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令和8年度診療報酬改定|へき地診療所の在総管・施設総管見直し
2026-05-10 05:37

令和8年度診療報酬改定|へき地診療所の在総管・施設総管見直し

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へき地では在宅医療を担う常勤医師の確保が困難な状況が続いてきました。この常勤医師要件が、へき地診療所における在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料の算定を妨げる要因となっていました。令和8年度診療報酬改定では、この課題を解消し、へき地における在宅医療提供体制を確保するため、両管理料の施設基準を見直します。

今回の見直しでは、派遣元の保険医療機関が時間外対応体制を担う場合、非常勤医師でもへき地診療所で両管理料を算定可能とします。対象となるのは、「へき地保健医療対策事業について」に規定するへき地診療所に限定されます。連携先となる派遣元は、へき地医療拠点病院又は医療提供機能連携確保加算を算定する別の保険医療機関でなければなりません。さらに、派遣元医療機関は、緊急時の連絡体制及び24時間診療体制を確保する役割を担います。

改定の背景:へき地の在宅医療を阻む常勤医師要件

へき地診療所では、常勤医師の確保が在宅医療提供の最大の障壁となってきました。

現行の在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料の施設基準では、在宅医療を担当する常勤医師の勤務が必須要件です。この要件は、継続的な訪問診療等を実施できる体制を確保する目的で設けられています。しかし、医師確保が難しいへき地では、常勤医師の配置が困難なケースが多く存在してきました。

医師確保の困難さは、へき地住民が在宅医療を受ける機会の減少につながっています。常勤医師を配置できないへき地診療所では、両管理料を算定できず、結果として在宅医療の提供自体を断念せざるを得ない状況も生じています。この状況は、2040年頃を見据えた地域医療の確保という観点で大きな課題となっています。

改定の内容:連携医療機関との兼務による要件緩和

今回の改定では、連携医療機関との兼務を前提に、常勤医師要件を緩和します。

具体的には、在宅患者の時間外対応体制を派遣元の保険医療機関が担う場合、へき地診療所における両管理料の算定を可能とします。派遣元の医療機関が時間外対応を担保することで、へき地診療所の医師は常勤でなくとも、継続的な在宅医療提供体制を確保できると整理されました。この緩和措置により、へき地診療所と連携医療機関の両方で勤務する医師による在宅医療が制度的に位置付けられます。

派遣元による時間外対応体制の確保は、在宅患者の安心・安全に直結します。在宅医療では24時間の緊急対応が患者の生命に関わる場面も少なくありません。常勤性ではなく実質的な対応体制で要件を判断する今回の見直しは、地域実情に即した制度運用への転換と言えます。

算定要件:対象施設と連携体制の具体的条件

要件緩和の適用には、対象施設の限定と連携体制の明確化という2つの条件があります。

対象施設は、「へき地保健医療対策事業について」(平成13年5月16日医政発第529号)に規定するへき地診療所に限定されます。一般の診療所や、本制度上のへき地診療所に該当しない医療機関は、緩和措置の対象外です。

連携先となる派遣元医療機関は、へき地医療拠点病院又は医療提供機能連携確保加算を算定する別の保険医療機関に限定されます。派遣元はへき地診療所自身ではなく、外部の連携医療機関でなければならない点に注意が必要です。これらの医療機関が派遣元となることで、安定した在宅医療提供体制が制度的に裏付けられます。

派遣元医療機関は、緊急時の連絡体制及び24時間診療体制をへき地診療所と連携して確保する責務を負います。派遣元と派遣先の役割分担を明確にすることで、患者にとって切れ目のない医療提供が実現します。連携体制は形式的なものではなく、実際に機能する体制でなければなりません。

実務への影響:医療機関が押さえるべきポイント

へき地診療所と連携医療機関の双方は、要件適合性の確認と連携体制の文書化が必要です。

へき地診療所側は、自施設が対象となるかの確認から始める必要があります。施設基準該当性の判断は、平成13年通知に基づくへき地診療所の指定有無で確定します。対象に該当する場合は、連携先となる派遣元医療機関の選定と協議に進みます。

