機械メンテナンスの重要性
田村
コース管理の現場。この番組は、トーナメントコースをはじめ、数々のコースを渡り歩いた元キーパーの畑さんと、事務員の私、田村が、現場で答える、現場で見えることを率直に語る番組です。
はい、お願いします。
畑
よろしくお願いします。
田村
今日なんか、あんまり舌が回ってないかも。
畑
大丈夫ですよ。
田村
いきなり聞いてもいい?
畑
うん、どうぞ。
田村
今日、私、話したいことがあって、機械のメンテナンスについて。畑さんって、一緒にやってた時、すごく機械をきれいにするとかいうことに、すごく注意を向けてて、
それは機械の寿命を伸ばすからとか、そういう話だったと思うんだけど、なんかそれについて、ちゃんと聞きたい。冬だからやるべきこととか、あるんじゃないのかなと思って。
待って、まずはじゃあ、日常のところからお願いします。
畑
コース管理にとって、やっぱりその芝生もものすごく大切なものだけど、それ以上に芝生を育てていくにあたって、機械っていうのはものすごく大切で、今は本当に物価高の影響もあったりしてね。
昔はね、結構機械のほうもリーズナブルで手を出せたりしたんだけど、最近の機械っていうのは本当に高価になってしまって、なかなか昔100万ぐらいで買えた機械が300万ぐらいしたり、200万の機械が600万したり1000万したり、当然使う必要のある機械なんだけど、なんか買いづらくなっちゃって。
世の中のゴルフ場の傾向としては、やはり今まで持っている機械を大切に使って、少しでも長持ちさせて、買わなくて済むように考えてるっていう時代になってしまったよね、今。
いろんな社会情勢がそうなっちゃって、なかなか厳しくなってきたけど。
そんなこともあるんで、昔も今も機械のメンテナンスをしていくっていうことに関しては、意識は変わらないんだけど、手が出しづらくなってきたんで、より綺麗に、よりメンテナンスをして長持ちさせるっていう考えが強くなってきたんですね。
そんなことを考えた時に、やっぱりお客さんの最近数も結構増えてるし、それに伴ってやっぱり機械の稼働時間が増えたりね。
温暖化になってきて芝生がものすごく成長する期間が長くなってきたりしてることによってやっぱり機械の稼働時間が増えたりね、っていうことが増えてきましたよね。
畑
それからもう一つ、やっぱり人員不足になって、機械化っていうのが進んできている。その手を補うために機械化していくと。
そうなってくると、なおのこと今まで以上に機械が稼働していく時間が、その作業を委ねる割合っていうのがどんどん増えてきている。
田村
そうなるとやっぱりそれなりに機械をしっかり整備をしておかないと、機械が一台止まることによってその作業が滞ってしまう羽目になる。
畑
だから今まで以上に機械のケアが必要になってくるんじゃないかなと思いますね。
清掃と点検の方法
畑
一番機械を長持ちさせるために何が一番大切かっていうと、清掃?
田村
清掃。
畑
点検?
で、清掃がなぜ必要かっていうと、機械の不具合を発見するには清掃が一番って昔から言われるんですよね。
例えばオイル漏れであったり、電気系統の不具合であったり。その電気系統の不具合っていうのは断線をしているとかね。
田村
そういうことか。
畑
線のちょっと傷が見つかるとか。そういうのにおいてもやっぱりきれいに整備をしておくと容易に見つけることができる。
だから故にまず整理整頓とか、以前の話でまずきれいに機械を清掃するっていうのがまず一番の機械を長持ちさす秘訣なのかなっていうのが、
これは昔も今も変わらないけど、よりウエイトが高くなってきてるからそれが必要になってきてるんじゃないかなと思うんですね。
田村
清掃するっていうのはどこまでやるの?
畑
私のポリシーは芝生一枚ですら残さない。
埃一つですら残さない状態を保つ。
田村
なんかみんな水洗いしてるイメージがある?
畑
まずは基本的には水洗いなんだけど、ゴルジョの芝生って結構埃っぽい部分が多いんですよね。
で、埃って水分があると機械に付着してしまう性質がある。
だから作業を終えて帰ってきた時にまず何をするかっていうと、エアーによってその埃を取り払う。
エアーコンプレッサーっていう機械があったり、ブロワーっていう機械があったり、いろんなものを駆使しながらまず水で濡らす前にできるだけ吹き飛ばしてしまう。
プラスエアークリーナーとか、エンジンのフィルター系統の清掃も水で濡れる前に飛ばしてしまうっていうのがまず基本中の基本。
田村
毎回?フィルターも?
