口中香の基本概念
飲食を言語化するラジオ、FOOD'S WORDS、本日もやっていきたいと思います。
札幌の地下鉄をよく使いますが、東西線の乗り換えを使うとき、よく乗り換える先を間違えて乗ってしまいます。
ソルクラの黒沢がお送りいたします。 本日言語化するのは、口の中に入った飲食物から感じる
口中香について言語化していきたいと思います。 この口中香、別名もありまして、あと香だったり、含み香だったり
または専門用語ですが、レトロネーザル嗅覚 なんて言われたりもします。
じゃあそんなに専門的なものかというと、実は誰もが日々体験していることであって
それはどんなことかというと、飲み物を飲む、食べ物を食べる、そんな全ての飲食のシーンで
口の中から呼吸、吐く息に乗って鼻に登ってくる香りのことを口中香と
呼びます。鼻から吸う香りではなくて鼻から吐く時に感じる香りを口中香と呼びます。
なぜこの口中香が感じられるかというのを、 空気と食べ物の交差点である喉を
イメージして何が起こっているのか考えていきたいと思います。 喉は空気と食べ物、飲み物の
プラットホームのようなものだと思ってもらえればいいと思うんですが、 駅のホームを想像してみてください。
上り線、下り線があって、 下り線では
酸素、空気、そして 飲むもの、食べるもの、飲食物が
喉を通って肺や食道に進んでいきます。 そして上り線では
吐く息と 二酸化炭素を排出して、その中に実は口中香と言って
鼻に抜けてくる香り成分が入っているということになります。 下り線だけ
飲食物と空気が共有しているという状況になってまして、 これは
五塩性肺炎の防止をするためにも 呼吸中枢がコントロールして、
数息の後期から吐く息の中期にかけて飲み込む動作が行われるというようにコントロールされています。
その後は自然に吐く息、呼吸が続くようになっていて、 自然と空気が出ていくという流れになり、
この際に口中香を感じるというのが 口中香を感じる仕組みです。
日本酒の香りの分析
じゃあ実際にこの 口中香というものを感じるときはどんなシーンがあるかというと、
例えばグラスから立ち上る日本酒の香りを考えてみると、 シトラス感があったり、
ヨーグルト感があったり、穀物感があるような香りを 立ち上る香りから感じるとすると、
この日本酒を含むと口の中で甘みだったり苦みだったり、 もしくは舌触りだったり、
いろんな 触覚や味覚と複雑に絡み合い、
それが味わいとなって感じられます。 さらに飲み込む段階になると、
口の中の温度によって一部揮発した香りが感じにくくなるということが起こって、
例えば 口中香として感じる香りは、
さっきのシトラス感、ヨーグルト感、穀物感というものから 揮発しやすいシトラス感の香りだけ抜け落ちてしまって、
ヨーグルト感や穀物感の香りを感じやすくなるということが起こったりします。 なぜこの差が起こるかというと、香り成分にはそれぞれ
分子量というものがあって、 香り成分の重さ、大きさというものによって差が生まれるということが起こります。
大きいもの、重たいものは揮発しにくいという性質があるので、 揮発しやすい香りは口中香の段階ではあまり感じられないという、感じにくいということも
起こるかなと思います。 これによって
グラスから立ち上る香りの感じ方と 口中香として感じる香りの感じ方は別なものになっているということが
頻繁に起こるかなと思います。 では実際に
日本酒の立ち上る香りと、血の中から鼻に上る口中香を比較してみたいと思います。 今日使うのは
広島県の店舗1という酒蔵の コンセプトワーカーズセレクション
萌から 純米銀杏織絡み生というものにしたいと思います。
では早速 グラスから立ち上る香りを
感じてみたいと思います。 立ち上る香りとして感じるのはメロンだったりとか
少しざらついた織の香りというのをすごく感じます。 ちょっとヨーグルト感にも似たような感じ
一応ラベルにはぶどうの香りもあるっていうこともあるんですが、今日は僕の鼻の調子があまり良くなくて
ぶどう感はちょっと控えめに感じるぐらいかなという感じです。 では次は口中香を考えてみたいと思います。
一口飲み込んだ後に鼻に抜ける香り
すごく印象がやっぱり違います。 味わいが一緒になって感じられるっていうのももちろんあるんですけれども
鼻に抜ける香りっていうのがどちらかというともっとどっしりとした生の米みたいな香り
もあるし 先ほどのフルーティーなメロンのような香りはとても感じにくくなっているかなと思います
さて実際に 実際の日本酒を使って
グラスから立ち上る香りと 口中香として感じる香りに性質の違いがあるというのが一緒にできたかなと思いますが
実は 飲み込まなくても口中香を感じる方法というものもあります
これはソムリエさんや聞酒師なんかがよくやる手法なんですけれども 口の中にお酒を含み
その口の中の液体の中を空気を通しながら吸い込み その吸い込んだ空気をさらに鼻から抜く吐くということによって
高中華の比較
飲み込んだ後の香り、口中香を空気の通り道だけで作ることができます 少し口の中に含んだ後に
空気がブクブクと入るので あんまり綺麗な音ではないんですけれども
すごく重要なことでもあるのでやってみたいと思います これから口の中に含んで空気を吸い込みます
すごく穀物感のある 優しい米の香りがします
少し粉っぽいような香りもするかなと思いますが 織の良い香りが
鼻から抜けていくのがやっぱりわかります このように飲み込まなくても鼻から空気を抜くことによって感じることができます
ただこれは実は喉にもある味覚の受容器未来を通っていない感覚になるので 飲み込むことによってしか味わえない味があるというのもまた大事な要素かなと思うので
それは一つお伝えしておきたいと思います 違うパターンもやってみたいと思います
使うお酒は栃木県の七水 フォーシーズンズというシリーズの秋のお酒
純米酒です では早速グラスから昇る香りを嗅いでみたいと思います
芳醇な柿のような 熟した香り
やや酸味を伴う香り 穏やかな米の甘い香り
そんな風に感じます では次は高中華に行ってみましょう
せっかくなので飲み込む前に口に含んだ後の空気を取り入れて鼻に抜くという香りを まずとってみたいと思います
これはやっぱり味覚の要素ってすごく強くて一度飲み込んでしまうとかなり味覚の印象が 強くなってしまうことによって
鼻から抜く香りをシンプルに嗅ぐというものが どちらかというと弱い香りになってしまうので先に空気だけで感じてみたいと思います
もう一回嗅いだらすごいヨーグルト感ですね
高中華として感じたのはやっぱり熟した柿のようなちょっと酸味を伴う
そうですね熟す前くらいのちょっと硬い柿のような 芳醇な香りを感じます
そして飲み込んだ後はやっぱりジューシーな味わいが伴っているので より芳醇な要素として
感じるんですけれどもこれはおそらく香りというよりかは味覚がミックスされた要素 かなと思います
さて2個目も高中華の比較ということでやってみました ではまとめですが
高中華を言語化してみたいと思います 高中華とは口に含んだ後に鼻に抜ける香り
この高中華は元々の香りとは性質が異なっているというのが まとめとして言えるかなと思います
こんなことを考えながら飲んでもらうとまたより一層飲食の世界が楽しくなると思うので 一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです
本日もありがとうございました さようなら