派遣元医療機関側は、両施設で勤務する医師の勤務体制の整備が求められます。同一医師がへき地診療所と派遣元の両方で勤務する形態が想定されており、勤務シフトや責任所在の明確化が必要です。緊急時の連絡体制及び24時間診療体制の運用ルールも、両施設間で文書化しておくことが望まれます。

連携体制の構築後は、実際の運用が要件を満たしているかの継続的な検証が重要です。形式的な連携にとどまり、実態として時間外対応が機能していない場合、施設基準を満たさない可能性があります。定期的な体制確認と、患者対応の実績記録が、適正な算定の前提となります。

まとめ:へき地の在宅医療提供体制を支える制度的基盤

令和8年度改定は、へき地診療所における常勤医師要件を緩和し、在宅医療提供体制を確保します。連携医療機関との兼務により、非常勤医師でも在宅時医学総合管理料及び施設入居時等医学総合管理料の算定が可能となります。対象はへき地診療所に限定され、派遣元はへき地医療拠点病院又は医療提供機能連携確保加算を算定する別の保険医療機関でなければなりません。派遣元医療機関は、緊急時の連絡体制及び24時間診療体制を担います。今回の見直しは、地域実情に即した在宅医療提供の実現に向けた重要な一歩となります。



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サマリー

令和8年度の診療報酬改定により、へき地診療所における在宅医療提供の障壁となっていた常勤医師要件が緩和されます。この改定では、派遣元の病院が夜間や緊急時のバックアップを担うことで、へき地診療所の医師が非常勤でも在宅時医学総合管理料などの算定が可能になります。これは、一人の医師に頼る形式的な要件から、ネットワークによる機能担保へと医療現場のあり方を転換させる重要な一歩であり、他の業界の人手不足解消にも示唆を与えます。

