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在宅薬剤管理が変わる3つのポイント|令和8年度改定で訪問指導料を見直し
2026-05-13 06:48

在宅薬剤管理が変わる3つのポイント|令和8年度改定で訪問指導料を見直し

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在宅で療養する患者は、高齢化の進展により今後さらに増加が見込まれています。この状況下で、訪問薬剤管理指導には、円滑な実施と実効性のさらなる改善が求められています。そこで令和8年度の診療報酬改定では、在宅患者訪問薬剤管理指導料の要件見直しと、新たな点数の新設が行われます。

今回の改定の柱は、3つあります。第1に、在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定間隔「6日以上」の要件を廃止し、週1回までの算定を可能とします。第2に、休日・夜間を含む開局時間外の対応体制について、在宅協力薬局を含む連絡先を患者に知らせることを要件化します。第3に、複数名薬剤管理指導訪問料300点を新設し、運動興奮等がみられる患者への複数名訪問を評価します。

算定間隔「6日以上」の要件廃止

在宅患者訪問薬剤管理指導料では、これまで月2回以上算定する場合に「算定する日の間隔は6日以上」とする要件がありました。今回の改定では、この間隔要件が廃止され、週1回を限度として算定できる仕組みに変わります。

現行制度では、間隔要件が在宅薬剤管理の柔軟性を制約していました。たとえば、患者の状態が悪化して短期間に複数回の訪問が必要となっても、6日以上の間隔を空けないと算定できませんでした。この硬直的な運用は、患者の状態に応じた機動的な訪問薬剤管理を妨げる要因となっていました。

改定後は、算定回数が週1回を限度となり、間隔要件は問われなくなります。たとえば、ある週の金曜日に訪問し、翌週の月曜日に訪問するという4日間隔の訪問計画が可能となります。現行の6日以上の間隔要件では、このような訪問は認められませんでした。なお、末期の悪性腫瘍の患者、注射による麻薬の投与が必要な患者、中心静脈栄養法の対象患者については、従来どおり在宅患者オンライン薬剤管理指導料と合わせて週2回かつ月8回まで算定できます。また、合算規定の文言は現行の「又は」から改定後の「及び」に変更され、合算対象であることが明確化されています。

夜間連絡先の通知要件化

休日・夜間を含む開局時間外の調剤・訪問薬剤管理指導への対応体制について、患者への情報提供が要件化されます。具体的には、保険薬剤師の連絡先電話番号と緊急時の注意事項を、原則として初回訪問時に文書で交付することが求められます。

この要件では、在宅協力薬局を活用する場合の取扱いも明確化されています。在宅協力薬局との連携により時間外対応の体制を整備している保険薬局では、在宅協力薬局の所在地、名称、連絡先電話番号等も交付文書に含める必要があります。患者は、自薬局が対応できない時間帯でも、どこに連絡すればよいかが事前に把握できます。

患者からの問い合わせに応じられなかった場合の対応も、明確に定められています。やむを得ない事由で電話等による問い合わせに応じることができなかった場合は、速やかに折り返しの連絡を行うことが求められます。この運用により、患者は時間外であっても薬剤師と確実に連絡を取れる安心感を得られます。

複数名薬剤管理指導訪問料300点の新設

複数名薬剤管理指導訪問料300点が、令和8年度改定で新設されます。この点数は、行動面で運動興奮等がみられる患者に対し、薬剤師が他の者と同時に複数名で訪問する場合を評価するものです。

対象患者は、通院が困難な患者のうち、医師が複数名訪問の必要性があると認めるものに限られます。算定要件のベースとなるのは、在宅患者訪問薬剤管理指導料の1(単一建物診療患者が1人の場合)を算定している患者です。これに加えて、施設基準で定める「厚生労働大臣が定める患者」も対象となります。

施設基準で定める対象患者は、3類型に整理されます。第1に、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料を算定している患者(在宅患者訪問薬剤管理指導料の1を算定している患者に限る)です。第2に、居宅療養管理指導費を算定している患者(薬局の薬剤師が行う場合で、単一建物居住者が1人の場合に限る)です。第3に、介護予防居宅療養管理指導費を算定している患者(同条件)です。