毎回。
畑
その次に初めて水洗いを行う。水洗いを行うんだけど、だいたい水をかけて終わるよね。
やはり擦らないと芝カスとか芝生から出る汁が腐食してるっていうのが取り払うことができなくて、やはり水洗いっていうのはブラシを使うっていうことが基本。
田村
私、車汚いからって洗うときにさ、ホースだけでジャーってやって、きれいになった木でいたら乾いたら汚いのがそのまま残ってたっていうことがよくある。
畑
そうですよね。だから機械って鉄でできてるので錆が早く回ったりね、そういう液体系の付着物があったりすると腐食していく確率が高くなってくる。
だからできるだけそういったものは全て取り除く。
田村
でも水かけちゃったことによって錆が出たりすることはないの?
畑
当然あります。だから第2段階は水を完全に取り払う。
田村
どうやって?ブロワー?
畑
ブロワーとかエアコンプレッサーを使ってそういう水の付着物を取り払う。
プラス、レアリング系統の近くとか、それから機械を接続しているネジの部分、そういった部分を徹底的にエアで拭いて水を取り除いて、その次、乾いた布で拭き取る。
田村
大変。
畑
っていう行為をする。そうすることによってボディっていうのは長持ちする。
だからそれでも不足で、今度は鉄をコーティングしてやる必要がある。
だから油系のものでボディを少し簡単に拭いてあげて、油コーティングしてやる。薄い膜を貼らせてやる。
田村
毎回?
畑
毎回水をかけるんで、毎回それをしてやらないといったん剥がれたものが。
だからそこまで徹底してやる必要がやっぱり大切なもんだから。
何をやることが正解なのかっていうのはなかなか難しいけども、まず整備をする前の大切な、本当に大切な整備だ。整備の整備みたいな。
田村
冬場は小さい埃みたいなカスが付着していると火災になったりもするしね。
メンテナンスの計画と影響
畑
シャーシの角、隅とかに溜まった芝カスが乾燥して火がついたり、付着して固まって隅に残ってる芝生っていうのは不潔を腐食させる。
そういった原因になるから、徹底的にそういう細かい隙間の部分とか、角に残ってる部分とかをチェックすることが大事ですよね。
本当にね、作業をしている時間よりも洗って整備する時間が長くなる可能性もある。
田村
それってどのくらいかかるの?実際。例えばフェアウェイ刈りとか。
畑
フェアウェイの5連モアで言うと大体1時間近く。1時間は。
田村
本当?
畑
かかる。
田村
じゃあ5時に終わろうと思ったら4時には作業は終えなきゃいけないんだ。
畑
か、もう5時に終わって。
田村
残業でやるか。
例えば3日連続で狩りますって言ったら、3日目にやるとかじゃダメなの?
畑
例えば明日作業するから、もう今日は夕方も遅いし、みんな帰ろうよって。
明日も同じことを多分言うと思うの。
だからそういうふの連鎖で、多分そのうちもう何も知らなくなっちゃう。
やらないとダメだっていう認識はあるものの、まあいいかと。
明日やるんだからいいんじゃないの?と。
田村
そこに判断が入っちゃうといけないんだね。
畑
そうですね。だから何を持って完璧っていうのはそれぞれのやり方があるから、
どこまできれいにするかによって作業時間って変わってくるけど、
そうであったとしてもね、決めたことをこなす。必ず。それは業務で。
田村
それでさ、フェアウェーモアとかだと対応年数が8年とか、10年?8年?
畑
基本的には8年で、大体10年、12、3年も持たすかな。
やっぱり15年ぐらい持たせるんじゃないかな。
ただ清掃メンテナンスっていうものはやはり水を使ったりするんで、逆に痛めてしまうケースもあるんですよね。
例えば本来なら水をかけなかったら痛まなかったスイッチ系統とかに隙間に水が入って、
そういうところを腐食させてしまう危険性がある。
田村
なるほど。
畑
で、そこで何が必要かっていうと、やっぱり定期的な検診が必要になってくる。
定期整備。車で言えば1年点検とか車検とかいうものが必要になってくるでしょうね。
例えばベアリングを例えるなら、ベアリングっていうのは1年や2年水をかけたところで、
そんなに腐食してボロボロになるっていうことはないと思うんですよ。
ただ5年ぐらいするとひょっとしたら錆が回ってしまって関節系がうまく動かなくなる可能性がある。
田村
うーん。
畑
そうやって長年の蓄積でダメになってしまう可能性がある箇所って何箇所もあるんですよね。
けど1年目だからっていっていきなり悪くなることはない。
だから何も整備しなくても5年中持つことは持つんだけど、どうしても肉食するようになってくる。
その原因っていうのは錆が回ってしまったりする。
そういうものを事前に解消しようと思うんであれば、
機械のメンテナンスの重要性
畑
定期検診とかで大丈夫なところも1回開けてもらって確認をして整備をする。
田村
うーん。
畑
1年目では大丈夫だけど5年ぐらい経つと多分ガタが来るでしょうねっていうところを
あえて1年目の整備の時に開けてみてもらってまだ大丈夫。
また開けて大丈夫だ。そろそろダメだね。変えたほうがいいね。
っていうプロの判断をしてもらって整備をする時間を設けることが機械にとってはものすごく必要なことだろうと思います。
田村
それででも全部やろうとしたらすごいお金になるんじゃない?