導入:へき地医療の不合理な現状
想像してみてください。過疎治で唯一頼りになるお医者さんがですね、地域の高齢者のために在宅医療をやりたいって手を挙げているのに、国からルール上24時間常駐できないなら許可しませんって止められてしまう。なんかそんな理不尽な状況が、実は日本の壁地医療でずっと起きていたんですよね。
そうなんですよ。医療制度の話って聞くと、あなたの日々の生活とは無縁に思えるかもしれませんが、実は違うんですよね。
岡田 今回の資料の深掘りのミッションはまさにそこです。テーマは、令和8年度の診療報酬改定です。
はい。ここで起きているカラダMシフトは、あらゆる業界の人手不足を解消するヒントに満ちているんです。
へき地診療所の常勤医師要件の課題
岡田 ですよね。これまで、壁地の診療所が在宅医療を提供するには、管理料をもらうために、上金の医師が絶対に必要だったという事実がありまして。
ええ、そうなんです。上金じゃないとダメだったんです。
岡田 これって例えるなら、過疎地でコンビニを開きたいのに、24時間店長が店舗に常駐しないと営業許可を出さないぞって言われているようなものじゃないですか。
まさにその通りです。タダでさえ医師が少ない地域で、そんな過酷な条件をクリアできるわけがないですよね。
岡田 本当ですよ。結果的に在宅医療そのものを諦めるケースが相次いでたわけですよね。
はい。そもそも在宅医療って、患者さんの様態が急変した時に、深夜でも駆けつけられる体制が命綱になりますから。
岡田 まあ確かにそうですね。
だからこそ国もこれまでは、上金という厳しい縛りで責任の所在を明確にしたかったんです。でも2040年を見据えると、医療の担い手は劇的に減っていきます。
岡田 ええ、深刻な問題ですよね。
はい。だからこの上金要件こそが、必要なサービスを地域から奪う最大の障壁になってしまったんです。
令和8年度改定の核心:連携による要件緩和
岡田 なるほど。でもその絶対に崩せなかった壁が、今回の改定でついに動くってことですよね。
そうなんです。ここが今回の大きな発想の転換でして。
岡田 治療所の先生が非上金であっても、派遣元の大きな病院が夜間とか緊急時のバックアップを引き受けてくれるならOKになったと。
はい。両外管理僚の算定が認められるようになったんです。個人のフル稼働からチームでのカバーへとルールが変わったんですね。
岡田 いや、大きな変化ですね。夜間の対応を引き受けてくれるなら非上金でもいいって。
ええ。とにかく一人の上金位を受けっていう形式的な要件から、派遣元と連携して24時間命を守る実質的な体制を作れという方向にシフトしたわけです。
新制度の仕組み:ネットワーク型医療の実現
岡田 でもちょっと疑問なんですが、バックアップを頼まれる大きな病院だって、今はどこも人手不足じゃないですか?
そうですね。おっしゃる通りです。
岡田 敵地の夜間対応まで丸投げされてったら、今度はその拠点病院の方がパンクしてしまいませんか?
そこがまさに今回の制度設計の肝なんですよ。決してただ丸投げするわけじゃないんです。
岡田 あ、違うんですか?
はい。日中の診療は敵地の非常金位がしっかりになって、夜間は派遣元の病院が電子カルテなどのデータを共有して待機する形になります。
岡田 なるほど。互いのリソースを保管し合う関係を作っているんですね?
ええ。先ほどのコンビニの例えを広げるとわかりやすいかもしれません。
岡田 店長が不在の夜間は、本部の専門チームがカメラとかデータを共有しながらトラブル時に即座に対応するみたいな?
そうですそうです。広域ネットワーク型の店舗運営に切り替わったということですね。
厳格な算定要件と実態運用
岡田 それすごくしっくりきます。でもそのネットワーク型運営を認めてもらうには何か条件があるんですよね?
はい。実は極めて厳しいハードルを超えなければなりません。
岡田 ですよね。非常金でいいならなんか適当な病院と名前だけ貸し借りして連携してますよってごまかすこともできちゃいそうって思いました。
それは絶対にできません。まず対象になるのは、平成13年通知に基づく、ここは本当に医療資源が足りないと厳格に指定された特定の閉地診療所とその拠点病院の組み合わせのみなんです。
岡田 なるほど。どんな診療所でも適当に提携すればいいってわけじゃないんですね。
はい。さらに、緊急時の連絡体制や24時間の診療体制をどう回すのか、詳細なルールを文書化することが求められます。
岡田 文書化するだけじゃなくて、実態のある運用も必要ですよね。
もちろんです。形式的な連携にとどまれば施設基準を満たさなくなるので、実際の運用記録を定期的に検証することも義務付けられているんですよ。
岡田 つまり、形だけの免疫菓子は許さないぞと。夜に患者さんが急変したとき、バックアップの業員が本当に電話に出て、カルテを即座に把握して対応できる実態を証明し続けなきゃいけないわけですね。
まとめと他業界への示唆
まさにその通りです。一人の上勤という形式から、ネットワークによる機能の担保へ。これが今回の令和8年度改定が示す医療現場の重要な一歩なんです。
岡田 一見すると遠い世界の話に思えますけど、医療の世界が一人のスーパーマンに頼るのをやめて、チームのネットワークへ移行したこの変化はすごく象徴的ですよね。
ええ、他の分野にも通じる話だと思います。
岡田 そうですよね。あなたが関わっている業界の深刻な人手不足も、もしかすると上勤とか専任といった古い言葉の定義に縛られているだけなのかもしれません。
確かに、個人の上昼からネットワークへの転換というアプローチですね。
岡田 はい、ルールではなく機能をどう担保するか。そんな視点で今の仕組みを見つめ直してみると、意外な突破口が見えてくるのではないでしょうか。今回はここまでです。お聞きいただきありがとうございました。
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