算定要件では、同行者の範囲と算定除外も明確に規定されています。同行者は、当該保険薬局または在宅協力薬局に勤務する職員であり、薬剤師以外の者も含まれます。ただし、在宅患者緊急時等共同指導料、在宅移行初期管理料、訪問薬剤管理医師同時指導料に係る必要な指導等を同日に行った場合は、複数名薬剤管理指導訪問料は算定できません。

まとめ:在宅薬剤管理の柔軟性と安全性が向上

令和8年度改定では、在宅薬剤管理に関する3つの見直しが行われます。算定間隔「6日以上」の要件廃止により、患者の状態に応じた柔軟な訪問計画が可能となります。夜間連絡先の通知要件化により、患者は時間外でも確実に薬剤師と連絡を取れます。複数名薬剤管理指導訪問料300点の新設により、運動興奮等がある患者への安全な訪問薬剤管理が新たに評価されます。これらの改定は、増加する在宅療養患者に対する訪問薬剤管理指導の実効性を、総合的に高める内容となっています。



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サマリー

令和8年度の在宅薬剤管理改定では、3つの主要な変更点が導入されます。訪問薬剤管理指導料の算定間隔「6日以上」の要件が廃止され、週1回までの柔軟な訪問が可能になります。また、夜間・休日の連絡先通知が義務化され、複数名での訪問指導料が新設されることで、患者の安全と薬剤師の負担軽減が図られ、より現実的で人間らしい在宅ケアが実現します。