畑
それは仕方ない。車乗ってたら車検受けるのと一緒ですね。
車検を通さない車に関しては事故の確率とか故障の確率が出るから
それは整備不良として許可出しませんと運輸省が出すのと一緒で
やっぱり機械もそうやって徹底したメンテをしないといけない。
日常のメンテナンスは本当に今言うように清掃をきちっとやって
それから油を挿すところには油を挿して
そういう作業マニュアルが存在するんで
購入時にちゃんとレクチャーを受けるんでメンテナンススタッフがやるべき。
田村
機械を乗り潰すみたいな形で使ってて8年持たなくなっちゃうのかな?
例えば5年で乗り潰して壊れたら買い替えるっていうのと
陶器整備っていうの。そういう整備を冬の間に
ちゃんと全部やってっていう風にやると
結局トントンぐらいになっちゃったりしないのかな?
どっちが安いのか。
畑
当然定期検診とかしたらその分がプラスアルファなんですから
あれだけど結局トータル的に考えたらそちらの方が安くなる。
田村
あとビジネス的にも壊れたら買い替えますね。
買い替えようと思ったら物が入ってきませんみたいになったら
営業の危機になるって考えると
リスク回避のためにもそっちのちゃんとメンテナンスをしてっていう方がいいのか。
畑
それとやっぱりメンテナンスをしなかった8年持ちますっていうのは
ただ想定してるだけの話で個体差もあるしね。
整備をしてたら整備をしなかったら全く壊れない機械も中にはあるだろうし
整備をしなかったらエンジンが潰れてしまうとか
ジムが折れてしまうとかね。ネジが外れてしまうとかね。
ネジが外れたことによって連鎖して他のとこもダメになってしまうとかね。
そういう風合いも泣きにしもらわずだし。
それって出たとこ勝負だったら
そういうリスクは本来業がビジネスをやる上で取れない方針ですよね。
田村
あとさ、車だとメーカーに車検出す人もいるし
整備のノウハウと業者選び
田村
車屋さんに出す人もいるじゃない。
それはどうなの?メーカーの方がいいんだろうけどさ
高くつくだろうから
整備がちょっと詳しい人とかがやってみるみたいなのはできるの?
畑
まず基本的には、例えばトロの機械を使ってますと
それはトロに出すべき。それは基本ですよね。
やっぱりトロはトロに出すべき。それは何でかというと開発者だ。
整備ノウハウを持ってるから。
もう一つ言えることは近所に、例えば地元に整備工場があります。
安いんだけど
そのトロ社の機械に対しての基本的なノウハウはない。
整備をするっていう車のノウハウであったり
基本的な構造の整備ノウハウはあるかもしれないけど
トロ社とか、例えばジョンディアとか
っていうメーカーが出してるものに対しての
技術的な整備ノウハウっていうのはまず持ってない。持ち合わせてない。
だから何かのノウハウを代用して
適応させて手探りでやる。
っていうのが基本になってくるから
緊急事態は見てもらったらいいと思うんだけど
根本的な解決にはならないんじゃないかなと思います。
もう一つ言えることは
例えば近所の整備工場であっても
ゴルフ場の機械のトロ社の機械を
もう30年いつもこの機械に関しては扱ってたんですって
いうところがあれば勝利数が多いって
多分腕はいいはず。
それ次第だと思います。
だから全てダメとは言わないけども
どういう状況の整備工場かっていうことを
ちゃんと把握した上で出すべき。
田村
メンテナンスのコストっていうのはもう予算化しておかないと
ダメってことだね。
畑
事業を回していく上においては必要な経費です。
田村
なるほどね。わかりました。
ちょっとそろそろお時間になるので
今日はこの辺にしたいと思います。
はい。
いつものお知らせを。
今日の話は畑さんの経験をもとにしています。
芝草学的に異なる解釈もあるかもしれませんが
一つの視点として楽しんでいただければ幸いです。
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ぜひお願いいたします。
そして畑さんは今コース管理のアドバイザーとして活動しています。
畑さんにコースを一回見てもらいたいなと思った方も
概要欄のお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。
それではまた次回に。
よろしくお願いします。
ありがとうございました。