて指導しなければいけないのです。
自分の勤務校であると受験していく大学も全国に広がっているので、本気で対応しようと思ったら無限演習編に突入しちゃいます。
室内傾向ごとにグループ化して、この大学は大体こんな感じという伝え方をしていきますが、
その大体こういうグループだという勘どころをつかむまでが大変なんですよね。
それこそ電話帳と呼ばれる過去問集を全国ツアーで解いてみるというような経験をしていたいと厳しいと思います。
それをやるのがまさに夏休みです。
夏休みの期間に過去問集を解いていた時期があります。
今は大体の傾向はつかめているので、問題を解くのはそこそこに斜め読みをするぐらいにしていますが、それでもインプットは大量になりがちです。
まあ時間はかかりますよね。問題を解くのに90分までまではかからないとしても、まあそこそこの時間はかかります。
それに国語化の厄介なところとしては、数学などと違ってはっきりと答えが出るわけでもないので、
下手をすると過去問集も出版社の違いで模範回答の方向性が全然違ったり、選択肢の問題だと選択肢が違うなんてことはザラにあります。
最近は模範回答を大学に出すように指示されているので、大学回答を確かめることもできるようにはなりましたが、
思い出すと一昔前のある大学については本当に酷くて、3冊あったら正解が3つに分かれているみたいなことがあって、
あんまり言うと怒られそうなのでもう黙っておきます。
そんなわけで、受験の教科指導ができるようになるには、受験問題を解かなければスタートできないのです。
もちろん国語の先生が持ち前の読解力で自分が問題を解くということは、
入試に向けた国語学習
普段から文章の読み書きをしているのでできないようなことはないと思うのですが、
生徒が解けるようになるまでの手立てを考えるには問題を知らないとどうにもならないのです。
よく言われることですけど、ちゃんと学校の教科書が読めれば、入試問題は読めますね。
これは断言できます。
というか、入試問題で話題になった文章が教科書に採択されていることもあるので、
入試と教科書の文章は普通に重なっています。
ただそのちゃんと読むということがシンプルに難しいです。
そう簡単には骨太な読解力が身につかないので、
入試という限られた時間でトレーニングをして対処していかなければいけないようなものは、
入試に向けた着眼点みたいなことを効率的に教えていかなければいけないのも事実ですし、
国語だけを勉強させているわけにもいかないので、
入試のトータルの時間配分を考えると、国語化は出しゃばったらいかんのです。
自分としても入試の国語の問題を解くことに必死になって、
例えば話すこと聞くことだとか書くことの単元に対して面倒臭がったり、
やりたがらなくなったりされるのはあんまり良くないよなと思っています。
だから入試に必要な知識セットは詰め合わせて手早くさっさと教えてという思想を持っています。
入試問題を自分で解いてパターンを整理して、
何を教えるかどういう順序で教科書を読んでいくか、
交差で何をやるかみたいなことはずっと考えています。
ただ一つの大学に特化して深掘りするみたいなことはなかなかやっぱり難しいです。
例えば東大の10年分の変化を詳細に分析するみたいなことは、
東大の入試問題ばっかり教えているわけではないので、
問題は解いているとしても色々な背景・要素を考慮して教えるみたいなことは研究が足りないです。
そういう時に役に立つのが予備校などが用意している有料のセミナーなんですよ。
実は予備校が教員向けに入試問題の研究セミナーをしているので、
そういうところで情報収集していることが多いんです。
実際今週からそういうセミナーがあるので、
今年は自分はオンライン受講なんですが、そういう講座でも夏休みに勉強します。
今年は自分は3つ講座を取ったので、合計で10時間ぐらいですかね。
国語科だけではなくて情報科の授業も取ったりしているので、割と好き勝手やっている感じです。
入試の仕事をしているとどんどん授業から離れていく感じがして、個人的にはあまり面白くないです。
生徒のニーズや将来の可能性の幅を広げるためには必要な仕事だと思っています。
授業のほうがよほど難しいので、受験対応は軽くこなしていきたいな、みたいなそういう心持ちでやっています。
入試問題を追いかけていると、世の中のトレンドみたいなことも見えてくるので、授業作りの参考にもなります。
授業も入試も率なくこなして両輪で回していくことがプロフェッショナルなのだと思って頑張ろうと思っています。
受験指導の成果と反省
今回の配信はいかがだったでしょうか。話がいろんなことに飛び散りましたね。
受験勉強の指導に関わる話は、どこかでシリーズ化して話してみてもいいかもしれない感じですね。
需要はありますか。ぜひコメント欄などでご意見をお聞かせください。
聞きたいという方がいれば、自分がどのようなことをしているかをもっと深掘りして紹介しようと思います。
受験指導って沼なんですよ。やればやるだけ手応えを得やすいのも事実です。
普通の授業よりも成果が数値ではっきりと見えちゃうので、あたかも自分の努力が成果につながっているみたいな感じを覚えやすいです。
普段の授業が、例えば自分がやっているような単元学習のような授業って、別に偏差値を取るためには役に立たないし、目に見えて生徒が劇的に変わるなんてことは絶対ないんです。
だから授業の効果検証って非常に難しいところです。
受験指導は、教えたことを生徒ができるようになったら数字が見えてくるので、自分の仕事の評価として感じやすいんですよね。
でもそういう分かりやすさに対しては、自分ははっきりと一線引いておこうと思います。
自分が目指す先はそこではない。
入試問題を解けるようにすることは自分の仕事の本丸ではないぞ、と。
さて、今回で52回の配信となるので、これで丸1年連続配信です。
予告編の配信が7月24日、初回配信が29日となっているので、次回が2年目のスタートですね。
ぜひ今後ともよろしくお願いします。
来週は何か記念会をやろうと思いますが、ちょっと仕事が忙しすぎて記念会は後回しになるかもしれないです。
本日のポッドキャストの裏話は、私のボイスで6時半から配信されます。
今日の配信を聞いてくださった方は概要欄のリンクからぜひ続きをお聞きください。
ここまで聞いてくださりありがとうございました。
今回の配信を聞いて何か参考になったことがあれば、いいねを押してもらえると番組作成の励みになります。
またアウトプットの一環として、ぜひお気軽にコメント欄やSNSでハッシュタグって字コプトつけてコメントをよろしくお願いします。
概要欄のメールアドレスやGoogleホームに直接コメントをいただけても嬉しいです。
この番組は毎週月曜日に1回配信されます。
次回の配信もお楽しみに。
ではまた。
18:10

コメント

受験指導についてはぜひよろしくお願いしたいところです。私もやってきてはいますけど、どっちかというと、総合型選抜対応での成果の方が顕著でした。まあ、いわゆる「進学校」勤務の経験年数が少ないということなので。超進学校=国立大附属では教えなくても、勝手に学んでいたので、個別指導しかしてないですね~

うちは普通の進学校なので、すべての入試制度に一定数に受験生がいるので、オールラウンダーな対応が求められているんですよね。 受験指導の話はどこかでまとめてみます。

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