改定の精神:現場に寄り添うルールへ
今回の深掘りへようこそ。あの、普段、医療制度の改定なんて言葉を耳にすると、なんか、冷たくて四角い、えーと、成功な機械の設計図を渡されたような気分になりませんか?
あー、わかります。すごくお堅いイメージありますよね。
ええ。でも、今日の情報源である、令和8年度改定での在宅薬剤管理の3つの変更点という専門記事なんですが、これ実は全然違うんですよ。
はい。一見ただのルール変更なんですけどね。
そうなんです。将来聞いているあなたがご家族と一緒に自宅で医療を受けることになった時、どれだけ人間らしく安心な生活を送れるかを描いた、すごく実践的な生存戦略なんですよね。
えー、まさに。制度って本来、白か黒かで線を引くものですが、実際の患者さんの自宅という現場は、あの、予測不能な泥臭い現実の連続ですから。
うーん。
今回の改定資料からは、その現実にルール側が必死に歩み寄ろうとしているのが読み取れますよね。
訪問スケジュールの柔軟化:算定間隔要件の撤廃
面白いですよね。そこでまず見えてきたのが、スケジュールの柔軟性。
はい。算定感覚の撤廃ですね。
ええ。これまでのルールだと、薬剤師さんが月に2回以上訪問する場合、なんか6回以上感覚を空けるという厳格な縛りがあったんですよね。
そうなんですよ。
これって、極端な話。患者さんの体調が急激に悪くなっているのに、
ああ、前回の訪問から144時間経っていないから制度上行けませんって言われるようなもんじゃないですか。
まさにその通りで。人間の体はストップウォッチ通りには動かないですからね。
ですよね。現場からも、これでは対応しきれないという声が多くてですね。
今回の改定で、この感覚要件がバサッと廃止されました。
代わりに、週1回を限度とするという枠組みに変わったんです。
おお、ということは、今週の金曜日に訪問して、ちょっと週末の体調が心配だからと、
翌週の月曜日にすぐ様子を見に行く、みたいな機動的な動きも可能になるわけですね。
ええ、そうなります。
さらに重要な点として、末期がんなどの重症患者向け特例で、ルールの文言が、
わたは、から、および、に修正されたんですよ。
ちょ、ちょっと待ってください。
わたは、が、および、に変わった?
はい。
なんか言葉遊びみたいですけど、それって現場や患者さんにとって具体的にどういう意味があるんですか?
これ、実は大きな違いでして、これまではオンラインでの服役指導か、
直接の訪問、どちらか片方しか制度上評価されなかったんです。
ああ、なるほど。
それがおよびになったことで、両方を組み合わせて実施しても、正式に認められるようになったんですよ。
ええ、つまり訪問した数日後に、オンラインでさっと画面越しに様子を確認するみたいな手厚いケアが気兼ねなくできるようになったと。
ええ、薬局側がどちらか選ばなきゃいけないというジレンマから解放されたんです。
夜間・休日の安心体制:連絡先通知の義務化
それは大きいですね。でも、そうやってスケジュールが柔軟になると、ちょっと別の疑問が湧いてくるんですが。
はい、なんでしょう?
訪問予定のない火曜の深夜とかに、患者さんの体調が急変したらどうなるんでしょう?
会邸では夜間や休日の連絡先を伝えることが義務化されるってありましたけど。
ええ、初回訪問時に文書で渡すことになりますね。
これって患者にとってはすごく安心ですけど、つまり薬剤師さんはこれから24時間365日、電話を握りしめて起きてなきゃいけないってことですか?
もしそうだとしたら、薬剤師が倒れてしまいますよね。
ですよね。
だからこそ、今回のルールが強調しているのが、在宅協力薬局を含めた連携なんです。
在宅協力薬局?
はい。一人の薬剤師、一つの薬局だけで24時間対応するのは現実的ではありませんから。
自局が閉まっている時間は、協力薬局の連絡先を患者さんに伝えておくんです。
なるほど。チーム戦でカバーする仕組みを作れと。
そして、世の中に電話が鳴って、やむを得ず出られなかったとしても、速やかに折り返すという体制さえ整っていれば、要件を満たすと明記されました。
必ずしもワンコールで出なきゃいけないわけじゃないんですね?
そうなんです。完璧を求めるのではなく、現実的で持続可能なセーフティーネットを作ることが目的なんですよ。
誰も犠牲にならない、現実的なラインを引いたわけですね。
はい。
安全確保のための複数名訪問指導料新設
さて、これでスケジュールも連絡体制も整えました。
でも、いざ訪問のドアを開けた瞬間、患者さんがひどく興奮状態にあったりして、
薬剤師さん一人じゃ物理的に対応できないケースもありますよね?
ありますね。そこが最後の、複数名薬剤管理指導訪問料の新設に関わってきます。300点がつきました。
記事を読んだ驚いたんですが、これ、同行指定評価の対象になるのは薬剤師以外の職員でも良いんですよね?
医師の認定などの条件や、他の指導料との併用付加といったルールはありますが、事務スタッフなどでも対象になります。
なぜ薬剤師じゃないんですか?危険な状態なら、なおさら専門家を二人行かせた方がいいような気がするんですけど。
理由はすごくシンプルで、どこの薬局も薬剤師を同時に二人も現場に送り出す余裕がないからです。
ああ、深刻な人手不足だから。
はい。だからこそ、運転手や事務のスタッフが同行して、薬剤師の物理的な安全を確保するだけでも、制度として評価する仕組みを作ったんです。
なるほど。理想論じゃなくて、今あるリソースでどう安全を守るかを考えた結果なんですね。
ええ。最前線で働く人の安全確保に、国が明確に配慮した極めて現実的な大きな一歩だと言えます。
まとめ:在宅薬剤管理の進化と未来
いやあ、今回の資料を読み解くと、令和8年の改定がスケジュールの柔軟性、現実的な24時間体制、そして現場の安全、この三本柱でできていることがよくわかりました。
そうですね。冷たい絶景図ではなくて、現場の泥臭い現実にしっかり適応する生きたルールに進化しています。
本当にそうですね。聞いているあなたにとっても、将来の在宅ケアを考える上での大きな安心材料になったはずです。
ええ、知っておいて損はない情報ですね。
はい。さて最後に一つ、あなたに考えてみてほしいことがあります。
何でしょうか。
在宅での薬の管理がここまでチーム化されて、薬剤師さんが私たちの生活空間に深く入り込んでくるようになるとすればですよ。
うんうん。
私たちがよく知る、あの処方箋を持って待つだけの街のガラス張りの薬局という空間は、これから一体どんな場所に変わっていくのでしょうか。
ああ、それは興味深い問いですね。役割が根底から変わるかもしれません。
ですよね。ぜひ次回の深掘りまであなたも想像してみてください。それではまたお会いしましょう。
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